8 / 11
病名、かまってかまって病
愛人よりも愛されたくて
しおりを挟む
ジオラに弟がいたなんてことを初めて知り、とても驚いた。
ジオラと同じ瞳の色で、元気な男の子。可愛らしくて、人懐っこかった。
オディールはジオラに、ジオラの家族のことを教えてもらいたくて、ジオラを探していた。
暗い廊下に、等間隔に灯りが点いている。
(確かこの辺りに・・・・)
ひときわ目立って豪華な分厚い扉が目に入り、オディールは恐る恐る手の甲で扉を叩いた。
・・・・返事がない。
(妻だし、入っても良いかな)
寝ているのかもしれないと、静かにドアを開けた。
裸体で抱き合う男女。
見慣れた緑色の髪。金髪の女の人の胸に心地好さそうに顔を埋めていた。
幸福そうな空気が充満していて、悲しいなんて言葉に収まらないほどに辛くなった。結局はお飾りの妻。
ギレイベリアに来れば、彼に会えるなんて勝手な妄想にすぎない。守るなんてこと自分にはできないし、守られたところで何もないだろう。
***
『「ギレイベリアさえ手に入れれば、我が国の先は安泰ですね」
「そうだなぁ、ふぉっふぉっふぉっ!」
でっぷりと太った中年の男は、天を仰いで笑い声をあげた。咳き込んで、冷静を取り戻した。
「そろそろ、頃合いですかね。次の新月など、どうです?」
「御主に任せよう」』
「という話がございました」
密偵として、以前から動いていたエフという少年。
いつも深く黒いフードを被っていて、物静かな少年。
「そう・・・」
助けるべきかと、考えているオディールを見つめるエフ。
「何もなさらないのですか?」
ふと、幸せそうな二人の様子を思い出し、複雑な思いが蘇ってきた。
(一層の事、不幸になっても・・・・)
「オディール様、何かございましたか?」
「どうして?」
「普段となんだか様子が違うと思いまして」
どうしてそのようなことが分かるのか、オディールは疑問だった。
こちらは相手の表情は分からないし、素顔すら見たことがない。
「何も・・・・」
「まぁこちらには関係ないことですが、新月といえば明日ですが手を打つなら急がれた方が良いのでは?」
どうしたら良いか、誰か教えてくれないものだろうか・・・
ジオラと同じ瞳の色で、元気な男の子。可愛らしくて、人懐っこかった。
オディールはジオラに、ジオラの家族のことを教えてもらいたくて、ジオラを探していた。
暗い廊下に、等間隔に灯りが点いている。
(確かこの辺りに・・・・)
ひときわ目立って豪華な分厚い扉が目に入り、オディールは恐る恐る手の甲で扉を叩いた。
・・・・返事がない。
(妻だし、入っても良いかな)
寝ているのかもしれないと、静かにドアを開けた。
裸体で抱き合う男女。
見慣れた緑色の髪。金髪の女の人の胸に心地好さそうに顔を埋めていた。
幸福そうな空気が充満していて、悲しいなんて言葉に収まらないほどに辛くなった。結局はお飾りの妻。
ギレイベリアに来れば、彼に会えるなんて勝手な妄想にすぎない。守るなんてこと自分にはできないし、守られたところで何もないだろう。
***
『「ギレイベリアさえ手に入れれば、我が国の先は安泰ですね」
「そうだなぁ、ふぉっふぉっふぉっ!」
でっぷりと太った中年の男は、天を仰いで笑い声をあげた。咳き込んで、冷静を取り戻した。
「そろそろ、頃合いですかね。次の新月など、どうです?」
「御主に任せよう」』
「という話がございました」
密偵として、以前から動いていたエフという少年。
いつも深く黒いフードを被っていて、物静かな少年。
「そう・・・」
助けるべきかと、考えているオディールを見つめるエフ。
「何もなさらないのですか?」
ふと、幸せそうな二人の様子を思い出し、複雑な思いが蘇ってきた。
(一層の事、不幸になっても・・・・)
「オディール様、何かございましたか?」
「どうして?」
「普段となんだか様子が違うと思いまして」
どうしてそのようなことが分かるのか、オディールは疑問だった。
こちらは相手の表情は分からないし、素顔すら見たことがない。
「何も・・・・」
「まぁこちらには関係ないことですが、新月といえば明日ですが手を打つなら急がれた方が良いのでは?」
どうしたら良いか、誰か教えてくれないものだろうか・・・
0
あなたにおすすめの小説
どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~
さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」
あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。
弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。
弟とは凄く仲が良いの!
それはそれはものすごく‥‥‥
「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」
そんな関係のあたしたち。
でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥
「うそっ! お腹が出て来てる!?」
お姉ちゃんの秘密の悩みです。
私が王子との結婚式の日に、妹に毒を盛られ、公衆の面前で辱められた。でも今、私は時を戻し、運命を変えに来た。
MayonakaTsuki
恋愛
王子との結婚式の日、私は最も信頼していた人物――自分の妹――に裏切られた。毒を盛られ、公開の場で辱められ、未来の王に拒絶され、私の人生は血と侮辱の中でそこで終わったかのように思えた。しかし、死が私を迎えたとき、不可能なことが起きた――私は同じ回廊で、祭壇の前で目を覚まし、あらゆる涙、嘘、そして一撃の記憶をそのまま覚えていた。今、二度目のチャンスを得た私は、ただ一つの使命を持つ――真実を突き止め、奪われたものを取り戻し、私を破滅させた者たちにその代償を払わせる。もはや、何も以前のままではない。何も許されない。
夫と息子に邪険にされたので王太子妃の座を譲ります~死に戻ってから溺愛されても今更遅い
青の雀
恋愛
夫婦喧嘩の末に置き去りにされた妻は、旦那が若い愛人とイチャついている間に盗賊に襲われ、命を落とした。
神様の温情により、10日間だけこの世に戻った妻と護衛の騎士は、その10日間の間に心残りを処分する。それは、娘の行く末と……もし、来世があるならば、今度は政略といえども夫以外の人の妻になるということ。
もう二度と夫と出会いたくない彼女は、彼女を蔑ろにしてきた息子とも縁を切ることを決意する。
生まれかわった妻は、新しい人生を強く生きることを決意。
過去世と同じ轍を踏みたくない……
病弱な彼女は、外科医の先生に静かに愛されています 〜穏やかな執着に、逃げ場はない〜
来栖れいな
恋愛
――穏やかな微笑みの裏に、逃げられない愛があった。
望んでいたわけじゃない。
けれど、逃げられなかった。
生まれつき弱い心臓を抱える彼女に、政略結婚の話が持ち上がった。
親が決めた未来なんて、受け入れられるはずがない。
無表情な彼の穏やかさが、余計に腹立たしかった。
それでも――彼だけは違った。
優しさの奥に、私の知らない熱を隠していた。
形式だけのはずだった関係は、少しずつ形を変えていく。
これは束縛? それとも、本当の愛?
穏やかな外科医に包まれていく、静かで深い恋の物語。
※この物語はフィクションです。
登場する人物・団体・名称・出来事などはすべて架空であり、実在のものとは一切関係ありません。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる