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第二部二章 雲海をぬけて
理想郷とは?
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覚悟はしていた。
だってここは天界…
聖地アルカディア?
それともエルドラド?
いやいや理想郷?
果ては天国?
どちらにしろ…キラッキラッだ。
そして、わかっていたけど、オスカル様がいっぱいだ。
あちらを見ても美形、こちらを見ても美形、キラキラすぎて目のやり場に困るぐらいだ。
キンキンキラキラの中、黒髪の私はかなり目立つ。
宮殿につくとおじ様が使徒達に
「ウリエルの子、ミカエルと、ラファエルの子ガブリエルだ。
色々教えてあげてくれ。」
おじ様の言葉に、一同が跪く。
「父が帰るまで、宮殿の中でも散策してきたらどうだ?」
おじ様はキンキラの従者三人を私達の世話役としてつけてくれた。
アニエル、ハミア、リハエルのキンキラトリオは、
丁寧に宮殿の中を案内してくれた。
「ここは生命の泉です。」
透き通る泉を覗きこんでみる。
「うわぁ~」
泉の底は青い空が広がっている。
「この泉が生命の泉と呼ばれている理由は、」
得意気にハミアが語りだそうとした時
「何をしている!!」
野太い声が割っては入る。
「アザゼル様、私達はセラフィム様の命でミカエル様とガブリエル様の案内をしております。」
跪く三人を見て、私達は深々と頭を下げる。
「君達が地上から来た客人だったのだね。
私は生命の泉を管理するアザゼルだ。
ラファエルの従兄弟だ。
ガブリエル、君はラファエルに良く似ているな。」
殿下の顔がほころぶ。
「母を知っているのですね。母はあまり天界の話をしたがらないので…」
皇后様は私の母と違って、空き殻を被るのを嫌がり、普段は皇后宮からあまり外へは出ない。
母もそうだが天人の姿は目映いほど美しすぎて人を惑わしてしまう。
だから皇后様は表舞台に立つ時はベールを被る。
お姿を人に見せないように。
「アザゼル、ベリアルが待っている。」
黒髪の天人がアザゼルに声をかける。
キンキラトリオが跪いたまま深々と頭を下げる。
「メフィストフェレス様にご挨拶申します。」
同じように深々と頭を下げる。
「主から話は聞いていたが、ミカエル…ウリエルは元気にしているか?」
メフィストフェレスの言葉に
「はい。母はとても元気に暮らしております。」
そう応えると
「ウリエルと良く似た光だ。眩しいくらいに…良く似ている。」
私に母を重ねているのか、どこか淋し気な表情で私を見つめる。
「夜には宴が開かれるそうだ。その時、また会おう。」
そう言うと、アザゼルとメフィストフェレスは宮殿とは反対側へと去っていった。
「偉い人なの?」
私はキンキラトリオに尋ねる。
「そうですね。
ここでは主(祖父)が一番上で、次にセラフィム様(おじ様)、ケルビム様、ソロネ様と続きここからは階級になります。
主天人、力天人、能天人、
権天人、大天人、天人となります。
アザゼル様は権天人、メフィストフェレス様は能天人となります。
因みに私達は天人です。」
天界にも階級があることに正直、がっかりしながら宮殿へと戻る。
福沢諭吉の言う
「天は人の上に人を造らず、人の下に人を造らず」
の世界はどこにもないのね。
少しだけ息苦しさを感じた。
だってここは天界…
聖地アルカディア?
それともエルドラド?
いやいや理想郷?
果ては天国?
どちらにしろ…キラッキラッだ。
そして、わかっていたけど、オスカル様がいっぱいだ。
あちらを見ても美形、こちらを見ても美形、キラキラすぎて目のやり場に困るぐらいだ。
キンキンキラキラの中、黒髪の私はかなり目立つ。
宮殿につくとおじ様が使徒達に
「ウリエルの子、ミカエルと、ラファエルの子ガブリエルだ。
色々教えてあげてくれ。」
おじ様の言葉に、一同が跪く。
「父が帰るまで、宮殿の中でも散策してきたらどうだ?」
おじ様はキンキラの従者三人を私達の世話役としてつけてくれた。
アニエル、ハミア、リハエルのキンキラトリオは、
丁寧に宮殿の中を案内してくれた。
「ここは生命の泉です。」
透き通る泉を覗きこんでみる。
「うわぁ~」
泉の底は青い空が広がっている。
「この泉が生命の泉と呼ばれている理由は、」
得意気にハミアが語りだそうとした時
「何をしている!!」
野太い声が割っては入る。
「アザゼル様、私達はセラフィム様の命でミカエル様とガブリエル様の案内をしております。」
跪く三人を見て、私達は深々と頭を下げる。
「君達が地上から来た客人だったのだね。
私は生命の泉を管理するアザゼルだ。
ラファエルの従兄弟だ。
ガブリエル、君はラファエルに良く似ているな。」
殿下の顔がほころぶ。
「母を知っているのですね。母はあまり天界の話をしたがらないので…」
皇后様は私の母と違って、空き殻を被るのを嫌がり、普段は皇后宮からあまり外へは出ない。
母もそうだが天人の姿は目映いほど美しすぎて人を惑わしてしまう。
だから皇后様は表舞台に立つ時はベールを被る。
お姿を人に見せないように。
「アザゼル、ベリアルが待っている。」
黒髪の天人がアザゼルに声をかける。
キンキラトリオが跪いたまま深々と頭を下げる。
「メフィストフェレス様にご挨拶申します。」
同じように深々と頭を下げる。
「主から話は聞いていたが、ミカエル…ウリエルは元気にしているか?」
メフィストフェレスの言葉に
「はい。母はとても元気に暮らしております。」
そう応えると
「ウリエルと良く似た光だ。眩しいくらいに…良く似ている。」
私に母を重ねているのか、どこか淋し気な表情で私を見つめる。
「夜には宴が開かれるそうだ。その時、また会おう。」
そう言うと、アザゼルとメフィストフェレスは宮殿とは反対側へと去っていった。
「偉い人なの?」
私はキンキラトリオに尋ねる。
「そうですね。
ここでは主(祖父)が一番上で、次にセラフィム様(おじ様)、ケルビム様、ソロネ様と続きここからは階級になります。
主天人、力天人、能天人、
権天人、大天人、天人となります。
アザゼル様は権天人、メフィストフェレス様は能天人となります。
因みに私達は天人です。」
天界にも階級があることに正直、がっかりしながら宮殿へと戻る。
福沢諭吉の言う
「天は人の上に人を造らず、人の下に人を造らず」
の世界はどこにもないのね。
少しだけ息苦しさを感じた。
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