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リリールナの悪事
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「マリアーシュ様は、殿下の婚約者にふさわしくありません!」
見た目はかわいいけれど、ちょっとおバカと有名な令嬢の戯言を信じる者は誰もいなかった。
「そうなのか?」
殿下本人を除いて。
リリールナの流す噂を信じるものなどおらず、マリアーシャが対策などしなくとも、すぐに噂は立ち消えた。
「マリアーシュウ様がいじわるを言ってきたんですぅ」
「マリアージャ様に水をかけられましたぁ」
「本当か! マリアがそんな女だとは思わなかった!」
相談しながら親密になっていく二人。寛大なマリアーシャは”結婚する前の火遊び程度なら、許してあげましょう”と見守っていた。リリールナの流す噂を消し、二人の関係は結婚前の火遊びだと評判を塗り替える。多忙な身ながら、リリールナのたくらみ、すべての処理をうまくこなしていた。しかし、ある日二人の会話を聞いてしまう。
「私、殿下と結婚してぇ、一緒に素敵な国を作りたいんですぅ!」
「それはいいな! 心優しいリリールナとなら素敵な国が作れそうだ! どんな国を作りたいんだ?」
「それはまだ、難しくてわかりませぇん! でもぉ、殿下と一緒になら作れる気がしますぅ!」
どうやって? あなたたちの知能でそんなことができるの? 殿下を支えるために勉強に励み、一番に国のことを考える王族の義務を殿下の代わりに背負い、頑張っているわたくしに変われると? 何よりも愛する殿下はこの小娘と結婚してしまうの? そんな疑問に溢れたマリアーシャの心は、少し壊れてしまったのだろう。
……ならば、その”真実の愛”を試させていただきましょう、と、婚約者に婚約破棄をして、真実の愛に目覚める喜劇を見せた。
「マリアーシュとの婚約を破棄する! 次の婚約者はこのリリールナだ! 僕はリリールナと素晴らしい国を作るんだ!」
思った通りに事が運んでしまったマリアーシャは、実験を繰り返すことで殿下の心を取り戻そうと考えたのだった。
「マリアーシャ! 君に会いたくてたまらなくなっていたんだ! この後、食事に行かないか? 有名な店を予約してあるんだ!」
マリアーシャの書いた二度目の劇の脚本は、脚色はあるものの、略奪女の行動はリリールナを基にしており、嘘をついていないものだった。婚約者のいる男性にちょっかいをかける女性は、同時並行に複数人に声をかけていた。さらに、うまくいきそうな相手の婚約者の悪評を流し、略奪に成功する。成功した結果、結婚するとなったときにすべての悪事が明らかになり、男性を本当に支えていたのは婚約者だと判明し、誠心誠意謝罪することで婚約者を取り戻す。
「待って、その店! 私のために予約したんでしょお!?」
その後、焦ったリリールナは大罪を犯した。殿下の心を取り戻すために、媚薬を盛ろうとしたのだ。王族に薬を盛ることは大罪だ。死罪となるのが妥当なところだろう。
事前に情報を入手したマリアーシャによって阻止され、その証拠はマリアーシャが持っている。
「いたずらしすぎた子猫ちゃんには、罰を与えなきゃいけないわね?」
証拠を片手に微笑みながら、マリアーシャはそうつぶやいたのだった。
見た目はかわいいけれど、ちょっとおバカと有名な令嬢の戯言を信じる者は誰もいなかった。
「そうなのか?」
殿下本人を除いて。
リリールナの流す噂を信じるものなどおらず、マリアーシャが対策などしなくとも、すぐに噂は立ち消えた。
「マリアーシュウ様がいじわるを言ってきたんですぅ」
「マリアージャ様に水をかけられましたぁ」
「本当か! マリアがそんな女だとは思わなかった!」
相談しながら親密になっていく二人。寛大なマリアーシャは”結婚する前の火遊び程度なら、許してあげましょう”と見守っていた。リリールナの流す噂を消し、二人の関係は結婚前の火遊びだと評判を塗り替える。多忙な身ながら、リリールナのたくらみ、すべての処理をうまくこなしていた。しかし、ある日二人の会話を聞いてしまう。
「私、殿下と結婚してぇ、一緒に素敵な国を作りたいんですぅ!」
「それはいいな! 心優しいリリールナとなら素敵な国が作れそうだ! どんな国を作りたいんだ?」
「それはまだ、難しくてわかりませぇん! でもぉ、殿下と一緒になら作れる気がしますぅ!」
どうやって? あなたたちの知能でそんなことができるの? 殿下を支えるために勉強に励み、一番に国のことを考える王族の義務を殿下の代わりに背負い、頑張っているわたくしに変われると? 何よりも愛する殿下はこの小娘と結婚してしまうの? そんな疑問に溢れたマリアーシャの心は、少し壊れてしまったのだろう。
……ならば、その”真実の愛”を試させていただきましょう、と、婚約者に婚約破棄をして、真実の愛に目覚める喜劇を見せた。
「マリアーシュとの婚約を破棄する! 次の婚約者はこのリリールナだ! 僕はリリールナと素晴らしい国を作るんだ!」
思った通りに事が運んでしまったマリアーシャは、実験を繰り返すことで殿下の心を取り戻そうと考えたのだった。
「マリアーシャ! 君に会いたくてたまらなくなっていたんだ! この後、食事に行かないか? 有名な店を予約してあるんだ!」
マリアーシャの書いた二度目の劇の脚本は、脚色はあるものの、略奪女の行動はリリールナを基にしており、嘘をついていないものだった。婚約者のいる男性にちょっかいをかける女性は、同時並行に複数人に声をかけていた。さらに、うまくいきそうな相手の婚約者の悪評を流し、略奪に成功する。成功した結果、結婚するとなったときにすべての悪事が明らかになり、男性を本当に支えていたのは婚約者だと判明し、誠心誠意謝罪することで婚約者を取り戻す。
「待って、その店! 私のために予約したんでしょお!?」
その後、焦ったリリールナは大罪を犯した。殿下の心を取り戻すために、媚薬を盛ろうとしたのだ。王族に薬を盛ることは大罪だ。死罪となるのが妥当なところだろう。
事前に情報を入手したマリアーシャによって阻止され、その証拠はマリアーシャが持っている。
「いたずらしすぎた子猫ちゃんには、罰を与えなきゃいけないわね?」
証拠を片手に微笑みながら、マリアーシャはそうつぶやいたのだった。
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