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どちらが上問題の答え ①
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「こうやって泊まりに来るの久しぶりだね」
近嗣の家にやってきた美羽は、近嗣の手料理を食べていた。
エプロン姿の近嗣を見て、毎回可愛いと思っている。
「そうだな……」
美羽は、少し緊張しているのを悟られないように澄ましていた。
「俺ね……ここで一人暮らしする事になった……」
近嗣の言葉に美羽は、手料理を食べる手を止めて箸を置いた。
「母さん、このまま実家に残るって……。俺は高校があるからこっちに居たいってお願いした……」
「そうなのか?」
近嗣が微笑んで頷く。
「母さんも和希さんも、時々様子を見に来てくれるらしいし、何より、母さんが実家に戻れるのはいい事だと思う……」
紀子が和解した事を近嗣も喜んでいるみたいだった。美羽もそんな近嗣を見て微笑む。
「それでチカは淋しくないのか?」
「淋しくない……みぃちゃんがいる……」
二人で見つめ合ってクスクスと笑い合う。
近嗣がテーブルの上にあった美羽の手にそっと触れてきた。
スリッと親指で擦られた手が熱い。
「チカ……お風呂に先に入れ……」
それが何を意味するのかは、二人ともわかっている。
近嗣が頷けば、二人にもう会話はなかった。
◆◇◆
風呂から戻ってきた美羽は、一組しか敷かれていない布団を見て口元が緩んだ。
近嗣もその気なんだとわかって嬉しい。
かけていた眼鏡を布団の脇に置いた。
なんだか照れ臭くて、布団の上に胡座だった近嗣の目の前に正座した。すると、近嗣も正座する。
お見合い状態の二人は、お互いの様子を窺っていた。
そのうちに、言葉を交わす事なく見つめ合って唇を重ねた。
舌を絡めるキスは、段々と熱を帯びて興奮を煽る。
時々漏れる吐息は甘く、胸の鼓動を早くした。
先に手を伸ばして来たのは近嗣だった。
美羽の頬を近嗣の指先が愛おしそうに撫でた。
美羽は、近嗣の首の後ろに手を伸ばした。
キスしながら、近嗣へと体重をかけて押し倒そうとした。
けれど、一向に倒れる気配はない。
それどころか、逆に美羽の方がドサリと布団の上へ押し倒された。
近嗣は、布団へ横たわった美羽を上から見下ろしてくる。
「チカ……?」
「みぃちゃん、ごめん……」
美羽が近嗣の物欲しそうな顔を見るのは何度目か……。
「俺、やっぱりみぃちゃんを抱きたい……」
「卒業祝いは……?」
「別のものを用意する……」
近嗣がスリッと美羽の首筋に擦り寄る。
近嗣の唇が美羽の素肌にキスを落とす。
「お、おい……チカ……」
肩を掴んでも、本気で抵抗をしていない抵抗は、近嗣にはびくともしない。
「みぃちゃんが俺に会いに来てくれた時、やっぱり俺は……みぃちゃんが可愛くて仕方なかった。優しくして、甘やかして……愛したいと思った……」
近嗣の舌が美羽の首筋を這う。
「ん……」
「みぃちゃん……俺に愛されて──」
近嗣が、美羽の耳元で囁いた。
鼓膜から全身を痺れさせるようなゾクゾクとした快感が全身を駆け巡るみたいだった。
近嗣に求められる事に嬉しいと思う気持ちを誤魔化せない。
美羽は、近嗣の両頬を手のひらで包み込んで、視線を合わせた。
男を感じる表情は、美羽の胸をキュンと鳴らした。
「チカが居なくなる事を思えば……何でも出来ると思った……」
あの時の事を思い出すと今でも辛くなる。
「チカを繋ぎ止めておけるなら、抱かれてもいいとすら……思えたんだ──」
美羽は、恥ずかしそうに視線を逸らしてからまた近嗣を見つめて微笑んだ。
「いっぱい愛してくれ──」
美羽から近嗣の首の後ろへ腕を回した。
堪らなくなった近嗣が美羽の言葉を奪う。
呼吸ができないほどのキスをした事はない。
近嗣とは思えない本能を剥き出しにした舌使いに美羽は翻弄されていく。
服を脱いだのはどちらが先かもわからない。
お互いの素肌が触れ合った場所が溶け合うみたいに熱かった。
近嗣の家にやってきた美羽は、近嗣の手料理を食べていた。
エプロン姿の近嗣を見て、毎回可愛いと思っている。
「そうだな……」
美羽は、少し緊張しているのを悟られないように澄ましていた。
「俺ね……ここで一人暮らしする事になった……」
近嗣の言葉に美羽は、手料理を食べる手を止めて箸を置いた。
「母さん、このまま実家に残るって……。俺は高校があるからこっちに居たいってお願いした……」
「そうなのか?」
近嗣が微笑んで頷く。
「母さんも和希さんも、時々様子を見に来てくれるらしいし、何より、母さんが実家に戻れるのはいい事だと思う……」
紀子が和解した事を近嗣も喜んでいるみたいだった。美羽もそんな近嗣を見て微笑む。
「それでチカは淋しくないのか?」
「淋しくない……みぃちゃんがいる……」
二人で見つめ合ってクスクスと笑い合う。
近嗣がテーブルの上にあった美羽の手にそっと触れてきた。
スリッと親指で擦られた手が熱い。
「チカ……お風呂に先に入れ……」
それが何を意味するのかは、二人ともわかっている。
近嗣が頷けば、二人にもう会話はなかった。
◆◇◆
風呂から戻ってきた美羽は、一組しか敷かれていない布団を見て口元が緩んだ。
近嗣もその気なんだとわかって嬉しい。
かけていた眼鏡を布団の脇に置いた。
なんだか照れ臭くて、布団の上に胡座だった近嗣の目の前に正座した。すると、近嗣も正座する。
お見合い状態の二人は、お互いの様子を窺っていた。
そのうちに、言葉を交わす事なく見つめ合って唇を重ねた。
舌を絡めるキスは、段々と熱を帯びて興奮を煽る。
時々漏れる吐息は甘く、胸の鼓動を早くした。
先に手を伸ばして来たのは近嗣だった。
美羽の頬を近嗣の指先が愛おしそうに撫でた。
美羽は、近嗣の首の後ろに手を伸ばした。
キスしながら、近嗣へと体重をかけて押し倒そうとした。
けれど、一向に倒れる気配はない。
それどころか、逆に美羽の方がドサリと布団の上へ押し倒された。
近嗣は、布団へ横たわった美羽を上から見下ろしてくる。
「チカ……?」
「みぃちゃん、ごめん……」
美羽が近嗣の物欲しそうな顔を見るのは何度目か……。
「俺、やっぱりみぃちゃんを抱きたい……」
「卒業祝いは……?」
「別のものを用意する……」
近嗣がスリッと美羽の首筋に擦り寄る。
近嗣の唇が美羽の素肌にキスを落とす。
「お、おい……チカ……」
肩を掴んでも、本気で抵抗をしていない抵抗は、近嗣にはびくともしない。
「みぃちゃんが俺に会いに来てくれた時、やっぱり俺は……みぃちゃんが可愛くて仕方なかった。優しくして、甘やかして……愛したいと思った……」
近嗣の舌が美羽の首筋を這う。
「ん……」
「みぃちゃん……俺に愛されて──」
近嗣が、美羽の耳元で囁いた。
鼓膜から全身を痺れさせるようなゾクゾクとした快感が全身を駆け巡るみたいだった。
近嗣に求められる事に嬉しいと思う気持ちを誤魔化せない。
美羽は、近嗣の両頬を手のひらで包み込んで、視線を合わせた。
男を感じる表情は、美羽の胸をキュンと鳴らした。
「チカが居なくなる事を思えば……何でも出来ると思った……」
あの時の事を思い出すと今でも辛くなる。
「チカを繋ぎ止めておけるなら、抱かれてもいいとすら……思えたんだ──」
美羽は、恥ずかしそうに視線を逸らしてからまた近嗣を見つめて微笑んだ。
「いっぱい愛してくれ──」
美羽から近嗣の首の後ろへ腕を回した。
堪らなくなった近嗣が美羽の言葉を奪う。
呼吸ができないほどのキスをした事はない。
近嗣とは思えない本能を剥き出しにした舌使いに美羽は翻弄されていく。
服を脱いだのはどちらが先かもわからない。
お互いの素肌が触れ合った場所が溶け合うみたいに熱かった。
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