14 / 25
14.シューデン王国訪問
しおりを挟む
「この度はお誕生日おめでとうございます。シューデン王国王太子ミカルド様」
「ツリアーヌ・フェイジョア嬢! 君に会えるなんて最高の誕生日だよ!」
「……おめでとうございます、ミカルド王子」
「……新ミリュー王国国王陛下もわざわざお越しくださりありがとうございます」
「……友好国の王太子の生誕パーティーですから」
わたくしの姿を見て、走ってきてくださったのはミカルド王子でした。そこへ、バタバタと足音が響きます!
「ツリアーヌ様~!」
「まぁ、メルティーヌ様!? はしたないですわよ? わたくしの教育は無駄でして?」
「ツリアーヌ様のお姿を見かけて、嬉しくって! ごめんなさい。気をつけますわ」
メルティーヌ様はミカルド王子にもヤリアント様にも目をくれません。
「メルティーヌ様。こちら、本日の主役でいらっしゃるシューデン王国王太子ミカルド様ですわ」
「お初にお目にかかります。ボレアース王国第四王女、メルティーヌ・ボレアースですわ。ツリアーヌ様の弟子ですの!」
「これはこれは。私がミカルド・シューデンだ。私の生誕パーティーにお越しいただき、ありがとうございます。つかぬことをお伺いしますが、ツリアーヌ・フェイジョア嬢の弟子とは?」
「まぁ! 聞いてくださるのですか? わたくし、」
ミカルド様とメルティーヌ様が何やら盛り上がっていらっしゃいますわ。しかしみなさま。ご覧になったかしら? メルティーヌ様の美しいご挨拶。わたくしの教育を受けたメルティーヌ様ご自身の才能と努力によるものですわ。ミカルド様も一瞬メルティーヌ様に見惚れていらっしゃったわ!
「ねぇ、ヤリアント様」
「どうした?」
「ご覧になったかしら? メルティーヌ様の美しいご挨拶! わたくし、感動してしまったわ! ミカルド様も見惚れていらしたわよね?」
「あ、あぁ。多分ミカルド王子もメルティーヌ様に見惚れていただろう」
「まぁ、どうしてそんなに曖昧なお答えなの?」
「ごめん。僕はツリアに見惚れていたから……」
「もう! ヤリアント様ったら!」
ヤリアント様のお言葉に思わず顔が熱くなります。メルティーヌ様とミカルド様は、ひたすらわたくしの素晴らしさについて盛り上がっていらっしゃいますわ。……恥ずかしいですわ。本日の主役でいらっしゃいますもの。みなさまのところへ返して差し上げないと。
「め、メルティーヌ様! そろそろミカルド様をみなさまのところへ。みなさまお待ちでいらっしゃいますわよ!」
「まぁ! ごめんなさい。ミカルド王子。わたくしったら」
「いや、いいんだ。君とは話が合うようだ。また、語ろうではないか、メルティーヌ嬢」
固く握手を交わしたお二人の姿は大変仲睦まじく見えますわ。
◇◇◇
「わたくし、お腹いっぱいですわ~!」
「もう、メルティーヌ様ったら」
「メルティーヌ、ここにいたのか。いつもすまないな。ツリアーヌ嬢」
「まぁ! ボレアース王国国王陛下」
「お父様!」
メルティーヌ様とヤリアント様とご一緒にスイーツ巡りをしておりました。そこへ、メルティーヌ様のお父上でいらっしゃるボレアース王国国王陛下がいらっしゃいました。
「ツリアーヌ嬢。……先ほど、メルティーヌがミカルド王子と盛り上がっていたが」
「お恥ずかしながら、わたくしの話で意気投合なさっていたみたいですわ」
「ミカルド王子なら歳まわりも問題ないし、婚約者もいない、か」
ミカルド王子はわたくしの四つ下の十五才でいらっしゃいます。メルティーヌ様は十二歳。三歳差でしたら問題ないでしょう。わたくしとヤリアント様も三歳差ですもの。
公衆の面前であれだけ意気投合した様子を見せていたら、婚約者候補と考えてもおかしくないですわね。
「……イノーマス帝国第二王子ルファエラ様のご到着です」
「イノーマス帝国!?」
大国であるイノーマス帝国の王子の登場に会場はざわつきます。
ミカルド様を見ても驚いた様子を見せていらっしゃいます。
「イノーマス帝国か……目的はそなたかもしれないな、ツリアーヌ嬢」
横にいらっしゃったボレアース王国国王陛下がそう呟きました。
「お誕生日おめでとうございます。ミカルド王子」
「ルファエラ・イノーマス第二王子殿下。こんな小国の王子の誕生日にわざわざお越しいただけるとは思ってもおりませんでした」
「父上もこちらの地域の国々に興味をお持ちでして。……あれがツリアーヌ・フェイジョア様ですか?」
「ツリアーヌ嬢に何か用事でも?」
「いや……」
ミカルド様に挨拶をするルファエラ第二王子殿下の視線がこちらに向いた気がします。気のせいでしょうか。
「こんにちは。ツリアーヌ・フェイジョア王妃」
「……お初にお目にかかります。ルファエラ・イノーマス帝国第二王子殿下」
気のせいではなかったようです。こちらに向かっていらしたルファエラ第二王子はわたくしに声をかけられました。
「ツリアーヌ様とお呼びしても? 私のことは、ルファエラとお呼びください」
「……どうぞご自由にお呼びください。ルファエラ王子。こちらがわたくしの夫、」
「あぁ、ボレアースの国王もいたのか」
「お久しぶりでございます。ルファエラ・イノーマス第二王子殿下」
ボレアース王国国王陛下も頭を下げられます。ボレアースはイノーマス帝国と接しています。お会いになられたこともあるのでしょう。
ヤリアント様を無視するとは……我が国に喧嘩を売っていらっしゃるのかしら?
「お初にお目にかかります。ヤリアント・フェイジョアと申します」
「ふーん。ツリアーヌ様の夫の。君もなかなか切れ者だと聞いているよ」
「恐れ入ります」
「じゃあね。ツリアーヌ様。君のことは気に入ったよ。また会えるといいね」
そうおっしゃったルファエラ王子は、挨拶回りに戻ってお行きになりました。
「……大丈夫か? ツリアーヌ嬢」
「えぇ……」
「狙いはツリアに間違いなさそうだね」
ルファエラ王子から向けられた視線は、とても嫌な感じがいたしましたわ。
「ツリアーヌ・フェイジョア嬢! 君に会えるなんて最高の誕生日だよ!」
「……おめでとうございます、ミカルド王子」
「……新ミリュー王国国王陛下もわざわざお越しくださりありがとうございます」
「……友好国の王太子の生誕パーティーですから」
わたくしの姿を見て、走ってきてくださったのはミカルド王子でした。そこへ、バタバタと足音が響きます!
「ツリアーヌ様~!」
「まぁ、メルティーヌ様!? はしたないですわよ? わたくしの教育は無駄でして?」
「ツリアーヌ様のお姿を見かけて、嬉しくって! ごめんなさい。気をつけますわ」
メルティーヌ様はミカルド王子にもヤリアント様にも目をくれません。
「メルティーヌ様。こちら、本日の主役でいらっしゃるシューデン王国王太子ミカルド様ですわ」
「お初にお目にかかります。ボレアース王国第四王女、メルティーヌ・ボレアースですわ。ツリアーヌ様の弟子ですの!」
「これはこれは。私がミカルド・シューデンだ。私の生誕パーティーにお越しいただき、ありがとうございます。つかぬことをお伺いしますが、ツリアーヌ・フェイジョア嬢の弟子とは?」
「まぁ! 聞いてくださるのですか? わたくし、」
ミカルド様とメルティーヌ様が何やら盛り上がっていらっしゃいますわ。しかしみなさま。ご覧になったかしら? メルティーヌ様の美しいご挨拶。わたくしの教育を受けたメルティーヌ様ご自身の才能と努力によるものですわ。ミカルド様も一瞬メルティーヌ様に見惚れていらっしゃったわ!
「ねぇ、ヤリアント様」
「どうした?」
「ご覧になったかしら? メルティーヌ様の美しいご挨拶! わたくし、感動してしまったわ! ミカルド様も見惚れていらしたわよね?」
「あ、あぁ。多分ミカルド王子もメルティーヌ様に見惚れていただろう」
「まぁ、どうしてそんなに曖昧なお答えなの?」
「ごめん。僕はツリアに見惚れていたから……」
「もう! ヤリアント様ったら!」
ヤリアント様のお言葉に思わず顔が熱くなります。メルティーヌ様とミカルド様は、ひたすらわたくしの素晴らしさについて盛り上がっていらっしゃいますわ。……恥ずかしいですわ。本日の主役でいらっしゃいますもの。みなさまのところへ返して差し上げないと。
「め、メルティーヌ様! そろそろミカルド様をみなさまのところへ。みなさまお待ちでいらっしゃいますわよ!」
「まぁ! ごめんなさい。ミカルド王子。わたくしったら」
「いや、いいんだ。君とは話が合うようだ。また、語ろうではないか、メルティーヌ嬢」
固く握手を交わしたお二人の姿は大変仲睦まじく見えますわ。
◇◇◇
「わたくし、お腹いっぱいですわ~!」
「もう、メルティーヌ様ったら」
「メルティーヌ、ここにいたのか。いつもすまないな。ツリアーヌ嬢」
「まぁ! ボレアース王国国王陛下」
「お父様!」
メルティーヌ様とヤリアント様とご一緒にスイーツ巡りをしておりました。そこへ、メルティーヌ様のお父上でいらっしゃるボレアース王国国王陛下がいらっしゃいました。
「ツリアーヌ嬢。……先ほど、メルティーヌがミカルド王子と盛り上がっていたが」
「お恥ずかしながら、わたくしの話で意気投合なさっていたみたいですわ」
「ミカルド王子なら歳まわりも問題ないし、婚約者もいない、か」
ミカルド王子はわたくしの四つ下の十五才でいらっしゃいます。メルティーヌ様は十二歳。三歳差でしたら問題ないでしょう。わたくしとヤリアント様も三歳差ですもの。
公衆の面前であれだけ意気投合した様子を見せていたら、婚約者候補と考えてもおかしくないですわね。
「……イノーマス帝国第二王子ルファエラ様のご到着です」
「イノーマス帝国!?」
大国であるイノーマス帝国の王子の登場に会場はざわつきます。
ミカルド様を見ても驚いた様子を見せていらっしゃいます。
「イノーマス帝国か……目的はそなたかもしれないな、ツリアーヌ嬢」
横にいらっしゃったボレアース王国国王陛下がそう呟きました。
「お誕生日おめでとうございます。ミカルド王子」
「ルファエラ・イノーマス第二王子殿下。こんな小国の王子の誕生日にわざわざお越しいただけるとは思ってもおりませんでした」
「父上もこちらの地域の国々に興味をお持ちでして。……あれがツリアーヌ・フェイジョア様ですか?」
「ツリアーヌ嬢に何か用事でも?」
「いや……」
ミカルド様に挨拶をするルファエラ第二王子殿下の視線がこちらに向いた気がします。気のせいでしょうか。
「こんにちは。ツリアーヌ・フェイジョア王妃」
「……お初にお目にかかります。ルファエラ・イノーマス帝国第二王子殿下」
気のせいではなかったようです。こちらに向かっていらしたルファエラ第二王子はわたくしに声をかけられました。
「ツリアーヌ様とお呼びしても? 私のことは、ルファエラとお呼びください」
「……どうぞご自由にお呼びください。ルファエラ王子。こちらがわたくしの夫、」
「あぁ、ボレアースの国王もいたのか」
「お久しぶりでございます。ルファエラ・イノーマス第二王子殿下」
ボレアース王国国王陛下も頭を下げられます。ボレアースはイノーマス帝国と接しています。お会いになられたこともあるのでしょう。
ヤリアント様を無視するとは……我が国に喧嘩を売っていらっしゃるのかしら?
「お初にお目にかかります。ヤリアント・フェイジョアと申します」
「ふーん。ツリアーヌ様の夫の。君もなかなか切れ者だと聞いているよ」
「恐れ入ります」
「じゃあね。ツリアーヌ様。君のことは気に入ったよ。また会えるといいね」
そうおっしゃったルファエラ王子は、挨拶回りに戻ってお行きになりました。
「……大丈夫か? ツリアーヌ嬢」
「えぇ……」
「狙いはツリアに間違いなさそうだね」
ルファエラ王子から向けられた視線は、とても嫌な感じがいたしましたわ。
1,089
あなたにおすすめの小説
【完結】キズモノになった私と婚約破棄ですか?別に構いませんがあなたが大丈夫ですか?
なか
恋愛
「キズモノのお前とは婚約破棄する」
顔にできた顔の傷も治らぬうちに第二王子のアルベルト様にそう宣告される
大きな傷跡は残るだろう
キズモノのとなった私はもう要らないようだ
そして彼が持ち出した条件は婚約破棄しても身体を寄越せと下卑た笑いで告げるのだ
そんな彼を殴りつけたのはとある人物だった
このキズの謎を知ったとき
アルベルト王子は永遠に後悔する事となる
永遠の後悔と
永遠の愛が生まれた日の物語
【完結】婚約者に忘れられていた私
稲垣桜
恋愛
「やっぱり帰ってきてた」
「そのようだね。あれが問題の彼女?アシュリーの方が綺麗なのにな」
私は夜会の会場で、間違うことなく自身の婚約者が、栗毛の令嬢を愛しそうな瞳で見つめながら腰を抱き寄せて、それはそれは親しそうに見つめ合ってダンスをする姿を視線の先にとらえていた。
エスコートを申し出てくれた令息は私の横に立って、そんな冗談を口にしながら二人に視線を向けていた。
ここはベイモント侯爵家の夜会の会場。
私はとある方から国境の騎士団に所属している婚約者が『もう二か月前に帰ってきてる』という話を聞いて、ちょっとは驚いたけど「やっぱりか」と思った。
あれだけ出し続けた手紙の返事がないんだもん。そう思っても仕方ないよでしょ?
まあ、帰ってきているのはいいけど、女も一緒?
誰?
あれ?
せめて婚約者の私に『もうすぐ戻れる』とか、『もう帰ってきた』の一言ぐらいあってもいいんじゃない?
もうあなたなんてポイよポイッ。
※ゆる~い設定です。
※ご都合主義です。そんなものかと思ってください。
※視点が一話一話変わる場面もあります。
【完結】婚約者の義妹と恋に落ちたので婚約破棄した処、「妃教育の修了」を条件に結婚が許されたが結果が芳しくない。何故だ?同じ高位貴族だろう?
つくも茄子
恋愛
国王唯一の王子エドワード。
彼は婚約者の公爵令嬢であるキャサリンを公の場所で婚約破棄を宣言した。
次の婚約者は恋人であるアリス。
アリスはキャサリンの義妹。
愛するアリスと結婚するには「妃教育を修了させること」だった。
同じ高位貴族。
少し頑張ればアリスは直ぐに妃教育を終了させると踏んでいたが散々な結果で終わる。
八番目の教育係も辞めていく。
王妃腹でないエドワードは立太子が遠のく事に困ってしまう。
だが、エドワードは知らなかった事がある。
彼が事実を知るのは何時になるのか……それは誰も知らない。
他サイトにも公開中。
貴方達から離れたら思った以上に幸せです!
なか
恋愛
「君の妹を正妻にしたい。ナターリアは側室になり、僕を支えてくれ」
信じられない要求を口にした夫のヴィクターは、私の妹を抱きしめる。
私の両親も同様に、妹のために受け入れろと口を揃えた。
「お願いお姉様、私だってヴィクター様を愛したいの」
「ナターリア。姉として受け入れてあげなさい」
「そうよ、貴方はお姉ちゃんなのよ」
妹と両親が、好き勝手に私を責める。
昔からこうだった……妹を庇護する両親により、私の人生は全て妹のために捧げていた。
まるで、妹の召使のような半生だった。
ようやくヴィクターと結婚して、解放されたと思っていたのに。
彼を愛して、支え続けてきたのに……
「ナターリア。これからは妹と一緒に幸せになろう」
夫である貴方が私を裏切っておきながら、そんな言葉を吐くのなら。
もう、いいです。
「それなら、私が出て行きます」
……
「「「……え?」」」
予想をしていなかったのか、皆が固まっている。
でも、もう私の考えは変わらない。
撤回はしない、決意は固めた。
私はここから逃げ出して、自由を得てみせる。
だから皆さん、もう関わらないでくださいね。
◇◇◇◇◇◇
設定はゆるめです。
読んでくださると嬉しいです。
【完結】婚約破棄される前に私は毒を呷って死にます!当然でしょう?私は王太子妃になるはずだったんですから。どの道、只ではすみません。
つくも茄子
恋愛
フリッツ王太子の婚約者が毒を呷った。
彼女は筆頭公爵家のアレクサンドラ・ウジェーヌ・ヘッセン。
なぜ、彼女は毒を自ら飲み干したのか?
それは婚約者のフリッツ王太子からの婚約破棄が原因であった。
恋人の男爵令嬢を正妃にするためにアレクサンドラを罠に嵌めようとしたのだ。
その中の一人は、アレクサンドラの実弟もいた。
更に宰相の息子と近衛騎士団長の嫡男も、王太子と男爵令嬢の味方であった。
婚約者として王家の全てを知るアレクサンドラは、このまま婚約破棄が成立されればどうなるのかを知っていた。そして自分がどういう立場なのかも痛いほど理解していたのだ。
生死の境から生還したアレクサンドラが目を覚ました時には、全てが様変わりしていた。国の将来のため、必要な処置であった。
婚約破棄を宣言した王太子達のその後は、彼らが思い描いていたバラ色の人生ではなかった。
後悔、悲しみ、憎悪、果てしない負の連鎖の果てに、彼らが手にしたものとは。
「小説家になろう」「カクヨム」「ノベルバ」にも投稿しています。
【完結】公爵令嬢は、婚約破棄をあっさり受け入れる
櫻井みこと
恋愛
突然、婚約破棄を言い渡された。
彼は社交辞令を真に受けて、自分が愛されていて、そのために私が必死に努力をしているのだと勘違いしていたらしい。
だから泣いて縋ると思っていたらしいですが、それはあり得ません。
私が王妃になるのは確定。その相手がたまたま、あなただった。それだけです。
またまた軽率に短編。
一話…マリエ視点
二話…婚約者視点
三話…子爵令嬢視点
四話…第二王子視点
五話…マリエ視点
六話…兄視点
※全六話で完結しました。馬鹿すぎる王子にご注意ください。
スピンオフ始めました。
「追放された聖女が隣国の腹黒公爵を頼ったら、国がなくなってしまいました」連載中!
【完結】王妃はもうここにいられません
なか
恋愛
「受け入れろ、ラツィア。側妃となって僕をこれからも支えてくれればいいだろう?」
長年王妃として支え続け、貴方の立場を守ってきた。
だけど国王であり、私の伴侶であるクドスは、私ではない女性を王妃とする。
私––ラツィアは、貴方を心から愛していた。
だからずっと、支えてきたのだ。
貴方に被せられた汚名も、寝る間も惜しんで捧げてきた苦労も全て無視をして……
もう振り向いてくれない貴方のため、人生を捧げていたのに。
「君は王妃に相応しくはない」と一蹴して、貴方は私を捨てる。
胸を穿つ悲しみ、耐え切れぬ悔しさ。
周囲の貴族は私を嘲笑している中で……私は思い出す。
自らの前世と、感覚を。
「うそでしょ…………」
取り戻した感覚が、全力でクドスを拒否する。
ある強烈な苦痛が……前世の感覚によって感じるのだ。
「むしろ、廃妃にしてください!」
長年の愛さえ潰えて、耐え切れず、そう言ってしまう程に…………
◇◇◇
強く、前世の知識を活かして成り上がっていく女性の物語です。
ぜひ読んでくださると嬉しいです!
【完結】貴方の傍に幸せがないのなら
なか
恋愛
「みすぼらしいな……」
戦地に向かった騎士でもある夫––ルーベル。
彼の帰りを待ち続けた私––ナディアだが、帰還した彼が発した言葉はその一言だった。
彼を支えるために、寝る間も惜しんで働き続けた三年。
望むままに支援金を送って、自らの生活さえ切り崩してでも支えてきたのは……また彼に会うためだったのに。
なのに、なのに貴方は……私を遠ざけるだけではなく。
妻帯者でありながら、この王国の姫と逢瀬を交わし、彼女を愛していた。
そこにはもう、私の居場所はない。
なら、それならば。
貴方の傍に幸せがないのなら、私の選択はただ一つだ。
◇◇◇◇◇◇
設定ゆるめです。
よろしければ、読んでくださると嬉しいです。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる