8 / 15
8
しおりを挟む
夕食前に、英語の構文の勉強をしていると、伊藤が部屋に入ってきた。
「最近、義くん、実家帰ってねえべ」「何があったな」
「いや、なんでもないっすよ」
「何か、買ってきてほすい物あったら言って」「明日帰ってくっ時、買ってきてけるさげ」
「ああ、特に」
「何だよ、かわいぐねえなあ」
良子のことがあって、ささくれ立った気持ちが、明義の態度に出ているようだった。
明義のそっけない態度に、伊藤はがっかりして、自室に戻った。
九月の第一週の土曜日の夜だった。
そのうち、ご飯だよ、という留美子の呼びかけに、明義がダイニングに入っていくと、留美子一人だけがいて、台所で何かを切っていた。
「明義くん、簡単で悪いけど、ちょっと出かけないといけないから」「ちょっと、留守番しててほしいの」
「はい、分かりました」
晩御飯は、カレーうどんだった。
急いで食べて席を立とうとすると、留美子が明義を引き止めて言った。
「明義くん、洗濯物しておいたから、持ってって」
「ありがとうございます、すみません」
そういえば、明義が遠慮するのを、いいからと言って、留美子が半ば強引に洗ってしまったのだ。
明義は奥の座敷行き、洗濯物の塊に目を落とした。
畳の上に、家族の物とは、分けて明義のTシャツやトランクスが畳んで置いてあった。
意図せず横に目をやると、井上家の洗濯物が畳んであり、例よって、留美子の下着らしきものが目に入った。
明義は、二度と洗濯物をお願いすべきではない、と思いながら、自室に戻り、勉強を再開した。
三十分ほどで、留美子は戻ってきて、しばらくすると、お風呂よ、という声がして、明義は一番風呂に入った。
どうやら先生や子供たちはまた外出のようだった。
「お先にいただきました」
「はい」「あ、明義くん、ぶどう食べない」
「あ、いや、結構です」「歯磨いてしまったので」
明義は、急いで自室に上がり、早々と布団に入り、本を読み始めた。
そして、いつものことだが、そのまま寝てしまった。
明義は、何か違和感を感じ、目を開けた。
最初は、心霊現象だと思った。
明義は、霊感が強いほうらしく、幼いころからよく金縛りになった。その時も、その前触れかと思ったのだった。
しかし、それは霊ではなく、生身の人間だった。
それは、左横向きに寝ている明義を背後から包むように添い寝をしていた。
正確には、添い寝だけではなかった。
手が、明義の股間のものをパジャマの上から掴み、そして先の方を揉んでいた。
寝ていたためか、幸い明義のものは反応していなかった。
明義は、瞬時にどういう反応をすればいいか考えたが、結局寝返りをうつぐらいしか思い浮かばなかった。
しかし、身体が何故か硬直して、動かないのだった。
その時明義はなぜか、女性が襲われる感覚って、こんな感じだろうか、と想像した。
彼はそれから二、三分は動けなかった。
けれども、勇気を振り絞ってやっとのことで寝返り、反対側を向いた。
明義は薄眼を開けて、その人物を見ようと試みた。
帰省したはずの伊藤かもしれず、むしろそうあってほしい、と明義は思った。
しかし、その期待すら外れた。
髪型のシルエットの一部しか見えなかったが、それが留美子であることは明らかだった。
そもそも、寝返りは相手を追い払うために取った策であったのに、それはそのまま動かなかった。
さらに、それは明義の想定外の行動に出た。
「明義くん、起きたのね」
声の主は、やはり留美子だった。
明義は、すぐに言葉を返せずにいたが、不思議にもその声を聞いたことで、なぜが少し安心していた。
それと同時に、明義の五感が瞬間的に覚醒した。
留美子の吐息、匂い、感触が伝わり始めていた。
留美子は裸のようだった。
「明義くん、好きよ」
留美子は、そういうと、明義のパジャマのズボンの中に手を入れ、更にトランクスの中に手を忍び込ませると、彼のものを直に掴んだ。
ひとときの安堵感はただちに恐怖感へ変わり、明義は布団から畳みに飛び出た。
二人の目があった。
目が暗闇に慣れてきたせいか、留美子は微笑んでるのが明義には分かった。
「私に、恥をかかせるの」
明義は返す言葉が無かった。
「誰もいないから、大丈夫よ」
そういうと、留美子は掛け布団を上げて、明義は入りやすいようにした。
明義は、吸い寄せられるように布団の中に戻った。
「いいこね」
留美子は、また先ほどと同じように、明義の性器を直に触り始めたが、前とは感じが違うと明義は思った。
そこには、明確に目的があるようだった。
やがて明義のものは反応し始めた。
留美子は、起き上がり、明義を仰向けに転がすと、パジャマのズボンとトランクスを一緒に降ろした。
そして、少し硬くなった明義のペニスを握り、しごき始めた。
ゆっくりと、長い間、留美子はそれをしごいていた。
それでも、明義には刺激的で、ペニスはすぐに限界に近いほど、膨張した。
「やめてください、留美子さん」
声は低くかすれていても、明義の心からの叫びだった。
留美子は、手を止めた。
明義が、安堵したのも束の間だった。
「駄目よ」
留美子は、そういうと、今度は明義の硬くなったものを口に含んだ。
限界だと思われた明義のペニスは、留美子の口の中で更に膨張し、硬くなっていった。
明義が経験する初めて快感だった。
間も無く、限界を遥かに超えた明義のものは、留美子の口の中で突然暴発した。
脈動がしばらく続いて、明義は留美子の口内の感触を感じていた。
明義は目をつむったまま、荒くなった息を鎮めようとしていた。
やがて、留美子は離れ、部屋を出ていく音がした。
そのうち、明義の深呼吸は、自然と寝息に代わった。
明義が再び気がついたのは、朝になってからだった。
明義は、ふと思い立ったように、布団やパジャマ、トランクスに触れてみた。
しかし、不自然なくらいに、痕跡は、どこにも残っていなかった。
「最近、義くん、実家帰ってねえべ」「何があったな」
「いや、なんでもないっすよ」
「何か、買ってきてほすい物あったら言って」「明日帰ってくっ時、買ってきてけるさげ」
「ああ、特に」
「何だよ、かわいぐねえなあ」
良子のことがあって、ささくれ立った気持ちが、明義の態度に出ているようだった。
明義のそっけない態度に、伊藤はがっかりして、自室に戻った。
九月の第一週の土曜日の夜だった。
そのうち、ご飯だよ、という留美子の呼びかけに、明義がダイニングに入っていくと、留美子一人だけがいて、台所で何かを切っていた。
「明義くん、簡単で悪いけど、ちょっと出かけないといけないから」「ちょっと、留守番しててほしいの」
「はい、分かりました」
晩御飯は、カレーうどんだった。
急いで食べて席を立とうとすると、留美子が明義を引き止めて言った。
「明義くん、洗濯物しておいたから、持ってって」
「ありがとうございます、すみません」
そういえば、明義が遠慮するのを、いいからと言って、留美子が半ば強引に洗ってしまったのだ。
明義は奥の座敷行き、洗濯物の塊に目を落とした。
畳の上に、家族の物とは、分けて明義のTシャツやトランクスが畳んで置いてあった。
意図せず横に目をやると、井上家の洗濯物が畳んであり、例よって、留美子の下着らしきものが目に入った。
明義は、二度と洗濯物をお願いすべきではない、と思いながら、自室に戻り、勉強を再開した。
三十分ほどで、留美子は戻ってきて、しばらくすると、お風呂よ、という声がして、明義は一番風呂に入った。
どうやら先生や子供たちはまた外出のようだった。
「お先にいただきました」
「はい」「あ、明義くん、ぶどう食べない」
「あ、いや、結構です」「歯磨いてしまったので」
明義は、急いで自室に上がり、早々と布団に入り、本を読み始めた。
そして、いつものことだが、そのまま寝てしまった。
明義は、何か違和感を感じ、目を開けた。
最初は、心霊現象だと思った。
明義は、霊感が強いほうらしく、幼いころからよく金縛りになった。その時も、その前触れかと思ったのだった。
しかし、それは霊ではなく、生身の人間だった。
それは、左横向きに寝ている明義を背後から包むように添い寝をしていた。
正確には、添い寝だけではなかった。
手が、明義の股間のものをパジャマの上から掴み、そして先の方を揉んでいた。
寝ていたためか、幸い明義のものは反応していなかった。
明義は、瞬時にどういう反応をすればいいか考えたが、結局寝返りをうつぐらいしか思い浮かばなかった。
しかし、身体が何故か硬直して、動かないのだった。
その時明義はなぜか、女性が襲われる感覚って、こんな感じだろうか、と想像した。
彼はそれから二、三分は動けなかった。
けれども、勇気を振り絞ってやっとのことで寝返り、反対側を向いた。
明義は薄眼を開けて、その人物を見ようと試みた。
帰省したはずの伊藤かもしれず、むしろそうあってほしい、と明義は思った。
しかし、その期待すら外れた。
髪型のシルエットの一部しか見えなかったが、それが留美子であることは明らかだった。
そもそも、寝返りは相手を追い払うために取った策であったのに、それはそのまま動かなかった。
さらに、それは明義の想定外の行動に出た。
「明義くん、起きたのね」
声の主は、やはり留美子だった。
明義は、すぐに言葉を返せずにいたが、不思議にもその声を聞いたことで、なぜが少し安心していた。
それと同時に、明義の五感が瞬間的に覚醒した。
留美子の吐息、匂い、感触が伝わり始めていた。
留美子は裸のようだった。
「明義くん、好きよ」
留美子は、そういうと、明義のパジャマのズボンの中に手を入れ、更にトランクスの中に手を忍び込ませると、彼のものを直に掴んだ。
ひとときの安堵感はただちに恐怖感へ変わり、明義は布団から畳みに飛び出た。
二人の目があった。
目が暗闇に慣れてきたせいか、留美子は微笑んでるのが明義には分かった。
「私に、恥をかかせるの」
明義は返す言葉が無かった。
「誰もいないから、大丈夫よ」
そういうと、留美子は掛け布団を上げて、明義は入りやすいようにした。
明義は、吸い寄せられるように布団の中に戻った。
「いいこね」
留美子は、また先ほどと同じように、明義の性器を直に触り始めたが、前とは感じが違うと明義は思った。
そこには、明確に目的があるようだった。
やがて明義のものは反応し始めた。
留美子は、起き上がり、明義を仰向けに転がすと、パジャマのズボンとトランクスを一緒に降ろした。
そして、少し硬くなった明義のペニスを握り、しごき始めた。
ゆっくりと、長い間、留美子はそれをしごいていた。
それでも、明義には刺激的で、ペニスはすぐに限界に近いほど、膨張した。
「やめてください、留美子さん」
声は低くかすれていても、明義の心からの叫びだった。
留美子は、手を止めた。
明義が、安堵したのも束の間だった。
「駄目よ」
留美子は、そういうと、今度は明義の硬くなったものを口に含んだ。
限界だと思われた明義のペニスは、留美子の口の中で更に膨張し、硬くなっていった。
明義が経験する初めて快感だった。
間も無く、限界を遥かに超えた明義のものは、留美子の口の中で突然暴発した。
脈動がしばらく続いて、明義は留美子の口内の感触を感じていた。
明義は目をつむったまま、荒くなった息を鎮めようとしていた。
やがて、留美子は離れ、部屋を出ていく音がした。
そのうち、明義の深呼吸は、自然と寝息に代わった。
明義が再び気がついたのは、朝になってからだった。
明義は、ふと思い立ったように、布団やパジャマ、トランクスに触れてみた。
しかし、不自然なくらいに、痕跡は、どこにも残っていなかった。
0
あなたにおすすめの小説
わたしの下着 母の私をBBA~と呼ぶことのある息子がまさか...
MisakiNonagase
青春
39才の母・真知子は息子が私の下着を持ち出していることに気づいた。
ネットで同様の事象がないか調べると、案外多いようだ。
さて、真知子は息子を問い詰める? それとも気づかないふりを続けてあげるか?
そのほかに外伝も綴りました。
還暦の性 若い彼との恋愛模様
MisakiNonagase
恋愛
還暦を迎えた和子。保持する資格の更新講習で二十代後半の青年、健太に出会った。何気なくてLINE交換してメッセージをやりとりするうちに、胸が高鳴りはじめ、長年忘れていた恋心に花が咲く。
そんな還暦女性と二十代の青年の恋模様。
その後、結婚、そして永遠の別れまでを描いたストーリーです。
全7話
どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~
さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」
あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。
弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。
弟とは凄く仲が良いの!
それはそれはものすごく‥‥‥
「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」
そんな関係のあたしたち。
でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥
「うそっ! お腹が出て来てる!?」
お姉ちゃんの秘密の悩みです。
むっつり金持ち高校生、巨乳美少女たちに囲まれて学園ハーレム
ピコサイクス
青春
顔は普通、性格も地味。
けれど実は金持ちな高校一年生――俺、朝倉健斗。
学校では埋もれキャラのはずなのに、なぜか周りは巨乳美女ばかり!?
大学生の家庭教師、年上メイド、同級生ギャルに清楚系美少女……。
真面目な御曹司を演じつつ、内心はむっつりスケベ。
会社員の青年と清掃員の老婆の超越した愛
MisakiNonagase
恋愛
二十六歳のレンが働くオフィスビルには、清掃員として七十歳のカズコも従事している。カズコは愛嬌のある笑顔と真面目な仕事ぶりで誰からも好かれていた。ある日の仕事帰りにレンがよく行く立ち飲み屋に入ると、カズコもいた。清掃員の青い作業服姿しか見たことのなかったレンは、ごく普通の装いだったがカズコの姿が輝いて見えた。それから少しづつ話すようになり、二人は年の差を越えて恋を育んでいくストーリーです。不倫は情事かもしれないが、この二人には情状という言葉がふさわしい。
セーラー服美人女子高生 ライバル同士の一騎討ち
ヒロワークス
ライト文芸
女子高の2年生まで校内一の美女でスポーツも万能だった立花美帆。しかし、3年生になってすぐ、同じ学年に、美帆と並ぶほどの美女でスポーツも万能な逢沢真凛が転校してきた。
クラスは、隣りだったが、春のスポーツ大会と夏の水泳大会でライバル関係が芽生える。
それに加えて、美帆と真凛は、隣りの男子校の俊介に恋をし、どちらが俊介と付き合えるかを競う恋敵でもあった。
そして、秋の体育祭では、美帆と真凛が走り高跳びや100メートル走、騎馬戦で対決!
その結果、放課後の体育館で一騎討ちをすることに。
JKメイドはご主人様のオモチャ 命令ひとつで脱がされて、触られて、好きにされて――
のぞみ
恋愛
「今日から、お前は俺のメイドだ。ベッドの上でもな」
高校二年生の蒼井ひなたは、借金に追われた家族の代わりに、ある大富豪の家で住み込みメイドとして働くことに。
そこは、まるでおとぎ話に出てきそうな大きな洋館。
でも、そこで待っていたのは、同じ高校に通うちょっと有名な男の子――完璧だけど性格が超ドSな御曹司、天城 蓮だった。
昼間は生徒会長、夜は…ご主人様?
しかも、彼の命令はちょっと普通じゃない。
「掃除だけじゃダメだろ? ご主人様の癒しも、メイドの大事な仕事だろ?」
手を握られるたび、耳元で囁かれるたび、心臓がバクバクする。
なのに、ひなたの体はどんどん反応してしまって…。
怒ったり照れたりしながらも、次第に蓮に惹かれていくひなた。
だけど、彼にはまだ知られていない秘密があって――
「…ほんとは、ずっと前から、私…」
ただのメイドなんかじゃ終わりたくない。
恋と欲望が交差する、ちょっぴり危険な主従ラブストーリー。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる