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台本のシェアリング
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しかし、気にせず観戦をし始めたところで、
「なんでワンナイトなんだよ」
と綾川は聞いてくる。
隣から雑談を放りこんでくると集中できないので、やめてほしいと思う。
「前に遠距離していた彼氏が浮気してたんです。それは仕方ないけど」
「仕方なくないだろ」
「浮気に飽き足らず、週三の風俗通いでまんまと病気に感染していたらしくて。私も感染したんですよね」
私はピッチに視線を向けたまま答えた。ロングフィードのボールを奪い、マッチアップをすり抜けて、ドリブルで運ぶ。
上手いなぁ。
「それは、彼氏が悪いだろ。ワンナイトの理由にはならない」
「でも、私も当時浮気してて」
「は?してたのかよ」
「してましたよ。三か月に一回くらいしか会えなかったから、仕方ないかなって。したいときにいないのが、悪いんですよ。疲れると人肌恋しくなる時も、あるじゃないですか」
「ワンナイトなら、したいときにいるからって?」
「そうです、それに。浮気にはならないし」
「近距離で付き合えばいい」
そう言ってポテトを差し出してくる。パクリと食べてから、今度は私がビールを差し出した。ハーフタイムにまた買って来よう、と思う。
「手に入ると、優しくなくなるから。いやです。もろもろ雑になるんですよね~」
「どんな男と付き合って来たんだよ」
「みんな最初はそう言いますよ。どんな男と付き合って来たんだよ、俺なら、大丈夫だって。そういう台本を男の人は共有してるんですか?」
コーナーキックから、いい感じのクロスが入り、頭で押し込んだ。私はいえーい!と綾川凌とハイタッチしたけれど、ややノリに温度差を感じた。
「賭けをしよう」
「賭け?」
「この試合に応援チームが勝ったら、彼女のふりしてほしい。そして家族に会って欲しいんだ」
と綾川は言う。
一点入れたところで言うのはフェアじゃない。
「なんでワンナイトなんだよ」
と綾川は聞いてくる。
隣から雑談を放りこんでくると集中できないので、やめてほしいと思う。
「前に遠距離していた彼氏が浮気してたんです。それは仕方ないけど」
「仕方なくないだろ」
「浮気に飽き足らず、週三の風俗通いでまんまと病気に感染していたらしくて。私も感染したんですよね」
私はピッチに視線を向けたまま答えた。ロングフィードのボールを奪い、マッチアップをすり抜けて、ドリブルで運ぶ。
上手いなぁ。
「それは、彼氏が悪いだろ。ワンナイトの理由にはならない」
「でも、私も当時浮気してて」
「は?してたのかよ」
「してましたよ。三か月に一回くらいしか会えなかったから、仕方ないかなって。したいときにいないのが、悪いんですよ。疲れると人肌恋しくなる時も、あるじゃないですか」
「ワンナイトなら、したいときにいるからって?」
「そうです、それに。浮気にはならないし」
「近距離で付き合えばいい」
そう言ってポテトを差し出してくる。パクリと食べてから、今度は私がビールを差し出した。ハーフタイムにまた買って来よう、と思う。
「手に入ると、優しくなくなるから。いやです。もろもろ雑になるんですよね~」
「どんな男と付き合って来たんだよ」
「みんな最初はそう言いますよ。どんな男と付き合って来たんだよ、俺なら、大丈夫だって。そういう台本を男の人は共有してるんですか?」
コーナーキックから、いい感じのクロスが入り、頭で押し込んだ。私はいえーい!と綾川凌とハイタッチしたけれど、ややノリに温度差を感じた。
「賭けをしよう」
「賭け?」
「この試合に応援チームが勝ったら、彼女のふりしてほしい。そして家族に会って欲しいんだ」
と綾川は言う。
一点入れたところで言うのはフェアじゃない。
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