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心霊写真
しおりを挟む11.『心霊写真』
「すみません、あなたは幽霊ですか?」
夜の校舎を歩いていた俺は、窓のそばで立ち止まっていた学生に声をかけた。血色の悪いその青年は眉を顰(ひそ)めて、それから思い出したように言った。
「幽霊ですけど…何か?」
俺はやっと見つけた興奮から意気込んで言う。
「あの、写真を撮らせてもらえませんか?」
「写真?」驚いた顔をした青年は慌てたように手を振った。
「そんな、僕幽霊なのに写れるわけないじゃないですか。」
「そ、そこを何とかお願いします。このままでは…。」
「嫌ですよ、もう一年以上前のことなのに。」
そう言うやいなや青年は去っていった。俺は大きくため息をつく。
何ということだ。これでもう4人目だ。このままでは将棋部の卒業写真を一人で撮ることになりかねない。
肩を落とした俺は、別の幽霊部員を探すため、再び校舎を歩き回るのだった。
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