12 / 36
11
しおりを挟む
.
担いでいた肩から覆面を下ろした時点で覆面が被っていたフードが外れて、殆ど白髪に近い金髪が現れている。
活を背中に入れたことでゆっくり見開かれた目は先ほども見たイケメンの涼やかな切れ長の瞳で、目の色も俺みたいな髪も目も真っ黒な日本人だった頃のまんまの姿とは違って日本人のコンプレックスを刺激するような白人みたいな青い目だった。
まあ、この異世界じゃ俺みたいな黒の配色のほうが珍しいんだけどね…。
前世のモテない俺を刺激する全部モテ要素に見えてしまうこの覆面は生きてるだけで有害な気がしてくる。
しかし、そんな俺の後ろ向きな感情は今は置いといて
現実的なメリットを優先しましょう。
つまりこいつを俺がこちらの人間の世界に慣れるまでのパイプじゃないが小間使いにしてアドバイスをさせこき使ってやりましょうって計画だ。
もちろんこの計画は強制実行なので否やはない。
もともと覆面の意見なんて聞く気がないし。
「目が覚めて頭も働いてきたか?俺が誰だか分かるか?」
城門手前の大通りの邪魔にならない隅っこで覆面を座らせにっこり笑って
確認する。
相手はさっき意識を落としたのが残っているのか、はじめぼんやりとして
次第に目に意思が見えてきて、状況が把握できたのか青い顔をしてから頷いた。
よしよし、話しても大丈夫そうだな。それまで待ってあげる俺優しい。
「俺の名前はテグリス(偽名)だ。お前の名前は」
用心深い俺は用意しておいた偽名を名乗る。
竜の本名って知らないが、前世の知識で真名知られると縛られるうんたらが頭をよぎって言っていいのか分からなかったから用心して偽名を使うことにしていた。
まあ、それだけでなくなんか合った時、最悪、竜バレした時に逃げるのに
本名はやばいってのもあるんだけど。
そんなことを脳裏で考えていると覆面が遠慮がちに答えた
「ダガー」
それが名前ってことね。それも偽名っぽい。いいけど。
「ダガーか。俺のことは様付けしなくてテグリスって呼び捨てでかまわないからな。まあ、これからしばらく旅の仲間になるんだから堅苦しくなくよろしく」
「仲間?」
「そう、お前も受付での話を聞く限りギルドの新人冒険者なんだろ。俺もなんだ。そしてお前は気づいているみたいだから言うがお察しのとおり俺は普通の人間じゃない。人間じゃないんで人間の習慣が良く分からない部分があるからお前をこれからその補助としてアドバイザーとして旅の同行者にすることに決めた。よろしく頼む」
言いたいことだけ言って覆面の返事を待たず、肩を叩いて中腰姿勢だったのを立ち上がる。
返事を待たなかったのは、だって、覆面…、ダガーか、が快く受けると思ってないからだ。顔からにじみ出る拒否も俺は理解している。
まあな。竜の気はそれが分かる人間には恐怖だろうよ。
でも土竜はおとなしい竜。食ったりしないから安心しろよ。
「草食だし」
「?」
「こっちの話」
にっと笑ってごまかす。
さてと、お互いこれからの友好を確認できたところで、目的の城門へ向かうか。
担いでいた肩から覆面を下ろした時点で覆面が被っていたフードが外れて、殆ど白髪に近い金髪が現れている。
活を背中に入れたことでゆっくり見開かれた目は先ほども見たイケメンの涼やかな切れ長の瞳で、目の色も俺みたいな髪も目も真っ黒な日本人だった頃のまんまの姿とは違って日本人のコンプレックスを刺激するような白人みたいな青い目だった。
まあ、この異世界じゃ俺みたいな黒の配色のほうが珍しいんだけどね…。
前世のモテない俺を刺激する全部モテ要素に見えてしまうこの覆面は生きてるだけで有害な気がしてくる。
しかし、そんな俺の後ろ向きな感情は今は置いといて
現実的なメリットを優先しましょう。
つまりこいつを俺がこちらの人間の世界に慣れるまでのパイプじゃないが小間使いにしてアドバイスをさせこき使ってやりましょうって計画だ。
もちろんこの計画は強制実行なので否やはない。
もともと覆面の意見なんて聞く気がないし。
「目が覚めて頭も働いてきたか?俺が誰だか分かるか?」
城門手前の大通りの邪魔にならない隅っこで覆面を座らせにっこり笑って
確認する。
相手はさっき意識を落としたのが残っているのか、はじめぼんやりとして
次第に目に意思が見えてきて、状況が把握できたのか青い顔をしてから頷いた。
よしよし、話しても大丈夫そうだな。それまで待ってあげる俺優しい。
「俺の名前はテグリス(偽名)だ。お前の名前は」
用心深い俺は用意しておいた偽名を名乗る。
竜の本名って知らないが、前世の知識で真名知られると縛られるうんたらが頭をよぎって言っていいのか分からなかったから用心して偽名を使うことにしていた。
まあ、それだけでなくなんか合った時、最悪、竜バレした時に逃げるのに
本名はやばいってのもあるんだけど。
そんなことを脳裏で考えていると覆面が遠慮がちに答えた
「ダガー」
それが名前ってことね。それも偽名っぽい。いいけど。
「ダガーか。俺のことは様付けしなくてテグリスって呼び捨てでかまわないからな。まあ、これからしばらく旅の仲間になるんだから堅苦しくなくよろしく」
「仲間?」
「そう、お前も受付での話を聞く限りギルドの新人冒険者なんだろ。俺もなんだ。そしてお前は気づいているみたいだから言うがお察しのとおり俺は普通の人間じゃない。人間じゃないんで人間の習慣が良く分からない部分があるからお前をこれからその補助としてアドバイザーとして旅の同行者にすることに決めた。よろしく頼む」
言いたいことだけ言って覆面の返事を待たず、肩を叩いて中腰姿勢だったのを立ち上がる。
返事を待たなかったのは、だって、覆面…、ダガーか、が快く受けると思ってないからだ。顔からにじみ出る拒否も俺は理解している。
まあな。竜の気はそれが分かる人間には恐怖だろうよ。
でも土竜はおとなしい竜。食ったりしないから安心しろよ。
「草食だし」
「?」
「こっちの話」
にっと笑ってごまかす。
さてと、お互いこれからの友好を確認できたところで、目的の城門へ向かうか。
0
あなたにおすすめの小説
どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~
さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」
あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。
弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。
弟とは凄く仲が良いの!
それはそれはものすごく‥‥‥
「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」
そんな関係のあたしたち。
でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥
「うそっ! お腹が出て来てる!?」
お姉ちゃんの秘密の悩みです。
婚約破棄上等!私を愛さないあなたなんて要りません
音無砂月
ファンタジー
*幸せは婚約破棄の後にやってくるからタイトル変更
*ジャンルを変更しました。
公爵家長女エマ。15歳の時に母を亡くした。貴族は一年喪に服さないといけない。喪が明けた日、父が愛人と娘を連れてやって来た。新しい母親は平民。一緒に連れて来た子供は一歳違いの妹。名前はマリアナ。
マリアナは可愛く、素直でいい子。すぐに邸に溶け込み、誰もに愛されていた。エマの婚約者であるカールすらも。
誰からも愛され、素直ないい子であるマリアナがエマは気に入らなかった。
家族さえもマリアナを優先する。
マリアナの悪意のない言動がエマの心を深く抉る
クラス転移したけど、皆さん勘違いしてません?
青いウーパーと山椒魚
ファンタジー
加藤あいは高校2年生。
最近ネット小説にハマりまくっているごく普通の高校生である。
普通に過ごしていたら異世界転移に巻き込まれた?
しかも弱いからと森に捨てられた。
いやちょっとまてよ?
皆さん勘違いしてません?
これはあいの不思議な日常を書いた物語である。
本編完結しました!
相変わらず話ごちゃごちゃしていると思いますが、楽しんでいただけると嬉しいです!
1話は1000字くらいなのでササッと読めるはず…
巻き込まれ異世界召喚、なぜか俺だけ竜皇女の推しになった
ノラクラ
ファンタジー
俺、霧島悠斗は筋金入りの陰キャ高校生。
学校が終わったら即帰宅して、ゲームライフを満喫するのが至福の時間――のはずだった。
だがある日の帰り道、玄関前で学園トップスターたちの修羅場に遭遇してしまう。
暴君・赤城獅童、王子様系イケメン・天条院義孝、清楚系美少女・柊奏、その親友・羽里友莉。
よりによって学園の顔ぶれが勢ぞろいして大口論!?
……陰キャ代表の俺に混ざる理由なんて一ミリもない。見なかったことにしてゲームしに帰りたい!
そう願った矢先――空気が変わり、街に巨大な魔法陣が出現。
赤城たちは光に呑まれ、異世界へと召喚されてしまった。
「お~、異世界召喚ね。ラノベあるあるだな」
そう、他人事のように見送った俺だったが……。
直後、俺の足元にも魔法陣が浮かび上がる。
「ちょ、待て待て待て! 俺は陰キャだぞ!? 勇者じゃないんだぞ!?」
――かくして、ゲームライフを愛する陰キャ高校生の異世界行きが始まる。
本当の外れスキルのスロー生活物語
転定妙用
ファンタジー
「箱庭環境操作」という外れスキルしかないエバンズ公爵家の長男オズワルドは、跡継ぎの座を追われて、辺境の小さな土地を与えられて・・・。しかし、そのスキルは実は・・・ということも、成り上がれるものでもなく・・・、スローライフすることしかできないものだった。これは、実は屑スキルが最強スキルというものではなく、成り上がるというものでもなく、まあ、一応追放?ということで辺境で、色々なことが降りかかりつつ、何とか本当にスローライフする物語です。
オバちゃんだからこそ ~45歳の異世界珍道中~
鉄 主水
ファンタジー
子育ても一段落した40過ぎの訳あり主婦、里子。
そんなオバちゃん主人公が、突然……異世界へ――。
そこで里子を待ち構えていたのは……今まで見たことのない奇抜な珍獣であった。
「何がどうして、なぜこうなった! でも……せっかくの異世界だ! 思いっ切り楽しんじゃうぞ!」
オバちゃんパワーとオタクパワーを武器に、オバちゃんは我が道を行く!
ラブはないけど……笑いあり、涙ありの異世界ドタバタ珍道中。
いざ……はじまり、はじまり……。
※この作品は、エブリスタ様、小説家になろう様でも投稿しています。
莫大な遺産を相続したら異世界でスローライフを楽しむ
翔千
ファンタジー
小鳥遊 紅音は働く28歳OL
十八歳の時に両親を事故で亡くし、引き取り手がなく天涯孤独に。
高校卒業後就職し、仕事に明け暮れる日々。
そんなある日、1人の弁護士が紅音の元を訪ねて来た。
要件は、紅音の母方の曾祖叔父が亡くなったと言うものだった。
曾祖叔父は若い頃に単身外国で会社を立ち上げ生涯独身を貫いき、血縁者が紅音だけだと知り、曾祖叔父の遺産を一部を紅音に譲ると遺言を遺した。
その額なんと、50億円。
あまりの巨額に驚くがなんとか手続きを終える事が出来たが、巨額な遺産の事を何処からか聞きつけ、金の無心に来る輩が次々に紅音の元を訪れ、疲弊した紅音は、誰も知らない土地で一人暮らしをすると決意。
だが、引っ越しを決めた直後、突然、異世界に召喚されてしまった。
だが、持っていた遺産はそのまま異世界でも使えたので、遺産を使って、スローライフを楽しむことにしました。
ボンクラ王子の側近を任されました
里見知美
ファンタジー
「任されてくれるな?」
王宮にある宰相の執務室で、俺は頭を下げたまま脂汗を流していた。
人の良い弟である現国王を煽てあげ国の頂点へと導き出し、王国騎士団も魔術師団も視線一つで操ると噂の恐ろしい影の実力者。
そんな人に呼び出され開口一番、シンファエル殿下の側近になれと言われた。
義妹が婚約破棄を叩きつけた相手である。
王子16歳、俺26歳。側近てのは、年の近い家格のしっかりしたヤツがなるんじゃねえの?
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる