20 / 53
20. 努力も虚しく(※sideリリエッタ)
そしてついに迎えた、王妃陛下主催のお茶会の日。
一度身支度を整えたあたしは、屋敷を出る直前になって急に気が変わり、ドレスとアクセサリーを全部変えることにした。お義父様のアドバイスで落ち着いたブルーのドレスに渋々決めてたんだけど、やっぱりあたしに似合うのはもっと甘い感じのものなのよ。あの人、アテにできないし。
あたしは桃色とクリーム色を基調としたドレスをまとった。袖はふんわりと膨らんだバルーンスリーブで、レースがふんだんにあしらわれている。胸元には大きなサテンのリボン。存在感があって可愛いわ。スカートには花の刺繍がたくさん施されていて、あたしを純真無垢な愛らしい雰囲気に見せてくれている。王妃陛下もきっと庇護欲をそそられて、あたしが気になって仕方なくなるはずだわ。
(ちょっと遅くなっちゃったけど……主役は遅れて登場するものだもん。逆にインパクト抜群のはずだわ。ふふ)
馬車で王宮に向かい、茶会の会場となるサロンに足を踏み入れる。扉が開いた瞬間、中にいる十人ほどの女性たちが一斉にこちらを見た。あたしは一際甘やかな声で挨拶をした。
「遅くなってごめんなさぁい。皆様、ごきげんよう!」
静まり返るサロン。皆がこちらをじっと見つめている。あたしは悠々と歩き、長テーブルの最奥に座っている王妃陛下のもとへとたどり着いた。
妃陛下は深いグリーンのドレスと、大粒のダイヤモンドのアクセサリーを身に着けていた。眉間と口の横に深い皺が刻まれ、だいぶお歳を召していらっしゃるのだとひと目で分かる。王子たちが歳をとってから生まれた子だというのは本当なのね。これはますます、早く王子妃を選ぶ必要がありそうだわ。
しっかりと巻き上げられた白髪混じりのプラチナブロンドを見つめ、あたしはそう思った。
「ごきげんよう、王妃陛下。本日はとっても素敵なお茶会に呼んでくださってありがとうございます! 皆で楽しい時間を過ごしましょうね」
そう言って、小首をちょこんと傾けてカーテシーを披露する。あたしの愛らしい様子に笑みの一つでも見せるかと思ったけれど、王妃陛下は気難しそうな眉間の皺をより深くし、「座りなさい、メロウ侯爵令嬢」と低い声で命じてきただけだった。
(まぁ。愛想がないんだから。ヒューゴ様とは大違いねぇ)
そうは思いつつも、あたしは笑みを浮かべたまま胸の前で両手を組んだ。
「その前に、今日のお茶会を記念して、あたし王妃陛下に贈り物を持ってきたんです。どうぞ、受け取ってくださいませ」
そう言って後ろの侍女たちに目配せし、顎で指図する。すると彼女たちは持参したたくさんの箱を持ち、王妃陛下のそばへと進み出た。緊張のせいかしら、全員顔が真っ白ね。
「うふふ。あとでゆっくりご覧になってくださいませね。きっと王妃陛下にお気に召していただけるものばかりですわ。若い人たちの間で流行っている恋愛詩集や小説に、若返り効果抜群だと噂の美容クリームもお持ちしましたのよ! それと、ヒューゴ様のお部屋に飾っていただけるよう、小ぶりなあたしの肖像画も描かせましたの。ヒューゴ様はいつも、あたしの顔がすごく好きだって言ってくださるから。うふふ」
周りの令嬢たちに聞こえるよう、あえて大きめの声でそう言ってやった。もちろん牽制するつもりでよ。ヒューゴ様を狙ってこの場に集まってくるなんて、厚かましいにも程があるもの、この子たち。愛されているのはこのあたしなのに。
案の定、ずらりと並んで着席している令嬢たちに視線を向けると、皆引きつった顔をして固まっている。
無表情のまま贈り物の箱たちをしばらく見つめていた王妃陛下が、ゆっくりとあたしの顔を見上げた。
「……こちらの品々は、メロウ侯爵や夫人と相談の上でご準備なさったのかしら」
「いいえ! あたしが自分で考えましたの!」
その問いに、あたしはすぐさま堂々と答えた。ふふ、気の利くところをアピールできたわね。これで皆に一点先取よ。
けれど王妃陛下は固い表情を崩すことなく、静かな口調で語りはじめた。
「……そう。今後のためにお教えしておきましょう、メロウ侯爵令嬢。我が国では王家主催の茶会に、参加者たちが贈り物を持参する習慣はないわ。抜けがけや、王家への媚びととられても致し方ない行為よ。公式な祝賀行事の際には、その限りではないけれどね」
「……はぁ」
(ん? つまり何が言いたいのかしら。喜んでるの? 遠慮してるの? どっち??)
意味が分からず立っていると、王妃陛下が小さくため息をついた。
「もう結構。無下にするのも憚られますから、今回はありがたく受け取ります。次回からはこのようなお気遣いは不要よ。お座りになって」
(……なぁんだ。結局受け取るんじゃないの。素直じゃないのねぇ。ひねくれてるからあんなに深い皺ができちゃうのよ。全く)
「はぁい。どういたしまして!」
素直に「ありがとう」の一言が言えない王妃陛下にちょこっと嫌みを言ってから、あたしは空いている席に座った。末席で腹が立つ。どうしてあたしが王妃陛下から一番遠い席にいなくちゃいけないのよ。
着座してからゆっくりと見渡すと、つい先日までうちの茶会に顔を出してあたしに媚びていた数人の令嬢もいることに気が付いた。
(ちょっと……! 何よあいつら。こないだまであたしにちやほやしてきてたくせに……裏切り者! 王子妃になったら虐めてやるんだから)
茶会が始まると、あたしはとにかく、自分が王妃陛下の記憶に一番強く残るよう頑張った。
王妃陛下が他の令嬢に話題を振っても無理やり自分の方に話を引き寄せ、ヒューゴ様がいかにあたしを特別に想ってくださっているかを強調した。もうすでに婚約が確定しているかのように振る舞い、他の令嬢たちを牽制し続けた。
純真さ、無邪気さを印象付けるため、時折小首を傾げては「このケーキ美味しーい!」とはしゃいでみせたり、明るい笑い声を上げたりして、やけに粛々とした場をたっぷりと和ませた。心清らかな者こそ、王家の人間に相応しいはずだものね。
これがあたしの「努力」の仕方よ。
最後の最後まで何度も王妃陛下にご挨拶をし、ヒューゴ様との親密っぷりもしっかりとアピールしてから、侯爵家のタウンハウスへと帰った。
きっと上手くいった。真面目くさった装いで地味な会話しかできない他の令嬢たちとは一線を画したはずよ。
あたしは吉報を待ち望んだ。近いうちにきっと、王家から何らかの通達が来るはずだわ。もしくは、ヒューゴ様からの呼び出しが……。
ところが、待てど暮らせど何の便りも来ない。苛立ったあたしは、何度も義父や母におかしいと訴えた。
そして数週間後のある日。どこからか帰宅した母が、青筋を立てあたしの部屋へとやって来た。
「王子妃はとうに内定しているそうよ。ラモール侯爵家のエリヴィア嬢にね。もうお二人は婚約なさったと……。あなたは選ばれなかったのよ、リリエッタ! この役立たず!!」
一度身支度を整えたあたしは、屋敷を出る直前になって急に気が変わり、ドレスとアクセサリーを全部変えることにした。お義父様のアドバイスで落ち着いたブルーのドレスに渋々決めてたんだけど、やっぱりあたしに似合うのはもっと甘い感じのものなのよ。あの人、アテにできないし。
あたしは桃色とクリーム色を基調としたドレスをまとった。袖はふんわりと膨らんだバルーンスリーブで、レースがふんだんにあしらわれている。胸元には大きなサテンのリボン。存在感があって可愛いわ。スカートには花の刺繍がたくさん施されていて、あたしを純真無垢な愛らしい雰囲気に見せてくれている。王妃陛下もきっと庇護欲をそそられて、あたしが気になって仕方なくなるはずだわ。
(ちょっと遅くなっちゃったけど……主役は遅れて登場するものだもん。逆にインパクト抜群のはずだわ。ふふ)
馬車で王宮に向かい、茶会の会場となるサロンに足を踏み入れる。扉が開いた瞬間、中にいる十人ほどの女性たちが一斉にこちらを見た。あたしは一際甘やかな声で挨拶をした。
「遅くなってごめんなさぁい。皆様、ごきげんよう!」
静まり返るサロン。皆がこちらをじっと見つめている。あたしは悠々と歩き、長テーブルの最奥に座っている王妃陛下のもとへとたどり着いた。
妃陛下は深いグリーンのドレスと、大粒のダイヤモンドのアクセサリーを身に着けていた。眉間と口の横に深い皺が刻まれ、だいぶお歳を召していらっしゃるのだとひと目で分かる。王子たちが歳をとってから生まれた子だというのは本当なのね。これはますます、早く王子妃を選ぶ必要がありそうだわ。
しっかりと巻き上げられた白髪混じりのプラチナブロンドを見つめ、あたしはそう思った。
「ごきげんよう、王妃陛下。本日はとっても素敵なお茶会に呼んでくださってありがとうございます! 皆で楽しい時間を過ごしましょうね」
そう言って、小首をちょこんと傾けてカーテシーを披露する。あたしの愛らしい様子に笑みの一つでも見せるかと思ったけれど、王妃陛下は気難しそうな眉間の皺をより深くし、「座りなさい、メロウ侯爵令嬢」と低い声で命じてきただけだった。
(まぁ。愛想がないんだから。ヒューゴ様とは大違いねぇ)
そうは思いつつも、あたしは笑みを浮かべたまま胸の前で両手を組んだ。
「その前に、今日のお茶会を記念して、あたし王妃陛下に贈り物を持ってきたんです。どうぞ、受け取ってくださいませ」
そう言って後ろの侍女たちに目配せし、顎で指図する。すると彼女たちは持参したたくさんの箱を持ち、王妃陛下のそばへと進み出た。緊張のせいかしら、全員顔が真っ白ね。
「うふふ。あとでゆっくりご覧になってくださいませね。きっと王妃陛下にお気に召していただけるものばかりですわ。若い人たちの間で流行っている恋愛詩集や小説に、若返り効果抜群だと噂の美容クリームもお持ちしましたのよ! それと、ヒューゴ様のお部屋に飾っていただけるよう、小ぶりなあたしの肖像画も描かせましたの。ヒューゴ様はいつも、あたしの顔がすごく好きだって言ってくださるから。うふふ」
周りの令嬢たちに聞こえるよう、あえて大きめの声でそう言ってやった。もちろん牽制するつもりでよ。ヒューゴ様を狙ってこの場に集まってくるなんて、厚かましいにも程があるもの、この子たち。愛されているのはこのあたしなのに。
案の定、ずらりと並んで着席している令嬢たちに視線を向けると、皆引きつった顔をして固まっている。
無表情のまま贈り物の箱たちをしばらく見つめていた王妃陛下が、ゆっくりとあたしの顔を見上げた。
「……こちらの品々は、メロウ侯爵や夫人と相談の上でご準備なさったのかしら」
「いいえ! あたしが自分で考えましたの!」
その問いに、あたしはすぐさま堂々と答えた。ふふ、気の利くところをアピールできたわね。これで皆に一点先取よ。
けれど王妃陛下は固い表情を崩すことなく、静かな口調で語りはじめた。
「……そう。今後のためにお教えしておきましょう、メロウ侯爵令嬢。我が国では王家主催の茶会に、参加者たちが贈り物を持参する習慣はないわ。抜けがけや、王家への媚びととられても致し方ない行為よ。公式な祝賀行事の際には、その限りではないけれどね」
「……はぁ」
(ん? つまり何が言いたいのかしら。喜んでるの? 遠慮してるの? どっち??)
意味が分からず立っていると、王妃陛下が小さくため息をついた。
「もう結構。無下にするのも憚られますから、今回はありがたく受け取ります。次回からはこのようなお気遣いは不要よ。お座りになって」
(……なぁんだ。結局受け取るんじゃないの。素直じゃないのねぇ。ひねくれてるからあんなに深い皺ができちゃうのよ。全く)
「はぁい。どういたしまして!」
素直に「ありがとう」の一言が言えない王妃陛下にちょこっと嫌みを言ってから、あたしは空いている席に座った。末席で腹が立つ。どうしてあたしが王妃陛下から一番遠い席にいなくちゃいけないのよ。
着座してからゆっくりと見渡すと、つい先日までうちの茶会に顔を出してあたしに媚びていた数人の令嬢もいることに気が付いた。
(ちょっと……! 何よあいつら。こないだまであたしにちやほやしてきてたくせに……裏切り者! 王子妃になったら虐めてやるんだから)
茶会が始まると、あたしはとにかく、自分が王妃陛下の記憶に一番強く残るよう頑張った。
王妃陛下が他の令嬢に話題を振っても無理やり自分の方に話を引き寄せ、ヒューゴ様がいかにあたしを特別に想ってくださっているかを強調した。もうすでに婚約が確定しているかのように振る舞い、他の令嬢たちを牽制し続けた。
純真さ、無邪気さを印象付けるため、時折小首を傾げては「このケーキ美味しーい!」とはしゃいでみせたり、明るい笑い声を上げたりして、やけに粛々とした場をたっぷりと和ませた。心清らかな者こそ、王家の人間に相応しいはずだものね。
これがあたしの「努力」の仕方よ。
最後の最後まで何度も王妃陛下にご挨拶をし、ヒューゴ様との親密っぷりもしっかりとアピールしてから、侯爵家のタウンハウスへと帰った。
きっと上手くいった。真面目くさった装いで地味な会話しかできない他の令嬢たちとは一線を画したはずよ。
あたしは吉報を待ち望んだ。近いうちにきっと、王家から何らかの通達が来るはずだわ。もしくは、ヒューゴ様からの呼び出しが……。
ところが、待てど暮らせど何の便りも来ない。苛立ったあたしは、何度も義父や母におかしいと訴えた。
そして数週間後のある日。どこからか帰宅した母が、青筋を立てあたしの部屋へとやって来た。
「王子妃はとうに内定しているそうよ。ラモール侯爵家のエリヴィア嬢にね。もうお二人は婚約なさったと……。あなたは選ばれなかったのよ、リリエッタ! この役立たず!!」
あなたにおすすめの小説
【完結】白い結婚を終えて自由に生きてまいります
なか
恋愛
––アロルド、私は貴方が結婚初日に告げた言葉を今でも覚えている。
忘れもしない、あの時貴方は確かにこう言った。
「初めに言っておく、俺達の婚姻関係は白い結婚として……この関係は三年間のみとする」
「白い結婚ですか?」
「実は俺には……他に愛する女性がいる」
それは「公爵家の令嬢との問題」を理由に、三年間だけの白い結婚を強いるもの。
私の意思を無視して三家が取り決めたものであったが、私は冷静に合意を決めた
――それは自由を得るため、そして『私自身の秘密を隠すため』の計算でもあった。
ところが、三年の終わりが近づいたとき、アロルドは突然告白する。「この三年間で君しか見えなくなった。白い結婚の約束をなかったことにしてくれ」と。
「セシーリア、頼む……どうか、どうか白い結婚の合意を無かった事にしてくれ」
アロルド、貴方は何を言い出すの?
なにを言っているか、分かっているの?
「俺には君しかいないと、この三年間で分かったんだ」
私の答えは決まっていた。
受け入れられるはずがない。
自由のため、私の秘密を守るため、貴方の戯言に付き合う気はなかった。
◇◇◇
設定はゆるめです。
とても強い主人公が自由に暮らすお話となります。
もしよろしければ、読んでくださると嬉しいです!
大根令嬢の雑学無双、王弟殿下を添えて。~ 前世を思い出したので、許婚をほったらかして人助けしまくります!!
古森真朝
恋愛
気弱な伯爵令嬢のカレンは、自分勝手な婚約者レナートに振り回されていた。耐え続けていたある日、舞踏会で何者かに突き飛ばされ、階段から落ちてしまう。
その傷が元で儚く……なるかと思いきや。衝撃で前世を思い出したカレンは一転、かの『ド根性大根』みたいな超・ポジティブ人間になっていた。
『モラハラ婚約者の思惑なんぞ知るか!! 今度こそ好きなことやって、目いっぱい幸せに長生きするんだから!!!』
昔ひたすら読書に耽って身に着けた『雑学』を武器に、うっかり採れ過ぎた作物や、開墾しようとすると不幸に見舞われる土地、不治の病にかかった王族、等々の問題をどんどん解決。
領地の内外で心強い友人が出来たり、いつの間にかものすごく有名になっていたり、何かと協力してくれる王弟ヴィクトルから好意を寄せられたり(注:気付いてない)する中、温かい家族と共に仕事に励んでいく。
一方、前世から因縁のある人々もまた、こちらに転生していて――
悪女と呼ばれた死に戻り令嬢、二度目の人生は婚約破棄から始まる
冬野月子
恋愛
「私は確かに19歳で死んだの」
謎の声に導かれ馬車の事故から兄弟を守った10歳のヴェロニカは、その時に負った傷痕を理由に王太子から婚約破棄される。
けれど彼女には嫉妬から破滅し短い生涯を終えた前世の記憶があった。
なぜか死に戻ったヴェロニカは前世での過ちを繰り返さないことを望むが、婚約破棄したはずの王太子が積極的に親しくなろうとしてくる。
そして学校で再会した、馬車の事故で助けた少年は、前世で不幸な死に方をした青年だった。
恋や友情すら知らなかったヴェロニカが、前世では関わることのなかった人々との出会いや関わりの中で新たな道を進んでいく中、前世に嫉妬で殺そうとまでしたアリサが入学してきた。
ベールを上げた新郎は『君じゃない』と叫んだ
ハートリオ
恋愛
結婚式で新郎に『君じゃない』と叫ばれたのはウィオラ。
スピーナ子爵家の次女。
どうやら新郎が結婚する積りだったのは姉のリリウム。
ウィオラはいつも『じゃない方』
認められない、
選ばれない…
そんなウィオラは――
中世ヨーロッパ風異世界でのお話です。
よろしくお願いします。
【完結】立場を弁えぬモブ令嬢Aは、ヒロインをぶっ潰し、ついでに恋も叶えちゃいます!
MEIKO
ファンタジー
最近まで死の病に冒されていたランドン伯爵家令嬢のアリシア。十六歳になったのを機に、胸をときめかせながら帝都学園にやって来た。「病も克服したし、今日からドキドキワクワクの学園生活が始まるんだわ!」そう思いながら一歩踏み入れた瞬間浮かれ過ぎてコケた。その時、突然奇妙な記憶が呼び醒まされる。見たこともない子爵家の令嬢ルーシーが、学園に通う見目麗しい男性達との恋模様を繰り広げる乙女ゲームの場面が、次から次へと思い浮かぶ。この記憶って、もしかして前世?かつての自分は、日本人の女子高生だったことを思い出す。そして目の前で転んでしまった私を心配そうに見つめる美しい令嬢キャロラインは、断罪される側の人間なのだと気付く…。「こんな見た目も心も綺麗な方が、そんな目に遭っていいいわけ!?」おまけに婚約者までもがヒロインに懸想していて、自分に見向きもしない。そう愕然としたアリシアは、自らキャロライン嬢の取り巻きAとなり、断罪を阻止し婚約者の目を覚まさせようと暗躍することを決める。ヒロインのヤロウ…赦すまじ!
笑って泣けるコメディです。この作品のアイデアが浮かんだ時、男女の恋愛以外には考えられず、BLじゃない物語は初挑戦です。貴族的表現を取り入れていますが、あくまで違う世界です。おかしいところもあるかと思いますが、ご了承下さいね。
誘拐された公爵令嬢ですが、なぜか皇帝に溺愛されています』
富士山麓
恋愛
舞踏会で王太子から婚約破棄を告げられそうになった瞬間――
目の前に現れたのは、馬に乗った仮面の皇帝だった。
そのまま攫われた公爵令嬢ビアンキーナは、誘拐されたはずなのに超VIP待遇。
一方、助けようともしなかった王太子は「無能」と嘲笑され、静かに失墜していく。
選ばれる側から、選ぶ側へ。
これは、誰も断罪せず、すべてを終わらせた令嬢の物語。
婚約破棄された私は、号泣しながらケーキを食べた~限界に達したので、これからは自分の幸せのために生きることにしました~
キョウキョウ
恋愛
幼い頃から辛くて苦しい妃教育に耐えてきたオリヴィア。厳しい授業と課題に、何度も心が折れそうになった。特に辛かったのは、王妃にふさわしい体型維持のために食事制限を命じられたこと。
とても頑張った。お腹いっぱいに食べたいのを我慢して、必死で痩せて、体型を整えて。でも、その努力は無駄になった。
婚約相手のマルク王子から、無慈悲に告げられた別れの言葉。唐突に、婚約を破棄すると言われたオリヴィア。
アイリーンという令嬢をイジメたという、いわれのない罪で責められて限界に達した。もう無理。これ以上は耐えられない。
そしてオリヴィアは、会場のテーブルに置いてあったデザートのケーキを手づかみで食べた。食べながら泣いた。空腹の辛さから解放された気持ちよさと、ケーキの美味しさに涙が出たのだった。
※本作品は、少し前に連載していた試作の完成版です。大まかな展開や設定は、ほぼ変わりません。加筆修正して、完成版として連載します。
※カクヨムにも掲載中の作品です。
妹の身代わりに殺戮の王太子に嫁がされた忌み子王女、実は妖精の愛し子でした。嫁ぎ先でじゃがいもを育てていたら、殿下の溺愛が始まりました・長編版
まほりろ
恋愛
国王の愛人の娘であるアリアベルタは、母親の死後、王宮内で放置されていた。
食事は一日に一回、カビたパンやまふ腐った果物、生のじゃがいもなどが届くだけだった。
しかしアリアベルタはそれでもなんとか暮らしていた。
アリアベルタの母親は妖精の村の出身で、彼女には妖精がついていたのだ。
その妖精はアリアベルタに引き継がれ、彼女に加護の力を与えてくれていた。
ある日、数年ぶりに国王に呼び出されたアリアベルタは、異母妹の代わりに殺戮の王子と二つ名のある隣国の王太子に嫁ぐことになり……。
「Copyright(C)2023-まほりろ/若松咲良」
※無断転載を禁止します。
※朗読動画の無断配信も禁止します。
※小説家になろうとカクヨムにも投稿しています。
※中編を大幅に改稿し、長編化しました。2025年1月20日
※長編版と差し替えました。2025年7月2日
※コミカライズ化が決定しました。商業化した際はアルファポリス版は非公開に致します。
※表紙イラストは猫様からお借りしています。