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暗闇の向こう側
暗闇の向こう側
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ポッポポポポゥ
「殿下、いつまで鳩でいるのですか?」
私の肩にのりスリスリと頬ずりしてくる。
これは殿下なりの慰めかたなんだろうけど…
「はぁ……」
大きなため息がでる。
エリーゼが泣き叫びながら顔を歪ませる。
「どうせデミアンとやってんだろう?
皇太子や義理の兄ともやってるくせに。
メス犬が、男ならなんだっていいんだろ!!」
裁きの剣で切った結果がこれなのか、はたまた切れていないのか、正直わからなかった。
「おい、聞いてんだろ!!
誰のが一番いいんだよ。
かまととぶってないで、教えろよ。」
鳩殿下が変化を解いて私の耳をふさぐ。
どんなに殿下が耳を塞いでいてくれていても、
エリーゼの声が響きわたる。
「あの卑怯者刺された時、私の顔を見て好きになれなくてごめんなさい。って…最後まで馬鹿にしやがったんだ!!」
はらわたが煮えくり返る。
私は殿下の手を耳から外すと、エリーゼの頬を思いっきり張り倒した。
「はっ、笑わせないで!!
殺したいぐらい愛した男なんでしょ?
それだけ好きになったのに、デミのこと何もわかっていないじゃない。
デミは刺された時でさえ貴方のことを気にかけるくらい、貴方のことを大切に思っていたのに。
貴方はそれさえ理解出来ていなかったのね。」
エリーゼは叩かれた頬を手で押さえながら、ワナワナと震える。
「デミは助かったわ。
良かったわね。
貴方さえ反省して罪さえ償えば、いつの日にかまたデミに会えるかも知れないもの。
殺したいぐらい愛しているデミに…」
エリーゼの泣き叫ぶ声が響く。
後悔の涙なのか、自己憐憫故の涙なのか私にはわからない。
ただ願うだけだ。
エリーゼが自分自身を取り戻してくれることを。
私は守衛に後をお願いすると殿下の手を握ってその場を後にした。
「ティナ…」
殿下は立ち止まると私の腕をひく。
「おいで…」
殿下の腕の中、堪えていた涙がこみあげる。
「私のせいだ。
パンジーもエリーゼも
私のせいで…」
殿下は私をただ抱きしめる。
慰めの言葉も甘い囁きもない。
不器用でシャイな殿下なりの優しさが今は心地よかった。
帰宅すると、すぐにおじ様の所にむかう。
私が裁きの剣を扱えたのかどうかを聞くために。
おじ様は最後まで私の話を聞いて
「これがミカエルの選んだ裁きの結果だよ。
心の闇も個性だとした
ミカエルの下した結果だよ。」
はぁっ…
エリーゼのあの暴言も、エリーゼ自身の言葉だと考えると、闇と個性の違いがわからなくなる。
おじ様が笑う。
「人は自分の感情に名前をつけたがるものだ。
愛、悲しみ、怒り、喜び、嫉妬…
どれも自分自身が生み出すものだ。
それが闇に繋がっていたとしても、元をたどれば自分の産み出したものだ。
それを裁くのは無理だろう。
ミカエルはそれを個性だとしたのだから。」
「殿下、いつまで鳩でいるのですか?」
私の肩にのりスリスリと頬ずりしてくる。
これは殿下なりの慰めかたなんだろうけど…
「はぁ……」
大きなため息がでる。
エリーゼが泣き叫びながら顔を歪ませる。
「どうせデミアンとやってんだろう?
皇太子や義理の兄ともやってるくせに。
メス犬が、男ならなんだっていいんだろ!!」
裁きの剣で切った結果がこれなのか、はたまた切れていないのか、正直わからなかった。
「おい、聞いてんだろ!!
誰のが一番いいんだよ。
かまととぶってないで、教えろよ。」
鳩殿下が変化を解いて私の耳をふさぐ。
どんなに殿下が耳を塞いでいてくれていても、
エリーゼの声が響きわたる。
「あの卑怯者刺された時、私の顔を見て好きになれなくてごめんなさい。って…最後まで馬鹿にしやがったんだ!!」
はらわたが煮えくり返る。
私は殿下の手を耳から外すと、エリーゼの頬を思いっきり張り倒した。
「はっ、笑わせないで!!
殺したいぐらい愛した男なんでしょ?
それだけ好きになったのに、デミのこと何もわかっていないじゃない。
デミは刺された時でさえ貴方のことを気にかけるくらい、貴方のことを大切に思っていたのに。
貴方はそれさえ理解出来ていなかったのね。」
エリーゼは叩かれた頬を手で押さえながら、ワナワナと震える。
「デミは助かったわ。
良かったわね。
貴方さえ反省して罪さえ償えば、いつの日にかまたデミに会えるかも知れないもの。
殺したいぐらい愛しているデミに…」
エリーゼの泣き叫ぶ声が響く。
後悔の涙なのか、自己憐憫故の涙なのか私にはわからない。
ただ願うだけだ。
エリーゼが自分自身を取り戻してくれることを。
私は守衛に後をお願いすると殿下の手を握ってその場を後にした。
「ティナ…」
殿下は立ち止まると私の腕をひく。
「おいで…」
殿下の腕の中、堪えていた涙がこみあげる。
「私のせいだ。
パンジーもエリーゼも
私のせいで…」
殿下は私をただ抱きしめる。
慰めの言葉も甘い囁きもない。
不器用でシャイな殿下なりの優しさが今は心地よかった。
帰宅すると、すぐにおじ様の所にむかう。
私が裁きの剣を扱えたのかどうかを聞くために。
おじ様は最後まで私の話を聞いて
「これがミカエルの選んだ裁きの結果だよ。
心の闇も個性だとした
ミカエルの下した結果だよ。」
はぁっ…
エリーゼのあの暴言も、エリーゼ自身の言葉だと考えると、闇と個性の違いがわからなくなる。
おじ様が笑う。
「人は自分の感情に名前をつけたがるものだ。
愛、悲しみ、怒り、喜び、嫉妬…
どれも自分自身が生み出すものだ。
それが闇に繋がっていたとしても、元をたどれば自分の産み出したものだ。
それを裁くのは無理だろう。
ミカエルはそれを個性だとしたのだから。」
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