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行動開始
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「メアリー、私は暴動を鎮圧するために王都へ向かいます。これから貴方は自由にしていただいても構いませんが、できるだけ塔から動かないでいただきたい」
「私の身を案じてくださることは嬉しいですが、王宮騎士の話によれば狙われているのは皇族です。ウィリアム様こそ安全な場所へ逃げるべきです」
「いや、皇族だからこそ逃げるわけにはいかないのですよ」
ウィリアムはメアリーの頬に触れながら微笑み。兵を引き連れて牢から立ち去った。
あの人は真面目だ。
自身の立場に嫌気が差しているにも関わらず義務を最後まで全うしようとするなんて。
メアリーはウィリアムの行いに感銘を受けつつ、片方の耳飾りを取り外した。メギスから貰った宝石を変化させた方である。
耳飾りから宝石に戻し、呪文をとなえる。
メギスぐらい魔法が上達すれば呪文なんて要らないのでしょうね。呪文が唱え終わると、宝石から光の粒が溢れ出し、人の形へと変化した。
「私を呼び出してくれてありがとう。なにやら大変なことになっているようね」
「えぇ、ついにムリアが動き出したようね」
姿を現した夜の女王は、険しい顔つきでメアリーの前に立った。
「暴動の方は私が収めるわ。貴方はメギスと一緒にムリアを止めてちょうだい」
「なにか策があるの?」
「策というほど立派なものではないわ。メアリー、私は妖精たちから好かれてはいないけど、尊敬はされているの。彼らに呼びかけて暴動の収束を手伝ってもらうわ」
「ムリアについてはともかく、暴動は人間が勝手に起こした暴動なのに、手伝ってくれるのね?」
「ふふっ、貴方たち人間は知らないでしょうけど元々私が世界を支配していた理由は争い事が嫌いだったからよ。ほら、こんな大規模な暴動が起きたら傷つく人がいっぱい現れるでしょ」
「だからって逆らう者の首をはね続けるのもおかしいと思うけど……」
「ともかく、もうすぐ迎えが来るから二人でムリアの元へ行ってらっしゃい」
迎えとは……?
メアリーが疑問に思っていると、窓からメギスの使いだと思われるナイチンゲールが来たと思われたが――。
「メアリー、無事か?」
ナイチンゲールの正体はメギス本人だったらしく、手のひらサイズの小鳥は一瞬で青年の姿に変わった。
メギスはメアリーに駆け寄り、両肩を掴む。
「大丈夫よ、メギス。私なら、この通り無事だから」
メアリーは細くて白い手をメギスの頬に当て、優しく笑ってから一歩下がった。
「外の様子はどう?」
「そりゃあもう大騒ぎだよ。どいつもこいつも『皇族は女神様の裏切り者』だとか騒ぎながら武器を振り回しているんだもの」
「これだけのことをしておいて、権力を手に入れたムリアはどうするつもりなのかしら……まぁ、いいわ。メギス、暴動は夜の女王が収めてくれるみたいだから、私たちはムリアを止めに行きましょう」
「分かった」
メギスは首を縦に降ってから、夜の女王を見る。
「女王、感謝する」
「母上と呼んでくれても……」
「絶対に断る!」
「私の身を案じてくださることは嬉しいですが、王宮騎士の話によれば狙われているのは皇族です。ウィリアム様こそ安全な場所へ逃げるべきです」
「いや、皇族だからこそ逃げるわけにはいかないのですよ」
ウィリアムはメアリーの頬に触れながら微笑み。兵を引き連れて牢から立ち去った。
あの人は真面目だ。
自身の立場に嫌気が差しているにも関わらず義務を最後まで全うしようとするなんて。
メアリーはウィリアムの行いに感銘を受けつつ、片方の耳飾りを取り外した。メギスから貰った宝石を変化させた方である。
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メギスぐらい魔法が上達すれば呪文なんて要らないのでしょうね。呪文が唱え終わると、宝石から光の粒が溢れ出し、人の形へと変化した。
「私を呼び出してくれてありがとう。なにやら大変なことになっているようね」
「えぇ、ついにムリアが動き出したようね」
姿を現した夜の女王は、険しい顔つきでメアリーの前に立った。
「暴動の方は私が収めるわ。貴方はメギスと一緒にムリアを止めてちょうだい」
「なにか策があるの?」
「策というほど立派なものではないわ。メアリー、私は妖精たちから好かれてはいないけど、尊敬はされているの。彼らに呼びかけて暴動の収束を手伝ってもらうわ」
「ムリアについてはともかく、暴動は人間が勝手に起こした暴動なのに、手伝ってくれるのね?」
「ふふっ、貴方たち人間は知らないでしょうけど元々私が世界を支配していた理由は争い事が嫌いだったからよ。ほら、こんな大規模な暴動が起きたら傷つく人がいっぱい現れるでしょ」
「だからって逆らう者の首をはね続けるのもおかしいと思うけど……」
「ともかく、もうすぐ迎えが来るから二人でムリアの元へ行ってらっしゃい」
迎えとは……?
メアリーが疑問に思っていると、窓からメギスの使いだと思われるナイチンゲールが来たと思われたが――。
「メアリー、無事か?」
ナイチンゲールの正体はメギス本人だったらしく、手のひらサイズの小鳥は一瞬で青年の姿に変わった。
メギスはメアリーに駆け寄り、両肩を掴む。
「大丈夫よ、メギス。私なら、この通り無事だから」
メアリーは細くて白い手をメギスの頬に当て、優しく笑ってから一歩下がった。
「外の様子はどう?」
「そりゃあもう大騒ぎだよ。どいつもこいつも『皇族は女神様の裏切り者』だとか騒ぎながら武器を振り回しているんだもの」
「これだけのことをしておいて、権力を手に入れたムリアはどうするつもりなのかしら……まぁ、いいわ。メギス、暴動は夜の女王が収めてくれるみたいだから、私たちはムリアを止めに行きましょう」
「分かった」
メギスは首を縦に降ってから、夜の女王を見る。
「女王、感謝する」
「母上と呼んでくれても……」
「絶対に断る!」
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