あだ花姫は18禁ジャンルからジャンル替えしたいみたいです。

チョコパイ

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第二部 海底を差す光

海底を差す光

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「今日はご機嫌ですね。」

従者が優しく微笑む。

「それはそうだろう。
こんな海の底に客が来るんだ。楽しみでしょうがないよ。」

青いサラサラな髪を一つに束ね。
透き通るような白い肌と
深い青の大きな瞳に輝く虹色の鱗が光る尾びれの美丈夫が、キラキラ乱反射する水面を見上げる。

「そうですね。オルカ様のお眼鏡にかなった女性に出会えるかも知れませんものね。」

海底国の皇太子であるオルカにとって、魚人以外の人と会うのは初めてだ。

元来、オルカ位の年齢になれば皆、尾びれを脱ぎ捨て二本の足を得る。
彼等はこれを機に海底国から海上へと出て、様々な経験をつんでくる。

中には海底に帰らない者もいるが、大抵の者がそこで得た知識を海底国に持ち帰り、国を発展させてきた。

「私も本気で誰かに恋をしてみたいものだ。」

オルカの言葉に従者は微笑む。

「今回は天界からもお祝いに来て下さるそうです。天人はとても美しいそうですよ。」

魚人は誰かを本気で愛した時、尾びれがとれ二本の足を得る。

オルカは未だに誰も愛せないままだ。

オルカが五歳の時、オルカの母親は側室を殺めた
罪をとわれ処刑される。

その後、側室を殺したのは実は愛妾だとわかり、
愛妾は公開処刑された。

幼かったオルカにとって
母を失い、腹違いの兄弟を失っただけでなく、
父親への不信感と女性に対する猜疑心を強くうえつけることになった。

『そもそも父上が母上以外に娶るからこうなったんだ。
僕は本当に好きな人としか一緒にならない。
父上のようにはならない。』

オルカは宣言通り、淡い初恋すらもたぬまま、同世代が足を得て海上へと出ていく中、一人半魚人のままだった。

「天人か…天と地まさに真逆だな。」

昔、母上が言っていた。

「オルカ、海が青いのは青い空を映しているからよ。
一度だけ天人に会ったことがあるわ。とても美しい黒髪でキラキラ輝いていたわ。」

母の言う天人と出会えるなんてその時は思ってもいなかった。

黒髪の美しい天人と…
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