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闘い
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その日、陸上業界期待のホープが復活したとウェブマガジンが配信されたらしい。
かける先輩は一見すればモデルか俳優かと思われる整った容姿をしているので、あっという間に拡散されていた。
宮久土先輩も弟として写真つきで紹介されていたらしく、他校からわざわざ見に来る人も増えている。元々注目度が高かったところに、後押しとなるメディア露出により、過熱していた。本人はどこ吹く風で、のんびりと練習をしている。
「これ顔出てるけど、許可取ってもらったわけ?」
と航先輩は宮久土先輩に尋ねていた。
「うん。オーケーだしたら、編集部からお菓子が贈られてきたよ」
と宮久土先輩はのんびりと答えるだけだ。
私はいつものようにマネージャーとしていそいそと動く。走っている宮久土先輩は輝いているし、目を引くものがある。
凄いものは凄いし、魅力的な人は魅力的な人なのだと思う。
でも、そんな人と付き合っていていいのかな?明らかに釣り合っていない気がするけれど、と内心複雑な思いがまざって来るのだった。
そんな思いに拍車をかけるのは、一乃のチクチクとした煽りだ。
「うらと宮久土先輩なんて、時間の問題だってば」
とすれ違うたびに連れ立っている友人に向かって、そんなことを言う。
明らかに私に聞かせたいのは分かっているので、彼女と連れ立っている友人も困り顔だ。
かける先輩は一見すればモデルか俳優かと思われる整った容姿をしているので、あっという間に拡散されていた。
宮久土先輩も弟として写真つきで紹介されていたらしく、他校からわざわざ見に来る人も増えている。元々注目度が高かったところに、後押しとなるメディア露出により、過熱していた。本人はどこ吹く風で、のんびりと練習をしている。
「これ顔出てるけど、許可取ってもらったわけ?」
と航先輩は宮久土先輩に尋ねていた。
「うん。オーケーだしたら、編集部からお菓子が贈られてきたよ」
と宮久土先輩はのんびりと答えるだけだ。
私はいつものようにマネージャーとしていそいそと動く。走っている宮久土先輩は輝いているし、目を引くものがある。
凄いものは凄いし、魅力的な人は魅力的な人なのだと思う。
でも、そんな人と付き合っていていいのかな?明らかに釣り合っていない気がするけれど、と内心複雑な思いがまざって来るのだった。
そんな思いに拍車をかけるのは、一乃のチクチクとした煽りだ。
「うらと宮久土先輩なんて、時間の問題だってば」
とすれ違うたびに連れ立っている友人に向かって、そんなことを言う。
明らかに私に聞かせたいのは分かっているので、彼女と連れ立っている友人も困り顔だ。
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