攻め×攻め事情

おみなしづき

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一歩前進?

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 ピンポーンと鳴るチャイムに顔をしかめながら、誰だと思ってドアを開けた。
 近嗣は、そこに立っていた人物に驚いた。

「チカっ!」

 勢いよく抱きついてきた美羽に驚きながら抱き留めた。

「みぃちゃん!?」
「あんな風にいなくなるから、会いたくなったんだ──」

 首筋に擦り寄る美羽に近嗣は嬉しくなる。

「俺も……会いたかった……」

 近嗣の抱き留めた腕の力がギュッと強くなる。

「今日、紀子のりこさんは?」
「母さんは遅いよ……」
「そっか……明日は学校は休みだな……」

 その意味を近嗣が理解する前に美羽が言った。

「泊まってもいいだろ──?」

 近嗣の顔が綻ぶ。

「うん──……」

 二人は微笑み合ってキスをした。

     ◆◇◆

 近嗣は、美羽用の布団を敷きながら思わず微笑んだ。
 美羽は毎日忙しくて会えなかった。まさか会いにきてくれるとは思わなかった。
 美羽も近嗣に会いたいと思ってくれていたのだと思うと心が弾む。
 そのうちに美羽がタオルで髪を拭きながら、近嗣の部屋のドアを開けて入ってきた。

「チカ。お風呂ありがとう」

 二人で夕食を食べて、美羽が先に風呂に入った所だった。
 風呂上がりで少し大きい近嗣のシャツに袖を通した美羽は可愛かった。

「チカ?」
「あ、いや……部屋……狭くてごめん」

 近嗣の住むアパートは、狭いダイニングキッチンと二部屋だけだ。一部屋が六畳程度の間取りだった。
 家具類を端に寄せて布団を敷いたら二人でギリギリになってしまった。

「──なんなら一緒でもいい」

 ニヤニヤと笑う美羽に近嗣の顔が熱くなる。

「お風呂……行ってくる……」

 照れているのを隠すようにそそくさとお風呂に逃げた。

 シャワーを浴びながら、美羽は抱かれる気になったのかと考える。
 あんな風に美羽から抱き付かれたらその気になったのだと思ってしまう。

(布団も一緒でいいって言ってた……)

 どうも落ち着かなくて、いつもより念入りに体を洗ってしまった。

 風呂からあがれば、美羽は自分の布団の上で片膝を立てて本を読んでいた。
 こんな風に本を読む所を初めて見た。
 それだけで言いようのない幸福感が湧いてくる。

 近嗣は、一瞬どうしようかと考えたけれど、自分の布団の上に座った。

「チカ。そっちでいいのか?」

 本を閉じて眼鏡を外し、自信満々に笑う美羽にドキンと胸を鳴らしながらそっと美羽の隣に移動する。

 美羽は、近嗣の方を向くと、胡座をかいていた近嗣の太ももに手を伸ばした。
 スッと撫でられたら、近嗣の理性がなくなっていく。胸がドキドキする。

「今日、会いに来てくれてありがとう。学校でチカから会いに来てくれる事なんてないから……なんて言うか……う、嬉しかった……」

 少し照れた美羽に触れたくなってそっと美羽の頬を撫でた。
 すると、美羽は近嗣の正面に移動してくる。四つん這いになって近嗣を挑発するように見上げる。

「口でしてやろうか?」

 そのまま近嗣のモノをスルリと撫でた。

「して欲しいだろ?」

 妖艶に微笑む美羽を見て、近嗣はコクリと頷いた。
 近嗣は、腰を浮かせて下着を脱ぐと胡座をやめて足を開く。
 美羽は四つん這いになりながら、近嗣の股の間に顔を寄せて近嗣のモノに舌を這わせた。
 上から見下ろす美羽の腰のラインが扇状的でゴクリと喉を鳴らす。
 それを見ただけで、近嗣のモノは反応して硬くなる。

「勃ったな……」

 美羽は、勿体ぶるようにゆっくりと舌を這わす。

「チカ……石鹸のいい香りがする……」

 丁寧に洗ってしまったのを指摘されて羞恥心で顔が赤くなる。

「だって──」
「そういう所が可愛いんだよ……」

 チュッと近嗣のモノに音を立ててキスされれば、堪らなく興奮した。
 美羽は、時々指先で先っぽをクルクルと撫でた。

「っ……」

 焦らされている……そう思うと余計に興奮を煽った。
 そのうちにパクリと口で咥えてじゅぶじゅぶと音を立てては上下に頭を動かした。
 近嗣は、あまりの気持ち良さにはぁとため息をつく。

 ふと美羽の尻に目が行った。

「みぃちゃんも脱いで……」

 美羽は言われた通りに履いていた下着を脱いで近嗣と同じように下半身を曝け出す。

「触ってないのに勃ってるね……俺の舐めながら興奮しちゃった?」
「チカ……オヤジみたいだ……」

 美羽は、そう言いながらクスクスと笑う。

「こっち来て……」

 美羽を近嗣の前に膝立ちにさせると、美羽は近嗣の首に腕を回す。
 近嗣は、美羽のモノに手を伸ばして上下に扱いた。

「んっ……」

 美羽から甘い吐息がこぼれれば、美羽をジッと見つめる事で近嗣はキスのおねだりをする。
 美羽は優しく笑うと近嗣の唇へキスを落とす。濃厚になって行くキスが気持ちいい。
 室内に二人の唾液が混じり合う音がクチュッと響く。
 美羽の先走りがグチュグチュと音を立てるほど濡れてきていた。
 美羽も興奮しているんだと思うだけで近嗣は嬉しかった。

 これだけじゃ物足りない──。

 美羽がキスに夢中になっている間に尻の蕾に手を伸ばした。

「チカ……? 何してる……っ!? おいっ! ちゃっかり何してんだ……!」
「動かないで──……ほら、入った……」

 近嗣の指が美羽の中に埋まっていく。

「こら……っ! まっ、待てって……!」
「動かないでってば……傷付けたらやだ……」
「だったら……ぬ、抜け……」

 近嗣が優しく内壁を擦れば、美羽がビクッと震える。

「痛い……?」

 近嗣が美羽を心配そうに見上げれば、美羽は真っ赤になった。

「痛いと言うか……違和感が半端ない……」
「もうちょっと奥……挿れていい?」
「ダメに決まってるだろ……っ!」

 美羽はそう言いながら、顔を真っ赤にしたまま近嗣に縋り付いている。
 普段見れない美羽の姿が愛おしくてたまらない。

(可愛い……)

 近嗣は、奥へと指を伸ばした。
 近嗣がコリッと中を触れば、美羽がビクッと反応した。

「ふぁっ!? 今の……なんだ……?」
「ふふっ……ここだね……覚えた……」

 近嗣が何度も優しく擦る。

「あっ……! チカ……っ、それっ……ダメだ……!」
「そんなに感じる?」

 近嗣が嬉しそうにすると、美羽は何も言えないようだった。

「チカ……! いい加減にしろ……っ!」

 気持ち良さそうな美羽を見て満足だ。

「イカせてあげる……」

 近嗣が、美羽のモノも一緒に上下に扱けば、美羽はすぐに達してしまい、近嗣に白濁をぶちまけた。
 近嗣は、はぁはぁと荒い呼吸を繰り返す美羽の背中をポンポンと叩く。
 美羽が抱かれるつもりはなさそうで残念だけれど、少し近嗣の方がリードした気がする。

「気持ち良さそうだったね」

 美羽は、嬉しそうな近嗣に何も言えないようだった。
 悔しそうにしながら近嗣の肩に顔を埋めた。
 気持ち良かったけれど、それを近嗣に素直に言うのを躊躇う。

「次はチカだ……」
「えぇー。みぃちゃんみたいに感じる自信ない」

 近嗣がクスクス笑えば、美羽はまた赤くなった。

「ふざけるな」
「俺は放っておけば収まるからいい……みぃちゃんは明日、生徒会があるでしょう?」

 近嗣が美羽の顔を覗き込めば意外そうな顔をされる。

「……知ってたのか?」

 近嗣は、隠れていた時に偶然聞いていた。美羽は、明日も生徒会で学校に行く予定だ。
 そんな美羽に無理をさせたくないと思う。

「うん。だから、来てくれただけでいいよ。もう寝よ」

 美羽は近嗣に蕩けるような笑顔を向けてきた。

「ははっ。参ったな……」

 悪魔の微笑なんて誰が言ったのか──。
 こんな誰もが見惚れる顔を知っているのが近嗣だけだと思うとたまらなかった。

「そんなチカだから……ドロドロに甘やかしてやりたくなるんだ。我慢するな。僕がすぐイカせてやる──」
「え、でも……」

 美羽は反論は聞かないというように、再び近嗣の股の間に顔を寄せてパクリと頬張った。
 今度は焦らすのじゃなく、快楽を煽るように丹念に舐め上げた。すると、どんどん硬くなる。

「みぃちゃん……もうイクから──っ」

 美羽は近嗣をチラリと見上げただけで放さなかった。
 限界まで我慢していたのに、巧みな舌使いに翻弄されて、快感が一気に頂点へ駆け上る。

「あ──っ!」

 近嗣は達してしまい、美羽の口内にドクトクと射精した。

「ご、ごめんっ! 口の中に出しちゃった! ティッシュに出して……!」

 近嗣が慌ててティッシュを取ったけれど、美羽は体を起こすと口に溜まった白濁をゴクリと飲み込んだ。
 近嗣の動きがピタリと止まる。持っていたティッシュが手元からスルリと落ちてしまった。

「チカのだからな……」

 ニヤリと笑う美羽に、嬉しいやら恥ずかしいやら、耐えられなくなる。近嗣は、真っ赤になった自分の顔を思わず両手で覆った。

     ◆◇◆

 二人は同じ布団ではなく別々の布団に入った。

「手だけ……繋いでいい?」

 近嗣が美羽の方を向いて確認すれば、クスクス笑って美羽から手を伸ばしてくれた。

「いくらでも──」

 その夜、二人はお互いの温もりを感じて眠った。
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