少年ペット契約

眠りん

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おまけ

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 喫茶店で文和との会話を終え、車で彼をマンションまで送った後、春哉は帰路に着いた。
 文和が住んでいるマンションから車で一時間。少し長いドライブ。道も空いているので気楽に運転する。

 約二年前、ずっと追っていた人身売買組織の足取りがようやく掴めて、組織解体まで追い詰める事が出来た。
 春哉はサポート役なので、徹底的に追い詰めたのは人身売買撲滅組織の社員達だ。その会社の社長とは春哉が社会人になってから知り合い、協力している。

 人身売買組織が壊滅後、最初の半年で親が失踪届を出している子供から順に、きちんと親元に返されたかを確認する作業を続けた。
 海外に行ってしまっている者もいて、連れて帰るのに苦労をした。

 ベンチャー企業を経営しているのだが、副社長に仕事を任せて、その半年はほぼ副業に力を入れた。

 それも落ち着いて、失踪届が出ていない子供達を追い始めた。
 人身売買組織から奪ったリストを使い、実家の住所を調べて一軒一軒回った。
 その時に金井栞と再会した。

 栞は覚えていなかったようだが、春哉は彼女の顔を見てどこかで見覚えがあるような気がした。
 すぐに思い出せなかったが、どの組織からいつ堂島雪夜に買われたのかを調べてすぐに分かった。

 春哉が誘拐された時、一緒に檻の中にいたあの子だと。


 堂島は、噂では人柄は良いが頼りないと言われており、代議士としての立場はそこまで良いものではなかった。
 何かをする度に批判の声が上がっているような人物だ。

 春哉自身は知り合いではなかったが、パートナーである利典と知り合いで、利典からは「彼は人が良すぎるから、政界で上手く立ち回るのは得意ではないよ」と聞いていた。
 そんな彼に買われた栞が、どんな人生を歩んできたのか知りたかった。

 約五年前、春哉と共に栞もいた組織が、ボスの死亡で解散して、その内の殆どの子供は、他の組織に管理権を譲渡される形になり、そのまま買った者の所有物であり続けた。
 残りは親元に帰れた者、他の組織に売られた者等は少数だ。

 栞の場合は、環境的にも親元に帰る事も出来たのだろう。何故、そのまま堂島の元に居続けたのか不思議でならなかった。

 文和のお陰で長年の憂いは全て解消された。

(金井さんは幸せだったんだ。良かった)

 今はもう親元に戻り、仕事をしながら婚活をしていると聞いた。これ以上彼女の人生を調査する必要がなくなって安堵した。


 今は春哉の会社の近くの高層マンションに住んでいる。昔、春哉が利典に引き取られた時に住んでいたマンションとは別の部屋だ。
 到着すると、足早に部屋へと向かった。

「ただいま」

「おかえりなさい」

 利典がお茶を飲みながらテレビを見ており、文和の顔を見るとニコリと微笑んだ。
 堂島より年下だが、もう目の下に皺が入っていて、徐々に老けていっているのが分かる。

 彼は養子縁組をして、春哉と同じ苗字になってからずっと共に支え合っているパートナーだ。
 今回の文和や栞の件も時折利典が手伝ってくれたから解決出来た。春哉一人ではもっと時間がかかっていただろう。

「全部終わったよ」

「そうか。お疲れ様。じゃあ明日から通常業務に戻れるんだな?」

「うん。今日までずっとあちこち奔走してたから、利典さんに寂しい思いさせたね」

 利典の隣に座って手をぎゅっと握った。
 ここ二年程、忙しくて二、三ヶ月に一度くらいしか触れ合えなかったが、今日からまた毎日深く繋がれる。

「いや。春哉の顔色が良くなったみたいで良かった。
 ほら、金井さんの事を知ってからずっと落ち込んでいただろう?」

「心配かけてごめん」

 利典の顔が近付いてきた。春哉は目を閉じるとキスをされる。
 一番穏やかで、落ち着く時間だ。
 両腕を伸ばし、抱き締めながら舌を絡ませる。

 もう八年も恋人であり、人生のパートナーとして過ごしてきたが、こういう行為はまだ心臓がドキドキする。

(やっぱり利典さんが一番好きだなぁ)

 利典も同じ気持ちであって欲しいと、押し倒す。表情を見ても内心までは分からない。
 分かりたいから肌を重ねる。それで分かるわけではないが、心が通じるような気がするのだ。

「利典さん。このまましてもいい?」

「お腹空ていないのか?」

「んー。じゃあご飯の後」

「風呂は? 疲れてないのか?」

 四十歳になった利典は、徐々に性欲が衰えているように見える。
 遠回しに、断っているか、後回しにしようとしているのが分かる。
 だから愛されていないと思うわけではないが、少し寂しく思うのだ。

「疲れてないけど、利典さんがやる気ないんだったらいいや。残念」

「そういうわけじゃないんだが」

「いいよ、気にしないで」

 年齢差は仕方のない事だ。堂島と文和の年齢差を考えると、自分達はまだそこまで年の差はない。

(人と比べちゃいけないか。堂島さんは五十歳近い筈だけど、そういう性的な事は文和君は満足出来てるのかな?)

 折角連絡先も交換したので、後で聞いてみる事にする。
 今は利典と過ごす時間だ。大事にしたいのでスマホは一切見ない事にしている。


 既に利典が料理を作っており、二人で食事をして、のんびり過ごす。
 それぞれ風呂に入り、寝る準備をしてベッドに入った。

 ダブルベッドで一緒に寝るが、春哉は性欲を押さえる自信がないのでベッドの端に寄り、利典に背を向けた。
 だが、その行動が利典を不安にさせたらしい。

「春哉? こっち向いてくれないか?」

「顔見たら襲っちゃいそうだから、今日はこのままでいい?」

「ごめん、俺がこんなだから、春哉には我慢させてばかりだな」

 元々淡白だった利典だ。加齢と共に性欲が落ちるのは、少し前から予感していた事だ。

「利典さんが謝る事ないよ。性欲強い僕が悪いんだし。明日とか適当に抜いとくから、心配しないで」

 喧嘩は殆どした事はないが、冷たい言い方をしてしまい、雰囲気が悪くなる事はよくある。
 歳が近ければ喧嘩していたのかもしれない。

「あのさ、春哉が良かったら口でしようか?」

 バッと、春哉は振り返った。優しく微笑んでいる利典と見つめ合う。

「ん、じゃあ僕が先にしてもいい?」

「え? でも」

「いいじゃん。僕、利典さんのペロペロするの好きだな~」

「じゃあ俺も一緒にしようかな」

 お互い服を脱がし合い、横になってお互いのものを舐め始める。
 春哉は既に大きくなっていて肉棒は熱いが、利典はまだ柔らかいままだ。

 舐めていくと少しずつ大きくなる肉棒に、春哉はむしゃぶりつくように奉仕する。

「ごめん、利典さん、僕先にいっちゃう」

 先に春哉の蜜口から精液が噴出した。口の中に出されたものを飲み込み、尿道に残った精液も吸い出され、またしゃぶられそうになる。

「あっ、今敏感になってるから、あんまりいじめないで」

「でもまだ固いぞ?」

 利典が口を離したので安堵する。射精後は触られたくない。

「すぐ小さくなるから。それより、利典さんもイっていいよ」

「今日は出ないかもなぁ」

 利典は体調や気分によって出ない日もある。それでも一生懸命奉仕した。
 そうしていると、利典の指が奥の穴をを撫でてきた。

「中に入れたら出るかもな」

 春哉は喜んで四つん這いになり、後ろの穴を広げながらそれを利典に見せつけた。

「入れていいよ? イかなくてもいいし、少しでも利典さんが気持ち良くなってくれたらいいな」

「全く春哉は……。そんな姿を見せられたら俺も我慢出来ないよ」

 ローションで中を解されてか、熱の持った肉棒を押し付けられる。ゆっくりと挿入されていくと、春哉は小さく喘ぎながら背中を反らせた。

「今日は疲れてるだろうから、ゆっくり寝かせようと思ったのに。
 エッチな事ばかり考えてるんだから」

「あっ、だってぇ、僕、エッチ好きぃ」

「こうされるのが好きなんだろう?」

「ぃあぁぁっ、そこ、そこ好き。んっ、あっ、あぁっ」

 春哉の身体を全て知り尽くしている利典に、何時間も絞り取られた。
 体位を変えて、時間を忘れる程何度も揺さぶられ、春哉は満足する事が出来た。

 人身売買に関する調査と比べれば楽だが、朝からまた忙しい毎日だ。
 今はただ、愛する人の温もりを感じながら眠りにつく。この瞬間を感じながら……。
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