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妄想1(♂×♂)
しおりを挟む「運命の人」
あれは2ヶ月前…出かけようと思ってマンションのエレベーターに乗り込んだんだ。
誰が乗っていても、下を向いていて挨拶らしい挨拶もしないし お互い顔を見ることもなくましてや視線を合わせることもないよね。
この狭い空間で2人きりの時なんて気が重くて…
"早く着かないかな~"
って思うよね。
それがさ…あの日「ぽわん ぽわん」って、凄くいい匂いがしたんだよ。
その匂いの元を探すために顔を上げたら…
斜め前にいた人も、僕の方を見て…
「おはようございます?」
首をコテンとして言うの?
疑問系なの?
色白すぎない?
細すぎない?
脳内で大騒ぎしてるけど
「…はよございます」
って小さな声で返すのが精一杯のポンコツな僕。
頭ん中の僕は大騒ぎしてるのに!!
"ポン"
1階に到着しちゃったみたいで、
ペコりとお辞儀をして先に降りていく後ろ姿を見送るしか出来なかったぁぁ。
もちろん…スンスンと匂い嗅いだら…やっぱりいい匂い!!
なんか凄く変な人みたいだけど、こんなこと初めてなんだからね?!
あれから…あのいい匂いは、なんの匂いかなって思って色々調べたんだけど…あの匂いにはたどり着けなかった。
柔軟剤や香水でしょ?
シャンプーやリンスも。
ボディクリームもね!
でも、見つけられないんだよ…。
時々、エレベーター内や玄関エントランスで仄かに香ることもあるんだけどね。
25年生きてきて、初めてだ。
匂いを探すなんて…
匂いを感じた日はね、凄く調子が良いんだよ。
食事も美味し、体が軽い!!
なにより…ぐっすり眠れるんだ。
体が喜んでる?っていうのかな。
挨拶をした日から、姿を見ることがなくてもう随分と匂いも感じないから…あの日の出来事は僕の願望が夢に出てきて匂いも気のせいだったんだなぁ~なんて思ってたんだ。
今…久しぶりに夢を見てる。
あの匂いに包まれてる
スンスンと匂いを嗅ぎながら
顔をスリスリして
もっともっと
足りないからちょうだいって
ぎゅうってひっついて
スリスリからグリグリにして
匂いにもっと包まれて
嬉しくて嬉しくて
幸せで
ほっぺが緩んでしまって仕方なくて
「ほぅ~」
って、声まで出てしまった。
もっとひっつきたくてぎゅうって力を込めて抱きしめたらさ…
僕の体をぎゅうって抱きしめて頭にスリスリしてからおでこに
チュッってしてくれた…
ハァ~抱きしめられて
ちゅうまでされて僕をどれだけ幸せな気持ちにさせてくれるの?
久しぶりの幸せな夢だから良いか!
今日は匂いだけじゃなくて
トクン トクン
って温かい音までするんだよ…
ホント安心する。
なんのご褒美?
目が覚めたらとんでもなく
辛い日々が待ってたりするの?!
目が覚めないといいなぁ…
ってまたぎゅうって抱きついたら…
クスクスと笑う声がした。
ん?
気のせい?
ぎゅうってする手を動かしてみた
何だ?
この感じ…
人肌感が凄いんだけど…
またクスクスと笑ってる
恐る恐る手を上の方に伸ばして見た…
はい…お顔ですよね
この感じ…耳ですね
ほっぺですね
顎ですね
唇…
あ…柔らかい
プニプニしてたら
食べられた!!
思わず目を開けちゃた!
夢が覚めちゃう!
って…目の前に現れたのは
いい匂いの人!!
夢覚めてない!
良かったぁ。
嬉しくてふにゃって笑っちゃった。
そしたら…
いい匂いの人がぎゅうって抱き締めて
「もう…何?この可愛い生き物…やばい…ヤバすぎる…もうずーっとここに閉じ込めてたい。ね?ね?ずーっとここに、俺んとこに居なよ。俺のになって?違う!!俺のにする。もう俺だけのだからね?……」
って何だか若干怖いことが聞こえたけど
僕は、いい匂いに包まれてて夢か現実かわからなくて
アワワワワって動揺していて
体も思考も固まったままになってた。
そんな僕に気づいたらしく
「俺の匂い好きなんだよね?もういつでもこの匂いでいっぱいにしてあげるからね?ずーっと寂しくさせてごめんね?もう寂しくないからね。」
って優しく頭ナデナデしながらぎゅうって抱き締めてくれた。
このいい匂いを知った日から、僕の中にぽっかり空いた喪失感
ずーっと探しても探しても見つけられなくて…悲しくて辛かった。
そうか…僕寂しかったんだ。
そう自覚したら、今までのいろんな気持ちが溢れてきた。
小さなころから、ホントは可愛い物が大好きだった。姉が持ってる可愛いもの達を僕が持ってると、やんわりと母が持っていく。父は、ヒーロー戦隊ものを手渡してくる。可愛いのを求めるのが女の子が多いから男の子の僕が欲しいって思っちゃダメなんだって、心にしまっておかなきゃダメなんだって子供ながらに感じて成長期がきて僕の容姿はグングン厳つくなって可愛いものなんて似合わなくなっちゃった。
話し方もそう。
ホントは、今みたいな話し方なんだけどね…どう話したら良いかわかんないから無口になっちゃう。
「僕」じゃなくて「俺」。
ホントは、泣き虫だし甘えたい。
でも、それはダメなこと。
もふもふの物や可愛らしい物が好きだなんて有り得ない。
この無駄に整ってしまった顔からイメージされるのは、いつだってシャープでスッキリした男らしい物たちだった。
いつも、ホントの僕を認めて欲しくて
ぎゅうって抱き締めて欲しくて
ナデナデして欲しくて
甘やかされたかった
ホントの僕を愛して欲しかった。
ひとりぼっちは寂しくて…
寂しくて…
寂しくて仕方なかったんだ。
そう思ったら、涙がポロポロと溢れて止まらない。
鼻水も出ちゃて…みっともないはずなのに…。
「今まで寂しくさせてごめんね。もう、寂しくさせないから…俺のだ…やっと見つけた。あぁ…可愛い。」
って僕の涙を唇で拭ってくれて
鼻水も
「ハイ!チンしよーね?」
って拭いてくれた。
ちょっと落ち着いてきたら…
今が現実なんだってことが理解できてきて何でこんな状況なの?
何で?どうなっちゃったの?
僕…マンションに帰る途中だったよね?
何で…?
どうしたらいいかわからなくなって
恥ずかしいやら怖いやら焦るやら…
パニックです!
顔を伏せながら
「ごめんなさい。こんな…僕に触られて気持ち悪いでしょ。すぐに、帰ります。もう、近くに行かないので安心してください。ホントにごめんなさい」
急いで帰ろうと、ベッドから出ようとしたら…
「はぁ?」
地を這うようなって言うの?
感じたこともないような、低音の頭に響くような声がした。
びっくりして、動きが止まっちゃった僕を引っ張ってベッドに押し付けた。
「俺から逃げるの?許さない。俺だけのものだって言ったのに。わからないの?わからないなら、ちゃんと教えてあげる。逃げようとしたからお仕置だね。」
僕の顔の両側に肘を着いて、頭を両手で撫でて優しくキスをした。
それが合図だったみたいで
そこからお仕置が始まったんだ。
結果から言うと…気持ち良い事って上限を超えたら辛いんだってこと。
気持ち良いのに、辛い。
いい匂いで包まれて幸せなのに
涙が止まらない。
僕は、25歳まで誰とも付き合ってこなかったから全てが初めてでどうすれば良いかわからなくてこんなに淫らに感じてるのが恥ずかしくて堪らない。
あの優しいキスから、想像できないくらい激しいキスが始まった。
僕は、キスどころか自分以外の人と同じベッドにいることも始めてだったのに。
キスがこんな激しくて苦しいなんて知らないよ。
「待って?待って?ゆっくりして?僕…僕…ハジメテナンダ…。」
って、長い長い激しいキスの合間にやっと伝えられた。
そしたら…僕をぎゅうぎゅう抱きしめながら更にいい匂いをさせて
「…!!なんなの?…可愛い過ぎるのは危険なんだね?俺…大丈夫かな…イヤ!!大丈夫だ。うんと、う~んと優しくするからね!大切にするから!心配しないで?」
僕のことをさらにもっともっと甘い匂いで包んでった。
僕の気持ちいいとこをひたすら可愛がってくれて、汗と涙と鼻水とで酷い声も出てるであろう僕をデロデロになるまで愛撫してくれた。
普段からオナニーも1ヶ月に1度するかしないかで1回出したら満足できる性欲はほぼ無い僕なのに…もう何も出ないくらい出したよ。
手でコスコスされて、お口でジュポジュポされて…。
亀頭責めされて潮まで吹いたよ。
その合間に、後ろもしっかり解されてた。
「今からコレを入れてね」
って見せられた彼のちんちんは凄かった。
僕のもソコソコの大きさがあるのは知ってたけど…それよりも更に大っきい。
入るのかなって思うより
「僕の中に欲しい」って思っちゃうほど彼を求めてた。
彼が中に入ってきて、奥までいっぱいにしてくれてホント幸せだった。
こんな奥までいっぱいになって、苦しいのに気持ちくて…中が熱くて抜き差しされるたびにぎゅうぎゅう締め付けちゃた。
お腹に手を当てたら、彼の形がわかるんだよ?凄いよね?嬉しくて撫でてたら
「なんで?もう可愛いことしないで…もう我慢できない!!」
彼の動きが激しくなっちゃった
僕はもう出るものが無くなってたけど、彼が奥にいっぱい出してくれた時は僕の中がぎゅうぎゅうってなっちゃったら
「初めてで中イキできていい子だね」
って彼が褒めてくれたから嬉しくて
ふにゃって笑った。
彼のが、中でまた大きくなってまた僕はデロデロに愛されちゃった。
お仕置の途中に、僕がもう逃げないこと。他の誰にも僕の中に入らさないこと。
すぐに、ここに引越して暮らすこと。
などなどいろんなことを約束させられたんだけど…その全てが嫌じゃなくて凄く嬉しくて幸せで堪らない。
「嬉しい」
って僕が伝えたら…
そのまま朝まで寝かせて貰えなかった。
僕ね…もう寂しくないよ?
僕のまんまを愛してくれる人を見つけられたから。
僕が見つけやすいように、いい匂いがしてたんだよね?
「運命の人」って
いい匂いがするんだよ!
いい匂いがしたら近くに
あなたの「運命の人」がいるかも知れないね!!
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