11 / 201
学園編
我らの道はここにあり
しおりを挟む
貴族の階級制度はかなり厳しい。
それは学園であっても
まったく自由とはいかない。
「あれ?」
いつもは上位貴族専用の
停車場で停まるのだが、
馬車は停車場を通り越して行く。
「ここは?」
馬車が停まると、
扉が静かに開く。
「クリスティーナ
お手をどうぞ。」
そこには正装姿の皇太子が
私へと手を差し出す。
皇太子の手をとり、
馬車から降りると
皇太子が目を細めて
微笑みかける。
「クリスティーナの
制服姿を見られるなんて
思ってもいなかったよ。」
「似合いませんか?」
「逆だよ。すごく似合っているよ。
講堂までエスコートさせてもらえないだろうか?」
皇太子のエスコートを断れるわけもなく、ためらいながらも皇太子の手をとる。
周囲の視線が痛い。
まだ婚姻発表もしていないのに…
制服組をエスコートしていたら、それは悪目立ちするよね。
はぁ…
それにしても貴族の学園て、本当に煌びやかなのね。
制服組て、本当にいるのかしら?
男子の制服組は見たけど
女子はもしかして…
講堂につくと
新入生の座る席へと向かう。
爵位順の席の並びになっているので、侯爵家の私は最前列だ。
皇太子のエスコートで
席へ座ると、皇太子は私の手の甲に口づけをおとす。
「きゃ~」
黄色い声があがる。
そりゃあ、見目麗しい皇太子様が躓き手の甲にキスすれば、端から見ればおとぎ話みたいよね。
「クリスティーナ
また後で……」
皇太子がその場を去ると
私は大きく息を吐く。
いよいよゲームスタート
なのね。
まずは会場までは
無事にたどり着いた。
落ち着き払っていた
皇太子がまさか
一学年しか変わらない事
には驚いた。
それにしても
辺りを見渡しても
どこにも制服を着ている
女生徒を見かけない。
これってかなり目立つわよね。
私、選択を間違えたかも。
式を始めるアナウンスが
流れる。
学園長の挨拶が終わり
在校生代表の挨拶が始まる。
「クリスティーナ嬢
そろそろご準備を。」
職員のエスコートで壇上裏へ通される。
在校生代表の顔を見た時、
驚きのあまりに言葉をのみこむ。
第二皇子?
スチルで見たままの顔が
そこにある。
私の横を通りすぎる時、
第二皇子がつぶやいた。
「君が?…そうか……」
と……
カーテシーで第二皇子を
見送ると
アナウンスが流れる。
「新入生代表の挨拶
クリスティーナ·アデル·リオン。」
壇上に上がる。
視線が集まる。
騎士団の皆の前で何度も練習させてもらった。
それにものすごい気迫で
保護者席から見守る父と
父の頭?
えっ頭の上に乗る母が
見守ってくれている。
大きく息を吸って
腹から声を出す。
「『我らの道はここにあり』
学園の先輩である、
今は亡き英雄シュナイダーの言葉です。
同じ学舎で学ぶ私達は
目的も、志も皆違います。それでも同じ学舎で学んだことは、これからの私達、強いてはこの国の土台となり、礎となることでしょう。共に学び、励み、競いあい、我らの道を胸を張って歩めるよう努力することをここに宣言します。
新入生代表
クリスティーナ·アデル·リオン。」
会場が拍手喝采に包まれる。
私は頭を深々と下げ
退場する。
クリスティーナは気がつかない。
皇太子の熱い視線も
第二皇子のまなざしも
スネイクの祈りにも似た願いも……
そして多くの熱視線の的になったことを……
あだ花姫はシナリオから
外れたように見えて
着々と進んでいることを。
それは学園であっても
まったく自由とはいかない。
「あれ?」
いつもは上位貴族専用の
停車場で停まるのだが、
馬車は停車場を通り越して行く。
「ここは?」
馬車が停まると、
扉が静かに開く。
「クリスティーナ
お手をどうぞ。」
そこには正装姿の皇太子が
私へと手を差し出す。
皇太子の手をとり、
馬車から降りると
皇太子が目を細めて
微笑みかける。
「クリスティーナの
制服姿を見られるなんて
思ってもいなかったよ。」
「似合いませんか?」
「逆だよ。すごく似合っているよ。
講堂までエスコートさせてもらえないだろうか?」
皇太子のエスコートを断れるわけもなく、ためらいながらも皇太子の手をとる。
周囲の視線が痛い。
まだ婚姻発表もしていないのに…
制服組をエスコートしていたら、それは悪目立ちするよね。
はぁ…
それにしても貴族の学園て、本当に煌びやかなのね。
制服組て、本当にいるのかしら?
男子の制服組は見たけど
女子はもしかして…
講堂につくと
新入生の座る席へと向かう。
爵位順の席の並びになっているので、侯爵家の私は最前列だ。
皇太子のエスコートで
席へ座ると、皇太子は私の手の甲に口づけをおとす。
「きゃ~」
黄色い声があがる。
そりゃあ、見目麗しい皇太子様が躓き手の甲にキスすれば、端から見ればおとぎ話みたいよね。
「クリスティーナ
また後で……」
皇太子がその場を去ると
私は大きく息を吐く。
いよいよゲームスタート
なのね。
まずは会場までは
無事にたどり着いた。
落ち着き払っていた
皇太子がまさか
一学年しか変わらない事
には驚いた。
それにしても
辺りを見渡しても
どこにも制服を着ている
女生徒を見かけない。
これってかなり目立つわよね。
私、選択を間違えたかも。
式を始めるアナウンスが
流れる。
学園長の挨拶が終わり
在校生代表の挨拶が始まる。
「クリスティーナ嬢
そろそろご準備を。」
職員のエスコートで壇上裏へ通される。
在校生代表の顔を見た時、
驚きのあまりに言葉をのみこむ。
第二皇子?
スチルで見たままの顔が
そこにある。
私の横を通りすぎる時、
第二皇子がつぶやいた。
「君が?…そうか……」
と……
カーテシーで第二皇子を
見送ると
アナウンスが流れる。
「新入生代表の挨拶
クリスティーナ·アデル·リオン。」
壇上に上がる。
視線が集まる。
騎士団の皆の前で何度も練習させてもらった。
それにものすごい気迫で
保護者席から見守る父と
父の頭?
えっ頭の上に乗る母が
見守ってくれている。
大きく息を吸って
腹から声を出す。
「『我らの道はここにあり』
学園の先輩である、
今は亡き英雄シュナイダーの言葉です。
同じ学舎で学ぶ私達は
目的も、志も皆違います。それでも同じ学舎で学んだことは、これからの私達、強いてはこの国の土台となり、礎となることでしょう。共に学び、励み、競いあい、我らの道を胸を張って歩めるよう努力することをここに宣言します。
新入生代表
クリスティーナ·アデル·リオン。」
会場が拍手喝采に包まれる。
私は頭を深々と下げ
退場する。
クリスティーナは気がつかない。
皇太子の熱い視線も
第二皇子のまなざしも
スネイクの祈りにも似た願いも……
そして多くの熱視線の的になったことを……
あだ花姫はシナリオから
外れたように見えて
着々と進んでいることを。
5
あなたにおすすめの小説
兄様達の愛が止まりません!
桜
恋愛
五歳の時、私と兄は父の兄である叔父に助けられた。
そう、私達の両親がニ歳の時事故で亡くなった途端、親類に屋敷を乗っ取られて、離れに閉じ込められた。
屋敷に勤めてくれていた者達はほぼ全員解雇され、一部残された者が密かに私達を庇ってくれていたのだ。
やがて、領内や屋敷周辺に魔物や魔獣被害が出だし、私と兄、そして唯一の保護をしてくれた侍女のみとなり、死の危険性があると心配した者が叔父に助けを求めてくれた。
無事に保護された私達は、叔父が全力で守るからと連れ出し、養子にしてくれたのだ。
叔父の家には二人の兄がいた。
そこで、私は思い出したんだ。双子の兄が時折話していた不思議な話と、何故か自分に映像に流れて来た不思議な世界を、そして、私は…
【完結・おまけ追加】期間限定の妻は夫にとろっとろに蕩けさせられて大変困惑しております
紬あおい
恋愛
病弱な妹リリスの代わりに嫁いだミルゼは、夫のラディアスと期間限定の夫婦となる。
二年後にはリリスと交代しなければならない。
そんなミルゼを閨で蕩かすラディアス。
普段も優しい良き夫に困惑を隠せないミルゼだった…
【完結】異世界に転移しましたら、四人の夫に溺愛されることになりました(笑)
かのん
恋愛
気が付けば、喧騒など全く聞こえない、鳥のさえずりが穏やかに聞こえる森にいました。
わぁ、こんな静かなところ初めて~なんて、のんびりしていたら、目の前に麗しの美形達が現れて・・・
これは、女性が少ない世界に転移した二十九歳独身女性が、あれよあれよという間に精霊の愛し子として囲われ、いつのまにか四人の男性と結婚し、あれよあれよという間に溺愛される物語。
あっさりめのお話です。それでもよろしければどうぞ!
本日だけ、二話更新。毎日朝10時に更新します。
完結しておりますので、安心してお読みください。
【R18】深層のご令嬢は、婚約破棄して愛しのお兄様に花弁を散らされる
奏音 美都
恋愛
バトワール財閥の令嬢であるクリスティーナは血の繋がらない兄、ウィンストンを密かに慕っていた。だが、貴族院議員であり、ノルウェールズ侯爵家の三男であるコンラッドとの婚姻話が持ち上がり、バトワール財閥、ひいては会社の経営に携わる兄のために、お見合いを受ける覚悟をする。
だが、今目の前では兄のウィンストンに迫られていた。
「ノルウェールズ侯爵の御曹司とのお見合いが決まったって聞いたんだが、本当なのか?」」
どう尋ねる兄の真意は……
ヤンデレ王子を闇落ちから救ったら愛執まみれの独占欲に囚われました
大江戸ウメコ
恋愛
幼い頃に精霊の祝福である未来視の力が開花し、「夫である第二王子ナハルドに殺される」という己の運命を知った伯爵令嬢ツィーラ。この悲惨な未来を変えるべく、ツィーラは彼を避けようとしたが、ひょんなことから婚約者に選ばれてしまった! ならば、ナハルドが将来闇落ちしないよう、側で彼を支えることを決意する。そんな努力の甲斐あって、ツィーラへの好意を隠さず伝えてくるほど、ナハルドとの関係は良好になった。だけど、彼の並々ならぬ執着心のすべてを、ツィーラはまだ知らなくて――
敗戦国の姫は、敵国将軍に掠奪される
clayclay
恋愛
架空の国アルバ国は、ブリタニア国に侵略され、国は壊滅状態となる。
状況を打破するため、アルバ国王は娘のソフィアに、ブリタニア国使者への「接待」を命じたが……。
淫らな蜜に狂わされ
歌龍吟伶
恋愛
普段と変わらない日々は思わぬ形で終わりを迎える…突然の出会い、そして体も心も開かれた少女の人生録。
全体的に性的表現・性行為あり。
他所で知人限定公開していましたが、こちらに移しました。
全3話完結済みです。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる