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第21話 エヴァの思惑
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ハリソン・ヴァンダーウォールは苛ついていた。
行方知らずとなった妹のアリステルの捜索を始めてから、早くも1か月が過ぎた。
じいやから調査結果を聞いているうちに、我知らず羽ペンを持つ手に力が入り、ポキリと折れてしまった。
「お嬢様を乗せて消えた下男は、スコルト国との国境近くで身元不明の死体として処理され、埋葬されているのを発見しました。遺骨を引き取り、家族のもとへお届けいたしました。慰労金も届けてございます」
「やはり消されていたか・・・。それで?アリスの消息は?」
「下男のブーツには、黄色い花の花粉がたくさんついていたとのことにございます。これは調べましたら、魔の森にしか生息しない薬効のある花でございました」
「つまり魔の森に入ったと?」
「左様でございます。その後、魔の森にも人をやって捜索しておりましたが、中ほどの急斜面で靴が見つかっております」
「アリスの物なのか」
「はい。お嬢様付きのメイドと親しかった者に確認させましたところ、お嬢様の持ち物に似ていると。出入りの店の者に問い合わせ、確かに当家からの注文で売ったものだとのことでございます」
「では、アリスは森に捨てられたのか!?森に置いて行かれ無事でいるはずがないじゃないか!」
ハリソンはわなわなと震え、全身を苛む苦痛に耐えた。
「引き続き調べさせております。諦めるのはまだ早うございますよ、坊ちゃま。オーウェルズ国とスコルト国にも当家の私兵を送りこんでおります。報告を待ちましょう」
「ああ・・・そうだな」
ハリソンは感情的になってしまったことに気が付き自制する。
意図的に深い呼吸を数度繰り返し、落ち着きを取り戻す。
「あの女の方はどうだ」
アリステルの行方を探すのと同時に、継母のエヴァの周辺を探らせていた。
「そちらは順調に進んでおります。真っ黒でございました。アリステルお嬢様を茶の席に呼び、睡眠薬を飲ませた証拠が挙がっております」
アリステル付きのメイド3名は解雇された後、2名は近くの町で仕事を探したがエヴァの手が回っていたようで、仕事が見つからず、王都に行くと言って消えた。
王都を探したが、まだ見つかっていない。
残りの一人は、早々に自分の実家がある遠く離れた村に帰っていた。
この者は無事が確認され、じいやの手の者が匿っているとのことだった。
「それから、当家の資産の使い込みにつきましては、ご主人様と結婚された年から目立たないように使い込みが始まっておりますが、この数か月はかなりの額が動いております。その行き先の裏が取れました」
エヴァは常に美しく着飾っており、その装飾品などに金がかかっていることは見ただけでわかった。
しかし、それは夫人に割り当てられた予算から正式に購入されたもので、不正とは言えなかった。
「どこだ」
「郊外に住む画家の男に多額の金が流れております」
「絵を買っているのか?それともパトロンと言うことか?」
駆け出しの画家や芸術家を貴族がパトロンとして後見することは、別に珍しくはない。
エヴァがもしパトロンとしてその画家を貢献するのであれば、夫人の予算から出費する分には問題はない。
芸術家がパトロンの愛人として扱われることがあるので、倫理面での問題はあるかもしれないが。
「男の絵画を買い上げる形で金を支払っておりますが、もちろんその絵画にそこまでの価値がないことは確認済みでございます」
「アリスがいなくなって、時を同じくして多額の金が画家の男に流れている。となれば、その男が御者を始末した可能性もあるな」
「はい。この男を調べましたところ、エヴァ様が幼少期に暮らしていた屋敷のすぐ隣に住んでいた青年でございました。二つの家は家族ぐるみで親しく付き合いがあり、当然、画家の男とエヴァ様にも親交がありました。画家の家はその後没落し、一家離散されたようにございます」
男の家が事業に失敗し一家離散した後、どこでエヴァと再会しどのようなつながりを持ったのか。
子供のころ親しかった男を応援するためにパトロンを買って出たとも見えるが…。
ハリソンは、いや、と首を振る。流れている金額が大きすぎるのだ。
このような金の動かし方は、いつ露見してもおかしくないのだが、露見することを恐れていないようにも見える。
「何やら怪しい連中が出入りしているとの情報もあります。さらに詳しく追っている所ですので、しばしお待ちください」
「わかった。調査を急がせろ。いやな予感しかしない」
「かしこまりました」
じいやが部屋から出て行くのを見送り、ハリソンは考え込む。
アリステルに睡眠薬を飲ませて森へ捨て置き、御者を殺害した。殺しの実行犯と思われる画家の男に多額の資金提供。
エヴァの目的は何なのか。
ただアリステルが目障りだった?
しかし、それならばなぜこのタイミングだったのか。
自分が家を離れている間、いくらでもアリステルを始末するチャンスがあっただろう。
ハリソンが屋敷に戻ってから、特にこれと言ってエヴァからの接触はなかった。
時々顔を合わせば、にこやかに挨拶くらいはしてくるが、それだけだ。
腹違いの妹のミネルヴァも、一度紹介されただけで、顔を合わせることもない。
ミネルヴァに会っても何も感じなかった。
妹という実感もわかなかった。
ハリソンとアリステルは亡くなった母によく似た面立ちだった。
ミネルヴァはエヴァによく似ていたため、二人とはあまり兄妹のように見えないのも、愛着を湧きにくくさせているかもしれない。
(ミネルヴァは6歳になるのか)
ここナバランド国では、かつては赤子の生存率が低かったことから、生まれた子供が無事に育つまでは正式に貴族の子として届け出ない決まりがあった。
6歳になると正式に子として登録されるのだ。ミネルヴァももうじき、正式にヴァンダーウォール伯爵家の次女として登録されるのだろう。
(待てよ?ということは、エヴァの狙いは…)
ミネルヴァがヴァンダーウォール家の娘として登録されれば、そこに継承権も発生する。
父に何かあれば、長子のハリソンが後を継ぐ。
しかしハリソンがいなければ?
次に継ぐべきアリステルは始末された。
そうなればミネルヴァが次期伯爵となるが、成人とみなされる16歳までは、その母のエヴァが中継ぎの伯爵として認められる。
伯爵家の乗っ取りこそ、エヴァの目的なのではないか?
だとしたら、次に狙われるのは自分である。
そうでなければ父か。
早く画家の男の悪事の証拠をつかまなくてはならない。
エヴァを確実に追い込むために。
行方知らずとなった妹のアリステルの捜索を始めてから、早くも1か月が過ぎた。
じいやから調査結果を聞いているうちに、我知らず羽ペンを持つ手に力が入り、ポキリと折れてしまった。
「お嬢様を乗せて消えた下男は、スコルト国との国境近くで身元不明の死体として処理され、埋葬されているのを発見しました。遺骨を引き取り、家族のもとへお届けいたしました。慰労金も届けてございます」
「やはり消されていたか・・・。それで?アリスの消息は?」
「下男のブーツには、黄色い花の花粉がたくさんついていたとのことにございます。これは調べましたら、魔の森にしか生息しない薬効のある花でございました」
「つまり魔の森に入ったと?」
「左様でございます。その後、魔の森にも人をやって捜索しておりましたが、中ほどの急斜面で靴が見つかっております」
「アリスの物なのか」
「はい。お嬢様付きのメイドと親しかった者に確認させましたところ、お嬢様の持ち物に似ていると。出入りの店の者に問い合わせ、確かに当家からの注文で売ったものだとのことでございます」
「では、アリスは森に捨てられたのか!?森に置いて行かれ無事でいるはずがないじゃないか!」
ハリソンはわなわなと震え、全身を苛む苦痛に耐えた。
「引き続き調べさせております。諦めるのはまだ早うございますよ、坊ちゃま。オーウェルズ国とスコルト国にも当家の私兵を送りこんでおります。報告を待ちましょう」
「ああ・・・そうだな」
ハリソンは感情的になってしまったことに気が付き自制する。
意図的に深い呼吸を数度繰り返し、落ち着きを取り戻す。
「あの女の方はどうだ」
アリステルの行方を探すのと同時に、継母のエヴァの周辺を探らせていた。
「そちらは順調に進んでおります。真っ黒でございました。アリステルお嬢様を茶の席に呼び、睡眠薬を飲ませた証拠が挙がっております」
アリステル付きのメイド3名は解雇された後、2名は近くの町で仕事を探したがエヴァの手が回っていたようで、仕事が見つからず、王都に行くと言って消えた。
王都を探したが、まだ見つかっていない。
残りの一人は、早々に自分の実家がある遠く離れた村に帰っていた。
この者は無事が確認され、じいやの手の者が匿っているとのことだった。
「それから、当家の資産の使い込みにつきましては、ご主人様と結婚された年から目立たないように使い込みが始まっておりますが、この数か月はかなりの額が動いております。その行き先の裏が取れました」
エヴァは常に美しく着飾っており、その装飾品などに金がかかっていることは見ただけでわかった。
しかし、それは夫人に割り当てられた予算から正式に購入されたもので、不正とは言えなかった。
「どこだ」
「郊外に住む画家の男に多額の金が流れております」
「絵を買っているのか?それともパトロンと言うことか?」
駆け出しの画家や芸術家を貴族がパトロンとして後見することは、別に珍しくはない。
エヴァがもしパトロンとしてその画家を貢献するのであれば、夫人の予算から出費する分には問題はない。
芸術家がパトロンの愛人として扱われることがあるので、倫理面での問題はあるかもしれないが。
「男の絵画を買い上げる形で金を支払っておりますが、もちろんその絵画にそこまでの価値がないことは確認済みでございます」
「アリスがいなくなって、時を同じくして多額の金が画家の男に流れている。となれば、その男が御者を始末した可能性もあるな」
「はい。この男を調べましたところ、エヴァ様が幼少期に暮らしていた屋敷のすぐ隣に住んでいた青年でございました。二つの家は家族ぐるみで親しく付き合いがあり、当然、画家の男とエヴァ様にも親交がありました。画家の家はその後没落し、一家離散されたようにございます」
男の家が事業に失敗し一家離散した後、どこでエヴァと再会しどのようなつながりを持ったのか。
子供のころ親しかった男を応援するためにパトロンを買って出たとも見えるが…。
ハリソンは、いや、と首を振る。流れている金額が大きすぎるのだ。
このような金の動かし方は、いつ露見してもおかしくないのだが、露見することを恐れていないようにも見える。
「何やら怪しい連中が出入りしているとの情報もあります。さらに詳しく追っている所ですので、しばしお待ちください」
「わかった。調査を急がせろ。いやな予感しかしない」
「かしこまりました」
じいやが部屋から出て行くのを見送り、ハリソンは考え込む。
アリステルに睡眠薬を飲ませて森へ捨て置き、御者を殺害した。殺しの実行犯と思われる画家の男に多額の資金提供。
エヴァの目的は何なのか。
ただアリステルが目障りだった?
しかし、それならばなぜこのタイミングだったのか。
自分が家を離れている間、いくらでもアリステルを始末するチャンスがあっただろう。
ハリソンが屋敷に戻ってから、特にこれと言ってエヴァからの接触はなかった。
時々顔を合わせば、にこやかに挨拶くらいはしてくるが、それだけだ。
腹違いの妹のミネルヴァも、一度紹介されただけで、顔を合わせることもない。
ミネルヴァに会っても何も感じなかった。
妹という実感もわかなかった。
ハリソンとアリステルは亡くなった母によく似た面立ちだった。
ミネルヴァはエヴァによく似ていたため、二人とはあまり兄妹のように見えないのも、愛着を湧きにくくさせているかもしれない。
(ミネルヴァは6歳になるのか)
ここナバランド国では、かつては赤子の生存率が低かったことから、生まれた子供が無事に育つまでは正式に貴族の子として届け出ない決まりがあった。
6歳になると正式に子として登録されるのだ。ミネルヴァももうじき、正式にヴァンダーウォール伯爵家の次女として登録されるのだろう。
(待てよ?ということは、エヴァの狙いは…)
ミネルヴァがヴァンダーウォール家の娘として登録されれば、そこに継承権も発生する。
父に何かあれば、長子のハリソンが後を継ぐ。
しかしハリソンがいなければ?
次に継ぐべきアリステルは始末された。
そうなればミネルヴァが次期伯爵となるが、成人とみなされる16歳までは、その母のエヴァが中継ぎの伯爵として認められる。
伯爵家の乗っ取りこそ、エヴァの目的なのではないか?
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そうでなければ父か。
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エヴァを確実に追い込むために。
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