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16.(※ミッチェルside)
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(……うーん……。疲れた……。なんだかもう、どうでもよくなってきた気が……)
先日のエイダンとアミカの熱愛発覚計画が失敗してしまって以来、僕は心底疲れきってしまっていた。
全てはアミカのせいにして、多額の慰謝料をこちら側が請求されることなく離婚し、その後真実の愛で結ばれたポーラと円満に結婚するための僕らの計画だったんだ。
(だけど……、なんかもう、そこまでする必要あるのかなぁ……)
ポーラの真剣さに押された僕は、幼なじみのエイダンに協力を頼み込み、アミカを誘惑してもらった。
僕が泊まりがけの視察に出かけ留守にすることにして、その隙にエイダンを屋敷に送り込んだ。
ポーラの計画では、二人が熱烈な愛を交わしている瞬間をたまたま屋敷に戻ってきた僕が見つけてしまって、そのままアミカ有責での離婚に持ち込む、というはずだったのだが。
(……まさか、あんなタイミングでマキシミリアーノ・バーンズ侯爵令息が我が屋敷を訪れているとはなぁ……。あれには本当に参った……)
僕はさほど会話を交わしたこともないのだが、アミカは貴族学園時代に彼とわりと親しくしていた。成績の良い者同士で気が合ったようだ。そんな彼が、僕たちの結婚祝いを届けようと屋敷を訪れ、エイダンが不埒な行為に及ぼうとしていたところを見つけてしまったのだ。なんて最悪なタイミングなんだ。
おかげでエイダンはバーンズ侯爵令息からボコボコに殴られ、ものすごく怒っていた。なんで俺がこんな目に遭わなきゃいけないんだよ!と後日会った時に怒鳴り散らかされ、結局成功報酬として渡すはずだった金額の半分以上も持って行かれてしまった。
僕らの結婚以来すっかり疑り深くなってカリカリしていたポーラは、この失敗でますますヒステリックになってきた。
『どうするつもりなの?!』
『どっ……、どうする、って言われても…………うーん……』
『……何よそれ。あなた、本当に真剣に考えてくれてるの?!まさか、離婚する気がなくなったなんて言うんじゃないでしょうねぇ?!』
『い、いや、まさか…』
『私はあなたに全てを捧げたのよ?!乙女の純潔を!純愛を!あなたを信じたから!!』
『わっ!分かってるってばポーラ!ちゃんと……ちゃんと考えるから……。つ、次の計画を……』
『……………………。』
『ほ、本当だよポーラ』
『……まさかあなた……、アミカと本当はもう寝室を共にしてるんじゃないでしょうね?!許さないわよ!!』
『してないってば!!』
「…………はーぁ…………」
最初は新鮮で可愛いと思ったんだけどなぁ……。
上目遣いで色っぽく声をかけてきた時にはドキドキしたし、二人きりの時間はいつも情熱的で翻弄されるほどだ。たしかにポーラはすごく魅力的だった。あれに逆らえる男なんていない。禁断の関係であると思うとますます燃え上がったし。
だけど最近はもう……。
「…………。」
情熱的なポーラに比べると、アミカは物足りない女だと思ったけど、……よく考えると、アミカはやっぱりいい女だよなぁ。
結婚以来数ヶ月。僕が何かと理由をつけて夜を拒み続けても、決して僕のことをヒステリックに責めてきたりしない。いつも大人しく「分かりましたわ」と言ってそっとしておいてくれる。
(……しとやかで慎み深くて、いい子だよなぁ)
これがポーラだったら絶対にこうはいかない。私に飽きたんでしょ?!だのなんだのと責め立てて泣き喚くだろう。
それに比べて、アミカは賢くて品がある。やはり僕の両親が気に入ってるだけのことはあるよなぁ。
(……なんか…………やっぱりアミカの方がいい、かも……)
……いやいやいやいや、今さら何を考えているんだ。ここでやっぱり離婚はしない、もう終わりにしよう、なんて言おうものならポーラがどう出るか。考えただけでも恐ろしい。
……だけど……
「…………面倒くさいなぁ……」
先日のエイダンとアミカの熱愛発覚計画が失敗してしまって以来、僕は心底疲れきってしまっていた。
全てはアミカのせいにして、多額の慰謝料をこちら側が請求されることなく離婚し、その後真実の愛で結ばれたポーラと円満に結婚するための僕らの計画だったんだ。
(だけど……、なんかもう、そこまでする必要あるのかなぁ……)
ポーラの真剣さに押された僕は、幼なじみのエイダンに協力を頼み込み、アミカを誘惑してもらった。
僕が泊まりがけの視察に出かけ留守にすることにして、その隙にエイダンを屋敷に送り込んだ。
ポーラの計画では、二人が熱烈な愛を交わしている瞬間をたまたま屋敷に戻ってきた僕が見つけてしまって、そのままアミカ有責での離婚に持ち込む、というはずだったのだが。
(……まさか、あんなタイミングでマキシミリアーノ・バーンズ侯爵令息が我が屋敷を訪れているとはなぁ……。あれには本当に参った……)
僕はさほど会話を交わしたこともないのだが、アミカは貴族学園時代に彼とわりと親しくしていた。成績の良い者同士で気が合ったようだ。そんな彼が、僕たちの結婚祝いを届けようと屋敷を訪れ、エイダンが不埒な行為に及ぼうとしていたところを見つけてしまったのだ。なんて最悪なタイミングなんだ。
おかげでエイダンはバーンズ侯爵令息からボコボコに殴られ、ものすごく怒っていた。なんで俺がこんな目に遭わなきゃいけないんだよ!と後日会った時に怒鳴り散らかされ、結局成功報酬として渡すはずだった金額の半分以上も持って行かれてしまった。
僕らの結婚以来すっかり疑り深くなってカリカリしていたポーラは、この失敗でますますヒステリックになってきた。
『どうするつもりなの?!』
『どっ……、どうする、って言われても…………うーん……』
『……何よそれ。あなた、本当に真剣に考えてくれてるの?!まさか、離婚する気がなくなったなんて言うんじゃないでしょうねぇ?!』
『い、いや、まさか…』
『私はあなたに全てを捧げたのよ?!乙女の純潔を!純愛を!あなたを信じたから!!』
『わっ!分かってるってばポーラ!ちゃんと……ちゃんと考えるから……。つ、次の計画を……』
『……………………。』
『ほ、本当だよポーラ』
『……まさかあなた……、アミカと本当はもう寝室を共にしてるんじゃないでしょうね?!許さないわよ!!』
『してないってば!!』
「…………はーぁ…………」
最初は新鮮で可愛いと思ったんだけどなぁ……。
上目遣いで色っぽく声をかけてきた時にはドキドキしたし、二人きりの時間はいつも情熱的で翻弄されるほどだ。たしかにポーラはすごく魅力的だった。あれに逆らえる男なんていない。禁断の関係であると思うとますます燃え上がったし。
だけど最近はもう……。
「…………。」
情熱的なポーラに比べると、アミカは物足りない女だと思ったけど、……よく考えると、アミカはやっぱりいい女だよなぁ。
結婚以来数ヶ月。僕が何かと理由をつけて夜を拒み続けても、決して僕のことをヒステリックに責めてきたりしない。いつも大人しく「分かりましたわ」と言ってそっとしておいてくれる。
(……しとやかで慎み深くて、いい子だよなぁ)
これがポーラだったら絶対にこうはいかない。私に飽きたんでしょ?!だのなんだのと責め立てて泣き喚くだろう。
それに比べて、アミカは賢くて品がある。やはり僕の両親が気に入ってるだけのことはあるよなぁ。
(……なんか…………やっぱりアミカの方がいい、かも……)
……いやいやいやいや、今さら何を考えているんだ。ここでやっぱり離婚はしない、もう終わりにしよう、なんて言おうものならポーラがどう出るか。考えただけでも恐ろしい。
……だけど……
「…………面倒くさいなぁ……」
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