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番外編 伊藤斗紀の失恋②
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伊藤斗紀の失恋②
ーーside朝陽ーー
生徒会の仕事が休みなのに、依澄は会長と明日の合同会議の為に軽い打ち合わせをすると言っていた。
会長はどうにも伊澄に気があると思う。実際、風紀とやらなくてもいい仕事も一緒にやりたがるし、二人の話し合いは頻繁にセッティングされる。
仕事熱心といえば聞こえはいいが、何も毎回二人きりじゃなくてもと思わなくはない。そのことを素直に伝えると、考えすぎだと笑われた。
依澄は、自己肯定感が低い。
男ばかりのこの学園で、整った顔面とスタイルの良い高身長。
多くは語らない落ち着いた雰囲気の依澄に、人気が出ない訳がない。生徒会長と並ぶ程の人気を持つ癖に、妙に鈍感な恋人のことが心配で仕方なかった。
あろうことか自分にファンは居ないと本気で思っている。風紀委員会は立場上、生徒を指導することが多く恐れられてはいるが、本当は話してみたい、近づきたいと思っている輩なんて大勢いるのに。
今日も、本当は着いていくつもりでいた。
けれど、伊澄が折角仕事が休みなのだから図書館にでも行ってこいというので、攻防の結果折れた。
他のメンバーが休みなのに依澄だけ着いてきては不自然だろう、と案に言っていた。
拗ねた朝陽を元気づけようと依澄は、打ち合わせの後久しぶりの待ち合わせをすることを約束し、その場は落ち着いた。
放課後、夕日も落ち、いつもの待ち合わせ時間はとっくに過ぎている。
大体、会長と二人で打ち合わせがあったとしても終わっている頃だろう。
朝陽は、チラ、と時計を見ると最終下校時刻も過ぎていることを知り舌打ちをした。
(絶対、何かあった……依澄……)
嫌な予感がして足早に生徒会室へ向かう。
すると、扉の前から聞こえてくるのは二人の声。
やはり、何やら揉めている様子だった。
勢いよく扉を開くと、そこには、ソファに押し倒されている依澄と、今にもキスをしそうに覆い被さる勢いの会長の姿があった。
衝動のまま、会長を依澄から引き剥がし適当に捨てる。
すると、依澄に名前を呼ばれ、首に腕を回される、そして耳元で囁かれた。
「朝陽……もう、限界……っ、出そう……」
考えてみれば、いつもの待ち合わせ時刻よりもとっくに遅くなっていて、限界なのは当然のことだろうと思った。
朝陽は、いつもなら待ち合わせの時には意図的に我慢をしているが、今日は依澄が心配で、時間を潰すために無意識に何度もトイレに向かってしまった為、珍しく平気だった。
会長に言いたいことが山ほどあるが、今は依澄のことが最優先だ。
こんな姿をこれ以上自分以外に見せることは出来ない。
生徒会室から逃げるように肩を抱いて連れ出し、廊下に出る。
一番近いトイレに連れて行こうと思ったが、束の間、自分の中でこの鈍感な恋人に、意地悪したい気持ちが芽生えてきた。
トイレとは逆方向、寮に向かう階段の方に歩き出すと、依澄の戸惑った声が聞こえてきた。
「あっ、朝陽…!あっちだ!止まってくれ!」
息が荒い。
本当に限界が近いのだろう。腰の揺りが止まらない。
いつもなら興奮するそれを冷静に見ていた。
「……俺、怒ってるんだけど」
「……え」
いつもとは違う俺の様子に固まる依澄。それでも、もじもじと膝を擦り合わせて我慢を続ける様はいじらしかった。
「散々、二人で会わないでとか会長は気があるって言った。何、簡単に押し倒されてんの?あり得ないだろ」
「……そ、んな……」
目に涙を浮かべながら首を振る依澄に罪悪感が湧く。
依澄が悪くないことは分かっていた。けれど、止められなかった。
自分の中の黒い部分が大きくなっていく。
「部屋まで我慢出来なかったらお仕置き。漏らさないように精々我慢して」
「部屋まで…!?朝陽!!待っ……!」
絶望を浮かべる依澄の声を聞かないで俺は先に歩き出す。
暫くその場で足踏みをしたりぎゅう、と強く自身を揉みこんだりしていると少しの間だけ波が引いたらしいのか依澄が観念して後を追ってきた。
学生棟から寮棟まで、約10分。
そこからエレベーターに乗って、10階。最上階に生徒会役員と風紀委員の専用フロアがある。
実に約15分は壮絶な我慢に耐え抜く必要がある。
「はぁっ……はぁ……」
脂汗を垂らしながら、時折立ち止まって我慢の仕草をする依澄。
もはやここが外だとか、誰かが見ているかもしれないだとか、そんなことは頭の中から抜け落ちている様子だった。
とにかく我慢しなければ。そのことばかりが依澄を支配する。
「ほら、もう中庭だよ。寮の入り口見えてきた。頑張って」
「……あっ、駄目、あぁっ!」
しゅ……
入り口が見えた瞬間、一瞬気が緩んでしまったのか抑えている手から少しだけ滲んでしまった。
もう、決壊が、近い。
「……あれ?漏らした?お仕置きかな」
朝陽がそういうと、依澄はとうとうしゃがみ込み踵で押さえ付けながら首を振った。
「まだ……、漏らしてない……はぁ、はぁ……うっ、くっ……」
歩いている間にも、結構な量が出ているので、ズボンの股間の部分はびしょ濡れ。色が濃く変わっている。
地面こそ濡らしていないが、実質漏らしたのと変わらないと朝陽は思った。
依澄が頑張っていたのでその場では咎めなかった。
「依澄、エレベーター乗って」
「……」
寮棟に着き、二人でエレベーターに乗り込む。依澄はもう、一言も話せなくなっていた。前屈み、腰はくねらせ、股間は前を強く握り締め、呼吸は荒い。
誰がどう見ても、決死の我慢。
可愛い。可愛すぎる。
夜だからか幸いにもすれ違う生徒は一人も居なかった。
エレベーターの中では、依澄の荒い呼吸の音と漏れでる声だけが響いていた。
「はぁ…はぁ………もう出る…したい……おしっこ……おしっこしたい……」
依澄は、無意識に、うわ言のように呟いていた。目の焦点は定まっていない。
朝陽は焼き付けるようにただその光景を眺めていた。
永遠にも感じられたエレベーターの時間。
……7.8.910。
ようやく、着いた。
10階に。
エレベーターの扉が開いた瞬間。
依澄は駆け出していた。
自分の部屋に。
はやく、トイレ、おしっこ、おしっこしたい。
ただひたすら、それだけを考えて。
涙で前が霞む。
ふいに、朝陽が腕を引っ張って朝陽の部屋へと無理矢理入れた。
玄関近くの風呂場へ押し込まれた依澄は、いきなりのことでただ、されるがままだった。
「俺の部屋の方が近い。ほら、もう我慢しなくていいよ」
朝陽は、いつの間にか靴を脱がしていた。
依澄の膀胱は言われる前に既に限界を迎え、少しずつ出てしまっていた。
しょ、しょ、しょ、と小出しだったおしっこが朝陽の合図と共に勢いを増していく。
シューーーーーーーーーージョオオオオオオオオ
「……はぁ……はぁ……はぁ……あぁ……」
とても大量に出ているが、その勢いは止まらない。
朝陽は、放尿の解放感に酔いしれる依澄に吸い寄せられるようにキスをした。
「んっ……ふ……」
「……依澄……」
薄目を開け、何度も角度を変えてキスを重ねる。
まだおしっこが出ている途中だが、ビクッと依澄の身体が大きく跳ねた。
「ごめん、嫉妬して意地悪した。依澄、凄い可愛かった」
「……あ……は……あ……」
余韻が大きいのか、依澄は声にならない声をあげ、朝陽に身体を預けて漏らし続けていた。
朝陽の声が聞こえていないのか呆けている。
依澄から出るものが温かくて、官能的で、倒錯的だった。
長い間、実に2分以上出続けていた放尿が終わり、依澄はとうとう立っていられなくなった。
「……は、ぁ……」
目は蕩けていて口元から涎が垂れている。
息は絶え絶え、時折、小さく「ぁ、」と声が出ていた。
その姿に、朝陽は我慢の限界を迎えた。
「依澄……これ洗い流したら、ベッド行くよ」
「……うん」
(可愛い俺の恋人。こんなに最高な姿は、俺だけしか見てはいけない。
他の誰にも渡せない。俺だけの、秘密だから。)
ーーside朝陽ーー
生徒会の仕事が休みなのに、依澄は会長と明日の合同会議の為に軽い打ち合わせをすると言っていた。
会長はどうにも伊澄に気があると思う。実際、風紀とやらなくてもいい仕事も一緒にやりたがるし、二人の話し合いは頻繁にセッティングされる。
仕事熱心といえば聞こえはいいが、何も毎回二人きりじゃなくてもと思わなくはない。そのことを素直に伝えると、考えすぎだと笑われた。
依澄は、自己肯定感が低い。
男ばかりのこの学園で、整った顔面とスタイルの良い高身長。
多くは語らない落ち着いた雰囲気の依澄に、人気が出ない訳がない。生徒会長と並ぶ程の人気を持つ癖に、妙に鈍感な恋人のことが心配で仕方なかった。
あろうことか自分にファンは居ないと本気で思っている。風紀委員会は立場上、生徒を指導することが多く恐れられてはいるが、本当は話してみたい、近づきたいと思っている輩なんて大勢いるのに。
今日も、本当は着いていくつもりでいた。
けれど、伊澄が折角仕事が休みなのだから図書館にでも行ってこいというので、攻防の結果折れた。
他のメンバーが休みなのに依澄だけ着いてきては不自然だろう、と案に言っていた。
拗ねた朝陽を元気づけようと依澄は、打ち合わせの後久しぶりの待ち合わせをすることを約束し、その場は落ち着いた。
放課後、夕日も落ち、いつもの待ち合わせ時間はとっくに過ぎている。
大体、会長と二人で打ち合わせがあったとしても終わっている頃だろう。
朝陽は、チラ、と時計を見ると最終下校時刻も過ぎていることを知り舌打ちをした。
(絶対、何かあった……依澄……)
嫌な予感がして足早に生徒会室へ向かう。
すると、扉の前から聞こえてくるのは二人の声。
やはり、何やら揉めている様子だった。
勢いよく扉を開くと、そこには、ソファに押し倒されている依澄と、今にもキスをしそうに覆い被さる勢いの会長の姿があった。
衝動のまま、会長を依澄から引き剥がし適当に捨てる。
すると、依澄に名前を呼ばれ、首に腕を回される、そして耳元で囁かれた。
「朝陽……もう、限界……っ、出そう……」
考えてみれば、いつもの待ち合わせ時刻よりもとっくに遅くなっていて、限界なのは当然のことだろうと思った。
朝陽は、いつもなら待ち合わせの時には意図的に我慢をしているが、今日は依澄が心配で、時間を潰すために無意識に何度もトイレに向かってしまった為、珍しく平気だった。
会長に言いたいことが山ほどあるが、今は依澄のことが最優先だ。
こんな姿をこれ以上自分以外に見せることは出来ない。
生徒会室から逃げるように肩を抱いて連れ出し、廊下に出る。
一番近いトイレに連れて行こうと思ったが、束の間、自分の中でこの鈍感な恋人に、意地悪したい気持ちが芽生えてきた。
トイレとは逆方向、寮に向かう階段の方に歩き出すと、依澄の戸惑った声が聞こえてきた。
「あっ、朝陽…!あっちだ!止まってくれ!」
息が荒い。
本当に限界が近いのだろう。腰の揺りが止まらない。
いつもなら興奮するそれを冷静に見ていた。
「……俺、怒ってるんだけど」
「……え」
いつもとは違う俺の様子に固まる依澄。それでも、もじもじと膝を擦り合わせて我慢を続ける様はいじらしかった。
「散々、二人で会わないでとか会長は気があるって言った。何、簡単に押し倒されてんの?あり得ないだろ」
「……そ、んな……」
目に涙を浮かべながら首を振る依澄に罪悪感が湧く。
依澄が悪くないことは分かっていた。けれど、止められなかった。
自分の中の黒い部分が大きくなっていく。
「部屋まで我慢出来なかったらお仕置き。漏らさないように精々我慢して」
「部屋まで…!?朝陽!!待っ……!」
絶望を浮かべる依澄の声を聞かないで俺は先に歩き出す。
暫くその場で足踏みをしたりぎゅう、と強く自身を揉みこんだりしていると少しの間だけ波が引いたらしいのか依澄が観念して後を追ってきた。
学生棟から寮棟まで、約10分。
そこからエレベーターに乗って、10階。最上階に生徒会役員と風紀委員の専用フロアがある。
実に約15分は壮絶な我慢に耐え抜く必要がある。
「はぁっ……はぁ……」
脂汗を垂らしながら、時折立ち止まって我慢の仕草をする依澄。
もはやここが外だとか、誰かが見ているかもしれないだとか、そんなことは頭の中から抜け落ちている様子だった。
とにかく我慢しなければ。そのことばかりが依澄を支配する。
「ほら、もう中庭だよ。寮の入り口見えてきた。頑張って」
「……あっ、駄目、あぁっ!」
しゅ……
入り口が見えた瞬間、一瞬気が緩んでしまったのか抑えている手から少しだけ滲んでしまった。
もう、決壊が、近い。
「……あれ?漏らした?お仕置きかな」
朝陽がそういうと、依澄はとうとうしゃがみ込み踵で押さえ付けながら首を振った。
「まだ……、漏らしてない……はぁ、はぁ……うっ、くっ……」
歩いている間にも、結構な量が出ているので、ズボンの股間の部分はびしょ濡れ。色が濃く変わっている。
地面こそ濡らしていないが、実質漏らしたのと変わらないと朝陽は思った。
依澄が頑張っていたのでその場では咎めなかった。
「依澄、エレベーター乗って」
「……」
寮棟に着き、二人でエレベーターに乗り込む。依澄はもう、一言も話せなくなっていた。前屈み、腰はくねらせ、股間は前を強く握り締め、呼吸は荒い。
誰がどう見ても、決死の我慢。
可愛い。可愛すぎる。
夜だからか幸いにもすれ違う生徒は一人も居なかった。
エレベーターの中では、依澄の荒い呼吸の音と漏れでる声だけが響いていた。
「はぁ…はぁ………もう出る…したい……おしっこ……おしっこしたい……」
依澄は、無意識に、うわ言のように呟いていた。目の焦点は定まっていない。
朝陽は焼き付けるようにただその光景を眺めていた。
永遠にも感じられたエレベーターの時間。
……7.8.910。
ようやく、着いた。
10階に。
エレベーターの扉が開いた瞬間。
依澄は駆け出していた。
自分の部屋に。
はやく、トイレ、おしっこ、おしっこしたい。
ただひたすら、それだけを考えて。
涙で前が霞む。
ふいに、朝陽が腕を引っ張って朝陽の部屋へと無理矢理入れた。
玄関近くの風呂場へ押し込まれた依澄は、いきなりのことでただ、されるがままだった。
「俺の部屋の方が近い。ほら、もう我慢しなくていいよ」
朝陽は、いつの間にか靴を脱がしていた。
依澄の膀胱は言われる前に既に限界を迎え、少しずつ出てしまっていた。
しょ、しょ、しょ、と小出しだったおしっこが朝陽の合図と共に勢いを増していく。
シューーーーーーーーーージョオオオオオオオオ
「……はぁ……はぁ……はぁ……あぁ……」
とても大量に出ているが、その勢いは止まらない。
朝陽は、放尿の解放感に酔いしれる依澄に吸い寄せられるようにキスをした。
「んっ……ふ……」
「……依澄……」
薄目を開け、何度も角度を変えてキスを重ねる。
まだおしっこが出ている途中だが、ビクッと依澄の身体が大きく跳ねた。
「ごめん、嫉妬して意地悪した。依澄、凄い可愛かった」
「……あ……は……あ……」
余韻が大きいのか、依澄は声にならない声をあげ、朝陽に身体を預けて漏らし続けていた。
朝陽の声が聞こえていないのか呆けている。
依澄から出るものが温かくて、官能的で、倒錯的だった。
長い間、実に2分以上出続けていた放尿が終わり、依澄はとうとう立っていられなくなった。
「……は、ぁ……」
目は蕩けていて口元から涎が垂れている。
息は絶え絶え、時折、小さく「ぁ、」と声が出ていた。
その姿に、朝陽は我慢の限界を迎えた。
「依澄……これ洗い流したら、ベッド行くよ」
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