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洞窟を抜けて
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暫く糞の雨に晒された後
正気に戻った僕は糞の山を掻き分けて出来るだけ古い糞を持ってきていた麻袋一杯に詰める
硝酸カリウムは糞を発酵させたものの中に多く含まれるらしい
今回はコレだけの山だ、古いものを選べばその手間は省けるだろう
そう考えればこれは、宝の山なのかもしれない
僕は自分の心にそう言い聞かせながら一心不乱に糞の山をほじくり返した
そうでも思わないとこんな汚れ仕事やってられないと言うのが正直な所だ
麻袋に詰め終わったら後は洞窟を出るだけ
こんな嫌な思い出の場所は早々に立ち去る事にする
縦穴からは数カ所の横穴が続いていたが
その中でもいっそう風を感じる穴を探し
その穴を進み続ける
天井を見ると、真っ赤な目玉が無数にあった
先ほどの蝙蝠の群れだろうが特に襲ってくる気配はない
蝙蝠と言っても流石にあの数に襲われたらひとたまりも無い
小一時間歩いた所で一際風を感じられるようになった
出口が近いのかもしれない
そう思いながら耳を澄ませる
すると風の音に混じって低いうなり声のようなものが聞こえた
マズイ、この洞窟を根城にしているモンスターかもしれない
しかし今更来た道を引き返すのも
僕はまた剣を握り、何もいないようにと祈りながら
出来るだけ足音を立てないように進む
慎重になっているせいか、疲れのせいか
先ほどから全然前に進んでいる気がしない
心もとない腰にぶら下げたランプの灯りを頼りにただひたすら出口だと思われる方へと進む
普通の歩幅ならば200歩程の距離を歩いたころ、少し開けた場所にたどり着いた
そこには、あぁ、居てしまった
居ないでくれとあんなに願っていたのに、そこにはモンスターの姿があった
幸い今は寝ているようだが
もし目覚めれば僕なんて一溜まりも無いだろう
補足しておくならば、そのモンスターは熊と言う動物に似ている
ちょっと牙が巨大で、肩に角のような突起があって
右手の爪だけが異様に発達した熊だそう思えば理解してもらえるだろうか
そのモンスターの横を背中を向けないように蟹歩きで通り過ぎようとする
広場の出口まではもう少しだ、あと10歩、8歩、4歩
ガタっと音がする、どうやら小さな岩に足をぶつけてしまったらしい
なんでこんな時にそんなお約束なミスをしてしまうのか
そうして、何故あのモンスターはこんなに小さな音でお約束のように目覚めてしまうのか…
むくりと立ち上がった熊はこちらを睨みつけると
ノソノソと近づいてくる
やるしか無いのか……とてもでは無いが勝てる気はしない
しかし何もしなければただ殺られてしまうだけだ
意を決した僕はまずは先手必勝と、手近にあった石を投げつける
当然ノーダメージ
石を投げつけられ怒った熊は走って距離を詰めてくる
それに合わせて僕も背中を向けて一心不乱に走り出す
あんなに大きな体で何故そんなに早いのか
そうして僕はなんでこんなにも小柄なのに足が遅いのか
神様を恨みながら僕は走る、後ろを振り返ってる余裕は無いが、恐らく着実に近づいて来てるのだろう
死を覚悟する、最後にお母さんのシチューをもう一度食べたかったな
道の先に光が見える、出口だ
しかし今の状況では出口を出るか前に死ぬか出口を出てから死ぬかどっちかだろう
後ろから物凄い衝撃を受けるどうやら頭突きを食らったらしい、突き飛ばされて僕は前に転がる
その勢いで洞窟から出ることが出来た、どうやら洞窟から出て死ぬ方のパターンのようである
正気に戻った僕は糞の山を掻き分けて出来るだけ古い糞を持ってきていた麻袋一杯に詰める
硝酸カリウムは糞を発酵させたものの中に多く含まれるらしい
今回はコレだけの山だ、古いものを選べばその手間は省けるだろう
そう考えればこれは、宝の山なのかもしれない
僕は自分の心にそう言い聞かせながら一心不乱に糞の山をほじくり返した
そうでも思わないとこんな汚れ仕事やってられないと言うのが正直な所だ
麻袋に詰め終わったら後は洞窟を出るだけ
こんな嫌な思い出の場所は早々に立ち去る事にする
縦穴からは数カ所の横穴が続いていたが
その中でもいっそう風を感じる穴を探し
その穴を進み続ける
天井を見ると、真っ赤な目玉が無数にあった
先ほどの蝙蝠の群れだろうが特に襲ってくる気配はない
蝙蝠と言っても流石にあの数に襲われたらひとたまりも無い
小一時間歩いた所で一際風を感じられるようになった
出口が近いのかもしれない
そう思いながら耳を澄ませる
すると風の音に混じって低いうなり声のようなものが聞こえた
マズイ、この洞窟を根城にしているモンスターかもしれない
しかし今更来た道を引き返すのも
僕はまた剣を握り、何もいないようにと祈りながら
出来るだけ足音を立てないように進む
慎重になっているせいか、疲れのせいか
先ほどから全然前に進んでいる気がしない
心もとない腰にぶら下げたランプの灯りを頼りにただひたすら出口だと思われる方へと進む
普通の歩幅ならば200歩程の距離を歩いたころ、少し開けた場所にたどり着いた
そこには、あぁ、居てしまった
居ないでくれとあんなに願っていたのに、そこにはモンスターの姿があった
幸い今は寝ているようだが
もし目覚めれば僕なんて一溜まりも無いだろう
補足しておくならば、そのモンスターは熊と言う動物に似ている
ちょっと牙が巨大で、肩に角のような突起があって
右手の爪だけが異様に発達した熊だそう思えば理解してもらえるだろうか
そのモンスターの横を背中を向けないように蟹歩きで通り過ぎようとする
広場の出口まではもう少しだ、あと10歩、8歩、4歩
ガタっと音がする、どうやら小さな岩に足をぶつけてしまったらしい
なんでこんな時にそんなお約束なミスをしてしまうのか
そうして、何故あのモンスターはこんなに小さな音でお約束のように目覚めてしまうのか…
むくりと立ち上がった熊はこちらを睨みつけると
ノソノソと近づいてくる
やるしか無いのか……とてもでは無いが勝てる気はしない
しかし何もしなければただ殺られてしまうだけだ
意を決した僕はまずは先手必勝と、手近にあった石を投げつける
当然ノーダメージ
石を投げつけられ怒った熊は走って距離を詰めてくる
それに合わせて僕も背中を向けて一心不乱に走り出す
あんなに大きな体で何故そんなに早いのか
そうして僕はなんでこんなにも小柄なのに足が遅いのか
神様を恨みながら僕は走る、後ろを振り返ってる余裕は無いが、恐らく着実に近づいて来てるのだろう
死を覚悟する、最後にお母さんのシチューをもう一度食べたかったな
道の先に光が見える、出口だ
しかし今の状況では出口を出るか前に死ぬか出口を出てから死ぬかどっちかだろう
後ろから物凄い衝撃を受けるどうやら頭突きを食らったらしい、突き飛ばされて僕は前に転がる
その勢いで洞窟から出ることが出来た、どうやら洞窟から出て死ぬ方のパターンのようである
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