101 / 193
彼氏ができたらしい
1
しおりを挟む
「上書き完了、オレは今が初めてってことにする」
「宮久土先輩も、初めてって大事なんですね?」
「うん、何度も強引に取られかけたから。好きな人とがいい」
宮久土先輩がなぜかこちらをじぃぃっと見てくるので、私は不思議に思う。
「えと。初めては結婚する人とって、前に言ってましたけど」
「結婚は遠すぎるから、妥協することにした」
妥協?気になる人が出来たから、と言うことなのかな。
「芦野さん、明日は部活行くね」
「は、はい」
「芦野さん、オレと付き合って」
「は、は……ええっ!?」
「服喪期間、ずっと芦野さんに会いたかった。一緒にご飯食べたかった」
「な、何を言ってるんですか!?そんな冗談」
「一歩前でも一歩後でもなくて。今ちょうど、芦野さんが好きみたいだ。付き合ってくれる?」
いつものトーンで告げてくる宮久土先輩。私はあんぐりと口を開けたまま止まってしまった。
――――ちょうど、好き?
「み、宮久土先輩っ。冗談にしては悪趣味です」
戸惑う私をよそに、宮久土先輩は、
「付き合います、付き合いません、今はダメ、永久にダメ。の四択」
右手の人差し指、中指、左での人差し指、中指の順で指を立てて見せる。
どれかタッチして、と言うのだ。
「覚えられないです」
と言ったら、宮久土先輩は三回同じ流れで指を立ててくる。
私は頬が熱くなるのを感じながら、自分の胸に聞く。
――――どれを選びたい?
「宮久土先輩も、初めてって大事なんですね?」
「うん、何度も強引に取られかけたから。好きな人とがいい」
宮久土先輩がなぜかこちらをじぃぃっと見てくるので、私は不思議に思う。
「えと。初めては結婚する人とって、前に言ってましたけど」
「結婚は遠すぎるから、妥協することにした」
妥協?気になる人が出来たから、と言うことなのかな。
「芦野さん、明日は部活行くね」
「は、はい」
「芦野さん、オレと付き合って」
「は、は……ええっ!?」
「服喪期間、ずっと芦野さんに会いたかった。一緒にご飯食べたかった」
「な、何を言ってるんですか!?そんな冗談」
「一歩前でも一歩後でもなくて。今ちょうど、芦野さんが好きみたいだ。付き合ってくれる?」
いつものトーンで告げてくる宮久土先輩。私はあんぐりと口を開けたまま止まってしまった。
――――ちょうど、好き?
「み、宮久土先輩っ。冗談にしては悪趣味です」
戸惑う私をよそに、宮久土先輩は、
「付き合います、付き合いません、今はダメ、永久にダメ。の四択」
右手の人差し指、中指、左での人差し指、中指の順で指を立てて見せる。
どれかタッチして、と言うのだ。
「覚えられないです」
と言ったら、宮久土先輩は三回同じ流れで指を立ててくる。
私は頬が熱くなるのを感じながら、自分の胸に聞く。
――――どれを選びたい?
0
あなたにおすすめの小説
どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~
さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」
あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。
弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。
弟とは凄く仲が良いの!
それはそれはものすごく‥‥‥
「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」
そんな関係のあたしたち。
でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥
「うそっ! お腹が出て来てる!?」
お姉ちゃんの秘密の悩みです。
ちょっと大人な体験談はこちらです
神崎未緒里
恋愛
本当にあった!?かもしれない
ちょっと大人な体験談です。
日常に突然訪れる刺激的な体験。
少し非日常を覗いてみませんか?
あなたにもこんな瞬間が訪れるかもしれませんよ?
※本作品ではGemini PRO、Pixai.artで作成した生成AI画像ならびに
Pixabay並びにUnsplshのロイヤリティフリーの画像を使用しています。
※不定期更新です。
※文章中の人物名・地名・年代・建物名・商品名・設定などはすべて架空のものです。
あるフィギュアスケーターの性事情
蔵屋
恋愛
この小説はフィクションです。
しかし、そのようなことが現実にあったかもしれません。
何故ならどんな人間も、悪魔や邪神や悪神に憑依された偽善者なのですから。
この物語は浅岡結衣(16才)とそのコーチ(25才)の恋の物語。
そのコーチの名前は高木文哉(25才)という。
この物語はフィクションです。
実在の人物、団体等とは、一切関係がありません。
灰かぶりの姉
吉野 那生
恋愛
父の死後、母が連れてきたのは優しそうな男性と可愛い女の子だった。
「今日からあなたのお父さんと妹だよ」
そう言われたあの日から…。
* * *
『ソツのない彼氏とスキのない彼女』のスピンオフ。
国枝 那月×野口 航平の過去編です。
極上イケメン先生が秘密の溺愛教育に熱心です
朝陽七彩
恋愛
私は。
「夕鶴、こっちにおいで」
現役の高校生だけど。
「ずっと夕鶴とこうしていたい」
担任の先生と。
「夕鶴を誰にも渡したくない」
付き合っています。
♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡
神城夕鶴(かみしろ ゆづる)
軽音楽部の絶対的エース
飛鷹隼理(ひだか しゅんり)
アイドル的存在の超イケメン先生
♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡
彼の名前は飛鷹隼理くん。
隼理くんは。
「夕鶴にこうしていいのは俺だけ」
そう言って……。
「そんなにも可愛い声を出されたら……俺、止められないよ」
そして隼理くんは……。
……‼
しゅっ……隼理くん……っ。
そんなことをされたら……。
隼理くんと過ごす日々はドキドキとわくわくの連続。
……だけど……。
え……。
誰……?
誰なの……?
その人はいったい誰なの、隼理くん。
ドキドキとわくわくの連続だった私に突如現れた隼理くんへの疑惑。
その疑惑は次第に大きくなり、私の心の中を不安でいっぱいにさせる。
でも。
でも訊けない。
隼理くんに直接訊くことなんて。
私にはできない。
私は。
私は、これから先、一体どうすればいいの……?
旧校舎の地下室
守 秀斗
恋愛
高校のクラスでハブられている俺。この高校に友人はいない。そして、俺はクラスの美人女子高生の京野弘美に興味を持っていた。と言うか好きなんだけどな。でも、京野は美人なのに人気が無く、俺と同様ハブられていた。そして、ある日の放課後、京野に俺の恥ずかしい行為を見られてしまった。すると、京野はその事をバラさないかわりに、俺を旧校舎の地下室へ連れて行く。そこで、おかしなことを始めるのだったのだが……。
【完結】退職を伝えたら、無愛想な上司に囲われました〜逃げられると思ったのが間違いでした〜
来栖れいな
恋愛
逃げたかったのは、
疲れきった日々と、叶うはずのない憧れ――のはずだった。
無愛想で冷静な上司・東條崇雅。
その背中に、ただ静かに憧れを抱きながら、
仕事の重圧と、自分の想いの行き場に限界を感じて、私は退職を申し出た。
けれど――
そこから、彼の態度は変わり始めた。
苦手な仕事から外され、
負担を減らされ、
静かに、けれど確実に囲い込まれていく私。
「辞めるのは認めない」
そんな言葉すらないのに、
無言の圧力と、不器用な優しさが、私を縛りつけていく。
これは愛?
それともただの執着?
じれじれと、甘く、不器用に。
二人の距離は、静かに、でも確かに近づいていく――。
無愛想な上司に、心ごと囲い込まれる、じれじれ溺愛・執着オフィスラブ。
※この物語はフィクションです。
登場する人物・団体・名称・出来事などはすべて架空であり、実在のものとは一切関係ありません。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる