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「Gランク、初心者クエストの薬草最終のクエスト達成申請お願いします。」
「はい、薬草クエストですね。ではギルドカードと薬草の提出をお願いします」
「はい」
ギルドのクエスト達成受付へ俺たちは順番を待ち大人しく並んだ。
並ぶ順番は俺、その後ろにダガー。
順番が来たので俺は持ち前の営業スマイルまではいかないが笑顔で受付嬢に愛想よく笑顔で声をかける。対して受付嬢は愛想もそっけもなく上の言葉をのたまって俺が薬草を出すのを待っている。俺は印象を悪くしてはいけないと日本人らしく愛想笑いしながら荷袋から一つ二つと10束で括った薬草の束を出す。
俺が自分で取ったのは20。後ろに控えているダガーは100だがもちろんその分を脅したりなだめすかしたり誤魔化してとってはいない。
ここら辺はね、真面目ですよ、俺は。
薬草20、ちゃんと束にしたのも数えなおしてきっちり数がそろっているのを確認してから提出用に出されている皿の上に乗せる。
「ありがとうございます」
受付嬢が受け取って再度確認するのを待つ。お互いに確認することで後顧の憂いを断つのも大事だ。
「はい、ちょうど20ですね。ギルドカードを確認します。あら、初クエスト達成ですね。おめでとうございます」
ここにきての初めての笑顔を向けられて俺もまんざらじゃなく嬉しさが浮かぶ。
うん、笑顔の安売りも良いけどこういうここぞってのも良いな。
ご機嫌にそんなことを思う。そんな俺を他所に受付嬢のお姉さんは手を動かして仕事している。ギルドカードを水晶の上に照らすように滑らせてそこになにやら書き込むような動作をしてそれがギルドカードに書き込まれていっているみたいだ。
たぶん、小さいけど魔力を使った魔法に近い。生活魔法の一つに区分される魔法かもしれない。
「達成でのクエスト報酬は薬草の場合発生しません。ただギルドが買い取りさせていただくことでお金を支払うことができますが、依頼されますか?」
「はい」
「では10束一つで50デナリスですがよろしいですか?不満の場合はお取引は成立しません。」
「それで構いません。よろしくお願いします」
「では100デナリスとなります」
銅貨10枚を皿に入れて窓口に出される。それを俺は受け取った。
「テグリスさんの活躍を期待しています。ありがとうございました」
俺の取引は終わり頭を下げる受付嬢に俺も頭を下げ窓口に並ぶ列の最前から外れ後列に並ぶ人間にその位置を譲る。まあ、ダガーなのだけど。
ダガーも同じような手続きを受けている。それを一瞥して受付から少し離れた人の邪魔にならない場所で俺は握っていた銅貨を手のひらを開いて確認する。
100デナリス。銅貨十枚。つまり銅貨一枚が10デナリスで日本円に当てはめるのもなんだが無理やり当てはめるならここらの相場だと100円くらいだろう。
この数日この街の相場でだが飲み物を買ったとき銅貨一枚だったのを思い浮かべそのくらいかとあたりをつける。ただそれもこの街での相場で流通の発達した日本のようにどこでもある程度安定した物価でどこでも変動がないかとなると自信がないためとりあえずの目安とそう思うことにする。
つまり薬草一つ50円ね。安いね。一番簡単なクエストだし、効果も切り傷用と限定的っぽいから仕方ないのかもしれないが
「初報酬は1000円相当か…。」
テンション上がらん。
宿代でも最低120デナリスだぞ、こら。って怒る意味も不明だが。
鱗を打って得た金貨の入った財布代わりの小袋に銅貨をしまう。
「ダガーもクエスト達成と買い取り済んだのか」
こくりと頷いたダガーに俺も頷いて
「じゃあ用も済んだしギルドを出て今日の宿でも探すか」
ギルドの出口へと足を向ける。
歩き出した俺の後にダガーが続く足音を聞いてそのまま出口のドアを開いて外に出る。
俺はここに来る前に事前に買い求めたストールほどのマフラーで再度口元を隠して周囲を軽く確認した。
見慣れた街並みは普段どおりで俺たちを見ているものも立ち止まるものもいない。
それを確認して安息の息を吐く。気にしすぎか。
だが、普段どおりの風景だが一方方向へと進む人の数は多い。理由はわかっている。
「おいマジかよ、この公爵領が攻撃を受けたって」
「ああ、だから城門に行けばわかるって」
「ここ襲うってどんな馬鹿だよ」
「なんでもモンスターか人かもわかっていないらしい」
「そうなのか?」
「ああ」
「ただすごい魔法を展開したように岩がびっしり街道を塞いでるとさ」
「俺聞いたんだけど竜のブレスじゃないかってっ」
「「「……」」」
「「「そんなわけないだろ。領主様じゃあるまいし」」」
そうですよー、竜がそんなことしないです。はい。
「Gランク、初心者クエストの薬草最終のクエスト達成申請お願いします。」
「はい、薬草クエストですね。ではギルドカードと薬草の提出をお願いします」
「はい」
ギルドのクエスト達成受付へ俺たちは順番を待ち大人しく並んだ。
並ぶ順番は俺、その後ろにダガー。
順番が来たので俺は持ち前の営業スマイルまではいかないが笑顔で受付嬢に愛想よく笑顔で声をかける。対して受付嬢は愛想もそっけもなく上の言葉をのたまって俺が薬草を出すのを待っている。俺は印象を悪くしてはいけないと日本人らしく愛想笑いしながら荷袋から一つ二つと10束で括った薬草の束を出す。
俺が自分で取ったのは20。後ろに控えているダガーは100だがもちろんその分を脅したりなだめすかしたり誤魔化してとってはいない。
ここら辺はね、真面目ですよ、俺は。
薬草20、ちゃんと束にしたのも数えなおしてきっちり数がそろっているのを確認してから提出用に出されている皿の上に乗せる。
「ありがとうございます」
受付嬢が受け取って再度確認するのを待つ。お互いに確認することで後顧の憂いを断つのも大事だ。
「はい、ちょうど20ですね。ギルドカードを確認します。あら、初クエスト達成ですね。おめでとうございます」
ここにきての初めての笑顔を向けられて俺もまんざらじゃなく嬉しさが浮かぶ。
うん、笑顔の安売りも良いけどこういうここぞってのも良いな。
ご機嫌にそんなことを思う。そんな俺を他所に受付嬢のお姉さんは手を動かして仕事している。ギルドカードを水晶の上に照らすように滑らせてそこになにやら書き込むような動作をしてそれがギルドカードに書き込まれていっているみたいだ。
たぶん、小さいけど魔力を使った魔法に近い。生活魔法の一つに区分される魔法かもしれない。
「達成でのクエスト報酬は薬草の場合発生しません。ただギルドが買い取りさせていただくことでお金を支払うことができますが、依頼されますか?」
「はい」
「では10束一つで50デナリスですがよろしいですか?不満の場合はお取引は成立しません。」
「それで構いません。よろしくお願いします」
「では100デナリスとなります」
銅貨10枚を皿に入れて窓口に出される。それを俺は受け取った。
「テグリスさんの活躍を期待しています。ありがとうございました」
俺の取引は終わり頭を下げる受付嬢に俺も頭を下げ窓口に並ぶ列の最前から外れ後列に並ぶ人間にその位置を譲る。まあ、ダガーなのだけど。
ダガーも同じような手続きを受けている。それを一瞥して受付から少し離れた人の邪魔にならない場所で俺は握っていた銅貨を手のひらを開いて確認する。
100デナリス。銅貨十枚。つまり銅貨一枚が10デナリスで日本円に当てはめるのもなんだが無理やり当てはめるならここらの相場だと100円くらいだろう。
この数日この街の相場でだが飲み物を買ったとき銅貨一枚だったのを思い浮かべそのくらいかとあたりをつける。ただそれもこの街での相場で流通の発達した日本のようにどこでもある程度安定した物価でどこでも変動がないかとなると自信がないためとりあえずの目安とそう思うことにする。
つまり薬草一つ50円ね。安いね。一番簡単なクエストだし、効果も切り傷用と限定的っぽいから仕方ないのかもしれないが
「初報酬は1000円相当か…。」
テンション上がらん。
宿代でも最低120デナリスだぞ、こら。って怒る意味も不明だが。
鱗を打って得た金貨の入った財布代わりの小袋に銅貨をしまう。
「ダガーもクエスト達成と買い取り済んだのか」
こくりと頷いたダガーに俺も頷いて
「じゃあ用も済んだしギルドを出て今日の宿でも探すか」
ギルドの出口へと足を向ける。
歩き出した俺の後にダガーが続く足音を聞いてそのまま出口のドアを開いて外に出る。
俺はここに来る前に事前に買い求めたストールほどのマフラーで再度口元を隠して周囲を軽く確認した。
見慣れた街並みは普段どおりで俺たちを見ているものも立ち止まるものもいない。
それを確認して安息の息を吐く。気にしすぎか。
だが、普段どおりの風景だが一方方向へと進む人の数は多い。理由はわかっている。
「おいマジかよ、この公爵領が攻撃を受けたって」
「ああ、だから城門に行けばわかるって」
「ここ襲うってどんな馬鹿だよ」
「なんでもモンスターか人かもわかっていないらしい」
「そうなのか?」
「ああ」
「ただすごい魔法を展開したように岩がびっしり街道を塞いでるとさ」
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「「「……」」」
「「「そんなわけないだろ。領主様じゃあるまいし」」」
そうですよー、竜がそんなことしないです。はい。
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