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第二部七章 It's you.
未必の故意
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ドア越しから聞こえるラファエル様のあえぎ声。
地上で蔓延っているこのお香は性的興奮を促す。
「あっ…いっいん…セラフィム様」
ラファエル様の甘い声はセラフィム様の名を何度も呼ぶ。
天界に住む者なら知っている。
ウリエル様が聖なる光を発するまでセラフィム様の隣はラファエル様の指定席だった事を。
強い癒しの光を持つラファエル様は私の憧れであり恩人だった。
私の祖母が穢に侵された時、救ってくれたのはラファエル様だった。
だから黙っていた。
ラファエル様がウリエル様の名を語り地上で行っている悪行も、ウリエル様のよからぬ噂をたてているのも…
私は見て見ぬふりをしていたのだ。
それがラファエル様のためだと思っていたから…
「何故…ラファエル様が?」
天界にある保管室には闇や魔が関与した資料や押収物が一時的に保管されている。
警備につくはずの従兄弟の変わりにケルビム様の命を受けて変わりに警備につくことになった。
警備室には幾重にも魔方陣が組まれていて、一般人には入ることは出来ない。
だから警備と言っても難しいものではなかった。
真夜中過ぎ、それはおこった。
風が通り抜けたと思ったら魔方陣は一瞬のうちに無力化される。
上位以上の天人しか使えない技、そしてその聖力は私の憧れの人であり恩人のラファエル様のもの。
信じたくなかった。
でも保管室から何かを抱えて飛び去る姿はまぎれもなくラファエル様だった。
しばらくすると魔方陣は力を取り戻す。
私さえ黙っていたらラファエル様が疑われることはない。
今まで通り……
それが祖母を助けてくれたラファエル様への恩返しだと信じていた。
「ハミル、未必の故意て知っていますか?」
ケルビム様が私を見つめる。
「未必の故意ですか?」
首をかしげる私にケルビム様が
「もしかしたら起こるかもしれない。と認識しながらも、そうなっても構わない。と容認している心理状態のことを言うんだ。
ハミル、私に話さなくてはいけないことがあるのではないかい?」
ケルビム様は全て知っている。
「わっ私は……」
小刻みに震える唇を噛みしめ今までの事を話していく。
「ケルビム様、どうかラファエル様に救いの手を差しのべてあげて下さい。お願いします。
これ以上、荒んでいくラファエル様を見たくないんです。」
ケルビム様は静かに微笑むと
「ハミル、相手を思うのなら時には裏切ることも必要だと覚えておきなさい。」
ケルビム様が立ち去った後、私はヘナヘナとその場に座りこんだ。
地上で蔓延っているこのお香は性的興奮を促す。
「あっ…いっいん…セラフィム様」
ラファエル様の甘い声はセラフィム様の名を何度も呼ぶ。
天界に住む者なら知っている。
ウリエル様が聖なる光を発するまでセラフィム様の隣はラファエル様の指定席だった事を。
強い癒しの光を持つラファエル様は私の憧れであり恩人だった。
私の祖母が穢に侵された時、救ってくれたのはラファエル様だった。
だから黙っていた。
ラファエル様がウリエル様の名を語り地上で行っている悪行も、ウリエル様のよからぬ噂をたてているのも…
私は見て見ぬふりをしていたのだ。
それがラファエル様のためだと思っていたから…
「何故…ラファエル様が?」
天界にある保管室には闇や魔が関与した資料や押収物が一時的に保管されている。
警備につくはずの従兄弟の変わりにケルビム様の命を受けて変わりに警備につくことになった。
警備室には幾重にも魔方陣が組まれていて、一般人には入ることは出来ない。
だから警備と言っても難しいものではなかった。
真夜中過ぎ、それはおこった。
風が通り抜けたと思ったら魔方陣は一瞬のうちに無力化される。
上位以上の天人しか使えない技、そしてその聖力は私の憧れの人であり恩人のラファエル様のもの。
信じたくなかった。
でも保管室から何かを抱えて飛び去る姿はまぎれもなくラファエル様だった。
しばらくすると魔方陣は力を取り戻す。
私さえ黙っていたらラファエル様が疑われることはない。
今まで通り……
それが祖母を助けてくれたラファエル様への恩返しだと信じていた。
「ハミル、未必の故意て知っていますか?」
ケルビム様が私を見つめる。
「未必の故意ですか?」
首をかしげる私にケルビム様が
「もしかしたら起こるかもしれない。と認識しながらも、そうなっても構わない。と容認している心理状態のことを言うんだ。
ハミル、私に話さなくてはいけないことがあるのではないかい?」
ケルビム様は全て知っている。
「わっ私は……」
小刻みに震える唇を噛みしめ今までの事を話していく。
「ケルビム様、どうかラファエル様に救いの手を差しのべてあげて下さい。お願いします。
これ以上、荒んでいくラファエル様を見たくないんです。」
ケルビム様は静かに微笑むと
「ハミル、相手を思うのなら時には裏切ることも必要だと覚えておきなさい。」
ケルビム様が立ち去った後、私はヘナヘナとその場に座りこんだ。
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