ちょうどいい私は、無理めの宮久土先輩のくるぶしをかじりたい

攻撃の理由は

1

「うらと宮久土先輩は釣りあってないからっ」
　この頃はチクチクと毎日毎日、一乃が嫌味を言いに来るようになった。

　あまりにも露骨だし、一乃がなんでここまで宮久土先輩関係に執着して来るのか分からない。一乃とは中学の頃からの友達で仲良く家の行き来もあった仲だ。
　高校でクラスが別れてしまったけれど、かける先輩のことがある前は休みの日に遊びに行くこともあった。

　かける先輩と付き合うことになってからは、一時的にあまり遊ばなくなる。
　その後、あの顛末により、私は決定的に一乃と距離を置くことになった。

　一乃はかける先輩のことを好きになったのだと思っていたけれど、その後宮久土先輩を狙うと言い出すし、正直本音が見えない。

「人のものなら誰でもいいんじゃない？」
　と和華奈は冷たく言い放つ。

「そうなのかなぁ？」
　何だか釈然としない。

　最近の一乃は彼氏を作ったり別れたりしている印象があるけれど、中学の頃の一乃はそんな印象はまるでなかった。
　いつから今みたいな感じになったんだっけ？

　――――ん？