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十一話 惹かれていく心
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皇樹は苛立っていた。
最近自分の様子がおかしいと、自分でも把握しているのに、どうにも解決の糸口が見付からないのだ。
性奴隷にした匠が、皇樹を悩ませる原因である。
もう生徒会室には連れて行かず、毎日のように匠を自宅に連れ込み、性処理奴隷としての仕事をさせているのだが……。
「おい、匠」
皇樹がそういえば、匠は恭しく「はい」と答え、全裸になってベッドの上で仰向けに寝転がって股を開く。
最初の頃は射精が出来ればいいと四つん這いにさせて、尻を向けさせていたのだが、今は匠の感じている顔が見たいと、服従のポーズをさせているのだ。
「お前は本当に可愛くなったよな。最初の頃は訴える訴えるって」
「言わないで下さい……」
かぁっと顔を赤くする匠が愛おしく思えて、今にでも犯してやろうと思うのに、妙な罪悪感が胸を過ぎるのだ。
匠を犯す事は、花壇に綺麗に咲く薔薇を握り潰すに等しい事の様に思えて、なかなか手出しが出来ない。
いつもここまでさせて中断してしまうと、実生活でイライラが止まらなくなるのだが、止めざるを得ない。
「匠。やっぱいいや」
「──! またですか? やっぱり、このポーズは見飽きたのではないでしょうか? どうしたら犯して下さいますか?」
起き上がってきた匠が、皇樹の腕にしがみついて必死に皇樹の心配をしてくるのだ。
自分が犯されたいから、と見せ掛けて実は皇樹の心配をしているのではないかと深読みまでしてしまう始末。
それ程、匠の事ばかり考えてしまっているのである。
「ごめん。そ、そうだ! 部屋の中にばっかりいるのも飽きたし、外行くか!!」
皇樹からすればデートの誘いをしたつもりだ。奴隷となった匠が断る筈もないのだが、断られたらと思うと内心穏やかではない。
「はい!」
匠に優しい笑顔で頷いてもらえると、皇樹はようやくホッと安心出来た。
お互い制服のまま外を歩く。皇樹が手を繋げと言えば、匠は手を繋いでくれる。
そう、匠は言われた事はするが、自発的に皇樹に何かを求める事はないのだ。それが不安要素であった。
それとなく伝えたいが、どういう言い方をすれば良いのかも分からず、おずおずと匠に声を掛けた。
「あ……あのさ……」
「なんですか? 皇樹様」
「ばっ……! こんなとこで様付けで呼ぶなよ。教室にいる時と同じでいいから」
「じゃあ、藤倉君?」
「あ、いや……下の名前、とか?」
皇樹の頭の中はパニックになっている。仮にもし皇樹君とか、皇樹等と呼ばれたら、心臓が破裂するのではないかという心配までしている始末だ。
「皇樹……君」
「そ、それで……」
「皇樹君って、いい名前ですよね」
「へぁ!? そんな事ないだろ」
「ありますよ。僕、皇樹君の名前、好きです」
皇樹は性処理の道具にしようと思っていた相手に翻弄されており、正常な思考が追いつかない状態だ。何も返事も出来ず、ただ街中を歩いた。
時折、匠の手を握ろうとするのだが、上手くいかずに握ろうとすると手をすり抜けてしまう。
コツっと匠の手と自分の手が少しぶつかり、ようやく手を繋いだ。
周囲の目も気にならないくらい、匠の存在感が大きい。
「そういや匠って普段どういうところで遊ぶんだ?」
沈黙に耐えきれず、そんな質問をした。学校や放課後の匠は十分知っていても、休日の匠は知らない。
学校の誰にも見せない(おそらく川中律のみが知っている)匠を知りたいのだ。
「普段は家で編み物とか、お裁縫とか……律の服作ったりしてますよ」
「律……。な、なぁ。川中とお前って付き合ってたりするのか……?」
以前見せた二人の信頼関係や、匠の口からよく出てくる「律」の名前。
二人の仲を引き裂いているように思えた。だが、例え付き合っていても、匠を手放すつもりはサラサラないので、聞いたところで意味はないのだが。
「いえ。僕も律も同性愛者なので、付き合いませんよ」
「そうなのか! 匠はゲイなんだ?」
「はい」
少し言いづらそうに頷く匠だが、皇樹は歓喜していた。それなら、このまま告白すれば付き合ってもらえる……? と、そう考えると匠を欲する気持ちが強くなった。
もう匠を性奴隷と見れなくなっている自分に気が付いた。
最近自分の様子がおかしいと、自分でも把握しているのに、どうにも解決の糸口が見付からないのだ。
性奴隷にした匠が、皇樹を悩ませる原因である。
もう生徒会室には連れて行かず、毎日のように匠を自宅に連れ込み、性処理奴隷としての仕事をさせているのだが……。
「おい、匠」
皇樹がそういえば、匠は恭しく「はい」と答え、全裸になってベッドの上で仰向けに寝転がって股を開く。
最初の頃は射精が出来ればいいと四つん這いにさせて、尻を向けさせていたのだが、今は匠の感じている顔が見たいと、服従のポーズをさせているのだ。
「お前は本当に可愛くなったよな。最初の頃は訴える訴えるって」
「言わないで下さい……」
かぁっと顔を赤くする匠が愛おしく思えて、今にでも犯してやろうと思うのに、妙な罪悪感が胸を過ぎるのだ。
匠を犯す事は、花壇に綺麗に咲く薔薇を握り潰すに等しい事の様に思えて、なかなか手出しが出来ない。
いつもここまでさせて中断してしまうと、実生活でイライラが止まらなくなるのだが、止めざるを得ない。
「匠。やっぱいいや」
「──! またですか? やっぱり、このポーズは見飽きたのではないでしょうか? どうしたら犯して下さいますか?」
起き上がってきた匠が、皇樹の腕にしがみついて必死に皇樹の心配をしてくるのだ。
自分が犯されたいから、と見せ掛けて実は皇樹の心配をしているのではないかと深読みまでしてしまう始末。
それ程、匠の事ばかり考えてしまっているのである。
「ごめん。そ、そうだ! 部屋の中にばっかりいるのも飽きたし、外行くか!!」
皇樹からすればデートの誘いをしたつもりだ。奴隷となった匠が断る筈もないのだが、断られたらと思うと内心穏やかではない。
「はい!」
匠に優しい笑顔で頷いてもらえると、皇樹はようやくホッと安心出来た。
お互い制服のまま外を歩く。皇樹が手を繋げと言えば、匠は手を繋いでくれる。
そう、匠は言われた事はするが、自発的に皇樹に何かを求める事はないのだ。それが不安要素であった。
それとなく伝えたいが、どういう言い方をすれば良いのかも分からず、おずおずと匠に声を掛けた。
「あ……あのさ……」
「なんですか? 皇樹様」
「ばっ……! こんなとこで様付けで呼ぶなよ。教室にいる時と同じでいいから」
「じゃあ、藤倉君?」
「あ、いや……下の名前、とか?」
皇樹の頭の中はパニックになっている。仮にもし皇樹君とか、皇樹等と呼ばれたら、心臓が破裂するのではないかという心配までしている始末だ。
「皇樹……君」
「そ、それで……」
「皇樹君って、いい名前ですよね」
「へぁ!? そんな事ないだろ」
「ありますよ。僕、皇樹君の名前、好きです」
皇樹は性処理の道具にしようと思っていた相手に翻弄されており、正常な思考が追いつかない状態だ。何も返事も出来ず、ただ街中を歩いた。
時折、匠の手を握ろうとするのだが、上手くいかずに握ろうとすると手をすり抜けてしまう。
コツっと匠の手と自分の手が少しぶつかり、ようやく手を繋いだ。
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少し言いづらそうに頷く匠だが、皇樹は歓喜していた。それなら、このまま告白すれば付き合ってもらえる……? と、そう考えると匠を欲する気持ちが強くなった。
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