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第9章 『思想の神』と『英雄』編
第209話 千年前の『真実』とは
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有力者が過去に世界のどこで行った発言でも記録に残され、ネットで少し調べればすぐに検索出来る元の世界と異なり、こっちの世界では他の地域で行った発言を調べるのは極めて困難だ。
しかも魔法である程度、人格を残す事が出来るとなると、この世界の基準で言えば目の前にいるのが『本物』と考えて当然だろう。
それがガーランドのついての伝説が色々と矛盾し、錯綜している理由だとしたらオレにとってもそれなりに身につまされる話でもあるな。
元の世界のネットでも、しばしばそうやってホイホイ発言を変える有名人に振り回された者同士で激論が繰り広げられ、罵倒合戦になることもあったが、こっちの世界では一歩間違うと戦争になりかねないのだ。
そう考えると『このガーランド』がモラーニ達に発見される事がなかったのは幸運だと言えるかも知れない。
そして恐らくウルハンガがここに姿を見せたのは、ここで何かを得る為だと思われる。
しかし『このガーランド』がここにいた時点での英雄ガーランドの意識を残したもので、その後の事を知らないとすれば、逆を言えばそれ以前の事に鍵があるということか。
ならばもっとも可能性があるのは――
「あなたはウルハンガ創造の時に何があったのかを知っているのですか?」
『もちろん知っているとも』
やっぱりそうか。
今のウルハンガはたぶん自分が創造された時の事を覚えていないんだ ―― まあ『自分がこの世に生を受けた時』なんか覚えてなくて当然だけど、神様にその基準が適用できるかどうかは知らない。
ひょっとするとウルハンガはここで自分が創造された時の事を調べた上で、最盛期の力を取り戻す手がかりとするつもりだったのだろうか。
とにかく千年前に何があったのか、それを知らねば話にならない。
「教えて下さい。なぜウルハンガはあのような神になったのか。そしてなぜあなたはウルハンガと戦っていたんですか?」
『まず大前提として、この世界はいかなる立場から見ても不完全だ。それについて異論はあるまい。だから誰もが足掻き苦しみ生きている』
「それは当然です」
もっともオレの感覚ではそれは『どの世界』でも一緒だろう。
たぶん『いかなる立場から見ても完全』な世界など、想像の中にしか存在しないと思う。
『だが我のいた時代の人間は世界を完全なるものとし、理想を実現する望みを抱いたのだ。その第一歩として指導者たる新たな神、完全なるものを創る計画を立案した。その計画は多くの賛同者を得て、幾つもの国や高名な英雄、宗教家達が参画し、いつしか大陸の大部分が関わる偉大な事業となったのだ』
「その計画で創造されたのがウルハンガだったということなんですね」
この問いかけにどういうわけか『ガーランド』は首を振った。
『それは半分だけ正解だ』
「半分だけ? どういうことです?」
『当初は参画者達の協力の下で、計画は順調に進んでいるかのように思えた。しかしそこで創られる神をいかなる存在にするかで最後まで意見が一致せず、関係したそれぞれの勢力がいがみ合い、ついには戦争となったのだ』
「そういうことですか……」
これまでの経験からすれば、その展開はさほど意外では無い。
それだけの勢力が参画していれば、当然『理想の世界』についての考えが一致するはずがないからな。
だけどその話を聞かされると、こっちの気分はウンザリしてくるよ。
みんなを幸せにするために、新たな神を生み出そうとする行為そのものが争いを招くなんて本末転倒もいいところじゃないか。
「つまり神を創る計画はダメになったのですか?」
『だから言っただろう。半分だけ正解だと。確かに指導者として新たな神を創造する計画は失敗に終わった。しかしそれらの積み重ねや、多くの人間の願いにより新たな神が生まれたのだ』
「ではそれがウルハンガ」
『そういうことだ。完全なるものは作られたのでは無く、人々の願いが生み出したと言えるだろう』
当初の計画が失敗したけど、その副産物として別のものが作り出されるというのは、元の世界でもあったことだけど、あくまでも人々の願いによって生まれたのであれば、それは『神』としては正しいあり方なのかもしれない。
しかしそうするとウルハンガのそもそも起こりが、各勢力でまるで別解釈なのも当然なのか。
あのウルハンガは光の神の眷属に含まれているようだけど、もっと別の力を有する神にしたかった勢力にとっては、初っぱなから『邪悪な存在』に思えても不思議では無い。
『そして生まれたウルハンガは、人々に争いを避ける新たな思想をもたらした』
オレに言わせるとそれはちょっと違う。
人々を幸せにするための計画が、大戦争をもたらして、それに苦しんだ多くの人間の願いが、争いを避ける『善も悪も相対的なもの』という思想の神であるウルハンガを生み出したのではないだろうか。
それでいてその思想とウルハンガの存在がいまこの時には、また別の争いの火種になっているのだから、この話にはいったい何重の皮肉があるんだ?
理想の世界の構築する指導者となる神を創ろうとした結果が大戦争となり、それにウンザリした人々の願いから生まれたウルハンガの思想がまた別の争いを産む。
もしも一神教徒の唱えるように『世界の全ては唯一神の身体そのもの』だとしたら、その唯一神は『悪意』という点で誰に対しても平等だと言えるかもしれないな。
いや。元の世界でも『理想の社会』を構築しようとして考え出された思想が、密告を奨励し、体制にとって目障りな者を情け容赦なく粛正する暗黒の社会を作った実例があったことからすれば、それもまた世界とは関係のない『人間の性』なんだろう。
オレがそんな事を考えている間にも『ガーランド』は説明を続けていた。
この相手はあくまでも過去のガーランドの残響みたいなものだから、こっちの都合など気にもしないのだろうな。
『物事を相対的に考えるウルハンガの思想は戦乱で荒廃した世界に広まり、ウルハンガを指導者と仰ぐ帝国は大いに繁栄した。その帝国の住民達は他の勢力のように指導者や神に対して盲目的な忠誠を抱くのでは無く、各員が深い理解の元で行動していたからだ』
そこまでも大体は分かっていた。
モラーニは極めて悪意に解釈していたけど、ウルハンガの帝国が千年後にまで、大きな脅威として語られるほどの勢力を誇っていたのは間違いないのだ。
ただなぜガーランドは ―― ウルハンガの思想を理解していたはずなのに ―― その帝国と戦ったのか、そしてなぜその帝国が滅んだのか知りたい事は幾つもある。
まあそれが現状を打開する役に立つかどうかは分からないけど、知っておいて損はないだろうよ。
『ウルハンガの帝国は繁栄を極めたが、それと共に多くの敵を作った』
これまでの話からすると、その相手もいろいろな立場と意図からウルハンガと敵対したのだろうな。
元の世界の『超大国』が数多くの同盟国がいる反面、全世界に多くのいろいろな敵を作っているのとそのあたりは共通していると言えるかも知れない。
「それであなた……つまりガーランドはそれら勢力と手を組んで、ウルハンガと戦ったのですね。それでどうしてそんな事をしたのですか」
『それは知らない。我にはそれが伝えられていないからだ』
「ええ? いや。そういうことですか……」
コイツはあくまでも後進に話を伝えるための存在だけど、だからガーランド本人が伝えたく無い事まで教えてくれはしないと言うことか。
しかしこれだけでもガーランドがウルハンガと戦った本当の理由は『自分の味方にも隠していた』ものだと分かっただけでも成果と見るべきだな。
『大いなる繁栄を極めたウルハンガの帝国も数多くの敵との戦いと、内部の混乱により次第に疲弊していった』
「その内部の混乱というものも、ウルハンガの教えが必然的に生み出したものが大きいのではないですか?」
モラーニはウルハンガの帝国の絶頂期には癒やしの聖女よりも病の精霊を崇めるものが重んじられたという伝説を語っていた。
それが全くの嘘で無いとしたら、戦いの中でウルハンガの帝国では、病の精霊のようなおぞましい相手の力も借りており、一定の市民権を得ていたのだろう。
仮に『力はどのように使うかで善悪が決まる』というウルハンガの教えを信奉するならば『正しい目的』であればいかなる力を使っても問題は無いことになる。
だがこっちの世界よりもずっとウルハンガの教えに近い元の世界においても、戦争で本当に細菌兵器の類いなど使えば、猛烈な反発を招くのは確実だ。
その場合、目的が正しいか否かが問われる事など無い。
仮○ライダーが悪の組織の怪人と同根の存在でも、絶対に毒ガスだとか、溶解液だとか、その手の武器を使わないのは、それが『正義のヒーロー』にはふさわしくないからだ。
そこまで考えたところでオレはウルハンガの思想が強い反発を招いた理由が思い浮かんだ。こっちの世界では『物事を相対化』するにしても、その物差しとなるべき情報が決定的に不足しているんだ。
だから結局は相対化の比較対象が自分達の狭い範囲の認識に留まってしまうから、暴走してしまう危険性があるのだろう。
元の世界でネットを使えば、こっちの世界とは問題にならないほどの膨大な情報を得る事が出来た。
しかし『自分の望む情報』しか見ようとしなかったり、ごく狭い範囲における内輪の論理以外は受け付けなかったりする人間は珍しくなかったのだ。
こっちの世界ではその問題はずっと深刻だろう。『力は使い方で善悪が決まる』という思想を有しているが故に、限定された知識しか持たない狭い了見で勝手に善悪を決めつけ、暴走する危険性があって当然だ。
そして暴走した結果をもこの世界の宗教観では『悪行の神』として受け入れてしまうので、それが更に敵意をかき立てる事となる。
そう思って見返してみるとモラーニように『神様が倫理を定める』『自らの崇める真実を盲目的に信じる』という思考も、この世界の現実に合わせて考えれば、決して頭ごなしに否定していいものではないのかもしれない。
オレとしてはとても支持は出来ないけどな。
しかも魔法である程度、人格を残す事が出来るとなると、この世界の基準で言えば目の前にいるのが『本物』と考えて当然だろう。
それがガーランドのついての伝説が色々と矛盾し、錯綜している理由だとしたらオレにとってもそれなりに身につまされる話でもあるな。
元の世界のネットでも、しばしばそうやってホイホイ発言を変える有名人に振り回された者同士で激論が繰り広げられ、罵倒合戦になることもあったが、こっちの世界では一歩間違うと戦争になりかねないのだ。
そう考えると『このガーランド』がモラーニ達に発見される事がなかったのは幸運だと言えるかも知れない。
そして恐らくウルハンガがここに姿を見せたのは、ここで何かを得る為だと思われる。
しかし『このガーランド』がここにいた時点での英雄ガーランドの意識を残したもので、その後の事を知らないとすれば、逆を言えばそれ以前の事に鍵があるということか。
ならばもっとも可能性があるのは――
「あなたはウルハンガ創造の時に何があったのかを知っているのですか?」
『もちろん知っているとも』
やっぱりそうか。
今のウルハンガはたぶん自分が創造された時の事を覚えていないんだ ―― まあ『自分がこの世に生を受けた時』なんか覚えてなくて当然だけど、神様にその基準が適用できるかどうかは知らない。
ひょっとするとウルハンガはここで自分が創造された時の事を調べた上で、最盛期の力を取り戻す手がかりとするつもりだったのだろうか。
とにかく千年前に何があったのか、それを知らねば話にならない。
「教えて下さい。なぜウルハンガはあのような神になったのか。そしてなぜあなたはウルハンガと戦っていたんですか?」
『まず大前提として、この世界はいかなる立場から見ても不完全だ。それについて異論はあるまい。だから誰もが足掻き苦しみ生きている』
「それは当然です」
もっともオレの感覚ではそれは『どの世界』でも一緒だろう。
たぶん『いかなる立場から見ても完全』な世界など、想像の中にしか存在しないと思う。
『だが我のいた時代の人間は世界を完全なるものとし、理想を実現する望みを抱いたのだ。その第一歩として指導者たる新たな神、完全なるものを創る計画を立案した。その計画は多くの賛同者を得て、幾つもの国や高名な英雄、宗教家達が参画し、いつしか大陸の大部分が関わる偉大な事業となったのだ』
「その計画で創造されたのがウルハンガだったということなんですね」
この問いかけにどういうわけか『ガーランド』は首を振った。
『それは半分だけ正解だ』
「半分だけ? どういうことです?」
『当初は参画者達の協力の下で、計画は順調に進んでいるかのように思えた。しかしそこで創られる神をいかなる存在にするかで最後まで意見が一致せず、関係したそれぞれの勢力がいがみ合い、ついには戦争となったのだ』
「そういうことですか……」
これまでの経験からすれば、その展開はさほど意外では無い。
それだけの勢力が参画していれば、当然『理想の世界』についての考えが一致するはずがないからな。
だけどその話を聞かされると、こっちの気分はウンザリしてくるよ。
みんなを幸せにするために、新たな神を生み出そうとする行為そのものが争いを招くなんて本末転倒もいいところじゃないか。
「つまり神を創る計画はダメになったのですか?」
『だから言っただろう。半分だけ正解だと。確かに指導者として新たな神を創造する計画は失敗に終わった。しかしそれらの積み重ねや、多くの人間の願いにより新たな神が生まれたのだ』
「ではそれがウルハンガ」
『そういうことだ。完全なるものは作られたのでは無く、人々の願いが生み出したと言えるだろう』
当初の計画が失敗したけど、その副産物として別のものが作り出されるというのは、元の世界でもあったことだけど、あくまでも人々の願いによって生まれたのであれば、それは『神』としては正しいあり方なのかもしれない。
しかしそうするとウルハンガのそもそも起こりが、各勢力でまるで別解釈なのも当然なのか。
あのウルハンガは光の神の眷属に含まれているようだけど、もっと別の力を有する神にしたかった勢力にとっては、初っぱなから『邪悪な存在』に思えても不思議では無い。
『そして生まれたウルハンガは、人々に争いを避ける新たな思想をもたらした』
オレに言わせるとそれはちょっと違う。
人々を幸せにするための計画が、大戦争をもたらして、それに苦しんだ多くの人間の願いが、争いを避ける『善も悪も相対的なもの』という思想の神であるウルハンガを生み出したのではないだろうか。
それでいてその思想とウルハンガの存在がいまこの時には、また別の争いの火種になっているのだから、この話にはいったい何重の皮肉があるんだ?
理想の世界の構築する指導者となる神を創ろうとした結果が大戦争となり、それにウンザリした人々の願いから生まれたウルハンガの思想がまた別の争いを産む。
もしも一神教徒の唱えるように『世界の全ては唯一神の身体そのもの』だとしたら、その唯一神は『悪意』という点で誰に対しても平等だと言えるかもしれないな。
いや。元の世界でも『理想の社会』を構築しようとして考え出された思想が、密告を奨励し、体制にとって目障りな者を情け容赦なく粛正する暗黒の社会を作った実例があったことからすれば、それもまた世界とは関係のない『人間の性』なんだろう。
オレがそんな事を考えている間にも『ガーランド』は説明を続けていた。
この相手はあくまでも過去のガーランドの残響みたいなものだから、こっちの都合など気にもしないのだろうな。
『物事を相対的に考えるウルハンガの思想は戦乱で荒廃した世界に広まり、ウルハンガを指導者と仰ぐ帝国は大いに繁栄した。その帝国の住民達は他の勢力のように指導者や神に対して盲目的な忠誠を抱くのでは無く、各員が深い理解の元で行動していたからだ』
そこまでも大体は分かっていた。
モラーニは極めて悪意に解釈していたけど、ウルハンガの帝国が千年後にまで、大きな脅威として語られるほどの勢力を誇っていたのは間違いないのだ。
ただなぜガーランドは ―― ウルハンガの思想を理解していたはずなのに ―― その帝国と戦ったのか、そしてなぜその帝国が滅んだのか知りたい事は幾つもある。
まあそれが現状を打開する役に立つかどうかは分からないけど、知っておいて損はないだろうよ。
『ウルハンガの帝国は繁栄を極めたが、それと共に多くの敵を作った』
これまでの話からすると、その相手もいろいろな立場と意図からウルハンガと敵対したのだろうな。
元の世界の『超大国』が数多くの同盟国がいる反面、全世界に多くのいろいろな敵を作っているのとそのあたりは共通していると言えるかも知れない。
「それであなた……つまりガーランドはそれら勢力と手を組んで、ウルハンガと戦ったのですね。それでどうしてそんな事をしたのですか」
『それは知らない。我にはそれが伝えられていないからだ』
「ええ? いや。そういうことですか……」
コイツはあくまでも後進に話を伝えるための存在だけど、だからガーランド本人が伝えたく無い事まで教えてくれはしないと言うことか。
しかしこれだけでもガーランドがウルハンガと戦った本当の理由は『自分の味方にも隠していた』ものだと分かっただけでも成果と見るべきだな。
『大いなる繁栄を極めたウルハンガの帝国も数多くの敵との戦いと、内部の混乱により次第に疲弊していった』
「その内部の混乱というものも、ウルハンガの教えが必然的に生み出したものが大きいのではないですか?」
モラーニはウルハンガの帝国の絶頂期には癒やしの聖女よりも病の精霊を崇めるものが重んじられたという伝説を語っていた。
それが全くの嘘で無いとしたら、戦いの中でウルハンガの帝国では、病の精霊のようなおぞましい相手の力も借りており、一定の市民権を得ていたのだろう。
仮に『力はどのように使うかで善悪が決まる』というウルハンガの教えを信奉するならば『正しい目的』であればいかなる力を使っても問題は無いことになる。
だがこっちの世界よりもずっとウルハンガの教えに近い元の世界においても、戦争で本当に細菌兵器の類いなど使えば、猛烈な反発を招くのは確実だ。
その場合、目的が正しいか否かが問われる事など無い。
仮○ライダーが悪の組織の怪人と同根の存在でも、絶対に毒ガスだとか、溶解液だとか、その手の武器を使わないのは、それが『正義のヒーロー』にはふさわしくないからだ。
そこまで考えたところでオレはウルハンガの思想が強い反発を招いた理由が思い浮かんだ。こっちの世界では『物事を相対化』するにしても、その物差しとなるべき情報が決定的に不足しているんだ。
だから結局は相対化の比較対象が自分達の狭い範囲の認識に留まってしまうから、暴走してしまう危険性があるのだろう。
元の世界でネットを使えば、こっちの世界とは問題にならないほどの膨大な情報を得る事が出来た。
しかし『自分の望む情報』しか見ようとしなかったり、ごく狭い範囲における内輪の論理以外は受け付けなかったりする人間は珍しくなかったのだ。
こっちの世界ではその問題はずっと深刻だろう。『力は使い方で善悪が決まる』という思想を有しているが故に、限定された知識しか持たない狭い了見で勝手に善悪を決めつけ、暴走する危険性があって当然だ。
そして暴走した結果をもこの世界の宗教観では『悪行の神』として受け入れてしまうので、それが更に敵意をかき立てる事となる。
そう思って見返してみるとモラーニように『神様が倫理を定める』『自らの崇める真実を盲目的に信じる』という思考も、この世界の現実に合わせて考えれば、決して頭ごなしに否定していいものではないのかもしれない。
オレとしてはとても支持は出来ないけどな。
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