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喧嘩のしかた教えます。
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「………………てやる。」
「エステル?」
「あの野郎、
本当の喧嘩の仕方
教えてあげなきゃ!!」
子沢山の長女の強さを
知らないのね。
弟妹の喧嘩の仲裁や
時として親代わりに
弟妹達を叱り
近所の悪がきから
弟妹を守ってきた
こんな私だからこそ
ちゃんと喧嘩して
仲直りしなきゃ...
「エステル?」
ディアンの腕の中
見上げると
綺麗なアイスブルーの瞳が
心配そうに
私を見ている。
「ディアン
お願いがあるの。」
「あのね、私……」
私はディアンに
あるお願いをした。
明日には寮に帰る。
先延ばしすればする程
素直になれなくなる。
だから直球勝負が1番だ。
なにせ相手は
兄妹喧嘩の素人なのだから
「お兄ちゃん。
あの日はごめんなさい。
お兄ちゃんの努力を
笑ったりして、
本当にごめんなさい。」
「エステル?
記憶が……………」
「お兄ちゃん、言ったよね
『実際に見たことが
なければ
それはただの絵空事だ。
私が思うより
世間は甘くない』と。
私、実際のお兄ちゃんを
ちゃんと見てこなかった。
だけど、お兄ちゃんも
私を見てこなかった。」
私は兄に背を向け
スカートをたくしあげ
ふくらはぎを見せる。
「エステル………
そっそれは何だ?」
ふくらはぎには
無数の傷痕がある。
「お兄ちゃんにも
あるのでしょ?
誰にも見せられない傷が」
そう相手の立場になって
考えれば見えていたはずなのに…
私達兄妹は
互いのことを
見て見ぬふりをして
かかわらないようにしてきた。
私は居場所をとられたと
感じ。
兄は居場所を奪われると
感じ。
両親の想いを
秤あっては
形で見えないものを
欲しがっていた。
兄はシャツをまくり
背中を私に見せる。
「!!!」
この傷を私は
かなり前から知っていた。
「家令がやったのね?」
兄は黙ったままだ。
私は知っていた。
養子の兄が従者達に
蔑ろにされていることを
侯爵家の家令や
執事あたりになると
貴族席を持つ者が多い。
兄の生家は
領地も事業も持たない
名ばかり子爵家で
従者の中には
自分より格下の家紋が
養子に選ばれたのが
面白くない者達もいた。
あの日、
私が婚約破棄され
この家の後継者に
私が戻されると
知った兄は
私を罵り、
馬をけしかけたのだ。
「ごめん。本当にごめん」
私はニンマリと笑うと
兄の頬を
思いっきり張り倒した。
バチーン
乾いた音が響いた後
「スッキリしたぁ。。」
と言った後
兄の手をフンガと掴み
ズイズイと
父のいる執務室へと
むかう。
「お兄ちゃん、
私のお兄ちゃんなんだから、しっかりしなさい!」
兄よ。
よく見ておきなさい!!
正しい喧嘩の売り方と
その対処法を
トントントン
今、ゴングの音が
鳴り響いた。
「エステル?」
「あの野郎、
本当の喧嘩の仕方
教えてあげなきゃ!!」
子沢山の長女の強さを
知らないのね。
弟妹の喧嘩の仲裁や
時として親代わりに
弟妹達を叱り
近所の悪がきから
弟妹を守ってきた
こんな私だからこそ
ちゃんと喧嘩して
仲直りしなきゃ...
「エステル?」
ディアンの腕の中
見上げると
綺麗なアイスブルーの瞳が
心配そうに
私を見ている。
「ディアン
お願いがあるの。」
「あのね、私……」
私はディアンに
あるお願いをした。
明日には寮に帰る。
先延ばしすればする程
素直になれなくなる。
だから直球勝負が1番だ。
なにせ相手は
兄妹喧嘩の素人なのだから
「お兄ちゃん。
あの日はごめんなさい。
お兄ちゃんの努力を
笑ったりして、
本当にごめんなさい。」
「エステル?
記憶が……………」
「お兄ちゃん、言ったよね
『実際に見たことが
なければ
それはただの絵空事だ。
私が思うより
世間は甘くない』と。
私、実際のお兄ちゃんを
ちゃんと見てこなかった。
だけど、お兄ちゃんも
私を見てこなかった。」
私は兄に背を向け
スカートをたくしあげ
ふくらはぎを見せる。
「エステル………
そっそれは何だ?」
ふくらはぎには
無数の傷痕がある。
「お兄ちゃんにも
あるのでしょ?
誰にも見せられない傷が」
そう相手の立場になって
考えれば見えていたはずなのに…
私達兄妹は
互いのことを
見て見ぬふりをして
かかわらないようにしてきた。
私は居場所をとられたと
感じ。
兄は居場所を奪われると
感じ。
両親の想いを
秤あっては
形で見えないものを
欲しがっていた。
兄はシャツをまくり
背中を私に見せる。
「!!!」
この傷を私は
かなり前から知っていた。
「家令がやったのね?」
兄は黙ったままだ。
私は知っていた。
養子の兄が従者達に
蔑ろにされていることを
侯爵家の家令や
執事あたりになると
貴族席を持つ者が多い。
兄の生家は
領地も事業も持たない
名ばかり子爵家で
従者の中には
自分より格下の家紋が
養子に選ばれたのが
面白くない者達もいた。
あの日、
私が婚約破棄され
この家の後継者に
私が戻されると
知った兄は
私を罵り、
馬をけしかけたのだ。
「ごめん。本当にごめん」
私はニンマリと笑うと
兄の頬を
思いっきり張り倒した。
バチーン
乾いた音が響いた後
「スッキリしたぁ。。」
と言った後
兄の手をフンガと掴み
ズイズイと
父のいる執務室へと
むかう。
「お兄ちゃん、
私のお兄ちゃんなんだから、しっかりしなさい!」
兄よ。
よく見ておきなさい!!
正しい喧嘩の売り方と
その対処法を
トントントン
今、ゴングの音が
鳴り響いた。
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