あだ花姫は18禁ジャンルからジャンル替えしたいみたいです。

チョコパイ

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第2章 学園編

空を見上げて~ After forever~

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「何を黄昏てるんですか?」

公爵邸の樫の木の下で寝転がる元第二皇子改め、オースティン兄様。

「クリスティーナ…」

私は何も言わずに兄の隣に寝転がる。

風が樫の木の葉を揺らす。

「母は何故、魔人なんかになってしまったのだろう?」

「……
多分、お母様本人すらわからないうちに魔人になってしまったんじゃないのでしょうか?」

「そんなものなのだろうか?」

私は兄の手を掴んで立たせると

「地面に映る自分の影だけを見つめててくださいね。
1.2.3.……10
空を見上げてください。」

「!!!
これは?」

「空に自分の影が映って見えるでしょう?
影送りていうのだけれど
これと同じじゃないのかしら、妬みや嫉妬や嫌な感情ばかり見ていたら、こんなに綺麗な空でも醜く見えてしまう。」

私は兄の手を握る。

「もしそんな気持ちになったら、こうやって一緒に空を見上げましょう。
空が高いなぁ~
空は青いなぁ~って」

「妹よ。」

「何ですかお兄様。」

「クリスティーナ」

「だから何ですか?」

「私を救ってくれて有り難う。」

「お兄様…
こちらこそ私のお兄様になって下さって有り難う。」

二人の兄の事を思い出す。
自他共に認める超シスコン兄達……

私が家族と血が繋がっていない事を知ったのは、高校二年生の時だ。
修学旅行で海外に行くことになって、戸籍謄本が必要になった。

目の錯覚だと思った。
だって、周りから父親似と言われている私なのに…
「養女」そう書いてあるのだ。

夕食の時、戸籍謄本を見せて大泣きする私に、家族は笑いながら

「なんだ、そんなくだらない事か、有希子が生まれてくる腹を間違えたのが悪い。」

そう言って大笑いする父。

「ほら、三ヶ月で見つけたのよ。他人でいたのはたったの三ヶ月。
後はずっと家族でしょ。」

母が私を抱きしめる。

「くだらんことで泣くな。
お前が妹でなかったら、何なんだ。騒ぎだてて、罰として食器洗いな!!」

兄達が飄々と話すから、本当に「くだらない」事に思えてしまったのだ。

「私、本当にお兄様が欲しかったんです。」

兄達を思い出す。
口煩い、お節介な兄達を。

「クリスティーナ、
何故泣いている?」

訳もわからずただ涙があふれる。

あまり考えないようにしていた。
考えても仕方ないから…
でも、実感する。
あの場所には戻れないと。

大好きな両親にも、兄達にも、もう会えないんだと

「空が高すぎて…
自分がちっぽけに思えちゃいました。」

兄も空を見上げる。

「本当だな。ちっぽけだ。」

兄の瞳からも涙が溢れていた。
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