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第38話 覚悟を決める
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とうとう夕食の時間がきてしまった。
ドキドキと不安な気持ちに押し潰されそうになりながら、食堂へ向かう。
いくら気持ちを落ち着けよう、心の準備をしなきゃと思っても、結局は落ち着かないままだ。
私が食堂へ入ると、既にアレン様、ジョセフィーヌ様、ケント様が席についていた。
「お待たせして申し訳ございません」
疲れている彼らを待たせてしまった。
申し訳なさで、ズーンと気持ちが落ち込む。
「いや、そうじゃないんだ。ケントと先に話があって、私たちが早く来ただけだから」
「そうよ。全然待ってないのよ」
アレン様、ジョセフィーヌ様が優しくフォローしてくれる。
「まずは腹ごしらえだな」
アレン様の一声で、食事が運ばれてくる。
今夜は鶏肉がたっぷり入ったクリームシチュー。
ゆらゆらと湯気があがっていて、体の芯から温まりそうだ。
サラダはブロッコリーを中心とした温野菜。
柑橘類の酸味がほのかに感じられるドレッシングがかかっている。
パンはカリッと焼かれたバケットだ。
シチューとよく合いそう。
後で話が控えているからか、みんな黙々と食べ進める。
最後に紅茶とクッキーがテーブルへ並ぶ。
サクサクとクッキーをかじる音が響く。
食器が下げられると、静まりかえった部屋に緊張感が漂う。
アレン様が私へと視線を向けた。
「リナさん、私の力不足で申し訳ない。君とケントの婚約は一旦保留となった。そして、君には王命が下りた。『準備ができ次第、王宮へ登城するように』と。しばらく滞在して、この国のこと、人々のことを知り、君の選択肢を広げたいそうだ」
「…………しばらくとはいつまでですか?」
「詳しいことは、君が登城した際に相談すると宰相が言っていた」
「私は王宮で働くことになるのでしょうか?」
「いや、客人として滞在し、教育を受けたり、地方への視察に同行するそうだ」
教育?教育ならデリーノ伯爵家で礼儀作法やダンスなど教えていただいている。
それでは不十分だということ?
地方への視察は、旅行だと考えると、ちょっと興味がある。
「リナ、すまない……」
頭を下げたケント様の肩が震えている。
「リナさん、ごめんなさいね。あなたには馴染みがないだろうけれど、王命は配下である私たちには断ることができないものなの。アレンやケントではどうしようもないのよ」
ジョセフィーヌ様まで頭を下げられた。
「謝らないでください。仕方がないことだとわかりますから。」
「アレン様、私は王命に従います。私の生まれ育った国にはこんな言葉があります。
『郷に入れば郷に従え』
あまりにも不本意な命令に従う自信はありませんが……この国で暮らすのですから、この国の掟に従います。しばらく王宮に滞在するくらいであれば構いません。宰相様が相談すると言われたなら、相談の余地はあるということです。きっと何とかなりますよね?」
仕方がないこと。
頭ではわかっているけれど、ここを離れるのはやはり寂しい。
寂しくて、寂しくて、泣いてしまいそうだ。
『きっと何とかなる』そう自分で自分に言い聞かせる。
「リナ、僕も王宮へ会いに行くから」
引きこもり弱っていたケント様は、王宮へ出向く仕事はアレン様に任せきりだったはず。
「本当に会いに来てくれるんですか?」
「もちろん。昨日だって王宮へ行ってたんだから……父が免除してくれるのに甘え、ずっと王宮へ赴く仕事は避けてたけど、もう大丈夫。必ず会いに行く」
「約束ですからねっ。絶対に、絶対に、会いに来てくださいね。待ってます」
「うん」
「私がいない間に、他の女性にフラフラしちゃダメですからねっ」
「うん」
「覚悟は決まりました」
「リナさんは肝が座ってるわね。準備は私たちに任せて。先方は気が短いから……明後日には出発したほうがいいでしょう。それまであなたはのんびり寛いで」
ジョセフィーヌ様が私の王宮行きの準備を手配してくださることになった。
安心だ。
「はい、よろしくお願いします」
***
いつもどおりの朝が始まる。
昨夜はなかなか眠れないかと思っていたが、前日 寝不足だったこともあり、ベッドに入ってすぐに眠ってしまった。
朝食を済ませ、いつものようにケント様に、
「今日は何をすればいいですか?」と確認すると、「今日、明日は手伝わなくていいよ。リナは好きなように過ごせばいい。母上に、もゆっくり過ごすよう言われたでしょ?」
「私はいつもどおり過ごしたいです。だから、可能な限り、ケント様の仕事を手伝わせてください」
「じゃあ、この書類の仕分けを頼むよ」
「はい。任せてください」
執務室に置かれたソファーに座り、早速 仕分けに取りかかる。
視線を感じ、書類から顔をあげて向かいの机に座る彼を見る。
スーッと視線が外され、彼は書類へと視線を戻した。
真剣な顔つきで判断をくだしていく彼。
そんな彼の姿をしっかりと記憶に焼きつける。
仕事が落ち着くと、庭園を散策したり、刺繍をして過ごした。
夕食は、またアレン様、ジョセフィーヌ様が訪れ、楽しい時間を過ごした。
食後、ケント様のエスコートで部屋へ戻る。
ダンスホールの前に来たところで、ケント様の足が止まった。
「リナ、今から少し踊らないか?」
「はい、私も踊りたい……」
腰に腕が回され、ぐいっと距離が近づく。
音の無い静かなホールに2人の靴音と息づかいだけが響く。
踊り出したのは、2人で初めて踊った思い出の曲。
終わったのに……離れたくない。
彼の胸に顔を埋めると、背中に腕がまわり、強く抱き締められた。
もう以前のように息苦しくはない。
きちんと力を加減してくれている。
「私、絶対にあなたの元へ帰ってきます。私の居場所は……ここですから」
ドキドキと不安な気持ちに押し潰されそうになりながら、食堂へ向かう。
いくら気持ちを落ち着けよう、心の準備をしなきゃと思っても、結局は落ち着かないままだ。
私が食堂へ入ると、既にアレン様、ジョセフィーヌ様、ケント様が席についていた。
「お待たせして申し訳ございません」
疲れている彼らを待たせてしまった。
申し訳なさで、ズーンと気持ちが落ち込む。
「いや、そうじゃないんだ。ケントと先に話があって、私たちが早く来ただけだから」
「そうよ。全然待ってないのよ」
アレン様、ジョセフィーヌ様が優しくフォローしてくれる。
「まずは腹ごしらえだな」
アレン様の一声で、食事が運ばれてくる。
今夜は鶏肉がたっぷり入ったクリームシチュー。
ゆらゆらと湯気があがっていて、体の芯から温まりそうだ。
サラダはブロッコリーを中心とした温野菜。
柑橘類の酸味がほのかに感じられるドレッシングがかかっている。
パンはカリッと焼かれたバケットだ。
シチューとよく合いそう。
後で話が控えているからか、みんな黙々と食べ進める。
最後に紅茶とクッキーがテーブルへ並ぶ。
サクサクとクッキーをかじる音が響く。
食器が下げられると、静まりかえった部屋に緊張感が漂う。
アレン様が私へと視線を向けた。
「リナさん、私の力不足で申し訳ない。君とケントの婚約は一旦保留となった。そして、君には王命が下りた。『準備ができ次第、王宮へ登城するように』と。しばらく滞在して、この国のこと、人々のことを知り、君の選択肢を広げたいそうだ」
「…………しばらくとはいつまでですか?」
「詳しいことは、君が登城した際に相談すると宰相が言っていた」
「私は王宮で働くことになるのでしょうか?」
「いや、客人として滞在し、教育を受けたり、地方への視察に同行するそうだ」
教育?教育ならデリーノ伯爵家で礼儀作法やダンスなど教えていただいている。
それでは不十分だということ?
地方への視察は、旅行だと考えると、ちょっと興味がある。
「リナ、すまない……」
頭を下げたケント様の肩が震えている。
「リナさん、ごめんなさいね。あなたには馴染みがないだろうけれど、王命は配下である私たちには断ることができないものなの。アレンやケントではどうしようもないのよ」
ジョセフィーヌ様まで頭を下げられた。
「謝らないでください。仕方がないことだとわかりますから。」
「アレン様、私は王命に従います。私の生まれ育った国にはこんな言葉があります。
『郷に入れば郷に従え』
あまりにも不本意な命令に従う自信はありませんが……この国で暮らすのですから、この国の掟に従います。しばらく王宮に滞在するくらいであれば構いません。宰相様が相談すると言われたなら、相談の余地はあるということです。きっと何とかなりますよね?」
仕方がないこと。
頭ではわかっているけれど、ここを離れるのはやはり寂しい。
寂しくて、寂しくて、泣いてしまいそうだ。
『きっと何とかなる』そう自分で自分に言い聞かせる。
「リナ、僕も王宮へ会いに行くから」
引きこもり弱っていたケント様は、王宮へ出向く仕事はアレン様に任せきりだったはず。
「本当に会いに来てくれるんですか?」
「もちろん。昨日だって王宮へ行ってたんだから……父が免除してくれるのに甘え、ずっと王宮へ赴く仕事は避けてたけど、もう大丈夫。必ず会いに行く」
「約束ですからねっ。絶対に、絶対に、会いに来てくださいね。待ってます」
「うん」
「私がいない間に、他の女性にフラフラしちゃダメですからねっ」
「うん」
「覚悟は決まりました」
「リナさんは肝が座ってるわね。準備は私たちに任せて。先方は気が短いから……明後日には出発したほうがいいでしょう。それまであなたはのんびり寛いで」
ジョセフィーヌ様が私の王宮行きの準備を手配してくださることになった。
安心だ。
「はい、よろしくお願いします」
***
いつもどおりの朝が始まる。
昨夜はなかなか眠れないかと思っていたが、前日 寝不足だったこともあり、ベッドに入ってすぐに眠ってしまった。
朝食を済ませ、いつものようにケント様に、
「今日は何をすればいいですか?」と確認すると、「今日、明日は手伝わなくていいよ。リナは好きなように過ごせばいい。母上に、もゆっくり過ごすよう言われたでしょ?」
「私はいつもどおり過ごしたいです。だから、可能な限り、ケント様の仕事を手伝わせてください」
「じゃあ、この書類の仕分けを頼むよ」
「はい。任せてください」
執務室に置かれたソファーに座り、早速 仕分けに取りかかる。
視線を感じ、書類から顔をあげて向かいの机に座る彼を見る。
スーッと視線が外され、彼は書類へと視線を戻した。
真剣な顔つきで判断をくだしていく彼。
そんな彼の姿をしっかりと記憶に焼きつける。
仕事が落ち着くと、庭園を散策したり、刺繍をして過ごした。
夕食は、またアレン様、ジョセフィーヌ様が訪れ、楽しい時間を過ごした。
食後、ケント様のエスコートで部屋へ戻る。
ダンスホールの前に来たところで、ケント様の足が止まった。
「リナ、今から少し踊らないか?」
「はい、私も踊りたい……」
腰に腕が回され、ぐいっと距離が近づく。
音の無い静かなホールに2人の靴音と息づかいだけが響く。
踊り出したのは、2人で初めて踊った思い出の曲。
終わったのに……離れたくない。
彼の胸に顔を埋めると、背中に腕がまわり、強く抱き締められた。
もう以前のように息苦しくはない。
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