能力者の都市で僕が最強の"覇王"になるまで。

ミースケ

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「で、どうするんだ?」
「どうもこうもお前が黒田を気絶させたせいで撤退も出来ないぞ」
「迎え撃つか、山を越えるか・・・」
 数分後、なんとか全員が廃工場内に避難することに成功し、全員で作戦を考えている。
「リーダー!敵の数、ざっと300といったところでっせ・・・」
「・・・そうか」
 手下と思われる男からそんな報告を受けた陽翔は頭を抱える。
 そんな数の戦闘員を動かせるのは僕の知る限りでは"政府軍"だけだ。
 だがその場合、なぜ政府がそんな数の兵を送り込んでくるのかという事が分からない。事後処理員を送ってくるのなら分かるが、数からして明らかに違うのは分かり切っている。
「・・・まさか!」
「どうしたんだ?」
 陽翔が何かに気が付いた様な反応を見せる。
「もしかしたら龍桜のやつは俺らの能力を狙っているのかもな」
「・・・っ!なるほどな、そういう事か」
 なるほど、陽翔は10年前に龍桜と戦った事があるから《破壊神》を所持していることがバレている。
 "僕の能力"も大会で暴走して発動してしまったことから、10年前に龍桜がこの能力の元の持ち主と戦った事がある場合はバレている。
 陽翔がどういった思考でその結論に至ったのかは分からないが、確かにその仮説なら納得は出来る。
「影浦さん・・・!」
「既に優香様には連絡をしております。至急出来る限りの緑間家特別戦闘部隊を送ると」
「ナイスです。相変わらず仕事が早いことで」
 緑間家の特別戦闘部隊は10年前の事件で路頭に迷い、黒幕に恨みを持つ者の中から特に優秀な者を集めた集団だ。
 優香さんに世話になっていた時代にはよく模擬戦闘の相手になってもらっていて、共闘してくれるとなればかなり心強い。
「それは素晴らしいが、それまではどうするんだ?こっちの戦力はお前ら5人と俺とナキ、あとはお前らに半壊させられた俺の部下たちだけだぞ。この戦力でそのなんとか部隊が来るまで耐えきれるのか?・・・そもそも、あの龍桜相手に後手に回った上にフルとは言えないこの戦力で勝てるのか?」
「それは分からないが、やるしかないんだよ。なあ?京夜」
「ああ、そうだ。お前らも覚悟を決めろ。」
「もち・・・」
「は、はい!頑張ります!」
「どうやらウチのメンバーは諦めるつもりは無いらしいぜ?」
 京夜や玲奈の能力は汎用性が高く強力だし、優香さんが来るまで危ないようなら最終手段として"瑠衣の能力も使う"。
 これならあの数の兵力とも十分に殴り合えるし、何より本当の脅威は龍桜だけだ。
 どれほど実力に差があるのかは分からないが、僕が龍桜の相手をすれば全体で十分に勝率はある。
「まあ、ここで泣き言を言っても仕方ないしな。」
「ああそうだ。一応、あんたらの戦力も期待してるぜ?」
 大半を玲奈一人に全滅させられていたが、あれは玲奈が強すぎる上に相性が悪かった事もあったため、一般的な兵士を少しでも足止め・・・あわよくば撃破してくれる事を期待する。
「ボスにも来てくれるように頼んでおく。これが最終決戦になるかもしれないからな」
「分かった・・・玲奈、充電は?」
「ん・・・バッテリー、ある」
 そう言われて見ると、影浦さんが運んできてくれたらしいキャリーケースから伸びる導線を玲奈が咥えて充電をしている。流石影浦さんだ、仕事が早すぎる。
「・・・それじゃ、行くか!」
「「「おお!」」」
 こうして、僕たち【ZERO】と"ICE"の連合チームと龍桜率いる政府軍との戦争が開幕する。
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