このレイプは合法ですか

眠りん

文字の大きさ
7 / 24

七話 三メートル

しおりを挟む
 目が覚めると、まず最初に違和感を覚えたのは口の中だ。粘ついた感じがして、咳き込みながらそれを吐き出した。

「ゴホッ、ゴホッ……ぉえ……」

「あ、起きた。吐くなよ。折角口の中に出してやったのに」

 塞がれていた口は自由にはなっていたが、代わりのように精液を流し入れられていた。
 悔しさから唇を噛もうとしたが、そこに男性器を捩じ込まれる。

「おい、歯ぁ立てるなよ。上手く出来なかったら、川中さんがどうなるか分かってるよな?」

「うぅっ……」

 逆らえずに口での奉仕をした。尻穴は相変わらず誰かが肉棒をピストンさせており、もう感覚がない。

「お前が寝てる間に一周半したんだぜ? 佳山が出したら終わりだよ。良かったな? 今日は俺参加してないし、早かったろ?」

 皇樹は楽しそうに言ったが、口に肉棒を出し入れされているせいで答えられない。

 佳山と呼ばれている書記が出してしまうと、三人は身支度を整えて、楽しげに帰っていった。
 残ったのは、精液塗れで縛られたまま横たわっている匠と、立ったまま匠を見下ろす皇樹の二人だ。

「ふ……うぅ……」

 匠の目からは涙が零れた。皇樹に犯されたのも辛い記憶だったが、それ以上に酷い行為だ。
 歯を食いしばって耐えようとするが、勝手に流れてくる涙は止めようもなかった。

「俺以外に犯されたのがそんなに辛いのか?」

「……お前に犯されるのだってごめんだ!! 僕に近寄んな!」

 怒りに任せて怒鳴ると、皇樹は匠の傍に来て、膝を着いた。匠の身体を横向きにして、両腕を縛る紐を解いた。
 身体は自由になった匠だが、痛みと怠さから立ち上がるのも億劫だ。

 皇樹は何故かバスタオルを持っており、汚れた匠の身体を優しく拭いた。

「そのままだと帰れないだろ。どうだ、俺ん家誰もいないし、シャワーとか貸すけど?」

 そんな皇樹の提案に、匠は嫌な想像しか出来なかった。だが、臭いもありこのまま帰れないのも事実だ。

「僕に何もしないだろうな?」

「え?」

「え? じゃないよ。指一本でも触れたら……」

「わ、分かったよ。……ったく」

 ギロリと睨みつけると、皇樹は少したじろいで、仕方なくといった様子で頷いたのだった。

 帰り道、匠は皇樹と一定の距離を保っていた。約三メートル。皇樹の家に行くまでその距離を縮める事はない。
 警戒心しかないので当たり前の事だ。

 皇樹の自宅は高層マンションの十五階だ。
 部屋の前で匠は立ち止まった。皇樹がドアを開いて入るよう促しているのだ。どうしても三メートル以内に入ってしまう事になる。

「何もしねぇって! この自意識過剰野郎が!」

「自意識過剰になった原因を作ったのは、藤倉君なんだけどね? 本当なら今すぐにでも警察につきだしたいよ。
 強制性交と、脅迫と……あぁ、犯罪教唆? アイツらも全員突き出してやりたい」

「知らねぇよ。そもそも俺を殴ろうとしたのはどっちだよ!」

「その前に律にした事忘れないでくれない? 女子達使っていじめさせたり」

「俺は何もしてない。あの子達が勝手にいじめだしたんだろ?」

「僕がいじめに遭うの知ってて、女子達無視して俺に引っ付いてた癖に!!」

「証拠は? あの子達があんな事するなんて……って言えばいいし。いい加減早く入れって!」

「先に中に入って。三メートル圏内に入ったら藤倉君がレイプ犯なの言うから」

「そんな事したら川中さんを……」

「律にはお前が居なくなるまで祖父母のところに行ってもらう。ちょっと遠いけど、そこなら誰も手出し出来ないだろうし」

 ずっと考えていた打開策だ。
 匠は、このまま皇樹が反省して、強姦をしなくなれば、見逃そうと思っているのだ。
 一度は好きになった人、という事もあるし、律の心の傷を広げたくない、親や知らない人から詳しい内容を問いただされるのは嫌だという気持ちも強いからだ。

 だが、今後も変わらず輪姦や強姦をするようであるなら、デメリットに目を瞑って親に全てを打ち明ける覚悟だ。

「分かったよ。先に入ってる。三メートルだな? 五秒したら入ってきて」

 五秒数えてから部屋の中に入った。玄関は広くて一瞬戸惑いを見せたが、靴を隅に置いて部屋に上がった。
 約束通り、皇樹は近くにはいなかった。

「入って、右の壁二番目のドアが洗面所だよ。浴室内に給湯器あるから、勝手に浴びていいよ」

 言われた通りに洗面所に入り、裸になって浴室に入った。
 どこに入っても広い部屋だ。キョロキョロと見回してしまう。

 シャワーを浴びていると、ドアを挟んで向かいに人のシルエットが見えた。
 匠は驚きのあまり、ドキッと心臓が飛び跳ねた気がした。

「藤倉君!? 三メートル!」

「タオル!!」

 と、皇樹が強く言うのでホッとしたのだが、少しの間が空き、急に浴室のドアが開かれた。

 皇樹は全裸で立っており、その目は匠の頭から足までを上下にジロジロと見ている。
 まるで制服チェックをする生徒指導の教師のようだ。
 目だけで犯されるような視線に、感じそうになる。

 逆に匠は直視出来ない。筋肉質な肉体に、割れている腹筋、男らしい腕が視界に入ってきて、落ち着かなくなった。
 気付けば、匠の男性器はムクムクと育っていた。それを皇樹が見過ごす筈もなく、ヅカヅカ浴室に入り、匠の腕を無造作に掴んだ。

「なっ、やめろって……それ以上したら……」

「訴えるって? やってみろよ」

 皇樹が匠の身体を反転させて、後ろから抱き締めた。自由な手で皇樹を引き剥がそうとするが、先に皇樹が指を一本だけアナルに入れたのだ。
 指は何の抵抗もなく穴の奥へと挿入されたのだった。
しおりを挟む
感想 1

あなたにおすすめの小説

BL 男達の性事情

蔵屋
BL
 漁師の仕事は、海や川で魚介類を獲ることである。 漁獲だけでなく、養殖業に携わる漁師もいる。  漁師の仕事は多岐にわたる。 例えば漁船の操縦や漁具の準備や漁獲物の処理等。  陸上での魚の選別や船や漁具の手入れなど、 多彩だ。  漁師の日常は毎日漁に出て魚介類を獲るのが主な業務だ。  漁獲とは海や川で魚介類を獲ること。  養殖の場合は魚介類を育ててから出荷する養殖業もある。  陸上作業の場合は獲った魚の選別、船や漁具の手入れを行うことだ。  漁業の種類と言われる仕事がある。 漁師の仕事だ。  仕事の内容は漁を行う場所や方法によって多様である。  沿岸漁業と言われる比較的に浜から近い漁場で行われ、日帰りが基本。  日本の漁師の多くがこの形態なのだ。  沖合(近海)漁業という仕事もある。 沿岸漁業よりも遠い漁場で行われる。  遠洋漁業は数ヶ月以上漁船で生活することになる。  内水面漁業というのは川や湖で行われる漁業のことだ。  漁師の働き方は、さまざま。 漁業の種類や狙う魚によって異なるのだ。  出漁時間は早朝や深夜に出漁し、市場が開くまでに港に戻り魚の選別を終えるという仕事が日常である。  休日でも釣りをしたり、漁具の手入れをしたりと、海を愛する男達が多い。  個人事業主になれば漁船や漁具を自分で用意し、漁業権などの資格も必要になってくる。  漁師には、豊富な知識と経験が必要だ。  専門知識は魚類の生態や漁場に関する知識、漁法の技術と言えるだろう。  資格は小型船舶操縦士免許、海上特殊無線技士免許、潜水士免許などの資格があれば役に立つ。  漁師の仕事は、自然を相手にする厳しさもあるが大きなやりがいがある。  食の提供は人々の毎日の食卓に新鮮な海の幸を届ける重要な役割を担っているのだ。  地域との連携も必要である。 沿岸漁業では地域社会との結びつきが強く、地元のイベントにも関わってくる。  この物語の主人公は極楽翔太。18歳。 翔太は来年4月から地元で漁師となり働くことが決まっている。  もう一人の主人公は木下英二。28歳。 地元で料理旅館を経営するオーナー。  翔太がアルバイトしている地元のガソリンスタンドで英二と偶然あったのだ。 この物語の始まりである。  この物語はフィクションです。 この物語に出てくる団体名や個人名など同じであってもまったく関係ありません。

上司、快楽に沈むまで

赤林檎
BL
完璧な男――それが、営業部課長・**榊(さかき)**の社内での評判だった。 冷静沈着、部下にも厳しい。私生活の噂すら立たないほどの隙のなさ。 だが、その“完璧”が崩れる日がくるとは、誰も想像していなかった。 入社三年目の篠原は、榊の直属の部下。 真面目だが強気で、どこか挑発的な笑みを浮かべる青年。 ある夜、取引先とのトラブル対応で二人だけが残ったオフィスで、 篠原は上司に向かって、いつもの穏やかな口調を崩した。「……そんな顔、部下には見せないんですね」 疲労で僅かに緩んだ榊の表情。 その弱さを見逃さず、篠原はデスク越しに距離を詰める。 「強がらなくていいですよ。俺の前では、もう」 指先が榊のネクタイを掴む。 引き寄せられた瞬間、榊の理性は音を立てて崩れた。 拒むことも、許すこともできないまま、 彼は“部下”の手によって、ひとつずつ乱されていく。 言葉で支配され、触れられるたびに、自分の知らなかった感情と快楽を知る。それは、上司としての誇りを壊すほどに甘く、逃れられないほどに深い。 だが、篠原の視線の奥に宿るのは、ただの欲望ではなかった。 そこには、ずっと榊だけを見つめ続けてきた、静かな執着がある。 「俺、前から思ってたんです。  あなたが誰かに“支配される”ところ、きっと綺麗だろうなって」 支配する側だったはずの男が、 支配されることで初めて“生きている”と感じてしまう――。 上司と部下、立場も理性も、すべてが絡み合うオフィスの夜。 秘密の扉を開けた榊は、もう戻れない。 快楽に溺れるその瞬間まで、彼を待つのは破滅か、それとも救いか。 ――これは、ひとりの上司が“愛”という名の支配に沈んでいく物語。

吊るされた少年は惨めな絶頂を繰り返す

五月雨時雨
BL
ブログに掲載した短編です。

どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~

さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」 あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。 弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。 弟とは凄く仲が良いの! それはそれはものすごく‥‥‥ 「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」 そんな関係のあたしたち。 でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥ 「うそっ! お腹が出て来てる!?」 お姉ちゃんの秘密の悩みです。

父親が再婚したことで地獄の日々が始まってしまいましたが……ある日その状況は一変しました。

四季
恋愛
父親が再婚したことで地獄の日々が始まってしまいましたが……ある日その状況は一変しました。

スライムパンツとスライムスーツで、イチャイチャしよう!

ミクリ21
BL
とある変態の話。

臣下が王の乳首を吸って服従の意を示す儀式の話

八億児
BL
架空の国と儀式の、真面目騎士×どスケベビッチ王。 古代アイルランドには臣下が王の乳首を吸って服従の意を示す儀式があったそうで、それはよいものだと思いましたので古代アイルランドとは特に関係なく王の乳首を吸ってもらいました。

身体検査その後

RIKUTO
BL
「身体検査」のその後、結果が公開された。彼はどう感じたのか?

処理中です...