4 / 201
脳筋女は画策する。
脳筋女は直談判する。
しおりを挟む
「いつから皆が獣人だと気がついた。」
うっ…
さすがライオン
殺気が怖いのなんのって
「馬車で襲われた時、
泣いてる私に小鳥がずっと
寄り添ってくれて、
どことなくお母様に
似ている気がして。」
「クリスティーナ…」
母が涙ぐむ。
獣人が侯爵邸を出る時
必ず空き殻の中に入る。
空き殻とは人の形をした
全身スーツみたいなものだ。
つまり馬車で襲われたのは
母の空き殻であって
死んだわけではなく、
母が空き殻を脱いだだけなのだ。
獣人が人に化けるのは
無益な争いを避けるためだ。
だから人として生まれた私に、自分達が獣人だと言えなかったのだ。
本来のクリスティーナは
ここから狂っていくのだが
原作回避の私は、
むしろ獣人として付き合える方が都合が良かった。
「お父様、私を鍛えてくれませんか?」
「??
鍛えるとは?」
「私は獣人ではありません。
か弱い人間です。
しかし侯爵家の後継として
皆を守らねばなりません。
独学ではやはり限界があります。
どうかお父様の弟子にして
もらえませんでしょうか?」
原作ではライオン父は強い。
強すぎるのだ。
もちろん、ライオンだから
大きな牙で噛み殺したり
鋭い爪で引き裂いたりするのだが、
それ以上に武術がすごいのだ。
「お前が後継だと、
確かお前は皇太子妃になると息巻いていたじゃないか?」
確かに原作にもそんな下りがあった。
だが、今は違う。
「まだ、幼かったのです。
小鳥の母ですら私を守るために戦ったのです。
それなのに私は泣いているだけで……
なので変わりたいのです。
母のように強い女性になりたいのです。」
「クリスティーナ」
母が私を抱きしめる。
「あなたお願いよ。
クリスティーナの希望を
かなえてあげて。」
ライオン父は母を溺愛してる。つまり母さえ押さえておけば……
「私は厳しいぞ。
それでもいいのだな?」
「はい。覚悟のうえです。」
「わかった。
明日の朝から
騎士団の訓練の参加を許そう。
そこで基礎を学んだら
私が師となり教えよう。」
「ありがとうございます。
がんばります。」
「ちなみにお前の目には
私はどう映るのだ?」
「お父様は格好いい黒ライオンですわ。
お母様は可愛らしいフワフワの白い小鳥です。
侍女はウサギ、専従騎士は黒豹です。」
「その…怖くないのか?
または気持ち悪くないのか?」
「??
どうして怖くて気持ち悪いのですか?
私には皆、素敵に見えますよ。」
「そうか…わかった。
行っていいぞ。」
ふんっ、ふんっ
日課の腕立て伏せをしながら
考える。
ふんっ、ふんっ
基礎訓練て何をするのかしら?
走り込みとか?筋力トレーニング?どちらにしても楽しみだわ…
ふんっ、ふんっ
あだ花姫は今日も今日とて脳筋であった。
うっ…
さすがライオン
殺気が怖いのなんのって
「馬車で襲われた時、
泣いてる私に小鳥がずっと
寄り添ってくれて、
どことなくお母様に
似ている気がして。」
「クリスティーナ…」
母が涙ぐむ。
獣人が侯爵邸を出る時
必ず空き殻の中に入る。
空き殻とは人の形をした
全身スーツみたいなものだ。
つまり馬車で襲われたのは
母の空き殻であって
死んだわけではなく、
母が空き殻を脱いだだけなのだ。
獣人が人に化けるのは
無益な争いを避けるためだ。
だから人として生まれた私に、自分達が獣人だと言えなかったのだ。
本来のクリスティーナは
ここから狂っていくのだが
原作回避の私は、
むしろ獣人として付き合える方が都合が良かった。
「お父様、私を鍛えてくれませんか?」
「??
鍛えるとは?」
「私は獣人ではありません。
か弱い人間です。
しかし侯爵家の後継として
皆を守らねばなりません。
独学ではやはり限界があります。
どうかお父様の弟子にして
もらえませんでしょうか?」
原作ではライオン父は強い。
強すぎるのだ。
もちろん、ライオンだから
大きな牙で噛み殺したり
鋭い爪で引き裂いたりするのだが、
それ以上に武術がすごいのだ。
「お前が後継だと、
確かお前は皇太子妃になると息巻いていたじゃないか?」
確かに原作にもそんな下りがあった。
だが、今は違う。
「まだ、幼かったのです。
小鳥の母ですら私を守るために戦ったのです。
それなのに私は泣いているだけで……
なので変わりたいのです。
母のように強い女性になりたいのです。」
「クリスティーナ」
母が私を抱きしめる。
「あなたお願いよ。
クリスティーナの希望を
かなえてあげて。」
ライオン父は母を溺愛してる。つまり母さえ押さえておけば……
「私は厳しいぞ。
それでもいいのだな?」
「はい。覚悟のうえです。」
「わかった。
明日の朝から
騎士団の訓練の参加を許そう。
そこで基礎を学んだら
私が師となり教えよう。」
「ありがとうございます。
がんばります。」
「ちなみにお前の目には
私はどう映るのだ?」
「お父様は格好いい黒ライオンですわ。
お母様は可愛らしいフワフワの白い小鳥です。
侍女はウサギ、専従騎士は黒豹です。」
「その…怖くないのか?
または気持ち悪くないのか?」
「??
どうして怖くて気持ち悪いのですか?
私には皆、素敵に見えますよ。」
「そうか…わかった。
行っていいぞ。」
ふんっ、ふんっ
日課の腕立て伏せをしながら
考える。
ふんっ、ふんっ
基礎訓練て何をするのかしら?
走り込みとか?筋力トレーニング?どちらにしても楽しみだわ…
ふんっ、ふんっ
あだ花姫は今日も今日とて脳筋であった。
3
あなたにおすすめの小説
兄様達の愛が止まりません!
桜
恋愛
五歳の時、私と兄は父の兄である叔父に助けられた。
そう、私達の両親がニ歳の時事故で亡くなった途端、親類に屋敷を乗っ取られて、離れに閉じ込められた。
屋敷に勤めてくれていた者達はほぼ全員解雇され、一部残された者が密かに私達を庇ってくれていたのだ。
やがて、領内や屋敷周辺に魔物や魔獣被害が出だし、私と兄、そして唯一の保護をしてくれた侍女のみとなり、死の危険性があると心配した者が叔父に助けを求めてくれた。
無事に保護された私達は、叔父が全力で守るからと連れ出し、養子にしてくれたのだ。
叔父の家には二人の兄がいた。
そこで、私は思い出したんだ。双子の兄が時折話していた不思議な話と、何故か自分に映像に流れて来た不思議な世界を、そして、私は…
【完結・おまけ追加】期間限定の妻は夫にとろっとろに蕩けさせられて大変困惑しております
紬あおい
恋愛
病弱な妹リリスの代わりに嫁いだミルゼは、夫のラディアスと期間限定の夫婦となる。
二年後にはリリスと交代しなければならない。
そんなミルゼを閨で蕩かすラディアス。
普段も優しい良き夫に困惑を隠せないミルゼだった…
【完結】異世界に転移しましたら、四人の夫に溺愛されることになりました(笑)
かのん
恋愛
気が付けば、喧騒など全く聞こえない、鳥のさえずりが穏やかに聞こえる森にいました。
わぁ、こんな静かなところ初めて~なんて、のんびりしていたら、目の前に麗しの美形達が現れて・・・
これは、女性が少ない世界に転移した二十九歳独身女性が、あれよあれよという間に精霊の愛し子として囲われ、いつのまにか四人の男性と結婚し、あれよあれよという間に溺愛される物語。
あっさりめのお話です。それでもよろしければどうぞ!
本日だけ、二話更新。毎日朝10時に更新します。
完結しておりますので、安心してお読みください。
【R18】深層のご令嬢は、婚約破棄して愛しのお兄様に花弁を散らされる
奏音 美都
恋愛
バトワール財閥の令嬢であるクリスティーナは血の繋がらない兄、ウィンストンを密かに慕っていた。だが、貴族院議員であり、ノルウェールズ侯爵家の三男であるコンラッドとの婚姻話が持ち上がり、バトワール財閥、ひいては会社の経営に携わる兄のために、お見合いを受ける覚悟をする。
だが、今目の前では兄のウィンストンに迫られていた。
「ノルウェールズ侯爵の御曹司とのお見合いが決まったって聞いたんだが、本当なのか?」」
どう尋ねる兄の真意は……
ヤンデレ王子を闇落ちから救ったら愛執まみれの独占欲に囚われました
大江戸ウメコ
恋愛
幼い頃に精霊の祝福である未来視の力が開花し、「夫である第二王子ナハルドに殺される」という己の運命を知った伯爵令嬢ツィーラ。この悲惨な未来を変えるべく、ツィーラは彼を避けようとしたが、ひょんなことから婚約者に選ばれてしまった! ならば、ナハルドが将来闇落ちしないよう、側で彼を支えることを決意する。そんな努力の甲斐あって、ツィーラへの好意を隠さず伝えてくるほど、ナハルドとの関係は良好になった。だけど、彼の並々ならぬ執着心のすべてを、ツィーラはまだ知らなくて――
淫らな蜜に狂わされ
歌龍吟伶
恋愛
普段と変わらない日々は思わぬ形で終わりを迎える…突然の出会い、そして体も心も開かれた少女の人生録。
全体的に性的表現・性行為あり。
他所で知人限定公開していましたが、こちらに移しました。
全3話完結済みです。
敗戦国の姫は、敵国将軍に掠奪される
clayclay
恋愛
架空の国アルバ国は、ブリタニア国に侵略され、国は壊滅状態となる。
状況を打破するため、アルバ国王は娘のソフィアに、ブリタニア国使者への「接待」を命じたが……。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる