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神の裁き
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「なんですか、神さま」
「そこのを回収しようかと思っての」
そこの、とは、六尾のことである。
「しょうがない人間よの」
溜息を吐く神。
お気持ち、お察しします。
「コイツ、どうするんです?」
「んー……まだ、あやかしにはなっとらんから。あの世に送って、ちと鍛えてやるかの」
神が指パッチンすると、空から鬼みたいなのが降ってきた。
ドーン、と大地が揺れる。
「あー、すまんの。コイツを鍛えて改心させてくれるかの?」
「承知いたしました」
鬼は、気絶したままの六尾の襟首をつかみ、ずるずると引きずると、塩梅の良さそうな場所を選んで空を見て。金槌で地面を殴って、六尾ごと空へと飛んで行った。
「……なんですか? アレは?」
「ん。あの男を、魂魄(こんぱく)修練施設送りにしたんじゃ」
「魂魄修練施設?」
「ん。人間界だと、地獄とか呼ばれているあたりかの?」
「いや、質問に質問で返されても……」
へー。地獄って空の上にあるんだ? 地中ではなくて。
「地面にあると邪魔じゃろ?」
「いや、空も大概使ってるから……」
どっちにあっても邪魔だと思う。
つか、そもそも次元が違うからカチ合わないよね?
「そういや嬢ちゃん」
「なんですか? 神さま」
「なんで、あやかしの力を使わなんだ?」
「……は?」
おや? 腐死鳥の力は、死なない、ってのが最大では?
「デフォルトでスカンク並みの威力の臭い爆弾とか、岩くらいなら砕ける腐死鳥パンチとか、推しを押し上げる黄色い声援波とか、用意しといたのに使わないから……」
「……」
あったんですか? そんな便利な機能。マニュアルをください。
と、いうか。なんですか、デフォルトって?
修練度に応じてパワーアップしていく技ですか?
それは是非、レベル上げしてみたいです。
「で、嬢ちゃん」
「なんですか? 神さま」
「アンタ、ホントはどうしたい?」
「そこのを回収しようかと思っての」
そこの、とは、六尾のことである。
「しょうがない人間よの」
溜息を吐く神。
お気持ち、お察しします。
「コイツ、どうするんです?」
「んー……まだ、あやかしにはなっとらんから。あの世に送って、ちと鍛えてやるかの」
神が指パッチンすると、空から鬼みたいなのが降ってきた。
ドーン、と大地が揺れる。
「あー、すまんの。コイツを鍛えて改心させてくれるかの?」
「承知いたしました」
鬼は、気絶したままの六尾の襟首をつかみ、ずるずると引きずると、塩梅の良さそうな場所を選んで空を見て。金槌で地面を殴って、六尾ごと空へと飛んで行った。
「……なんですか? アレは?」
「ん。あの男を、魂魄(こんぱく)修練施設送りにしたんじゃ」
「魂魄修練施設?」
「ん。人間界だと、地獄とか呼ばれているあたりかの?」
「いや、質問に質問で返されても……」
へー。地獄って空の上にあるんだ? 地中ではなくて。
「地面にあると邪魔じゃろ?」
「いや、空も大概使ってるから……」
どっちにあっても邪魔だと思う。
つか、そもそも次元が違うからカチ合わないよね?
「そういや嬢ちゃん」
「なんですか? 神さま」
「なんで、あやかしの力を使わなんだ?」
「……は?」
おや? 腐死鳥の力は、死なない、ってのが最大では?
「デフォルトでスカンク並みの威力の臭い爆弾とか、岩くらいなら砕ける腐死鳥パンチとか、推しを押し上げる黄色い声援波とか、用意しといたのに使わないから……」
「……」
あったんですか? そんな便利な機能。マニュアルをください。
と、いうか。なんですか、デフォルトって?
修練度に応じてパワーアップしていく技ですか?
それは是非、レベル上げしてみたいです。
「で、嬢ちゃん」
「なんですか? 神さま」
「アンタ、ホントはどうしたい?」
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