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第3話 悪役令嬢爆誕秘話
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それは13年前のことである。
ミレーユ・セスティーニ公爵令嬢は、7歳で王太子婚約者となることが決まった。
この頃のミレーユは悪役令嬢ではなかった。
とても恵まれた令嬢の1人であり、とても可愛らしい子どもだったのである。
「わたくしが、ニコラスさまのお嫁さんになれるの⁉」
午後のお茶の時間にガゼボで両親から王太子婚約者に決まったと聞かされたミレーユは、青い瞳をキラキラと輝かせて、幼さの残る頬を赤く染めた。
白い籐の椅子に座ったミレーユは、両手を両頬に当て両親を見上げる。
彼女の未来は、希望と期待に満ちていた。
笑顔のセスティーニ公爵は、娘の艶やかでサラサラな金の髪を撫でながら言う。
「ああ、ミレーユ。お前がニコラスさまのお嫁さんだ」
「ええ、ミレーユ。ニコラスさまのお嫁さんになって、いずれば王妃さまになるのよ」
(わたくしがニコラスさまのお嫁さんになるだけでなくて、王妃さまに⁉)
「よかったわねぇ、ミレーユ。貴女はニコラスさまが大好きだものね」
母に言われて、ミレーユはコクコクと頷いた。
セスティーニ公爵はクスリと笑う。
「セスティーニ公爵家の跡取りには弟がいるから、何の心配もない。ミレーユはニコラスさまと幸せになりなさい」
「そうね。ニコラスさまの方もミレーユのことが満更でもないようですし。幸せな王妃と国王が治める国なんて素敵よね?」
手の甲で頬を撫でる母に問われて、ミレーユは再びコクコクと頷いた。
幼ないながらも幸福に輝く娘に、両親も幸せな気分で満ちている。
「ニコラスさまは優秀であらせられるし、ミレーユだって優秀だ。その2人が一緒になって国を治める。そうなれば国民だって幸せになれるだろう。将来が楽しみだよ」
「そうよね。楽しみだわ。よかったわねぇ、ミレーユ」
子どもの頃のミレーユは素直だった。
両親に言われたまま幸せな自分の未来を想像して、将来を楽しみにする日々が続いた。
ミレーユの前途は順風満帆。
万事順調のとんとん拍子。
全てが上手くいく上り調子だ。
物事は彼女が直接何かしなくても、スムーズに進んでいく。
ミレーユは家柄や美貌だけでなく、友人にも恵まれていた。
それは9歳の誕生日のことだ。
公爵家の豪奢な大広間は更に華やかに飾り付けられ、貴族たちは公爵家の令嬢で未来の王妃となるミレーユの誕生日を祝うために駆け付けた。
ミレーユは社交的な性格をしていたため、友人も多い。
特に両親も友人であるマリー伯爵令嬢とは親しくお付き合いをしていて、親友と言えた。
「ミレーユさま、お誕生日おめでとうございます」
「ありがとうございます、マリーさま」
マリーは美しく包装した重たい長方形の物をミレーユへと手渡した。
「あら、重たいわね」
「うふ。包みを開けてご覧になってください、ミレーユさま」
親友に促され、ミレーユは小さな手で包みを丁寧に解いた。
「あら、これは……」
「うふっ。本ですわ」
美しいだけでなく賢いマリーは、親友への贈り物に本を選んだのだ。
「綺麗な挿絵ね?」
その挿絵の入った本は、絵本からいきなり王妃教育のための堅苦しい本を読み始めたミレーユにとっては目新しいものだった。
中身をパラパラとめくって確認したミレーユは頬を赤く染めた。
「あら、まぁ……」
「ふふふ。少し大人向けの本ですわ、ミレーユさま。とても人気のある恋愛小説だそうですよ」
マリーは賢いだけでなく、年相応に必要な冒険も心得ていた。
「そうなのね。ありがとう。読ませていただくわ」
友人である令嬢がくれた本は、ドアマットヒロインが幸せになっていく物語だった。
悪役令嬢が出てきてはヒロインをいじめるという王道展開の物語だ。
ミレーユは夢中になって本を読んだ。
最後にはヒーローとヒロインが結ばれ、悪役令嬢は成敗された。
後日セスティーニ公爵家を訪れたマリーとガゼボでお茶をしながら、ミレーユは力説した。
「ねぇ、マリーさま。このヒーロー、だらしないわ。なぜヒロインをもっと早く、きちんと迎えにいかないのかしら⁉ それにこの悪役令嬢の根性の悪いこと! イライラするわっ!」
「ふふふ。お気に召したようでよかったわ、ミレーユさま」
「こんな悪役令嬢、不幸になって当然だわ」
鼻息荒いミレーユに、笑顔でマリーは言う。
「ね? 悪役令嬢モノの恋愛小説って面白いでしょ?」
「ええ!」
「ふふ。絶対に気に入ると思いましたのよ。だから今日は、他のお気に入りを持参しましたの。お貸ししますので読んでみます?」
ミレーユは、目の前にドンとうず高く積まれた本を前にして、コクコクと頷いた。
時は流れ、ミレーユは11歳になった。
王立学園への入学を翌年に控えた王太子婚約者としてのお披露目を兼ねたお茶会でのことだ。
同年代が多く集められたため、貴族といっても子どもの出席者が多かった場にミレーユはいた。
ニコラスと一緒に挨拶をしていたミレーユが1人になったタイミングで、1人の令嬢が突然話しかけてきた。
「貴女がミレーユ?」
「そうですが」
ミレーユは内心ムッとしながらも、令嬢に笑顔を向けた。
(仲介者もなく、突然話しかけてくるなんて無礼ね。わたくしは、公爵家の娘のうえに王太子婚約者。今の王家には王女はいないから、国内の同年代の令嬢のなかでは、最上位のはずなのに)
令嬢の無礼はそれだけでは終わらなかった。
ミレーユを上から下までジロジロとチェックしてから、嫌味っぽくつぶやく。
「普通ね」
「……え?」
驚いて反応に困っているミレーユを見て、令嬢は鼻で笑った。
令嬢は胸を張り、自分を見せつけるようなポーズをとりながら言う。
「鈍いわね、貴女。ワタクシを見て、何か感じるところはない?」
期待に鼻の穴を膨らませて迫る令嬢に、ミレーユは戸惑うしかなかった。
金髪も、青い瞳も、整った顔立ちも、貴族であれば特別に珍しいものではない。
だがピンク色のドレスを着た令嬢は、明らかに何か特別な言葉を求めているようだ。
(名乗りもしないで、どういうことかしら? ちょっとおかしい子が紛れ込んだ、とか? でもそれを正直に言ったら暴れられそうね。今日はニコラスさまがいらっしゃるから、警備は厳重なはずなのに、どうしたことでしょう)
ミレーユは固まったまま令嬢を見つめていた。
すると令嬢は明らかにイライラし始めた。
「もう、どういうことなの? ワタクシを見れば、婚約を辞退する気になると思ったのに」
「え? 婚約を辞退?」
ミレーユはキョトンとした表情を浮かべて名乗らぬ令嬢を見つめた。
令嬢は音を立てて右足で地面を蹴った。
そしてミレーユに向かって右手の人差し指を向けて叫ぶ。
「もうっ、鈍いっ。鈍いわっ、ミレーユ・セスティーニ公爵令嬢。貴女よりもワタクシの方がニコラスさまにふさわしいわ。そこは伏して辞退させていただきます、って貴女から言うべきでしょ⁉」
「えっと……なぜ?」
「なぜって、貴女のような凡庸な令嬢がニコラスさまにふさわしいわけがないでしょ? ニコラスさまにふさわしいのは、ワタクシのような女性なのよ!!!」
名も知らぬ令嬢が興奮しながら叫んでいる。
(あ、この方。ヤバイ方だわ)
そう思ったミレーユはニコラスの姿を探した。
(見つけた。護衛もやはり向こうへ行っているわ。わたくしも向こうへ行かないと……)
ミレーユがニコラスの側へ行こうと歩き出すと、更に令嬢は興奮した。
「ちょっと⁉ ワタクシが話しているのに、どこへ行くつもり⁉」
「アッ、何をするのですか⁉」
歩き出したミレーユを追いかけてきた令嬢は、ミレーユの腕を掴んだ。
「何をって話をするのよ! ワタクシの話を聞いてた⁉ 貴女は婚約を辞退なさいっ!」
「アァ、嫌っ。やめてくださいっ!」
ミレーユは掴まれた腕を振りほどこうと体を揺らした。
すると令嬢はバランスを崩して声を上げる。
「あっ⁉」
ちょうどそこには噴水があった。
令嬢は積まれたレンガの端に足を取られ、まるで自分で目指したかのように体勢を崩しながら噴水の中へと落ちていった。
ビシャンという大きな水の音が響いて、人々の視線が集まる。
そこにあったのは、立ち尽くすミレーユと噴水の中でびしょ濡れになっている令嬢の姿。
「もうっ、なにするの⁉ この人よ! この人がワタクシを突き飛ばしたの!!!」
令嬢はミレーユを指さして叫んだ。
「えっ? そんな、わたくしは……」
戸惑うミレーユ。
騒めく人々の声と視線。
「このっ……悪役令嬢!」
「えっ⁉」
令嬢が指さして叫ぶのを聞いて、ミレーユを激しい衝撃が襲った。
(あぁ! わたくしは悪役令嬢なの⁉)
思い込みの激しいミレーユは、この日から自分が悪役令嬢であると思い込んでしまったのである。
ミレーユ・セスティーニ公爵令嬢は、7歳で王太子婚約者となることが決まった。
この頃のミレーユは悪役令嬢ではなかった。
とても恵まれた令嬢の1人であり、とても可愛らしい子どもだったのである。
「わたくしが、ニコラスさまのお嫁さんになれるの⁉」
午後のお茶の時間にガゼボで両親から王太子婚約者に決まったと聞かされたミレーユは、青い瞳をキラキラと輝かせて、幼さの残る頬を赤く染めた。
白い籐の椅子に座ったミレーユは、両手を両頬に当て両親を見上げる。
彼女の未来は、希望と期待に満ちていた。
笑顔のセスティーニ公爵は、娘の艶やかでサラサラな金の髪を撫でながら言う。
「ああ、ミレーユ。お前がニコラスさまのお嫁さんだ」
「ええ、ミレーユ。ニコラスさまのお嫁さんになって、いずれば王妃さまになるのよ」
(わたくしがニコラスさまのお嫁さんになるだけでなくて、王妃さまに⁉)
「よかったわねぇ、ミレーユ。貴女はニコラスさまが大好きだものね」
母に言われて、ミレーユはコクコクと頷いた。
セスティーニ公爵はクスリと笑う。
「セスティーニ公爵家の跡取りには弟がいるから、何の心配もない。ミレーユはニコラスさまと幸せになりなさい」
「そうね。ニコラスさまの方もミレーユのことが満更でもないようですし。幸せな王妃と国王が治める国なんて素敵よね?」
手の甲で頬を撫でる母に問われて、ミレーユは再びコクコクと頷いた。
幼ないながらも幸福に輝く娘に、両親も幸せな気分で満ちている。
「ニコラスさまは優秀であらせられるし、ミレーユだって優秀だ。その2人が一緒になって国を治める。そうなれば国民だって幸せになれるだろう。将来が楽しみだよ」
「そうよね。楽しみだわ。よかったわねぇ、ミレーユ」
子どもの頃のミレーユは素直だった。
両親に言われたまま幸せな自分の未来を想像して、将来を楽しみにする日々が続いた。
ミレーユの前途は順風満帆。
万事順調のとんとん拍子。
全てが上手くいく上り調子だ。
物事は彼女が直接何かしなくても、スムーズに進んでいく。
ミレーユは家柄や美貌だけでなく、友人にも恵まれていた。
それは9歳の誕生日のことだ。
公爵家の豪奢な大広間は更に華やかに飾り付けられ、貴族たちは公爵家の令嬢で未来の王妃となるミレーユの誕生日を祝うために駆け付けた。
ミレーユは社交的な性格をしていたため、友人も多い。
特に両親も友人であるマリー伯爵令嬢とは親しくお付き合いをしていて、親友と言えた。
「ミレーユさま、お誕生日おめでとうございます」
「ありがとうございます、マリーさま」
マリーは美しく包装した重たい長方形の物をミレーユへと手渡した。
「あら、重たいわね」
「うふ。包みを開けてご覧になってください、ミレーユさま」
親友に促され、ミレーユは小さな手で包みを丁寧に解いた。
「あら、これは……」
「うふっ。本ですわ」
美しいだけでなく賢いマリーは、親友への贈り物に本を選んだのだ。
「綺麗な挿絵ね?」
その挿絵の入った本は、絵本からいきなり王妃教育のための堅苦しい本を読み始めたミレーユにとっては目新しいものだった。
中身をパラパラとめくって確認したミレーユは頬を赤く染めた。
「あら、まぁ……」
「ふふふ。少し大人向けの本ですわ、ミレーユさま。とても人気のある恋愛小説だそうですよ」
マリーは賢いだけでなく、年相応に必要な冒険も心得ていた。
「そうなのね。ありがとう。読ませていただくわ」
友人である令嬢がくれた本は、ドアマットヒロインが幸せになっていく物語だった。
悪役令嬢が出てきてはヒロインをいじめるという王道展開の物語だ。
ミレーユは夢中になって本を読んだ。
最後にはヒーローとヒロインが結ばれ、悪役令嬢は成敗された。
後日セスティーニ公爵家を訪れたマリーとガゼボでお茶をしながら、ミレーユは力説した。
「ねぇ、マリーさま。このヒーロー、だらしないわ。なぜヒロインをもっと早く、きちんと迎えにいかないのかしら⁉ それにこの悪役令嬢の根性の悪いこと! イライラするわっ!」
「ふふふ。お気に召したようでよかったわ、ミレーユさま」
「こんな悪役令嬢、不幸になって当然だわ」
鼻息荒いミレーユに、笑顔でマリーは言う。
「ね? 悪役令嬢モノの恋愛小説って面白いでしょ?」
「ええ!」
「ふふ。絶対に気に入ると思いましたのよ。だから今日は、他のお気に入りを持参しましたの。お貸ししますので読んでみます?」
ミレーユは、目の前にドンとうず高く積まれた本を前にして、コクコクと頷いた。
時は流れ、ミレーユは11歳になった。
王立学園への入学を翌年に控えた王太子婚約者としてのお披露目を兼ねたお茶会でのことだ。
同年代が多く集められたため、貴族といっても子どもの出席者が多かった場にミレーユはいた。
ニコラスと一緒に挨拶をしていたミレーユが1人になったタイミングで、1人の令嬢が突然話しかけてきた。
「貴女がミレーユ?」
「そうですが」
ミレーユは内心ムッとしながらも、令嬢に笑顔を向けた。
(仲介者もなく、突然話しかけてくるなんて無礼ね。わたくしは、公爵家の娘のうえに王太子婚約者。今の王家には王女はいないから、国内の同年代の令嬢のなかでは、最上位のはずなのに)
令嬢の無礼はそれだけでは終わらなかった。
ミレーユを上から下までジロジロとチェックしてから、嫌味っぽくつぶやく。
「普通ね」
「……え?」
驚いて反応に困っているミレーユを見て、令嬢は鼻で笑った。
令嬢は胸を張り、自分を見せつけるようなポーズをとりながら言う。
「鈍いわね、貴女。ワタクシを見て、何か感じるところはない?」
期待に鼻の穴を膨らませて迫る令嬢に、ミレーユは戸惑うしかなかった。
金髪も、青い瞳も、整った顔立ちも、貴族であれば特別に珍しいものではない。
だがピンク色のドレスを着た令嬢は、明らかに何か特別な言葉を求めているようだ。
(名乗りもしないで、どういうことかしら? ちょっとおかしい子が紛れ込んだ、とか? でもそれを正直に言ったら暴れられそうね。今日はニコラスさまがいらっしゃるから、警備は厳重なはずなのに、どうしたことでしょう)
ミレーユは固まったまま令嬢を見つめていた。
すると令嬢は明らかにイライラし始めた。
「もう、どういうことなの? ワタクシを見れば、婚約を辞退する気になると思ったのに」
「え? 婚約を辞退?」
ミレーユはキョトンとした表情を浮かべて名乗らぬ令嬢を見つめた。
令嬢は音を立てて右足で地面を蹴った。
そしてミレーユに向かって右手の人差し指を向けて叫ぶ。
「もうっ、鈍いっ。鈍いわっ、ミレーユ・セスティーニ公爵令嬢。貴女よりもワタクシの方がニコラスさまにふさわしいわ。そこは伏して辞退させていただきます、って貴女から言うべきでしょ⁉」
「えっと……なぜ?」
「なぜって、貴女のような凡庸な令嬢がニコラスさまにふさわしいわけがないでしょ? ニコラスさまにふさわしいのは、ワタクシのような女性なのよ!!!」
名も知らぬ令嬢が興奮しながら叫んでいる。
(あ、この方。ヤバイ方だわ)
そう思ったミレーユはニコラスの姿を探した。
(見つけた。護衛もやはり向こうへ行っているわ。わたくしも向こうへ行かないと……)
ミレーユがニコラスの側へ行こうと歩き出すと、更に令嬢は興奮した。
「ちょっと⁉ ワタクシが話しているのに、どこへ行くつもり⁉」
「アッ、何をするのですか⁉」
歩き出したミレーユを追いかけてきた令嬢は、ミレーユの腕を掴んだ。
「何をって話をするのよ! ワタクシの話を聞いてた⁉ 貴女は婚約を辞退なさいっ!」
「アァ、嫌っ。やめてくださいっ!」
ミレーユは掴まれた腕を振りほどこうと体を揺らした。
すると令嬢はバランスを崩して声を上げる。
「あっ⁉」
ちょうどそこには噴水があった。
令嬢は積まれたレンガの端に足を取られ、まるで自分で目指したかのように体勢を崩しながら噴水の中へと落ちていった。
ビシャンという大きな水の音が響いて、人々の視線が集まる。
そこにあったのは、立ち尽くすミレーユと噴水の中でびしょ濡れになっている令嬢の姿。
「もうっ、なにするの⁉ この人よ! この人がワタクシを突き飛ばしたの!!!」
令嬢はミレーユを指さして叫んだ。
「えっ? そんな、わたくしは……」
戸惑うミレーユ。
騒めく人々の声と視線。
「このっ……悪役令嬢!」
「えっ⁉」
令嬢が指さして叫ぶのを聞いて、ミレーユを激しい衝撃が襲った。
(あぁ! わたくしは悪役令嬢なの⁉)
思い込みの激しいミレーユは、この日から自分が悪役令嬢であると思い込んでしまったのである。
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