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11話 争奪戦の結果
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11話 争奪戦の結果
プレスト・フルーレ総騎士団長視点
そろそろ団長たちの要望も出尽くしただろう。一人を除いては。
「リソルート。お前はどうなんだ」
「レガート伯爵令嬢とは既に面識があります。仮面の下も…」
何だと、本当か‼︎
とんでもないことを平然と言ってのけた。
これには他の団長たちも驚きを隠せない様子だ。
リソルートの手前、虫の息ほどの声だったが、「まさか…」、「そんな令嬢がいるのか」などの声を俺は聞き逃さない。
あれだけ威圧と冷気を乱発していたリソルートが、落ち着き払って言うぐらいだ。
仮面の下の顔を見られても、過度に恐れられることはなかったのだろう。
意を決した第二騎士団長が、
「第一騎士団専属のペサンテ・マグワート上級薬術師は、研修生を受け入れるお考えはありそうですか?」
とみんなが気になっていることを聞いた。
ペサンテは自分のせいで研修生がしっかり学ぶことができないと、研修生を断ることもある。
第二騎士団長も恐らくそこに期待をしているんだろう。
しかし衛生部隊は、
「ペサンテ・マグワート上級薬術師は先日の見学でレガート伯爵令嬢と面識はあり、意気投合しております。」
意気投合したのか?あの凶悪顔のおっさんと…
この俺でも身構えるぞ。
続けて衛生部隊が衝撃的な一言を放った。
「なお、レガート伯爵令嬢は第一騎士団を研修先の希望としています…」
この激報に椅子から転げ落ちる者、頭を抱える者、虚ろな目で「吉報ではなく俺の悲報か」と嘆く者も。
…屈強な団長たちが、ここまで打ちのめされるとは。
やはり一人を、いや、二人を除いては…
「じゃあ、決まりだな」
リソルートがニヤリとこの上なく勝ち誇った顔をしている。なぜかタキトスまでも。
お前は何も喋ってねーだろ!
おかしな会議はやっと終了した。
たぶん俺も少しおかしくなっていたのだろう。
もしかしたらリソルートにとってレガート伯爵令嬢は、何か良いきっかけを与えてくれるかもしれない。
「リソルート。研修生を頼むぞ」
リソルートはニヤリ顔からニヒルな顔になり、
「フゥ、彼女は僕の剣の女神に陶酔していますから」
と呟いた。
何言ってんだ、お前…
一番警戒すべきは第一騎士団だったか。
”ミスティア・レガート伯爵令嬢”
この名前を忘れてはならない——
ヴィヴァーチェ王女殿下の“イタズラ”による最初の被害者だから。
11年前、俺は第一騎士団、副団長だったから、他の騎士団のことも情報は得ていた。
第二騎士団がヴィヴァーチェ王女殿下の護衛ローテーションの時、王女殿下が侍女から王都に見世物小屋が来ていて、世にも珍しい“ホワイトライオン”が来ていると聞いた。
退屈していた王女殿下は興味を持ち、周囲が止めるのもものともせず、馬車に乗って見にいくことにした。
見世物小屋の会長が不在だった為、下っ端の者が王女殿下の命に従い、ホワイトライオンの檻の前まで案内してしまった。
宝石がはめ込まれた首輪が、ホワイトライオンをより高貴に見せたのだろう。
首輪にはリードも繋がっていて庭園を散歩させたらさぞかし愉快だろうと、王女殿下は思いついた。
護衛騎士が近づかないように懇願するも、王女殿下は檻に近づき、手をかけると錠はかけられていたが施錠が不十分だった。
王女殿下はこのまま連れて帰ろうと檻を開けた途端、ホワイトライオンは興奮して逃げ出してしまった。
そして、悲劇は起きてしまった——
国王陛下は管理、施錠不十分だった見世物小屋に全ての責任があるとした——
国王陛下は“見舞い金“と称して見世物小屋の資金、売り上げを巻き上げ、レガート伯爵家に渡したが断られた。
“見舞い金”を断ったレガート家は「王家に対し反逆の可能性がある」と監視をつけるよう俺に命じた。
国王陛下は王女殿下に付いていた侍女、止められなかった護衛騎士、連れて行った馬車の御者に重大な責任があるとして王領直轄の孤島送りの刑とした。
はずだったが、
彼らは…
今、とある人物の支援によって、とある場所で懸命に働いている。
プレスト・フルーレ総騎士団長視点
そろそろ団長たちの要望も出尽くしただろう。一人を除いては。
「リソルート。お前はどうなんだ」
「レガート伯爵令嬢とは既に面識があります。仮面の下も…」
何だと、本当か‼︎
とんでもないことを平然と言ってのけた。
これには他の団長たちも驚きを隠せない様子だ。
リソルートの手前、虫の息ほどの声だったが、「まさか…」、「そんな令嬢がいるのか」などの声を俺は聞き逃さない。
あれだけ威圧と冷気を乱発していたリソルートが、落ち着き払って言うぐらいだ。
仮面の下の顔を見られても、過度に恐れられることはなかったのだろう。
意を決した第二騎士団長が、
「第一騎士団専属のペサンテ・マグワート上級薬術師は、研修生を受け入れるお考えはありそうですか?」
とみんなが気になっていることを聞いた。
ペサンテは自分のせいで研修生がしっかり学ぶことができないと、研修生を断ることもある。
第二騎士団長も恐らくそこに期待をしているんだろう。
しかし衛生部隊は、
「ペサンテ・マグワート上級薬術師は先日の見学でレガート伯爵令嬢と面識はあり、意気投合しております。」
意気投合したのか?あの凶悪顔のおっさんと…
この俺でも身構えるぞ。
続けて衛生部隊が衝撃的な一言を放った。
「なお、レガート伯爵令嬢は第一騎士団を研修先の希望としています…」
この激報に椅子から転げ落ちる者、頭を抱える者、虚ろな目で「吉報ではなく俺の悲報か」と嘆く者も。
…屈強な団長たちが、ここまで打ちのめされるとは。
やはり一人を、いや、二人を除いては…
「じゃあ、決まりだな」
リソルートがニヤリとこの上なく勝ち誇った顔をしている。なぜかタキトスまでも。
お前は何も喋ってねーだろ!
おかしな会議はやっと終了した。
たぶん俺も少しおかしくなっていたのだろう。
もしかしたらリソルートにとってレガート伯爵令嬢は、何か良いきっかけを与えてくれるかもしれない。
「リソルート。研修生を頼むぞ」
リソルートはニヤリ顔からニヒルな顔になり、
「フゥ、彼女は僕の剣の女神に陶酔していますから」
と呟いた。
何言ってんだ、お前…
一番警戒すべきは第一騎士団だったか。
”ミスティア・レガート伯爵令嬢”
この名前を忘れてはならない——
ヴィヴァーチェ王女殿下の“イタズラ”による最初の被害者だから。
11年前、俺は第一騎士団、副団長だったから、他の騎士団のことも情報は得ていた。
第二騎士団がヴィヴァーチェ王女殿下の護衛ローテーションの時、王女殿下が侍女から王都に見世物小屋が来ていて、世にも珍しい“ホワイトライオン”が来ていると聞いた。
退屈していた王女殿下は興味を持ち、周囲が止めるのもものともせず、馬車に乗って見にいくことにした。
見世物小屋の会長が不在だった為、下っ端の者が王女殿下の命に従い、ホワイトライオンの檻の前まで案内してしまった。
宝石がはめ込まれた首輪が、ホワイトライオンをより高貴に見せたのだろう。
首輪にはリードも繋がっていて庭園を散歩させたらさぞかし愉快だろうと、王女殿下は思いついた。
護衛騎士が近づかないように懇願するも、王女殿下は檻に近づき、手をかけると錠はかけられていたが施錠が不十分だった。
王女殿下はこのまま連れて帰ろうと檻を開けた途端、ホワイトライオンは興奮して逃げ出してしまった。
そして、悲劇は起きてしまった——
国王陛下は管理、施錠不十分だった見世物小屋に全ての責任があるとした——
国王陛下は“見舞い金“と称して見世物小屋の資金、売り上げを巻き上げ、レガート伯爵家に渡したが断られた。
“見舞い金”を断ったレガート家は「王家に対し反逆の可能性がある」と監視をつけるよう俺に命じた。
国王陛下は王女殿下に付いていた侍女、止められなかった護衛騎士、連れて行った馬車の御者に重大な責任があるとして王領直轄の孤島送りの刑とした。
はずだったが、
彼らは…
今、とある人物の支援によって、とある場所で懸命に働いている。
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