奈央くんと瑞希さん

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奈央くんと瑞希さんのその後

奈央くんと瑞希さんのその後④※

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「──ふぁ……、おっきぃ……」

 ゴクン。と唾を飲んだ奈央が、ぽそりと呟く。
 お互い微笑みあったあと、少しだけぎこちないなか瑞希がベッドボードに背を預け座り、その横に踞った奈央は、瑞希の陰茎を見ては瞳をキラキラと輝かせていた。

 まじまじと見た瑞希のそこは、奈央の毛の生えていないツルツルとした股間や小振りで愛らしい陰茎とは正反対に、綺麗ながらも男らしく揃った下生えの下に血管の浮き出た大きく立派な陰茎があり、奈央はまたしても生唾を飲み込んでしまった。

「瑞希さん、すごい……かっこいい……」
「何言ってるの……」

 照れる瑞希を他所に、奈央がポーッと見惚れたまま、そっと瑞希の陰茎に手を伸ばす。
 その瞬間、触れた指先から伝わる感触と温かさ、そしてビクッと震えた瑞希が漏らす吐息に、奈央はキュンキュンと胸を疼かせては顔を寄せた。

「みずきさん、」
「っ、なお、」
「んっ……」

 両手で握ってやっとな太さに奈央がドキドキとしたまま、ちろりと伸ばした舌先で瑞希の陰茎を舐める。
 少しだけ先走りが滲んでいた先端は赤く、それが可愛らしくて、そして口に広がる初めての味に奈央は目を見開いた。
 精液はマズイ。と世間一般で言われているのを知っていた奈央だったが、瑞希の味は苦いのに、どこか少しだけ甘くて。
 それが美味しく、瑞希さんは精液まで最高なの!? と感激しながら、奈央は口を開きはむっと先端を食んだ。

「っ、は、」

 その直接的な刺激と、奈央が自身の陰茎を咥えているという破壊力満点の絵面に、瑞希が堪らず声を漏らす。
 瑞希の掠れた小さな喘ぎ声は男らしく、奈央は口に広がる味と瑞希の感じている姿にうっとりと瞳を弛ませながら、拙いながらも一生懸命瑞希の陰茎を頬張った。

「ん、……んぶっ、ん、」
「っ、ぁ、くっ、」

 奈央の肉厚で艶々とした魅惑的な唇が瑞希の大きな陰茎を飲み込んでは上下する度、じゅぷっ、ズズッ。とはしたない音が響く寝室。
 ハァッと荒い息遣いが互いの口から漏れ、瑞希のゾクゾクとするような低く感じ入った声に奈央は堪らず腰をモゾモゾと動かした。

 おっきい、熱い、美味しい、瑞希さんかっこいい、可愛い、もっと、もっと。

 だなんて沸き上がる欲求のまま、奈央がじゅぷじゅぷと瑞希の陰茎を愛撫する。

「っ、く、なお……、気持ち良いよ……」

 小さく息を飲みながら溢す瑞希の褒め言葉がとても嬉しく、自身のアルファを喜ばせていると満足げに自分の中のオメガが喉を鳴らし、奈央はもうしとどに濡れている後孔から零れた露が、たらりと滴ってゆくのを感じた。

「んっ、んぶっ、……ふ、ぅ、んっ」
「奈央っ……、っ、甘い匂いするね……」

 奈央の愛液の甘い香りが辺りに漂い、瑞希が奈央へと手を伸ばしては、笑う。
 瑞希の長い指に頬を擽られ、心地よさにぽわんとした表情のまま、瑞希の陰茎を咥えながら微笑む奈央。
 それはとても淫らなのに愛らしくて、瑞希はまたしても陰茎をドクンと大きくさせてしまった。

「ふぁ、んっ、おっき……、」
「……奈央、も、いいよ。ありがとう」
「っ、んーん!」

 瑞希の言葉にとろんとしていた目を途端に見開き、嫌だと不満げに奈央が眉を寄せる。
 そんな奈央に瑞希はンッと小さく声を漏らしながらも、眉を下げた。

「でも、俺も奈央に触りたい……」

 クゥン……。と効果音が付きそうなほどの瑞希のその表情があまりにも可愛らしく、ングゥッッッ!! と堪らず唸る奈央。
 それから暫くふるふると体を震わせつつ、奈央は咥えていた陰茎から渋々ちゅぽんと口を離した。

「っ、く、」
「もう、なんでそんな可愛いんですか瑞希さん!……分かりました。じゃあ、こうしましょう」

 だなんて言ったかと思うと、徐に体を動かした奈央が瑞希の上を跨ぎ、腰をくんっと突き出す。

「ッッ!?」

 それはいわゆる、シックスナインの体勢でしかなく。
 目の前に差し出された奈央の、まろく真っ白で綺麗なお尻。
 その見事なお尻の奥から漂う甘い香りと滴る雫が何とも淫らに魅惑的で、瑞希は目を見開きながらゴクンッと生唾を飲み込んだ。

「ななな、なお……!!」
「……これなら、お互い気持ち良くなれますよね」

 瑞希を振り返りながら背をしならせ、微笑む奈央。
 とろんとした瞳と美しく弧を描くふっくらとした唇はやはりとても妖艶で、瑞希は堪らず奈央のお尻に両手を伸ばし、くっと割り開いた。

「あっ」
「……なお、綺麗……」
「ぁ、……や、そんな見ないでくださ、」

 じ、と見つめてくる瑞希の視線から逃げるよう、奈央が腰をくねらせる。
 だがそれはむしろ逆効果で、そして平然と跨がってきたくせ恥じらうその姿に、ほんとたまんないな。と瑞希は小さく笑いながら、顔を寄せた。

「ぁんっ」

 ちゅ、と太ももとお尻の境界線に口付けてくる瑞希のその唇の感触に、奈央が腰を跳ねさせる。
 奈央の可愛らしいピンク色の蕾は縁をしとどに濡れそぼらせ、ひくひくと震えていて。
 そこから香る甘い匂いに誘われるよう、瑞希は伸ばした舌で縁を舐めあげた。

「あぁっ!」
「……ん、はぁ……、なお、おいしい……」

 瑞希が舌を動かすたび、ぴちゃ、くちゅ、といやらしい音が響いていく。
 それが恥ずかしいのに気持ち良くて、奈央はか細い声をあげながら快感に身を震わせ、しかし自分もと瑞希の陰茎を咥えた。

「っん、ちゅ、みずきさんも、おいしい、です……んんっ」

 重く芳醇な味わいが口いっぱいに広がり、ぐぷぷっと喉の奥まで咥えれば息ができず苦しいのにそれが気持ち良く、奈央が涙目になりながらもぬるぬるとぬるつく竿を舌で舐め、滲む先走りをズズッと吸う。
 そんな奈央に負けじと瑞希もぐぷぷっと尖らせた舌先で奈央の中を開いてゆくばかりで、二人の口から漏れ出る熱い吐息とくぐもった喘ぎ声、そして粘着質な水音が薄暗い寝室にこだましてゆく。
 それが更に快感を高め、奈央はぐにぐにと舌で中を弄られる刺激に身悶えながらも耐えていたが、……つぷ。と指を差し込まれた瞬間、もうだめ、と瑞希の陰茎から口を離し盛大に喘いでしまった。

「あぁぁっ!」

 長い瑞希の指がズブズブと入ってくる刺激が堪らなく気持ち良く、ゾクゾクと全身に走る快楽。
 そして的確に弱い所を擽っていく指先に、奈央は目を潤ませながら瑞希の熱く猛った陰茎に頬を押し付けた。

「あっあっ、は、あ、みずき、さ、だめ、だめぇ」
「……どうして? 気持ち良くない?」
「ぁ、ん、きもちよすぎる、から、だめ……、ぁ、お、おれもみずきさんの、なめたい、のに、あん!」

 奈央の可愛らしい言葉に小さく笑いながらも、自身の指を咥え込みきゅうきゅうと締め付けてくる可愛らしく淫らな蕾にちゅっちゅっとキスをし、それから瑞希はまたしてもぐぬぬっと舌先を押し込んだ。

「あっ! は、ぁ、ぁ、」

 ぐちぐちと中を指と舌で弄られる気持ちよさに奈央が目を見開き、はくはくと唇を震わせる。
 瑞希の唾液と自分の愛液でもう後ろはしとどに濡れているのが分かっていて、長い指で中を抉られるのも気持ち良いが、しかし目の前で脈打つ瑞希の陰茎を見た奈央は、たらりと涎を垂らしてしまった。

「ぁ、ん、みずきさ、ぁ、も、ほしい、ほしいよぉっ」

 ぽろりと快楽からの涙を流しながら、瑞希の太く熱い陰茎を伸ばした小さな舌で必死にペロペロと舐める奈央。
 それはミルクを飲む子猫のような仕草で、そして欲しいとおねだりするその言葉に、瑞希は奈央の柔らかくまろいお尻の間から顔をあげた。

「んっ……、んっ、みずきさ、ちょうだい、みずきさんのおちんちん、ほしい、みずきさんっ、」

 奈央の綺麗な唇から零れ落ちる、卑猥な言葉。
 小さな舌でちろちろと舐めては鼻先をすりすりと陰茎に擦り付け泣く奈央の顔は、瑞希の先走りで濡れ光っていて。

 そのあまりにも扇情的な光景に瑞希は生唾を飲み込んだあと、それから奈央の名前を切羽詰まったように呼び、上体を起こした。




 
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