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閑話 リリーの尾行大作戦
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元伯爵令嬢アリステル・ヴァンダーウォールは金銭感覚が皆無の箱入り娘である。
一方、商人の家で育ったリリー・ガスターは、お金に聡く、少しおませだった。
お金そのものや、物の価値、相場と言ったものは全くわからないようだったのに、ある日突然、一人で買い物に行くと言い出したので、リリーはとても心配になってしまった。
「ナタリー、アリス先生はお買い物ができるのかしら」
「怪しいものですわね」
「そうよね。自分ではわかってないことがわかってないから。心配だから後をつけてみない?」
「リリーお嬢様。後をつけるなど、あまり感心できたことではございませんよ。ですが…行くしかございませんね」
「そうよ!急いで支度して!」
「かしこまりました」
アリステルは繁華街まで歩いて出かけるつもりらしい。
リリーとナタリーは、アリステルに見つからないようコソコソと建物の陰に隠れながら、後を付けて行った。
そんなこととはつゆ知らず、アリステルは近所の玄関先に寝転んでいる猫に呑気に話し掛けている。
「ねこちゃーん、かわいいですわね。お昼寝ですの?」
「にゃーん」
「ふふふふ、ごゆっくり」
(アリス先生、猫としゃべっているわ…。メルヘンすぎやしない?)
そんなところもアリステルらしくて好きではあるのだが、こんなことで世知辛い世の中を渡って行けるのか、心配である。
繁華街に入ると、あっという間にナンパな男たちにつかまっている。
男たちのニヤニヤとした笑いが気持ち悪い。
「きれいなお嬢さん、どこに行くの?」
「…わたくしに話しかけていらっしゃるのですか?」
「そうだよ。他にいないでしょ」
「そうですわよね。あの、わたくしのことをご存じですの?」
「うんうん、ご存じだよ」
「まぁ、わたくし、初対面かと思いましたわ。どちらの方ですの?」
「俺だよ、俺。暇ならお茶しない?」
「お茶でしたら、飲んできましたので結構ですわ」
断っても、また別の男が誘ってくる。
「じゃあさ、一緒に楽しいことしようよ」
「楽しいことってなんですの?」
リリーは心配で見ていられなくなり、助け舟を出した。
早々に後を付けていたことがバレてしまったが、アリステルはにこやかに一緒に買い物をしようと誘ってくる。
(ま、その方が都合いいかな)
結局、アリステルとリリーは一緒に行動することになった。
◆ ◆ ◆
本屋へ行くと、アリステルはとても嬉しそうにほほ笑みながら、書棚を見始めた。
リリーの教科書に、と言っていた割には、リリーにはまったく何が書いてあるかわからない外国語の表紙を眺めている。
リリーは表紙に絵がたくさん書いてある本を手に取ってみた。
それは刺繍の図案を紹介した本だった。
(刺繍はあんまり好きじゃないな)
すぐさま本を閉じて棚に戻す。
(あ、こっちの本は好きかも)
それは植物のイラストが描かれ、そこに生態や特徴、効能などが書かれている薬草学の本だった。
きれいなお花や、変わった形の葉っぱのイラスト見ているだけでも楽しい。
「リリーお嬢様、こんな本はいかがでございますか?」
ナタリーが手に取って見せたのは、子供向けの童話だった。
「あ、それって、前にお兄様が言っていたお話ね?魔法使いの少年が魔法学校で悪魔に取り付かれた悪者と戦う物語」
「さようでございます。ジェイコブ様からお話を聞いて、楽しそうにされていましたので、ご自分で読んでみてはいかがでしょう」
「そうね、おもしろそう」
魔法学校の物語と、薬草学の本と、妖精の絵がたくさん描かれたきれいな本の三冊を選んだ。
アリステルの様子を見ると、何かの本をじっくり読んでいる。
「アリス先生、気に入った本がありましたか?」
リリーが声を掛けると、アリステルはハッと顔をあげ、照れくさそうに笑った。
「つい読んでしまって、あまり本を選んでいませんでしたわ」
リリーは自分が選んだ三冊をアリステルに見せた。
「とても素敵な本を選びましたね。この魔法学校の物語の作者が書いた別の物語も面白くっておすすめよ。えーと、ほら、これですわ」
「どんなお話なの?」
「ある男の子が、魔獣とお友達になって、デーモンが住む島を旅する物語なの」
パラパラとめくって見ると、恐ろしい顔をした猿型の魔獣や、旅人を襲う灰色狼、奇声を上げながら空を飛ぶ不気味な鳥型の魔獣のイラストが描かれていた。
(き、きもちわるい絵・・・)
「アリス先生、私、もう三冊も選んじゃったから、これは次回にするわ」
アリステルはにこっと笑って、本を棚に戻した。
リリーの本はナタリーが会計し、アリステルは自分の勉強のために、と言って先ほど夢中で立ち読みしていた本を買った。
ナタリーがそばについて、どの硬貨を出せばよいかアドバイスしていた。
続いて、小間物屋さんへ入り、アリステルはかわいらしい硝子ペンやインクを買い、刺繍糸も選んでいるようだった。
少し休憩をしようと言うことになり、ナタリーのおすすめのカフェに入り、それぞれ飲み物を頼んだ。
「アリス先生、他にも買い物があるの?」
「ええ、実はある人にお礼の品を買いたいのですけれど、どんな物をさしあげればよいか悩んでいます」
「その人って、アリス先生の恋人?」
アリステルは飲んでいたお茶を吹き出しそうになるのをこらえた。
「な、な、なにをおっしゃるのです。恋人なんていませんわ。命を助けていただいた冒険者の男性に、お礼の品を送りたいのです」
(アリス先生って、う・ぶ・ね)
恋人かと聞いただけでしどろもどろになっているアリステルを、リリーはなんだか良い物を見た気持ちになって、うんうん、と頷く。
「だったら、うちのお店に行ってみませんか?」
「ガスター商会のお店ですか?」
「うん。手ごろな値段で買えるアクセサリーもたくさん売っているのよ」
「アクセサリー、ですか?相手の方は男性なのですけれども」
「アリス先生!男の人だってアクセサリーを着けるんですよ!カフスとか、クラバットを止めるピンとか、ブレスレットとかもいいし、ネックレスだって!」
「そうなのですね。知りませんでした。さすがはガスター商会のお嬢様ですね。では、この後お店に行ってみてもいいかしら」
「ええ、私が一緒に選んであげる!」
「お願いしますわ」
こうして、カフェの次にガスター商会のリーズナブルラインを扱っている店へと出向いた。
店に入ると、すぐさま従業員がやって来て、深くお辞儀をした。
「これはリリーお嬢様。ようこそおいでくださいました」
「久しぶりね、ギュンターさん」
「さ、こちらのお席へどうぞお掛けください」
リリーとアリステルは案内された応接セットのソファーに座った。
ナタリーは傍に立って控えている。
従業員が音もなく飲み物を用意して持ってきた。
「本日はどういったご用件でしょうか」
「今日はこちらのアリス先生が贈り物を探しているので来ました」
店長のギュンターはにこやかにアリステルにも挨拶をした。
「お初にお目にかかります。責任者のギュンターと申します」
「ご丁寧にありがとうございます。アリステルですわ」
「本日はどのような物をお探しでしょうか」
「命を助けていただいた方にお礼の品を差し上げたいの」
「左様でございますか。当店には贈答にふさわしい品を多数揃えてございます。ご希望に沿った物をご用意して、ご覧にいれましょう」
リリーはアリステルにアドバイスをした。
「男性の方で、たしか冒険者でしたね。ブレスレットかペンダントがいいわね。相手の方の髪の色とか、瞳の色とかを使った石を選ぶといいのではないかしら。アリス先生、相手の方、どんな色です?」
「髪も瞳も深い黒ですわ」
「かしこまりました。少々お待ちください」
ギュンターは一礼して立ち去ると、しばらくしてトレイにいくつかの品物を載せて戻って来た。
「左からブラックスピネル、ブラックオパール、ブラックダイヤモンド、オニキスでございます」
見せられた石はどれも美しく、一口に黒と言っても、色味や輝きが異なることがわかる。
デザインが一番レオンに似合いそうなオニキスのブレスレットを選んだ。
「これがいいわ。どうかしら、リリー」
リリーはアリステルとブレスレットを交互に何度か見た。
互いの色を合わせて作られたアクセサリーを送り合うのは、恋人同士のお約束というものだ。
(アリス先生の髪色と、お相手の方の黒。ふむふむ。やっぱり恋人か)
「いいと思います!」
そんな常識をもちろんアリステルは知らずに選んだのだが。
結果的に本当に結ばれたのだから、運命の恋人、だったのかもしれない。
アリステルは後日そのことを知り、ひどく恥ずかしがるのであった。
一方、商人の家で育ったリリー・ガスターは、お金に聡く、少しおませだった。
お金そのものや、物の価値、相場と言ったものは全くわからないようだったのに、ある日突然、一人で買い物に行くと言い出したので、リリーはとても心配になってしまった。
「ナタリー、アリス先生はお買い物ができるのかしら」
「怪しいものですわね」
「そうよね。自分ではわかってないことがわかってないから。心配だから後をつけてみない?」
「リリーお嬢様。後をつけるなど、あまり感心できたことではございませんよ。ですが…行くしかございませんね」
「そうよ!急いで支度して!」
「かしこまりました」
アリステルは繁華街まで歩いて出かけるつもりらしい。
リリーとナタリーは、アリステルに見つからないようコソコソと建物の陰に隠れながら、後を付けて行った。
そんなこととはつゆ知らず、アリステルは近所の玄関先に寝転んでいる猫に呑気に話し掛けている。
「ねこちゃーん、かわいいですわね。お昼寝ですの?」
「にゃーん」
「ふふふふ、ごゆっくり」
(アリス先生、猫としゃべっているわ…。メルヘンすぎやしない?)
そんなところもアリステルらしくて好きではあるのだが、こんなことで世知辛い世の中を渡って行けるのか、心配である。
繁華街に入ると、あっという間にナンパな男たちにつかまっている。
男たちのニヤニヤとした笑いが気持ち悪い。
「きれいなお嬢さん、どこに行くの?」
「…わたくしに話しかけていらっしゃるのですか?」
「そうだよ。他にいないでしょ」
「そうですわよね。あの、わたくしのことをご存じですの?」
「うんうん、ご存じだよ」
「まぁ、わたくし、初対面かと思いましたわ。どちらの方ですの?」
「俺だよ、俺。暇ならお茶しない?」
「お茶でしたら、飲んできましたので結構ですわ」
断っても、また別の男が誘ってくる。
「じゃあさ、一緒に楽しいことしようよ」
「楽しいことってなんですの?」
リリーは心配で見ていられなくなり、助け舟を出した。
早々に後を付けていたことがバレてしまったが、アリステルはにこやかに一緒に買い物をしようと誘ってくる。
(ま、その方が都合いいかな)
結局、アリステルとリリーは一緒に行動することになった。
◆ ◆ ◆
本屋へ行くと、アリステルはとても嬉しそうにほほ笑みながら、書棚を見始めた。
リリーの教科書に、と言っていた割には、リリーにはまったく何が書いてあるかわからない外国語の表紙を眺めている。
リリーは表紙に絵がたくさん書いてある本を手に取ってみた。
それは刺繍の図案を紹介した本だった。
(刺繍はあんまり好きじゃないな)
すぐさま本を閉じて棚に戻す。
(あ、こっちの本は好きかも)
それは植物のイラストが描かれ、そこに生態や特徴、効能などが書かれている薬草学の本だった。
きれいなお花や、変わった形の葉っぱのイラスト見ているだけでも楽しい。
「リリーお嬢様、こんな本はいかがでございますか?」
ナタリーが手に取って見せたのは、子供向けの童話だった。
「あ、それって、前にお兄様が言っていたお話ね?魔法使いの少年が魔法学校で悪魔に取り付かれた悪者と戦う物語」
「さようでございます。ジェイコブ様からお話を聞いて、楽しそうにされていましたので、ご自分で読んでみてはいかがでしょう」
「そうね、おもしろそう」
魔法学校の物語と、薬草学の本と、妖精の絵がたくさん描かれたきれいな本の三冊を選んだ。
アリステルの様子を見ると、何かの本をじっくり読んでいる。
「アリス先生、気に入った本がありましたか?」
リリーが声を掛けると、アリステルはハッと顔をあげ、照れくさそうに笑った。
「つい読んでしまって、あまり本を選んでいませんでしたわ」
リリーは自分が選んだ三冊をアリステルに見せた。
「とても素敵な本を選びましたね。この魔法学校の物語の作者が書いた別の物語も面白くっておすすめよ。えーと、ほら、これですわ」
「どんなお話なの?」
「ある男の子が、魔獣とお友達になって、デーモンが住む島を旅する物語なの」
パラパラとめくって見ると、恐ろしい顔をした猿型の魔獣や、旅人を襲う灰色狼、奇声を上げながら空を飛ぶ不気味な鳥型の魔獣のイラストが描かれていた。
(き、きもちわるい絵・・・)
「アリス先生、私、もう三冊も選んじゃったから、これは次回にするわ」
アリステルはにこっと笑って、本を棚に戻した。
リリーの本はナタリーが会計し、アリステルは自分の勉強のために、と言って先ほど夢中で立ち読みしていた本を買った。
ナタリーがそばについて、どの硬貨を出せばよいかアドバイスしていた。
続いて、小間物屋さんへ入り、アリステルはかわいらしい硝子ペンやインクを買い、刺繍糸も選んでいるようだった。
少し休憩をしようと言うことになり、ナタリーのおすすめのカフェに入り、それぞれ飲み物を頼んだ。
「アリス先生、他にも買い物があるの?」
「ええ、実はある人にお礼の品を買いたいのですけれど、どんな物をさしあげればよいか悩んでいます」
「その人って、アリス先生の恋人?」
アリステルは飲んでいたお茶を吹き出しそうになるのをこらえた。
「な、な、なにをおっしゃるのです。恋人なんていませんわ。命を助けていただいた冒険者の男性に、お礼の品を送りたいのです」
(アリス先生って、う・ぶ・ね)
恋人かと聞いただけでしどろもどろになっているアリステルを、リリーはなんだか良い物を見た気持ちになって、うんうん、と頷く。
「だったら、うちのお店に行ってみませんか?」
「ガスター商会のお店ですか?」
「うん。手ごろな値段で買えるアクセサリーもたくさん売っているのよ」
「アクセサリー、ですか?相手の方は男性なのですけれども」
「アリス先生!男の人だってアクセサリーを着けるんですよ!カフスとか、クラバットを止めるピンとか、ブレスレットとかもいいし、ネックレスだって!」
「そうなのですね。知りませんでした。さすがはガスター商会のお嬢様ですね。では、この後お店に行ってみてもいいかしら」
「ええ、私が一緒に選んであげる!」
「お願いしますわ」
こうして、カフェの次にガスター商会のリーズナブルラインを扱っている店へと出向いた。
店に入ると、すぐさま従業員がやって来て、深くお辞儀をした。
「これはリリーお嬢様。ようこそおいでくださいました」
「久しぶりね、ギュンターさん」
「さ、こちらのお席へどうぞお掛けください」
リリーとアリステルは案内された応接セットのソファーに座った。
ナタリーは傍に立って控えている。
従業員が音もなく飲み物を用意して持ってきた。
「本日はどういったご用件でしょうか」
「今日はこちらのアリス先生が贈り物を探しているので来ました」
店長のギュンターはにこやかにアリステルにも挨拶をした。
「お初にお目にかかります。責任者のギュンターと申します」
「ご丁寧にありがとうございます。アリステルですわ」
「本日はどのような物をお探しでしょうか」
「命を助けていただいた方にお礼の品を差し上げたいの」
「左様でございますか。当店には贈答にふさわしい品を多数揃えてございます。ご希望に沿った物をご用意して、ご覧にいれましょう」
リリーはアリステルにアドバイスをした。
「男性の方で、たしか冒険者でしたね。ブレスレットかペンダントがいいわね。相手の方の髪の色とか、瞳の色とかを使った石を選ぶといいのではないかしら。アリス先生、相手の方、どんな色です?」
「髪も瞳も深い黒ですわ」
「かしこまりました。少々お待ちください」
ギュンターは一礼して立ち去ると、しばらくしてトレイにいくつかの品物を載せて戻って来た。
「左からブラックスピネル、ブラックオパール、ブラックダイヤモンド、オニキスでございます」
見せられた石はどれも美しく、一口に黒と言っても、色味や輝きが異なることがわかる。
デザインが一番レオンに似合いそうなオニキスのブレスレットを選んだ。
「これがいいわ。どうかしら、リリー」
リリーはアリステルとブレスレットを交互に何度か見た。
互いの色を合わせて作られたアクセサリーを送り合うのは、恋人同士のお約束というものだ。
(アリス先生の髪色と、お相手の方の黒。ふむふむ。やっぱり恋人か)
「いいと思います!」
そんな常識をもちろんアリステルは知らずに選んだのだが。
結果的に本当に結ばれたのだから、運命の恋人、だったのかもしれない。
アリステルは後日そのことを知り、ひどく恥ずかしがるのであった。
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