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ディスカッション
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「ふふ、予想通りに婚約破棄だと騒ぎ立てていらっしゃる殿下、本当に面白かったわ。わたくし、メルティア様にもみていただきたかったもの」
メルティア様とのいつものディスカッションの場で、わたくしは思わず思い出し笑いをしてしまいました。その姿をご覧になったメルティア様は苦笑いを浮かべます。
「僕のところに詳しい情報が回ってきてないあたり、マリアーシャがうまいことやったんだろうけど」
メルティア様がちらりと周囲を見渡します。学生用のディスカッション用の個室は、全面ガラス張りで周囲から丸見えですが、内容は聞こえません。
「ここにいらっしゃる皆様は信頼のおけるお方ですもの。楽しさの共有くらいさせてくださいな。ふふふ。殿下ったら、メルティア様とのディスカッションを不純なものだとお思いですのよ?」
「え、僕のことは公然の秘密だと思っていたのに、まさか王族が知らないとは思わなかったよ」
そう首を傾げるメルティア様は、とても中性的なお顔立ちでいらっしゃいます。体格も小柄です。そうです。メルティア様のご実家では、男児が生まれなかったこともあり、優秀なメルティア様を次期当主として育てるため、男児と偽っているのです。現行の法令で罪に問われるような行動ではなく、メルティア様ご自身も楽しんでいらっしゃるため、公然の秘密として周知の事実となっております。
「次は何して遊びましょうか? ふふふ、お可愛い殿下がわたくしの想像通りに動いてくださることが嬉しくてたまりませんわ」
「本当にマリアーシャの婚約者に選ばれた殿下に同情するよ。というよりも、あの二人はこのままでいいの? それだけ婚約者のことが好きなら、気にならないの?」
「ええ、もちろんあのリリールナという小娘には消えていただきますわ。次の手の相談に乗ってくださいな。殿下の手であの小娘を抹消して、わたくしに首ったけにする方法を」
ふふふ、とわたくしが笑いかけると、メルティア様は困った表情を浮かべられました。
「マリアーシャだけに任せておくと、リリールナの存在ごと消されそうだから、僕も手伝うよ。……そもそも、こんな猛獣のついている殿下にちょっかいをかけるリリールナの神経を疑うけど」
「ふふふ。リリールナは、少し頭が足りない愛らしい子なのですわ。わたくしと殿下の愛のために必要な障害なのです。今回の婚約破棄の件で殿下に弱みを与えましたもの。きっと素敵な結婚生活が送れますわ」
「それでいいのか、本当に疑問だけども。僕はマリアーシャが暴走しないように見張っておくよ」
ため息を吐くメルティア様の言葉に思わず笑みを深めてしまいます。なんだかんだ面倒見のいいお方ですから。
「ありがとうごさいます、メルティア様。わたくし、メルティア様と一緒に作戦会議ができること、本当にうれしいですわ!」
「……素直にそういうところを殿下にお見せすればいいだけの気がするんだけどな」
うきうきと案を提示し始めたわたくしは、あきれた様子で小声でなにかおっしゃったメルティア様の言葉は耳に入りませんでした。
メルティア様とのいつものディスカッションの場で、わたくしは思わず思い出し笑いをしてしまいました。その姿をご覧になったメルティア様は苦笑いを浮かべます。
「僕のところに詳しい情報が回ってきてないあたり、マリアーシャがうまいことやったんだろうけど」
メルティア様がちらりと周囲を見渡します。学生用のディスカッション用の個室は、全面ガラス張りで周囲から丸見えですが、内容は聞こえません。
「ここにいらっしゃる皆様は信頼のおけるお方ですもの。楽しさの共有くらいさせてくださいな。ふふふ。殿下ったら、メルティア様とのディスカッションを不純なものだとお思いですのよ?」
「え、僕のことは公然の秘密だと思っていたのに、まさか王族が知らないとは思わなかったよ」
そう首を傾げるメルティア様は、とても中性的なお顔立ちでいらっしゃいます。体格も小柄です。そうです。メルティア様のご実家では、男児が生まれなかったこともあり、優秀なメルティア様を次期当主として育てるため、男児と偽っているのです。現行の法令で罪に問われるような行動ではなく、メルティア様ご自身も楽しんでいらっしゃるため、公然の秘密として周知の事実となっております。
「次は何して遊びましょうか? ふふふ、お可愛い殿下がわたくしの想像通りに動いてくださることが嬉しくてたまりませんわ」
「本当にマリアーシャの婚約者に選ばれた殿下に同情するよ。というよりも、あの二人はこのままでいいの? それだけ婚約者のことが好きなら、気にならないの?」
「ええ、もちろんあのリリールナという小娘には消えていただきますわ。次の手の相談に乗ってくださいな。殿下の手であの小娘を抹消して、わたくしに首ったけにする方法を」
ふふふ、とわたくしが笑いかけると、メルティア様は困った表情を浮かべられました。
「マリアーシャだけに任せておくと、リリールナの存在ごと消されそうだから、僕も手伝うよ。……そもそも、こんな猛獣のついている殿下にちょっかいをかけるリリールナの神経を疑うけど」
「ふふふ。リリールナは、少し頭が足りない愛らしい子なのですわ。わたくしと殿下の愛のために必要な障害なのです。今回の婚約破棄の件で殿下に弱みを与えましたもの。きっと素敵な結婚生活が送れますわ」
「それでいいのか、本当に疑問だけども。僕はマリアーシャが暴走しないように見張っておくよ」
ため息を吐くメルティア様の言葉に思わず笑みを深めてしまいます。なんだかんだ面倒見のいいお方ですから。
「ありがとうごさいます、メルティア様。わたくし、メルティア様と一緒に作戦会議ができること、本当にうれしいですわ!」
「……素直にそういうところを殿下にお見せすればいいだけの気がするんだけどな」
うきうきと案を提示し始めたわたくしは、あきれた様子で小声でなにかおっしゃったメルティア様の言葉は耳に入りませんでした。
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