小説家になるために使えそうな本の感想文

天田れおぽん

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瀬戸賢一編 味ことば研究ラボラトリー おいしい味の表現術

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味の表現に関する本です。図書館で借りてきました。

「SNS、食レポ、お店の宣伝で、味の表現に困らなくなる1冊!」
と、いうことらしいので。小説の中で食べ物の味を表現したいときにも役立ちそうですよ。

ラノベなど小説でも食事シーンは重要ですよね。

専門的な内容もありますが、漫画など作品における味表現についても沢山触れられているので、分かりやすいです。

「うまい」にまつわる男女の話では、女性が「うまい」という表現を使うことに否定的ということが書かれていて。こんなことを言う男は蹴りだしてやるっ、とか思いましたが。冷静に考えると、女性は「うまい」という表現を、味の表現には使わないことが多いですね。

わたしは女だからというより、もっと他に言葉がたくさんあるから、そっちを使います。それに。「うまい」というときには「上手い」という意味で使うから、味の表現として使わないですね。お料理を作るのが上手と言う意味で「うまい」使っちゃうから、味のほうに使わない。そんな気がします。

そんなことを考えながら読んだりすると、単純に味を表現する語彙を増やす、といったことに留まらない発見があるかもしれません。

料理の見た目や香り、味など、表現する上でのポイントが詳しく解説されています。具体的な作品を例に出しての解説なので分かりやすいです。お菓子のキャラクターホイールとか出てきたりします。

目次が、こんな感じ

【目次より抜粋】
序章 ことばから味へ・味からことばへ(瀬戸賢一)
五感で表現する/味ことば対〝シズルワード〟

第一章 コク・キレ・のどごし(宮畑一範)
コクの有無/キレの多義/のどごしは滑・軽・快
第二章 「生」の味と魅力(瀬戸賢一)
生バウムクーヘンって何だ?/もちもちととろとろ、そして「~たて」
第三章 味の「宝石箱」のヒミツ(辻本智子)
食べ物は宝石/「箱」の魔力/留まる味
第四章 女の「うまい」・男の「おいしい」――男性しか「うまい」と言わないのか?(稲永知世)
「うまい」と「おいしい」の割り当て率/結局「うまい」は男性専用?
第五章 マンガな味――ジャンルに根ざした味覚の表現(山口治彦)
説明せりふ/心象風景描写
第六章 カレーなるおいしさの表現(小田希望)
ルーの見た目/カレーなる味の図解
第七章 ラーメンの味ことば(山添秀剛)
神の舌を持つ男/ラーメンの味は生き物
第八章 お菓子のオノマトペ(武藤彩加)
オノマトペの重要性/クックパッドのオノマトペ

コラム
肉の煙/魚の時間 他(小森道彦) 下町の洋食屋さん/ロンドンの中華 他(安井泉)


語彙増やすだけではない内容になっているので、異世界など実際には無い食べ物を表現したいときにも参考になるかもです。

興味のある方は読んでみて下さい。

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