詩物語 

嶋野の狂犬

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ハルノオト

ハルノオト 〜Haruto side〜 2

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今日も憂鬱な授業が終わり、放課後になればナツキとコートへ仲良く向かう毎日だ。
2人でコートへ向かう途中、見覚えのあるポニーテールが前を横切った。

「あっ、、、」

一瞬目が合ったのだがすぐに目を逸らされ、やがて見えなくなってしまった。

「なぁ、、、今、ハルナ先輩、泣いてなかったか?」

俺にもそう見えた。あの明るいハルナ姉が泣きながら走り去るなんてよっぽどの事があったに違いない。すぐにでも追いかけたかったが、この後のコート整備の当番をどうにかしなきゃいけなかった。

「ナツキ、、、すまん。俺、、、」

「、、、行ってこいよ。後でジュースだぞ?」

持つべきは良い友だ。俺はすぐに後を追ったが既に曲がった先にハルナ姉の姿はなかった。一応聞いていた連絡先に電話しても繋がらない。まさかとは思うが部活に参加しているかナツキに連絡すると、そのまさかだった。
既にハルナ姉は皆が飲む飲み物を並べて部活に参加していたのだ。

「嘘だろ、、、」

俺も急いで部室へ向かい着替えを済ませて部活へ参加した、遅れたことは咎められなかったが、今日の部活はなんだか雰囲気が重く感じた。
その違和感の正体は恐らく、部長とハルナ姉の間になにかあったのだろう。いつもより異様に2人に距離があるように感じた。

「ジュース、、、忘れんなよ?」

「お前、、、ちゃっかりしてるなぁ」

「いや、、、俺も連絡しようかとおもったんだけどさ、、、なんか、、、」

どうやらナツキも違和感には気づいているようだ。そんな中行う部活はいつもよりも長く感じた。


日が傾き、薄暗くなった頃ようやく今日の部活が終わった。
コートの整備が終わり、ナツキにジュースを奢った後、帰り支度を済ませて下校道を歩いていると、珍しく1人で帰るハルナ姉を見つけた。心なしかやはりいつもの元気が無いように見える。

「ハルナ姉!」

「あぁ、、、ハルトくん。今帰り?」

「そーそー。今日は部長と帰らないの?」

あからさまに苦笑い。

「今日は1人で帰りたい気分だったんだ、、、たまにはね、、、」

後悔した、薄々感じていたのにあんなことを聞く俺はどうしようもない馬鹿野郎だ。

「一緒に帰ろう?話したい事があるんだ」

「そうだね、、、帰ろ?」

俺たちは2人並んで話しながら家を目指した。ほぼ俺がクラスで合った事、ナツキのしょうもない笑い話等一方的に話してしまっていた。それをずっと聞いてくれて、少しずつ笑ってくれる事が嬉しかった。こんな心地良い時間が続けば良いと思ったが、やはり少し焦ったいようにも思う。

「あはは、、、ハルトくんは面白いよね。なんか元気出てきたよ」

自宅前の歩道橋に差し掛かった時、歩道橋から眺める街並みと沈む夕陽を見つめるハルナ姉の横顔に俺は見惚れてしまった。

「俺、、、やっぱり好きだ」

つい出てしまった!
自分でもこの状況に抑えが効かなかったと猛省する。

「ん?何か言った?」

幸いにもハルナ姉には聞こえなかったようだ、、、

「いや、、、!ただの独り言!」

不思議そうなハルナ姉は急に真面目な顔で俺に向き合う。そして衝撃の一言を浴びせるのだった。

「私、、、部長と別れちゃった、、、」



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