三尺刀使いの仮想現実戦記

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悉くを滅ぼし悉くを破壊する巨龍

血の臭いのしない戦場で

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作者
何か特別感出したいのでこれをこれからこの章は毎回出します

あれは血の匂いのしない戦場だった。戦場とは常に血の匂いが鼻にこびりつくはずなのに。鼻がとらえたのは・・・仲間の肉が焼ける匂いだった。
龍災害書目(創作)より終焉の時一部分

『ガァぁぁぁぁ!!!!!』
理性なき獣の咆哮が戦場にこだました。あるものには絶望をあるものには勇気を又あるものには怒りを与えた。しかし、誰もが理解した。とうとう破壊の神が動き出すのだ、と。
「やってやります!やってやれないことは無いですから!」
「お前、私の激流に傷つけようってのかぁ!?」
「もう無理ですよぉ!」
「泣き言ほざくなぁ!やるぞぉ!激流!」
「総員!攻撃を続行せよ!」
『ガァぁぁ!!!』
途端に巨龍は頭を下げた。しかし、次の瞬間頭を上げながら最低でも5000°はありそうな炎のブレスを吐いた。その炎は、黄色だった。そのブレスで地面が溶け出し、流れ出している。しかし、幸福な事にプレイヤー側には一人の被害も出ていない。しかし多くのプレイヤーが諦め戦意を喪失した。残りのまともに戦う気が有るものは1割程度だろう。それもほぼ全員が死ぬと分かって、無駄と分かっての抵抗だ。だが彼等には願っていた。勇者達が、蟹に始まり亀や木馬にとどめを刺したあの勇者が倒してくれると信じ彼等は抵抗する。無駄だとしても彼等は抗い続けるだろう。
「ちっ!激流、ヤバいぞ!これは!」
「分かってる!今私達のする事は!出来る事は一つだけです!」
「まさか、激流お前あれやるのか?」
「ええ」
「この状況でか!?」
「ああ!やる!此処が、此処が!私達とこの化け物達との最後の戦場なんだ!全部出しきれ!遠慮はするな!」
「ちっ、わーったよ。俺の負けだ。行くぞ!野郎ども!出陣だぁ!武器を取れ!足を進めろ!弾を込めろ!最後の戦場を駆けろ!どうせ死ぬなら戦って死にやがれぇ!総員!最後の命令だぁ!攻撃を開始せよ!目標巨龍アルターリージゲードラッハ!最恐のフィナーレにしてやるぞぉ!!!」
「「「・・・」」」
「テメェらぁ!一辺ぶち殺してやろおかぁ!?このドクズ共ぉ!攻撃だぁ!」
「「「サッ、サーイエッサー!」」」
炎の、びびってた奴らを脅して攻撃をさせてる。うまいな。
「さぁてと、では行こうか。楓」
「分かりました、旦那様。最後まで戦い続けてやりましょう」
「ああ。準備はいいかぁ?」
「オールパーフェクトです」
「終幕に~向かいし者は~流りして~(しゅうまくに むかいしものは ながりして)」
「思いを馳せて~獅子奮迅と~(おもいをはせて ししふんじんと)」
終幕に向かう者達は自身の流派に思いを馳せて獅子奮迅と戦い続ける。
「「大海流」」
「木枯流」
「大炎流」
「「「闇」」」
『ガァァァ!』
大海流の曇天、木枯流の強風、大炎流の太陽の合体技だ。しかも曇天×2の大技となっている。しかも闇でアルターリージゲードラッハを攻撃しているとアルターリージゲードラッハの顔が激流達に向きそこからあの黄色の炎を吐き出す。
「「ちっ!」」
「くそっ!」
「ざけんなっ!あぁー!」
「「「炎(さん)!」」」
炎の逃げ遅れた左足が一瞬で溶けた。しかし血も焼かれ出血は止まっている。血の匂いがしない。血も肉ごと焼けるので血の匂いがしないのだ。激流達はそれを思い戦慄した。
「クソッ!!行け!お前達!お前達の今やるべき事は俺の心配じゃねえ!戦え!俺らを信じ戦う者達の為に!」
「・・・分かった。死ぬなよ小炎」
「せいぜい努力するぜ」
「後は、任せな」
「ありがとうございます、小炎さん」
「良くやったわね。任せなさい」
「フッ。頼んだ」
そして小炎は言葉を紡ぐ。
「クソッ、悔しい、悔しいぜ」
小炎の泣き言は誰の耳にも届かず只々虚空へと散り消え去ってゆく。
「俺の分も頼んだぞぉぉぉ!」
彼の懇願に対して激流達は沈黙を持って答えた。その背中は・・・とてもたくましたかった。

炎が戦線を離脱し、木の葉と激流と浄水でアルターリージゲードラッハと戦っている。今の所アルターリージゲードラッハはブレスしか吐いていない。その為被害は広がり続けている。今の所の死者は推定1500人だ。しかし巨龍は尚も死者を増やす。追いながら攻撃し、怯んだら全力で殴る事でダメージソースとしてはかなり出せている。
「やっぱり炎が居ねえとキツイな」
「そうだね。炎は結構なダメージソースになってたんだけどね」
「その分私達で補いましょう。そうすればきっといけます」
「そうだね。それじゃあ飛ばしていこうか!」
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