🌟真理の扉

第29章 父への想い

過去世の父と、現実の父

私は、物心つくかつかないかの小さな頃、過去世の父親の夢を見た。


夢から覚め、木靴を探して
走り出した。


何だか不思議なことをしたなぁと、
自分の行動を振り返り、天井を眺めた。


すると「今日のことは、大人になった時、本に書かなきゃいけないことだから、しっかりと覚えていなさい」と、
天使の声がした。



この話、Greeの日記や、ブログ、小説サイト等で、何度書いたことか、、、。


通常、小さな頃の記憶など、当てにならないものだという認識は、
私だって持ち合わせている。


しかし、木靴を探して走り出したのは紛れもない事実。



夢で触った、お父さんの背中、ビロードの洋服の気持ち良さは、ずっと触れていたいほどの滑らかな優しい肌触りだった。


目覚めて、木靴を探そうとして、廊下を走った私。


走っている間は、夢のなかの女の子の魂だった。


とは、言っても
それは過去世の私の魂。


走ったのは、現実に生きている私だったが、木靴を履いていた少女は、遥か昔に消えた、この世には、存在しない私だ。


ビロードの洋服も、夢で見たシャンデリアや世界地図も、リアルには
存在しない物である。



私は、この記憶を高校を卒業する頃まで、時々、振り返り思い出していた。



短大生になった頃は、あまり思い出さなかったが、別の視点で
前世や前々世を意識する機会が多くなった。



私は、社会人になり、過去世を気にすることが少なくなる。


今を生きていくのに必死だったから。



2014年、11月4日、父に他界され、悲壮なまでの喪失感を知った私であるが、振り返り、確信を強める。


現実の私も、
お父さんっ子だった。