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母が死んだのは、半年前のことだ。
クローディア・ロシュフォール公爵。ロシュフォール公爵家の女性当主として、王家との婚約交渉から領地経営まで全てを一手に仕切った女傑だった。その母が病に倒れ、あっけなく逝った。享年四十二。私、セレスティーナ・ロシュフォールが公爵位を継いだのは、十四歳の春のことだ。
とはいえ、十四歳の小娘が一人で公爵家を回せるはずもない。日々の政務は執事のオーウェンを筆頭とする古参の側近たちが補佐してくれている。朝の執務室では家令が収支報告を持ってきて、オーウェンがそれを解説してくれる。私はそれを聞いて、最終判断だけを下す。母が長年かけて育てた側近たちだ。優秀で、忠実で、頼もしい。
その側近たちが、冷やかな目で見ている相手がいた。
父、ゴードンだ。
もともと母に見初められて婿に入った男で、顔立ちだけは整っているが、それ以外に取り柄があったかどうか私には思い当たらない。母が生きていた頃は鳴りを潜めていたが、母の死後は人が変わったように威張り始めた。執事のオーウェンに直接命令を下そうとしたり、家令を呼びつけて領地の収支報告を要求したりと、やりたい放題だ。
もっとも、誰も父の言うことなど聞かない。
オーウェンは「ご確認の件は当主様にお伝えいたします」と父をいなし、家令は私のところへ来る。公爵家の側近たちは全員、婿でしかない男が何を勘違いしているのかと冷やかな目で父を見ていた。
私も同じ気持ちだったが、表には出さなかった。
継承権のない男が何をしようと、所詮は道化の踊りだ。わざわざ止める手間もかけたくない。どうせ自滅する。私はそう思いながら、粛々と当主の仕事をこなしていた。
父の傍らには、いつも側室のシルヴィがいた。父が母の目を盗んで王都の公爵館に囲っていた女で、母の死後、堂々と領主館に入り込んできた。愛想だけは良い女で、使用人たちに媚びを売りながら館での立場を固めようとしていた。
そしてシルヴィには娘がいた。ルイーズ。私より二つ下の十二歳で、今年の春に貴族学校へ入学したばかりだ。
そのルイーズが動き始めたのは、入学から一月も経たない頃だった。
「セラ、聞いたよ。義妹殿が私に花を持ってきた」
放課後の中庭で、フェルディナンド殿下が苦笑しながら言った。王太子殿下、十六歳。母が生前に結んだ婚約の相手だ。端正な顔立ちに、物事を見通すような静かな目をしている。
「存じております。いかがでしたか、殿下」
「十二歳にしては度胸がある。ただ、残念ながら私の好みではないね」
「そうでしょうとも」
殿下は少し笑ってから、声を低くした。
「セラ、一つ聞いていいか。あの一家をどうしたい」
「私はどうもしたくありません。殿下にお任せします」
「任せてくれるのか」
「継承権もない父が当主気取りをして、公爵家を乗っ取ろうとしている。義妹が王太子妃の座を狙っている。どちらも身の程知らずとしか言いようがない。私が動くまでもなく、いずれ自滅します」
殿下はしばらく私を見てから、静かに言った。
「ただ自滅を待つだけでは面白くない。少し手伝おうか」
「どのようにですか?」
「泳がせる。義妹殿が私に近づけないとわかれば、次は私の側近候補に手を出すだろう。靡いた者は記録しておく。証拠が揃ったところで、父君や側室ごとまとめて処分する」
私は少し考えてから頷いた。
「半年ほどかかりますか」
「そのくらいは見ておいた方がいい。焦って動けば警戒される」
「では私は傍で見ておりますよ」
「怖いね、セラ」
「クローディアの娘ですから」
ルイーズは予想通りの動きをした。
王太子への直接工作が上手くいかないと見るや、殿下の側近候補たちへの工作を始めた。笑顔で話しかけ、花を渡し、二人きりになる場面を作る。手当たり次第と言っていいほどの工作だった。
殿下は週に一度、私にその経過を教えてくれた。
「今週はダリウスに近づいたよ」
「ダリウス・ヘイズ卿ですか。確か婚約者がいらっしゃいましたね」
「そう。ベレン伯爵家のご令嬢と」
私は思わず眉を上げた。
「婚約者がいながら、ルイーズの工作に乗るつもりでしょうか?」
「さて、どうかな。見ておこう」
答えは一週間後に出た。
「靡いた」と殿下は静かに言った。
「婚約者がいながらですか?」
「ああ。粛清リストの筆頭に入れておいた。婚約者持ちでありながら十二歳の小娘に靡くとは、話にならない」
私は内心で呟いた。ダリウス卿、ご愁傷様です。婚約者のご令嬢も、そんな意志の弱い男は願い下げでしょうけれど。
その後も側近候補たちへの工作は続いた。殿下は誰が靡いて誰が靡かなかったかを淡々と記録し続けた。靡いた者はその場では何も言わず、粛清リストに加えるだけ。靡かなかった者には後で静かに信頼を伝えた。
ルイーズの側からすれば、誰も咎められない。王太子は何も気づいていないと思ったことだろう。だから更に大胆になっていった。
父ゴードンも動いていた。オーウェンからの報告によれば、公爵家の財産目録を密かに調べようとしたり、領地の有力者に接触して自分が実質的な当主だと吹き込んでいたりしているらしい。有力者たちは困惑しながらも、オーウェンに逐一報告してきた。長年フォンテーヌ公爵家に仕えてきた彼らに、婿でしかない男の言葉が通じるはずもない。
「またお父上殿が動かれたようです」
ある朝の執務室で、オーウェンが報告した。私はお茶を一口飲んでから答えた。
「記録しておいてください」
「かしこまりました」
オーウェンは表情一つ変えなかったが、その目には静かな軽蔑が滲んでいた。私も同じ気持ちだった。ただし顔には出さない。
半年が経った。
殿下から「そろそろ動く」と告げられたのは、秋の深まった頃のことだ。
「証拠は揃った。父君、側室、義妹殿、それから粛清リストに入った側近候補三名。一斉に処分する」
「三名もいましたか・・・」
「婚約者持ちが一名、独り身が二名。独り身の二名は義妹殿だけでなく、君の父君や側室のシルヴィとも接触して公爵家の内情を探っていた。これは単なる意志の弱さではなく、明確な背信だ」
私は静かに頷いた。
「お任せします」
「君は何も言わなくていいのか」
「父への情はとうに枯れています。ルイーズは最初から他人も同然。粛清の手続きは殿下の方が慣れていらっしゃるでしょう」
殿下はしばらく私を見てから、小さく笑った。
「本当に怖いね、セラ」
「クローディアの娘ですから」
断罪の席は、あっけないものだった。
父ゴードンは最後まで喚いた。妻が死んだ今、自分が公爵家を継ぐのは当然だと。フェルディナンド殿下は静かに答えた。婿殿にはロシュフォール公爵家の血筋がない。継承権は血筋を持つ者にのみ認められる、と。父は言葉に詰まり、シルヴィは泣き崩れ、ルイーズは真っ青な顔で震えていた。
粛清リストの三名も同席していた。ダリウス卿は婚約者のご令嬢を前にして顔を青くしていた。ご令嬢の方は冷たい目でダリウス卿を一瞥してから、さっさと視線を外した。潔い。
私は少し離れた場所から、その様子を眺めていた。怒りはなかった。悲しみもなかった。ただ、呆れていた。継承権という基本すら確かめずに動いた父を。王太子に靡かせることが出来ずに手当たり次第に側近候補へ工作を続けたルイーズを。婚約者がありながら十二歳の小娘に靡いたダリウス卿を。
半年間、せっせと道化を演じ続けた人々を。
お疲れ様でした、と心の中で呟いた。
父とシルヴィとルイーズはその日のうちに領地を追われた。粛清リストの三名は王太子の側近候補から外れ、それぞれ閑職へ飛ばされた。ダリウス卿の婚約は当然破談になった。公爵家の側近たちは一部始終を見届けてから、何事もなかったように仕事へ戻った。オーウェンだけが私のそばに来て、静かに一礼した。
「奥様もご安心されていることでしょう」
母のことだ。私は頷いた。
「そうね」
邪魔者がいなくなった中庭で、殿下が言った。
「静かになったね」
「元から静かでしたよ。道化がいなくなっただけです」
「手間をかけさせた」
「いいえ、見ていて飽きませんでした」
殿下は苦笑してから、改まった顔で私を見た。
「セラ。母君が結んでくれた縁を、これからは二人で続けていこう」
私は静かに頷いた。
母が結んでくれた婚約は、最初から揺るぎなかった。道化たちがどれだけ騒ごうと、この縁が揺らいだことは一度もなかった。ただ邪魔者がいなくなって、元々あるべき静けさが戻ってきただけだ。
中庭に秋の風が吹いた。母が丹精込めて育てたという薔薇の最後の一輪が、静かに揺れていた。
道化たちは退場した。残ったのは、最初からここにいるべきだった二人だけだ。
私は、フェルディナンド殿下の隣で静かに微笑んだ。
クローディア・ロシュフォール公爵。ロシュフォール公爵家の女性当主として、王家との婚約交渉から領地経営まで全てを一手に仕切った女傑だった。その母が病に倒れ、あっけなく逝った。享年四十二。私、セレスティーナ・ロシュフォールが公爵位を継いだのは、十四歳の春のことだ。
とはいえ、十四歳の小娘が一人で公爵家を回せるはずもない。日々の政務は執事のオーウェンを筆頭とする古参の側近たちが補佐してくれている。朝の執務室では家令が収支報告を持ってきて、オーウェンがそれを解説してくれる。私はそれを聞いて、最終判断だけを下す。母が長年かけて育てた側近たちだ。優秀で、忠実で、頼もしい。
その側近たちが、冷やかな目で見ている相手がいた。
父、ゴードンだ。
もともと母に見初められて婿に入った男で、顔立ちだけは整っているが、それ以外に取り柄があったかどうか私には思い当たらない。母が生きていた頃は鳴りを潜めていたが、母の死後は人が変わったように威張り始めた。執事のオーウェンに直接命令を下そうとしたり、家令を呼びつけて領地の収支報告を要求したりと、やりたい放題だ。
もっとも、誰も父の言うことなど聞かない。
オーウェンは「ご確認の件は当主様にお伝えいたします」と父をいなし、家令は私のところへ来る。公爵家の側近たちは全員、婿でしかない男が何を勘違いしているのかと冷やかな目で父を見ていた。
私も同じ気持ちだったが、表には出さなかった。
継承権のない男が何をしようと、所詮は道化の踊りだ。わざわざ止める手間もかけたくない。どうせ自滅する。私はそう思いながら、粛々と当主の仕事をこなしていた。
父の傍らには、いつも側室のシルヴィがいた。父が母の目を盗んで王都の公爵館に囲っていた女で、母の死後、堂々と領主館に入り込んできた。愛想だけは良い女で、使用人たちに媚びを売りながら館での立場を固めようとしていた。
そしてシルヴィには娘がいた。ルイーズ。私より二つ下の十二歳で、今年の春に貴族学校へ入学したばかりだ。
そのルイーズが動き始めたのは、入学から一月も経たない頃だった。
「セラ、聞いたよ。義妹殿が私に花を持ってきた」
放課後の中庭で、フェルディナンド殿下が苦笑しながら言った。王太子殿下、十六歳。母が生前に結んだ婚約の相手だ。端正な顔立ちに、物事を見通すような静かな目をしている。
「存じております。いかがでしたか、殿下」
「十二歳にしては度胸がある。ただ、残念ながら私の好みではないね」
「そうでしょうとも」
殿下は少し笑ってから、声を低くした。
「セラ、一つ聞いていいか。あの一家をどうしたい」
「私はどうもしたくありません。殿下にお任せします」
「任せてくれるのか」
「継承権もない父が当主気取りをして、公爵家を乗っ取ろうとしている。義妹が王太子妃の座を狙っている。どちらも身の程知らずとしか言いようがない。私が動くまでもなく、いずれ自滅します」
殿下はしばらく私を見てから、静かに言った。
「ただ自滅を待つだけでは面白くない。少し手伝おうか」
「どのようにですか?」
「泳がせる。義妹殿が私に近づけないとわかれば、次は私の側近候補に手を出すだろう。靡いた者は記録しておく。証拠が揃ったところで、父君や側室ごとまとめて処分する」
私は少し考えてから頷いた。
「半年ほどかかりますか」
「そのくらいは見ておいた方がいい。焦って動けば警戒される」
「では私は傍で見ておりますよ」
「怖いね、セラ」
「クローディアの娘ですから」
ルイーズは予想通りの動きをした。
王太子への直接工作が上手くいかないと見るや、殿下の側近候補たちへの工作を始めた。笑顔で話しかけ、花を渡し、二人きりになる場面を作る。手当たり次第と言っていいほどの工作だった。
殿下は週に一度、私にその経過を教えてくれた。
「今週はダリウスに近づいたよ」
「ダリウス・ヘイズ卿ですか。確か婚約者がいらっしゃいましたね」
「そう。ベレン伯爵家のご令嬢と」
私は思わず眉を上げた。
「婚約者がいながら、ルイーズの工作に乗るつもりでしょうか?」
「さて、どうかな。見ておこう」
答えは一週間後に出た。
「靡いた」と殿下は静かに言った。
「婚約者がいながらですか?」
「ああ。粛清リストの筆頭に入れておいた。婚約者持ちでありながら十二歳の小娘に靡くとは、話にならない」
私は内心で呟いた。ダリウス卿、ご愁傷様です。婚約者のご令嬢も、そんな意志の弱い男は願い下げでしょうけれど。
その後も側近候補たちへの工作は続いた。殿下は誰が靡いて誰が靡かなかったかを淡々と記録し続けた。靡いた者はその場では何も言わず、粛清リストに加えるだけ。靡かなかった者には後で静かに信頼を伝えた。
ルイーズの側からすれば、誰も咎められない。王太子は何も気づいていないと思ったことだろう。だから更に大胆になっていった。
父ゴードンも動いていた。オーウェンからの報告によれば、公爵家の財産目録を密かに調べようとしたり、領地の有力者に接触して自分が実質的な当主だと吹き込んでいたりしているらしい。有力者たちは困惑しながらも、オーウェンに逐一報告してきた。長年フォンテーヌ公爵家に仕えてきた彼らに、婿でしかない男の言葉が通じるはずもない。
「またお父上殿が動かれたようです」
ある朝の執務室で、オーウェンが報告した。私はお茶を一口飲んでから答えた。
「記録しておいてください」
「かしこまりました」
オーウェンは表情一つ変えなかったが、その目には静かな軽蔑が滲んでいた。私も同じ気持ちだった。ただし顔には出さない。
半年が経った。
殿下から「そろそろ動く」と告げられたのは、秋の深まった頃のことだ。
「証拠は揃った。父君、側室、義妹殿、それから粛清リストに入った側近候補三名。一斉に処分する」
「三名もいましたか・・・」
「婚約者持ちが一名、独り身が二名。独り身の二名は義妹殿だけでなく、君の父君や側室のシルヴィとも接触して公爵家の内情を探っていた。これは単なる意志の弱さではなく、明確な背信だ」
私は静かに頷いた。
「お任せします」
「君は何も言わなくていいのか」
「父への情はとうに枯れています。ルイーズは最初から他人も同然。粛清の手続きは殿下の方が慣れていらっしゃるでしょう」
殿下はしばらく私を見てから、小さく笑った。
「本当に怖いね、セラ」
「クローディアの娘ですから」
断罪の席は、あっけないものだった。
父ゴードンは最後まで喚いた。妻が死んだ今、自分が公爵家を継ぐのは当然だと。フェルディナンド殿下は静かに答えた。婿殿にはロシュフォール公爵家の血筋がない。継承権は血筋を持つ者にのみ認められる、と。父は言葉に詰まり、シルヴィは泣き崩れ、ルイーズは真っ青な顔で震えていた。
粛清リストの三名も同席していた。ダリウス卿は婚約者のご令嬢を前にして顔を青くしていた。ご令嬢の方は冷たい目でダリウス卿を一瞥してから、さっさと視線を外した。潔い。
私は少し離れた場所から、その様子を眺めていた。怒りはなかった。悲しみもなかった。ただ、呆れていた。継承権という基本すら確かめずに動いた父を。王太子に靡かせることが出来ずに手当たり次第に側近候補へ工作を続けたルイーズを。婚約者がありながら十二歳の小娘に靡いたダリウス卿を。
半年間、せっせと道化を演じ続けた人々を。
お疲れ様でした、と心の中で呟いた。
父とシルヴィとルイーズはその日のうちに領地を追われた。粛清リストの三名は王太子の側近候補から外れ、それぞれ閑職へ飛ばされた。ダリウス卿の婚約は当然破談になった。公爵家の側近たちは一部始終を見届けてから、何事もなかったように仕事へ戻った。オーウェンだけが私のそばに来て、静かに一礼した。
「奥様もご安心されていることでしょう」
母のことだ。私は頷いた。
「そうね」
邪魔者がいなくなった中庭で、殿下が言った。
「静かになったね」
「元から静かでしたよ。道化がいなくなっただけです」
「手間をかけさせた」
「いいえ、見ていて飽きませんでした」
殿下は苦笑してから、改まった顔で私を見た。
「セラ。母君が結んでくれた縁を、これからは二人で続けていこう」
私は静かに頷いた。
母が結んでくれた婚約は、最初から揺るぎなかった。道化たちがどれだけ騒ごうと、この縁が揺らいだことは一度もなかった。ただ邪魔者がいなくなって、元々あるべき静けさが戻ってきただけだ。
中庭に秋の風が吹いた。母が丹精込めて育てたという薔薇の最後の一輪が、静かに揺れていた。
道化たちは退場した。残ったのは、最初からここにいるべきだった二人だけだ。
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