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暗闇の向こう側
忍び寄る心の闇
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「デミ、デミ…」
生温かい血が止血している私の手を赤く赤く染めていく。
「早く、治療師を……
お願い誰かデミを…」
バサバサ
白い鳩が止血している私の手にとまると、温かな春の日差しのように、キラキラと輝き始める。
「あっ……」
デミの血が止まり青白かった顔に少しずつ色が戻ってくる。
「有り難う。殿下……」
ポッポポゥ
首をかしげる鳩殿下を優しく胸に抱きよせる。
救護班にデミを預けると、私は急いでエリーゼを探す。
はぁはぁはぁ……
何処にいるのエリーゼ、
手遅れになる前に早く見つけないと…
~数日前~
「ミカエル、君の聖なる光はウリエルと違って全てに万能というものではない。
ウリエルの聖なる光が唯一無二の全能なる聖なる光に対して、ミカエルの聖なる光は、魔には通じても悪には通じない。
何故ならミカエル、君の中で悪は悪ではないからだ。私達は父からの教えで悪とは何かを学んできている。
ボーダーラインが決まっている私達と、自らのボーダーラインを持つミカエルとでは、求める聖なる光が違う。
悪と対峙した時は裁きの剣を使いなさい。
その剣はミカエルの思う悪を切ることが出来るものだから。」
ポポゥポポゥ
頭上で鳩殿下が旋回する。
私は鳩殿下にしたがい走る。
いた!!
時計塔の上で立ち尽くすエリーゼ。
「エリーゼ様、デミは無事です。だからこちらへ…」
「来ないで、来たらここから飛び降りるわ。」
エリーゼが叫ぶ。
「貴女が私からデミアンを奪ったのよ。
違う、デミアンは初めから貴女しか見ていなかった。貴女しか……」
今にも飛び降りそうなエリーゼ。
最悪な場面が頭をよぎる。
これではエロゲの方が良かったではないか?
私が下手にジャンル変更したばっかりに…
違う。
ここはエロゲでも他のゲームの世界なんかではない。
現実に起きている、今という世界なんだ。
鳩殿下の聖なる光で、血まみれだったはずの手も服も綺麗だが、さっきまではデミの血で赤く染まっていた。
大切な人がちゃんと死んでしまうのだ。
やり直しなんて、リセットボタンなんてないんだ。
身体を光が包み込む。
八咫烏に変化すると、私は迷わずにエリーゼのもとへと羽を羽ばたかせる。
驚くエリーゼの肩をがチリと3本の足で掴むと、
バサバサと羽を力一杯羽ばたかせて地面へとエリーゼをおろす。
あっ、
この気味悪い感覚……
ベッタリとした嫌な感覚。
ダンテに感じたあの感覚。
変化をとき、イヤリングを外す。
薙刀がエリーゼの頭上に見える闇を切る。
ギャアッ……
エリーゼの叫び声がこだました。
生温かい血が止血している私の手を赤く赤く染めていく。
「早く、治療師を……
お願い誰かデミを…」
バサバサ
白い鳩が止血している私の手にとまると、温かな春の日差しのように、キラキラと輝き始める。
「あっ……」
デミの血が止まり青白かった顔に少しずつ色が戻ってくる。
「有り難う。殿下……」
ポッポポゥ
首をかしげる鳩殿下を優しく胸に抱きよせる。
救護班にデミを預けると、私は急いでエリーゼを探す。
はぁはぁはぁ……
何処にいるのエリーゼ、
手遅れになる前に早く見つけないと…
~数日前~
「ミカエル、君の聖なる光はウリエルと違って全てに万能というものではない。
ウリエルの聖なる光が唯一無二の全能なる聖なる光に対して、ミカエルの聖なる光は、魔には通じても悪には通じない。
何故ならミカエル、君の中で悪は悪ではないからだ。私達は父からの教えで悪とは何かを学んできている。
ボーダーラインが決まっている私達と、自らのボーダーラインを持つミカエルとでは、求める聖なる光が違う。
悪と対峙した時は裁きの剣を使いなさい。
その剣はミカエルの思う悪を切ることが出来るものだから。」
ポポゥポポゥ
頭上で鳩殿下が旋回する。
私は鳩殿下にしたがい走る。
いた!!
時計塔の上で立ち尽くすエリーゼ。
「エリーゼ様、デミは無事です。だからこちらへ…」
「来ないで、来たらここから飛び降りるわ。」
エリーゼが叫ぶ。
「貴女が私からデミアンを奪ったのよ。
違う、デミアンは初めから貴女しか見ていなかった。貴女しか……」
今にも飛び降りそうなエリーゼ。
最悪な場面が頭をよぎる。
これではエロゲの方が良かったではないか?
私が下手にジャンル変更したばっかりに…
違う。
ここはエロゲでも他のゲームの世界なんかではない。
現実に起きている、今という世界なんだ。
鳩殿下の聖なる光で、血まみれだったはずの手も服も綺麗だが、さっきまではデミの血で赤く染まっていた。
大切な人がちゃんと死んでしまうのだ。
やり直しなんて、リセットボタンなんてないんだ。
身体を光が包み込む。
八咫烏に変化すると、私は迷わずにエリーゼのもとへと羽を羽ばたかせる。
驚くエリーゼの肩をがチリと3本の足で掴むと、
バサバサと羽を力一杯羽ばたかせて地面へとエリーゼをおろす。
あっ、
この気味悪い感覚……
ベッタリとした嫌な感覚。
ダンテに感じたあの感覚。
変化をとき、イヤリングを外す。
薙刀がエリーゼの頭上に見える闇を切る。
ギャアッ……
エリーゼの叫び声がこだました。
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