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2、愛情なんて不要?
愛されない妻ということ
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重々しいドアの向こうにあったのは、着飾った令嬢や貴族の男性が楽しげに過ごす、華やかな空間だった。明らかに場違いな存在だと自分の存在が恥ずかしくなる。
どこへ行って、何をしたら良いのか分からず、呆然とその場に立ち尽くす。
そこで視界に入る煌びやかま女性。煌びやかだが、派手な真っ赤なドレス。その女性がすごい勢いで、こちらへ歩いてくる。
「ごきげんよう。セルザイト殿下のお妃ですわね。是非お会いしたいと思って、お探ししていたのですわ。」
言葉遣いこそ礼儀正しいし、笑っている。しかしどこか恐怖を感じた。
「ご挨拶が遅れましたわ。私、リネア・ノーラルと言います。セルザイト殿下と親しくさせていただいています。アーシャ様とのご結婚が突然決まったので驚きましたわ。」
リネア、セルザイト殿下が前に言っていた女性か、とまじまじと見てしまう。美人だし、着ているドレスからしても裕福なのは分かる。
(セルザイト殿下はこのような女性がお好きなのね。この間もセルザイト殿下の方から積極的に唇を合わせて・・・・)
諦めが悪いと、あざ笑う。好きな人とキスをして何が悪い。
「セルザイト殿下、以前は私との結婚を考えてくださっていたのです。でも仕方がないわよね。セルザイト殿下は魔力をお持ちではないですし、私も持っていませんわ。」
傷つくには、少し遅かったのではないだろうか。先にこの方と会っていたら、今はディオルガと一緒にいたのかもしれない。少なくとも今のように、恥ずかしい思いも、寂しい思いもしていなかっただろう。
「申し訳ありません。お二人の仲を引き裂くような形になってしまい。」
自分さえいなければ、セルザイト殿下は自分なんかと結婚することは無かった。セルザイト殿下の弟君のお子を養子に取るなり、手段はいくらでもあったのだ。
「そんなことありませんわ。セルザイト殿下は今も会ってくださりますし、以前と同様に親しくさせていただいていますの。」
嫌味っぽい言い方に、やっとこの人の意図が分かった。リネアはセルザイト殿下のことが好きなのだろう。だったら嫌味も言いたいだろう。
「そうでしたか。それは良かったです。私も是非、リネア様と仲良くさせていただきたいです。」
セルザイト殿下の好きな人なのだから、喧嘩をしたり険悪になるよりも親しくして、二人を見守るのが良いと思う。
胸の痛みなんて、どうでもよかった。
辛くて寂しいけれど、セルザイト殿下に同じ思いをさせたい訳でも仕返しがしたい訳でもない。
ただ、優しいセルザイト殿下だから、幸せでいてもらいたいと言う私はきっと純粋なふりをした悪魔なのかもしれない。
「セルザイト殿下っ!」
別の入り口から入って来たようで、少しばかり離れた場所にいたセルザイト殿下。
一体ディオルガとどのような話をしていたのだろう。
「リネア、アーシャ殿と何か話していたのか?」
自分や周りに対する丁寧な口調ではなく、砕けた感じのセルザイト殿下の口調に二人の親密さが分かった。
「えぇ、セルザイト殿下少し私とお話ししましょう?」
ピタッとセルザイト殿下に寄り添って離れようとしないリネア。
リネアの申し出に困った様子のセルザイト殿下。
「セルザイト殿下、行って来てください。私もディオルガと話したいことがあるのですが、ディオルガの居場所なんてご存知ですか?」
胸の痛みは増すばかり。
苦しくて、悔しかった。リネアみたいに綺麗で良い家に生まれていたらと思った。
「知りませんね。では少しお時間を頂戴します。」
冷たい言い方だった。
リネアとの時間を邪魔したからだろうか。
少し離れた場所から二人を見る。
まるでセルザイト殿下とリネアが夫婦のように見えて、悲しくなった。
勢いよく歩く。
セルザイト殿下のことを愛す、愛さないじゃない。
もう自分はセルザイト殿下のことを好きになっている。愛している。
だから、セルザイト殿下が他の女性を愛していることがこんなにも辛い。胸が張り裂けてしまいそうで、信じたいのに信じることができない。好きで、大好きなはずなのに、何も感じない。優しくされてもちっとも嬉しくない。
一番でいたいから、セルザイト殿下の一番でいたいから、一番じゃないことが悲しくて辛い。
どかっと何かにぶつかる。
「ごめんな・・・・ディオっ。」
ぶつかったのはディオルガだった。
気づけばディオルガに抱きついていた。誰かに抱きしめてほしくて、温もりがほしくなった。
本当はセルザイト殿下に強く、強く抱きしめてほしい。
「アーシャ、どうしたの?セルザイト殿下は?」
よしよしと頭を撫でられ、少し安心する。
「セルザイト殿下なんて・・・うっ・・・知らないっ。」
ボロボロと涙が溢れる。
どうしてこんな人と結婚してしまったのだろう。初めからおかしいと分かっていたのに、逃げることだってできたのに。
セルザイト殿下のことが好きだから逃げられなかった。ただそれだけ。
「セルザイト殿下と喧嘩でもしたの?」
首を振る。
喧嘩ができるくらいなら、もっと良かったのに。
セルザイト殿下は壁を作ってそれ以上は何も教えてくれない。セルザイト殿下のことを何も知らない。
「だったら、こんな所にいないで殿下のところに戻りな。」
また首を振る。
「ディオ、このまま私も一緒に連れて帰って。」
そしたらみんな幸せになれる。セルザイト殿下も、リネアも、リネアの家族だって安定した地位になる。
「それはできないよ・・・」
「なんで?」
ディオルガまでいなくなったら、本当の一人だ。
見捨てられた気分になり、半分八つ当たりにディオルガの胸を叩いた。
「結婚しよっていったの、ディオだよね?ディオ、一緒にいよ?」
誰かに側にいてほしかった。
生きている意味のある、人間でいたかった。
誰かに必要とされる人でいたかった。
「アーシャはセルザイト殿下と離れても良いの?」
嫌だ、とも良い、とも言えなかった。
「だったら、ここにいた方が良いと思うけど?」
そんなことを言われたら、また迷ってしまう。
もう二人に幸せになってもらうと決めたのに。
「それに、その跡をつけたのはセルザイト殿下だよ。」
指を指された首筋の鬱血。
恥ずかしくなり手のひらで隠す。それ以上に嬉しいという気持ちもある。セルザイト殿下が付けてくれた、それだけでとても満たされた気分になった。
「嘘でしょ?そんなの。」
「信じないなら、セルザイト殿下に直接聞けば良いじゃん。」
セルザイト殿下に振り回せれている感情。ちょっとしたことでどんなに落ち込んでいても、嬉しくなる。
「じゃあね、アーシャ。」
「俺の方が、セルザイト殿下の気持ち、知ってるからね。」
どこへ行って、何をしたら良いのか分からず、呆然とその場に立ち尽くす。
そこで視界に入る煌びやかま女性。煌びやかだが、派手な真っ赤なドレス。その女性がすごい勢いで、こちらへ歩いてくる。
「ごきげんよう。セルザイト殿下のお妃ですわね。是非お会いしたいと思って、お探ししていたのですわ。」
言葉遣いこそ礼儀正しいし、笑っている。しかしどこか恐怖を感じた。
「ご挨拶が遅れましたわ。私、リネア・ノーラルと言います。セルザイト殿下と親しくさせていただいています。アーシャ様とのご結婚が突然決まったので驚きましたわ。」
リネア、セルザイト殿下が前に言っていた女性か、とまじまじと見てしまう。美人だし、着ているドレスからしても裕福なのは分かる。
(セルザイト殿下はこのような女性がお好きなのね。この間もセルザイト殿下の方から積極的に唇を合わせて・・・・)
諦めが悪いと、あざ笑う。好きな人とキスをして何が悪い。
「セルザイト殿下、以前は私との結婚を考えてくださっていたのです。でも仕方がないわよね。セルザイト殿下は魔力をお持ちではないですし、私も持っていませんわ。」
傷つくには、少し遅かったのではないだろうか。先にこの方と会っていたら、今はディオルガと一緒にいたのかもしれない。少なくとも今のように、恥ずかしい思いも、寂しい思いもしていなかっただろう。
「申し訳ありません。お二人の仲を引き裂くような形になってしまい。」
自分さえいなければ、セルザイト殿下は自分なんかと結婚することは無かった。セルザイト殿下の弟君のお子を養子に取るなり、手段はいくらでもあったのだ。
「そんなことありませんわ。セルザイト殿下は今も会ってくださりますし、以前と同様に親しくさせていただいていますの。」
嫌味っぽい言い方に、やっとこの人の意図が分かった。リネアはセルザイト殿下のことが好きなのだろう。だったら嫌味も言いたいだろう。
「そうでしたか。それは良かったです。私も是非、リネア様と仲良くさせていただきたいです。」
セルザイト殿下の好きな人なのだから、喧嘩をしたり険悪になるよりも親しくして、二人を見守るのが良いと思う。
胸の痛みなんて、どうでもよかった。
辛くて寂しいけれど、セルザイト殿下に同じ思いをさせたい訳でも仕返しがしたい訳でもない。
ただ、優しいセルザイト殿下だから、幸せでいてもらいたいと言う私はきっと純粋なふりをした悪魔なのかもしれない。
「セルザイト殿下っ!」
別の入り口から入って来たようで、少しばかり離れた場所にいたセルザイト殿下。
一体ディオルガとどのような話をしていたのだろう。
「リネア、アーシャ殿と何か話していたのか?」
自分や周りに対する丁寧な口調ではなく、砕けた感じのセルザイト殿下の口調に二人の親密さが分かった。
「えぇ、セルザイト殿下少し私とお話ししましょう?」
ピタッとセルザイト殿下に寄り添って離れようとしないリネア。
リネアの申し出に困った様子のセルザイト殿下。
「セルザイト殿下、行って来てください。私もディオルガと話したいことがあるのですが、ディオルガの居場所なんてご存知ですか?」
胸の痛みは増すばかり。
苦しくて、悔しかった。リネアみたいに綺麗で良い家に生まれていたらと思った。
「知りませんね。では少しお時間を頂戴します。」
冷たい言い方だった。
リネアとの時間を邪魔したからだろうか。
少し離れた場所から二人を見る。
まるでセルザイト殿下とリネアが夫婦のように見えて、悲しくなった。
勢いよく歩く。
セルザイト殿下のことを愛す、愛さないじゃない。
もう自分はセルザイト殿下のことを好きになっている。愛している。
だから、セルザイト殿下が他の女性を愛していることがこんなにも辛い。胸が張り裂けてしまいそうで、信じたいのに信じることができない。好きで、大好きなはずなのに、何も感じない。優しくされてもちっとも嬉しくない。
一番でいたいから、セルザイト殿下の一番でいたいから、一番じゃないことが悲しくて辛い。
どかっと何かにぶつかる。
「ごめんな・・・・ディオっ。」
ぶつかったのはディオルガだった。
気づけばディオルガに抱きついていた。誰かに抱きしめてほしくて、温もりがほしくなった。
本当はセルザイト殿下に強く、強く抱きしめてほしい。
「アーシャ、どうしたの?セルザイト殿下は?」
よしよしと頭を撫でられ、少し安心する。
「セルザイト殿下なんて・・・うっ・・・知らないっ。」
ボロボロと涙が溢れる。
どうしてこんな人と結婚してしまったのだろう。初めからおかしいと分かっていたのに、逃げることだってできたのに。
セルザイト殿下のことが好きだから逃げられなかった。ただそれだけ。
「セルザイト殿下と喧嘩でもしたの?」
首を振る。
喧嘩ができるくらいなら、もっと良かったのに。
セルザイト殿下は壁を作ってそれ以上は何も教えてくれない。セルザイト殿下のことを何も知らない。
「だったら、こんな所にいないで殿下のところに戻りな。」
また首を振る。
「ディオ、このまま私も一緒に連れて帰って。」
そしたらみんな幸せになれる。セルザイト殿下も、リネアも、リネアの家族だって安定した地位になる。
「それはできないよ・・・」
「なんで?」
ディオルガまでいなくなったら、本当の一人だ。
見捨てられた気分になり、半分八つ当たりにディオルガの胸を叩いた。
「結婚しよっていったの、ディオだよね?ディオ、一緒にいよ?」
誰かに側にいてほしかった。
生きている意味のある、人間でいたかった。
誰かに必要とされる人でいたかった。
「アーシャはセルザイト殿下と離れても良いの?」
嫌だ、とも良い、とも言えなかった。
「だったら、ここにいた方が良いと思うけど?」
そんなことを言われたら、また迷ってしまう。
もう二人に幸せになってもらうと決めたのに。
「それに、その跡をつけたのはセルザイト殿下だよ。」
指を指された首筋の鬱血。
恥ずかしくなり手のひらで隠す。それ以上に嬉しいという気持ちもある。セルザイト殿下が付けてくれた、それだけでとても満たされた気分になった。
「嘘でしょ?そんなの。」
「信じないなら、セルザイト殿下に直接聞けば良いじゃん。」
セルザイト殿下に振り回せれている感情。ちょっとしたことでどんなに落ち込んでいても、嬉しくなる。
「じゃあね、アーシャ。」
「俺の方が、セルザイト殿下の気持ち、知ってるからね。」
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