三尺刀使いの仮想現実戦記

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明朝の林

最高のフィナーレを

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そして私はこの戦いで初めての私からのインファイトをけしかけた。鬼熊の腕を避けその腕に斬り込みを入れる。
そんなインファイトを続けて1分程。
スパァン!
鬼熊の左腕が斬り落とされた!その勢いで右腕も斬り落とす。そして鬼熊にとどめを刺そうとしたその時、鬼熊が噛もうとしてきた。
「そうか!お前はまだ戦い足りないか!なら良いだろう!私とお前で最高の終幕を作ろうじゃないか!」
「Gieee!」
腕を失い歯と体だけで戦う鬼熊。
突進と噛み付きがメインとなって攻勢を仕掛けてくる。
それを受け流し派生のカウンターや回避薙ぎを用いて追い詰めてゆく。
鬼熊said
もう、限界だった。
この女は私の腕を落とし、俺が血塗れになる程に斬りつけてきた。
だが、俺は、俺の中に眠る野生はこの女と戦い足りないと叫ぶ。
体を動かすだけでもう精一杯だ。しかし足りないと、もっと戦わせろと俺の野生は訴えて来る。
俺は突進を女に向けてする。
「Gaaa!」
女の顔が一瞬優しさに満ち溢れた。
次の瞬間、心臓に女の武器が刺さっていた。
ドシュ!
「Gekura」
嗚呼、女よ、お前の言った通りに最高の終幕に、俺にとって最高の瞬間に成れた。ありがとう。俺の生の最後に花を持たせてくれてありがとう。
俺は女を抱き締めながら、俺は女に感謝しながら、同時に女のこの先の武運を祈りながら俺はこの世に別れを告げてこの世を去った。
青蓮said
「Gaaa!」
鬼熊が突進してきた。
しかしそれは命取りの行動だった。
私がつけた傷は体の、それも心臓に近い所に集中的に傷を付けた。
それにより私は前に進みながら源を押し出すだけで鬼熊を殺すことが出来た。もう終わる。
その事を思い私は微笑んだ。
踏み込みながら、源の柄頭に右手を付け、柄本体に左手をおく。刃を上に向けて突進を待った。
間合いに鬼熊が入った瞬間に私は左手を捻りながら、刃を下に回転させながら右手を押す。
ドシュ!
私の源が鬼熊の心臓を貫き貫通する。
鞘が鬼熊の毛皮に触れる程にまで貫通していた。
鬼熊の体から信じられない程の血が湧き出る。源を回して抉りながら心臓を貫いたのだ。
この位は想定していた。もう死んだと思い源を抜こうとした時鬼熊が吠える。
「Gekura」
鬼熊の体から力が抜けてゆく。
少しずつ鬼熊の体が重くなってゆく。
そう感じていた時私の背中に何か感触があった。
鬼熊の腕だ。しかし私が切り落とした為二の腕しか無いがその感触があった。その時鬼熊の体が私にのしかかる。
「フッ、ハハハッ、お前は、お前って奴は!最後まで武士だったんだな!おめでとう!鬼熊よ!お前はきっと忘れないだろう!最高の終幕をありがとう!」
本当に最高の終幕だった。
最高にいい終幕だった。最高にいい戦いだった。
四天王と戦う時以来の興奮をありがとう、鬼熊よ。

作者
鬼熊はゴブリンエリートの50倍は強いです。
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