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結婚しちゃいました!
どうしてここにいるのかしら?
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「わぁ!白いドレスがたくさんあるわね!」
「お好きなものをお選びください。お気に召さなければ針子に仕立て直します」
「で、ここはどこなの?」
「ギレイベリアの王宮でございます」
「どうして私はここにいるかしら?」
「オディール奥様は、我が国の国王とご結婚なさるのですから、ギレイベリアの王宮にいらっしゃるのは当然かと」
「そう、私結婚するのね」
私は結婚するみたい。
オディールは何も知らずに長旅をし、ギレイベリアへ嫁ぎひやって来て、何も知らずに結婚式の純白のドレスを選んでいた。
「国王はどちらに?」
「もう直ぐお戻りになられます」
「どんな方かしら、楽しみだわ」
眉間に皺を寄せるメイドをもの言いたげだったが、オディールは気がつくことすらなく、鼻歌混じりにずらっと並んだドレスを手にとっていた。
***
私はフォルゲンカトゥルの第二王女オディール。本来は双子だが姉の十六秒後に産まれたので第二王女である。王女が四人いるフォルゲンカトゥルでは、次女という形になる。しかし、なぜか国王は私を忌々しいと、散々な扱いを受けた。
軍用姫(ぐんようき)つまり、戦などのための姫。普通の姫とは違う環境で、普通の姫とは違う育て方をされた。
ギレイベリアに嫁いだ理由はきっと誰も知らないだろう。さほど裕福でも、国土が広いわけでもないギレイベリア。まぁ、次女が嫁ぐ先には丁度良いが、それでは私のプライドが許さない。
ギレイベリアの未来は、姉が嫁いだハルヘンよりも大きく、豊かになる。
そして何より、国王を守るため。
軍用姫の教育を拒まなかった理由はただ一つ。ギレイベリアのためにはあの国王がいなければならない。初めて会った時に、彼が国王ならギレイベリアを豊かにできると思った。過去にたくさんの戦に巻き込まれ、復帰がままならないうちに再び別の戦に巻き込まれる。それの繰り返しだった。
そんなギレイベリアを幸せにしたかった。
誰も知らない軍用姫の私。
ギレイベリアを、国王を、過去に愛した人を、守り、幸せにしたい。
「お好きなものをお選びください。お気に召さなければ針子に仕立て直します」
「で、ここはどこなの?」
「ギレイベリアの王宮でございます」
「どうして私はここにいるかしら?」
「オディール奥様は、我が国の国王とご結婚なさるのですから、ギレイベリアの王宮にいらっしゃるのは当然かと」
「そう、私結婚するのね」
私は結婚するみたい。
オディールは何も知らずに長旅をし、ギレイベリアへ嫁ぎひやって来て、何も知らずに結婚式の純白のドレスを選んでいた。
「国王はどちらに?」
「もう直ぐお戻りになられます」
「どんな方かしら、楽しみだわ」
眉間に皺を寄せるメイドをもの言いたげだったが、オディールは気がつくことすらなく、鼻歌混じりにずらっと並んだドレスを手にとっていた。
***
私はフォルゲンカトゥルの第二王女オディール。本来は双子だが姉の十六秒後に産まれたので第二王女である。王女が四人いるフォルゲンカトゥルでは、次女という形になる。しかし、なぜか国王は私を忌々しいと、散々な扱いを受けた。
軍用姫(ぐんようき)つまり、戦などのための姫。普通の姫とは違う環境で、普通の姫とは違う育て方をされた。
ギレイベリアに嫁いだ理由はきっと誰も知らないだろう。さほど裕福でも、国土が広いわけでもないギレイベリア。まぁ、次女が嫁ぐ先には丁度良いが、それでは私のプライドが許さない。
ギレイベリアの未来は、姉が嫁いだハルヘンよりも大きく、豊かになる。
そして何より、国王を守るため。
軍用姫の教育を拒まなかった理由はただ一つ。ギレイベリアのためにはあの国王がいなければならない。初めて会った時に、彼が国王ならギレイベリアを豊かにできると思った。過去にたくさんの戦に巻き込まれ、復帰がままならないうちに再び別の戦に巻き込まれる。それの繰り返しだった。
そんなギレイベリアを幸せにしたかった。
誰も知らない軍用姫の私。
ギレイベリアを、国王を、過去に愛した人を、守り、幸せにしたい。
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