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第一の庭にて
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「そんなの別にいいじゃない。子供の魔力が高くても低くても関係ないわよ」
「いいえ。関係あるわ」
「え?」
「私は王宮に来てから何度か、命を失いかけた。一度目は後宮で何者かに鈍器で後頭部を殴打された挙句、部屋に火をつけられた。そして第二王子から殺害されそうになった。いずれもレオン陛下が風魔法で私を助けて下さったから事無きを得たけど、本来ならとっくに死んでいるわ」
「それは……」
「王宮で国王陛下の御子として生まれるという事は、それだけ他者から命を狙われる可能性も高いと思うの……。魔力が高くなければ国王陛下の御子は自分の身を守ることすらできないかもしれない。少なくとも第二王子は兄であるレオン様が自分より魔力が高いことで長年、不用意に手出しをしなかったという風に考えられるわ……」
「確かにそういう面もあるかも知れないけど……」
「生まれつき高い魔力を持つという事はそれだけ抑止力も働くと思うの。でも私じゃあ国王陛下の御子に高い魔力は与えてあげられないわ……。もし、生まれつき魔力が低かったせいで自分の身を守り切れずレオン陛下の御子が死んでしまったら、どれだけ悔やんでも悔やみきれない」
思い詰めた様子のローザにそれ以上、どう言葉をかけたら良いのか分からず茶髪の侍女ジョアンナが戻ってきたのをきっかけに私は第一の庭を後にした。
「それにしてもローザとケヴィン君が実の姉弟じゃなかったなんて……。ローザのお父さんの妹がケヴィン君のお母さんってことは、ローザとケヴィン君は血縁的には『いとこ』同士ということになるのね」
二人とも姉弟仲が良さそうだったから、姉弟だとまったく疑ってなかったし、ケヴィン君はローザを慕っていたし、王宮にいるローザをとても心配して。もしローザが酷い目にあっているなら国王陛下を殺すとまで言っていたけど、もしかして多少は恋愛感情も入っていたのだろうか。
もし、そうならローザが国王陛下と相思相愛になっているという事態もケヴィン君にとっては面白くない展開なのかもしれない。
「そういえばケヴィン君には『ローザは酷い目にあっていない』と説明したけど、国王陛下と相思相愛になって次期王妃にと望まれてるって説明はまだしてないような……」
もしかしてその事実を知った時、ケヴィン君は再び激怒したりするのだろうか。いや、ローザが正式に国王と結婚するという事になれば、それは国王陛下とローザの問題でケヴィン君は直接的には関係ないはず。まして、私はもっと関係ないはず。この件に関して、私はこれ以上の介入はすまいと誓った。
王宮の門に向かおうと通路を歩いていると遠目に見覚えのある黒髪女性と特徴的な赤髪の貴族令嬢が見えた。伯爵令嬢フローラが黒髪の女官長ミランダに見送られながら二頭立ての白い馬車に乗り込む所だった。
「いいえ。関係あるわ」
「え?」
「私は王宮に来てから何度か、命を失いかけた。一度目は後宮で何者かに鈍器で後頭部を殴打された挙句、部屋に火をつけられた。そして第二王子から殺害されそうになった。いずれもレオン陛下が風魔法で私を助けて下さったから事無きを得たけど、本来ならとっくに死んでいるわ」
「それは……」
「王宮で国王陛下の御子として生まれるという事は、それだけ他者から命を狙われる可能性も高いと思うの……。魔力が高くなければ国王陛下の御子は自分の身を守ることすらできないかもしれない。少なくとも第二王子は兄であるレオン様が自分より魔力が高いことで長年、不用意に手出しをしなかったという風に考えられるわ……」
「確かにそういう面もあるかも知れないけど……」
「生まれつき高い魔力を持つという事はそれだけ抑止力も働くと思うの。でも私じゃあ国王陛下の御子に高い魔力は与えてあげられないわ……。もし、生まれつき魔力が低かったせいで自分の身を守り切れずレオン陛下の御子が死んでしまったら、どれだけ悔やんでも悔やみきれない」
思い詰めた様子のローザにそれ以上、どう言葉をかけたら良いのか分からず茶髪の侍女ジョアンナが戻ってきたのをきっかけに私は第一の庭を後にした。
「それにしてもローザとケヴィン君が実の姉弟じゃなかったなんて……。ローザのお父さんの妹がケヴィン君のお母さんってことは、ローザとケヴィン君は血縁的には『いとこ』同士ということになるのね」
二人とも姉弟仲が良さそうだったから、姉弟だとまったく疑ってなかったし、ケヴィン君はローザを慕っていたし、王宮にいるローザをとても心配して。もしローザが酷い目にあっているなら国王陛下を殺すとまで言っていたけど、もしかして多少は恋愛感情も入っていたのだろうか。
もし、そうならローザが国王陛下と相思相愛になっているという事態もケヴィン君にとっては面白くない展開なのかもしれない。
「そういえばケヴィン君には『ローザは酷い目にあっていない』と説明したけど、国王陛下と相思相愛になって次期王妃にと望まれてるって説明はまだしてないような……」
もしかしてその事実を知った時、ケヴィン君は再び激怒したりするのだろうか。いや、ローザが正式に国王と結婚するという事になれば、それは国王陛下とローザの問題でケヴィン君は直接的には関係ないはず。まして、私はもっと関係ないはず。この件に関して、私はこれ以上の介入はすまいと誓った。
王宮の門に向かおうと通路を歩いていると遠目に見覚えのある黒髪女性と特徴的な赤髪の貴族令嬢が見えた。伯爵令嬢フローラが黒髪の女官長ミランダに見送られながら二頭立ての白い馬車に乗り込む所だった。
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https://www.alphapolis.co.jp/novel/793391534/466596284/episode/5320962
https://www.alphapolis.co.jp/novel/793391534/387029553/episode/10775138
https://www.alphapolis.co.jp/novel/793391534/84576624/episode/5093144
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